包囲された日本レイプ文化<本澤二郎の「日本の風景」(3355)
<ILO決起!追い詰められたTBS山口強姦魔>
ジュネーブからすばらしいニュースが届いた。ILO(国際労働機関)総会で、性暴力全面禁止を、加盟国・労働組合・経済団体が圧倒的多数で採択した。職場でのレイプ事件は日常茶飯事の日本である。それに国連がストップをかけたのだ。画期的な快挙である。日本の司法当局の判断に影響する。当然であろう。追い詰められたTBS山口強姦魔と断じるほかない。
<法務検察・警察の甘すぎた対策に釘>
日本の法務検察・警察は、依然として戦前の男尊女卑の風土に埋没して、近代民主主義の人権平等に覚醒していない。その特別な世界が、強姦・レイプを容認するかのような政治と文化の日本である。
一見、紳士ぶっている文化人・教師・坊主を装っている輩が、存外、強姦魔なのだ。政治屋は言うまでもない。言論人も例外ではない。ネット社会にもいっぱいいるため、これの情報発信力は弱い。
性犯罪に対する対応は、恐ろしく甘い法治だ。刑罰が軽すぎる。たとえ裁判になっても、男性判事は犯人を救済して平然としている。日本の刑事警察は、女性虐待事件に真正面から向き合っていない。
肝心の女性の代表である国会議員が、ここから逃げてしまっている。戦後の近代民主主義も、自立しようとしない女性のリーダーによって、放棄されている。憲法の人権主義にも、対応が甘い。
日本の男尊女卑は、男だけでなく女性にも問題がある。これに反論できる日本人はいない。たとえいても匿名である。
<やくざ放任の日本政治に厳しい国際社会>
日本の政治は、今回のILO採択をどれほどの重みでとらえているだろうか。安倍晋三や山口那津男など自公の政治屋は、間違いなく無視している。これは「小さな声」ではないにもかかわらず。
筆者は、2014年4月28日にやくざ浜名のドーカツによって殺害された「木更津レイプ殺人事件」の被害者のK・T子さんのことを、多分、生涯忘れることはない。これほどの悲劇を、近くで目撃したことがなかったからでもある。
三本指の入れ墨やくざ浜名にレイプ・性奴隷を強いられ、格子無き牢獄で太陽も拝めなくさせられた。彼女は、戦争遺児の平和主義者だったこと、その限りで信仰の世界にのめりこんできた美人栄養士ゆえに、妻にデーサービス「かけはし」を営業させ、そこに配下のヘルパー吉田を使って誘い込んだやくざ浜名の悪逆非道な殺人事件を、正義のペンが許さない。
そこから覚醒したジャーナリストとして、同じような悲劇の女性がゴマンといる日本列島を、放任する日本政治・レイプ文化に対して、限りなく怒りを覚えるものである。
やくざ退治が喫緊の日本政治の課題であると叫んできたが、これに文句をつける日本人はいない。いたら堂々と名乗れ、と言いたい。
日本の警察力をとことん嘆くばかりである。木更津の殺人鬼は今も生きているのだから。これを放任している信仰者の団体も、である。これも恐ろしい。倫理が宗教からも消滅していることに、ひたすら驚愕するばかりだ。
そんな日本に、国際社会が目を向けたのだ。すばらしい動きである。高く評価したい。日本のレイプ文化を退治することが、何よりも重要である。さすれば、政治も大きく変わるだろう。
<抵抗する財閥を露呈したILO総会>
ILO総会で発覚した真実は、日本財閥が性虐待・レイプ文化の日本から目を背けたことである。財閥の表向きの団体である経団連が、この歴史的な投票場面で棄権したのだ。これは大ニュースである。
やくざ暴力団と連携しているのは、政治屋ばかりではない。やくざ・暴力団に餌を撒いてきたのは、財閥である。この真実を教えてくれた御仁は、平和軍縮派の宇都宮徳馬さんである。
財閥に飼われている犯罪集団が、財閥ゆえに、やくざの飯の種であるレイプ禁止のILO採択に抵抗したものだ。この財閥の傀儡政権が今の自公内閣で、支援する言論界が、読売・産経・日経・NHKと民放各局ということになる。
伊藤詩織さん事件を報道した欧米マスコミに対して、これを1行も報道しない日本の新聞なのだ。腐ってしまった日本を象徴している。
<「スプリング」「ヒューマンライツ・ナウ」「ボイス・アップ・ジャパン」も決起>
だが、欧米の波は嵐となって列島にも襲い掛かってきている。これも評価できる。昨夜、朝日デジタルが、これまたうれしいニュースを伝えていた。
レイプ文化の被害者が、グループを結成、署名運動をしていたのだという。性犯罪に重罰を求める5万人近い署名を、法務省に届け出たというのだ。
これも快挙である。自立する女性の台頭を裏付けている素晴らしいニュースだ。「スプリング」「ヒューマンライツ・ナウ」「ボイス・アップ・ジャパン」という3団体である。
アメリカで発生した#Mee Too運動に影響されたものであろう。国際的なレイプ文化退治のうねりが、日本にも生まれていることになる。
彼女らの代表が、これから国会に、地方議会に議席を持つのである。本物の日本改造を約束するだろう。武器弾薬の自公政治を根底から破壊する力を秘めている。
<伊藤詩織さんの勇気に感謝>
この素晴らしい自立する女性の強姦阻止運動は、日本の戦前戦後史になかった動きである。文句なしの画期的な運動体である。
彼女らは、間違いなく無党派の眠っている女性の心を捉まえるはずである。戦前戦後を通しての、偉大な日本政治改革の旗手に相違ない。
日本の希望でもある。その契機をつくってくれたであろう、伊藤詩織さんに感謝感激である。改めて彼女の勇気をたたえようと思う。
「木更津レイプ殺人事件」の被害者のK・T子さんは、いまだ地獄で呻吟しているようだが、彼女こそが伊藤さんの勇気を一番喜んだ日本人であると指摘・叫ぼうと思う。
時代は変わる。歴史は動く。日本列島も地殻変動している。そこでうごめく日本人の精神も変革する。日本は変わっていく。自公の改憲軍拡をとどめを刺す2019年にしたい。
議会・国会議事堂は病んだままだが、主権者はじっとしていない。いま女性の自立が始まっている!無条件で喜びを分かち合いたい。
2019年6月25日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)