平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ナイロビの蜂

2008年09月10日 | 洋画
★物語の概略は次の様なもの

 アフリカのナイロビでイギリスの外交官として働くジャスティン(レイフ・ファインズ)。
 ある日、弁護士で救援活動家の妻テッサ(レイチェル・ワイズ)は強盗のよる襲撃で殺されてしまう。
 それを信じられないジャスティンは妻の死の原因を追うが、様々な疑惑が浮かび上がってくる。
 「妻は不倫していた?」
 「世の不正を暴くという正義のために妻は外交官の自分を利用していた?」
 不信と戸惑いの中ジャスティンはさらに原因を追っていきある真実にたどり着く。

★21世紀は『富の分配』の時代と言われる。
 一極に集中した富。
 例えば日本やアメリカ、ヨーロッパ、中東の石油産油国。
 これらに富が集中し過ぎているためアフリカなどが飢餓に苦しんでいる。
 集中した富を再分配しなければならない。

 集中した富は何もお金だけではない。
・例えば投機のためのトウモロコシ。
 トウモロコシが高価になったためアフリカの人は買えない。
 値があがるのを待って倉庫にしまってあるトウモロコシをアフリカに配分すれば飢えで死ぬ人はいなくなるのにそれが出来ない。
・例えば日本の霜降り牛
 霜降り牛一頭を作るためにどれだけの穀物が消費されているか。

 こう書きつつも自分は大したことを出来ないでいるのだけれど、少なくとも自分の生活が遠く離れたアフリカの人達を犠牲にして成り立っていることを知らなくてはならない。

 この作品「ナイロビの蜂」もそんな世界の現状を背景にした作品。
 以下ネタバレになるが

 妻テッサが殺された理由は彼女がアフリカを舞台にしたある事件を追っていたため。
 その事件とは『薬品メーカーによる現地の人々を使った人体実験』。
 テッサはそれを告発しようとして殺されたのだ。
 モルモット代わりにされるアフリカの人達。
 この作品はフィクションだが『世界中がアフリカを食い物にしている現実』が投影されている。

 環境問題を含め暴走する資本主義はそろそろ限界に来ている。
 新しいルール作り、新しい価値体系が必要だ。


コメント
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