平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

篤姫 第36回「薩摩か徳川か」

2008年09月08日 | 大河ドラマ・時代劇
★それぞれのリアクション
 京にのぼり幕政改革を迫る薩摩藩。
 大奥で四面楚歌の天璋院(宮崎あおい)。
 天璋院(宮崎あおい)に対するそれぞれのリアクションが面白い。
・重野(中嶋朋子)は全面信頼。
・滝山(稲森いずみ)は「天璋院様は信ずるに足る」と言いつつ薩摩のことは「外様の分際で」と非難。
・本寿院(高畑淳子)はすべて天璋院の策謀と疑う。
・家茂(松田翔太)は信じるが、聡明な彼もまわりの意見に流されて……。
 リアクションが違う形で描かれることでキャラクターを描き分けている。

 それにしてもこの時の天璋院はつらかったでしょうね。
 まわりに重野以外信じてくれる者がいない。
 徳川か薩摩かで自分の心も引き裂かれている。
 さて天璋院はどう自分の心に決着をつけたか?
 それは自分は徳川の人間であるという決心。
 以前にも家定(堺雅人)に同じことを言っているのでその決断は当然だが、薩摩の思い出の品を燃やしていくのは天璋院らしい。
 具体的な行動で描写しているので視聴者にも伝わる。

★和宮(堀北真希)は天璋院に自分の姿を見る。
 天璋院と和宮の関係は面白い。
 実はふたりは合わせ鏡。
 使命を持って徳川家に嫁ぎ、夫を愛した。
 今回薩摩が徳川家の敵になったのを見て、和宮も自分の未来を見る。
 将来朝廷も幕府と敵対する時が来て自分も天璋院と同じ立場になる。
 その時に自分はどちらの立場に立つのか?
 薩摩の品を火にくべる天璋院の姿を見る和宮のカットは、せりふはないがそれを物語る。
 描写としてうまい。

 さて来週はもうひとつの合わせ鏡・帯刀(瑛太)と天璋院の対面がなされるらしいが、これは見物!
 天璋院は帯刀の気持ちを知っているし。
 さすが高視聴率番組だ。

※追記
 有馬(的場浩司)の突出は単なる暴走ではなかった。
 自らが薩摩藩に斬られることで島津久光(山口祐一郎)の評判が高まる。
 そして朝廷の信頼が得られるという深謀遠慮。
 実際に有馬の手紙があったかどうかは定かでないが、有馬の真意を様々に解釈するのは歴史の楽しみ。
 いずれにしても歴史を動かすにはブルドーザーの様な存在が必要なんですね。
 ブルドーザーが切り開いた後に道を舗装・整備する人間が出てくる。
 それは大久保(原田泰造)や桂小五郎。
 大久保、西郷の生き様にも今後注目だ。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする