怪我の功名?<本澤二郎の「日本の風景」(3706)
<不正腐敗の法務検察の正体を全国民に暴露>
1972年のポスト佐藤以来の自民党を、一貫して見聞してきた唯一のジャーナリストに言わせてもらうと、国家主義という財閥一辺倒の、安倍・自公・日本会議内閣は、国民生活に背を向け、日本国憲法を軽視しながらの長期政権
は前例がない。
怪我の功名は適切な表現ではないが、この安倍内閣の手口は、従来と違っていて、国民の多くが気づかなかった、権力の野蛮すぎる正体を暴露してくれている。独裁を象徴するような、コロナ禍を悪用しての予備費10兆円予算を、堂々と国会に提案して恥じないのもその一つだが、正義を貫く責任機関である法務検察が、実際のところは不正腐敗にまみれていたことを、先の黒川弘務事件でとことん証明してくれた。
安倍・自公の評価されない素晴らしい実績として、日本現代政治史に記録されよう。
<安倍の道を突っ走る森雅子の人間性暴露>
公選法などの犯罪者法相に代わって登場した、森雅子法相に多少の期待をかけたのだが、とんでもない間違いだった。
彼女は法律家としての倫理・正義の観念を少しは披歴するであろうと期待する支持者さえも裏切って、安倍晋三という悪党そのものが敷いた道を、一歩も外れずに走って、国民を失望させている。
女性の地位向上に貢献するどころか、その反対を貫いている。国権の最高機関である国会の壇上で、反省するどころか、胸を張って自画自賛、逆にひけらかした。311で泣いている福島の代表者ではなかった。
いまネットにおいて、国際社会で炎上しているポーランドカメラマンの「今のフクシマ」を昨夜見て、息をのんだばかりである。安倍の東北復興が偽りだったことを、映像が証言している。
<三井住友財閥の東芝経営陣の暴利一辺倒の非人間性暴露>
東京五輪を操る森喜朗は「日本は天皇を中心とする神の国」と信仰する、岸信介に傾倒する人物で知られるが、彼が支援する法相の森雅子は、昨日の国会で、格好よくぶち上げた「法務・検察行政刷新会議」について「黒川問題は議論しない」と国民を裏切る答弁をして、連日のように国民を失望させている。
それどころか、黒川の違法な定年延長や賭け麻雀の軽すぎる処分についても「適正に行われた」と開き直った。これは安倍そっくり答弁であって、黒川事件に対する国民の怒り・世論に、全く配慮していない今の法務検察の正体を、改めて暴露した。
つまるところ、それは河井逮捕から自民党・官邸・安倍事務所の家宅捜索へと突き進むであろう稲田検察に対する国民の叫びと訴えに、真っ向からの牽制・反撃なのだ。国民は、ますます河井逮捕Xデーに関心を寄せることになろう。安倍解散権との決戦の時近しを感じさせる。
そこで昨日報道された財閥三井住友傘下の東芝であるが、2017年8月に前代未聞の粉飾決算、昨年にも子会社の粉飾が発覚、東芝の遵法精神の皆無が問われている。
そうした中で、3月期決算が明らかとなった。案の定、1146億円の赤字そのものに株主の懸念が出ているという。何事も誤魔化しでやり過ごせるとの体質は、安倍内閣とそっくりさんだ。
「死に体」の安倍内閣と、闇の電通の魔力で、東証一部上場狙いの行方に株主の関心が移っているが、人間の死の重さに全くもって向き合おうとしない歴代の東芝経営陣に、世論の目は依然として厳しいものがある。
思うに、安倍路線の下で、危険な原発ビジネスに特化、暴利を狙ったきた東芝である。311後に、結果として企業破綻、それでも政府の衣をまとって、様々な問題を隠してきたが、それも限界を見せての粉飾企業として、その信頼性は失墜したままだ。
政府と電通の魔法で、悲願の一部上場を勝ち取るのかどうか?安倍の最側近、経産省出身の今井参謀は、官房長官の菅と激突、かつての威力を失っている。
息子の命に反省・謝罪もしない東芝と安倍内閣の連携の行方は、被害者として共に関心事ではある。
<日本国民の覚醒と覚悟が求められている!>
コロナ禍の第二波が高齢者施設を直撃しているだろう。PCR検査が不可欠であるが、まだどの自治体も目を向けていない。安倍は信用できない。本心からそう思う。
国民の覚醒と覚悟が求められている!
2020年6月6日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)