平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

篤姫 第37回「友情と決別」

2008年09月15日 | 大河ドラマ・時代劇
★「人は力で動かすものでなく心で動かすものですよ」
 力で幕政改革を行う久光(山口祐一郎)に疑問を持つ帯刀(瑛太)に勝麟太郎(北大路欣也)が言った言葉。
 
 人は心にもやもやを感じる時、何とか形にしたいと思うもの。
 この時の帯刀がそうだった。
 目的のためには手段を選ばないことへの疑問、しかし幕政改革は行わなくてはならない。
 でも自分はどうしたらいいかわからない。
 その答えを与えてくれたのが勝。
 「人は力で動かすものでなく心で動かすものですよ」
 これで帯刀の心がかたまった。

 そして言葉は伝播する。
 天璋院(宮崎あおい)に再会した帯刀は同じ言葉を伝える。
 勝→帯刀→天璋院。
 同じ言葉を持つことによる絆。
 「人は力で動かすものでなく心で動かすものですよ」
 という言葉により3人はそれぞれの役割を果たしていくのだろう。

★「わたしは故郷を捨てることはできません」
 天璋院のもやもやに形を与えたのが、この和宮(堀北真希)の言葉。
 徳川か薩摩か?天璋院の中にはまだこの葛藤がくすぶっている。
 薩摩をまだ愛しているし尚五郎との友情も捨てきれない。
 天璋院はこの和宮の言葉に救われた。
 尚五郎との友情を確認し故郷が間違った方向に行かない様、尚五郎に託した。

★生麦事件
 これは「人は力で動かすものでなく心で動かすものですよ」という言葉のアンチの事件。
 力で相手を動かすことは憎しみしか生まない。
 力には力の報復を受ける。
 結果、起こった薩英戦争。

 今回は「人は心で動かすもの」というテーマで貫かれた話だった。

※追記
 天璋院と帯刀の再会。というより於一と尚五郎の再会。
 立場は違えど、ふたりは変わっていなかった。
 手段を選ばない薩摩のことで悩んでいる帯刀はまさに尚五郎。
 天璋院も尚五郎に対しては於一。
 碁盤で対峙すれば昔に戻れる。
 この再会は史実ではないだろうが、ドラマとしてはあり。

 「またあなたに会えますように」というせりふもいい言葉ですね。
 平和な時代になってふたりが囲碁をする姿が目に浮かぶ。


コメント (1)
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