部下をどのように捉えているか

2019年01月07日 | 日々のできごと

明けましておめでとうございます。
皆様、本年もよろしくお願いいたします。


私が毎月訪問させていただいた際、お客様とお金に関する話だけでなく、
様々な経営課題についてお伺いします。

その際、一番経営者の方が困っていらっしゃるのが、
人材の採用と育成です。

今回は税務や労務からは少しずれますが、
育成について取り上げていきたいと思います。

「優秀な人材がいれば時間とお金をかけて育成したいけど、そんな人材いない。」
「若い人は努力しない。」

というお声をよくいただきます。


皆様、「ピグマリオン効果」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?

アメリカの教育心理学者ロバート・ローゼンタールによって提唱されたもので、
人は他者から期待されることによって成績が向上する現象のことです。

ローゼンタールはある小学校のクラスを対象に実験を行いました。
実際には無作為に生徒を選び出しましたが、学級担任には「あるテストの結果で、
今後成績が伸びると判定された生徒たちのクラスだ」と説明しました。
学級担任はこれを信じ、生徒たちに期待して指導しました。すると生徒たちの
成績が本当に向上しました。
これは、適度な期待が相手のやる気を引き出し、その結果として期待に応える
成果を上げることを示唆しています。

また下記のような実験も行いました。
「成績の良い生徒たちのクラス」と「成績の悪い生徒たちのクラス」を作り、
「成績の良い生徒たちのクラス」の学級担任には、「成績の悪い生徒たちだ」と伝え、
「成績の悪い生徒たちのクラス」の学級担任には、「成績の良い生徒たちだ」と伝えました。
それぞれの学級担任はこれを信じて指導した結果、「成績の良い生徒たちのクラス」の
生徒は成績が下がり、逆に「成績の悪い生徒たちのクラス」は成績が上がりました。

さて、皆様は部下のことをどのように見ていらっしゃるでしょうか。
「この人は仕事のできない人だ」と捉えてしまっていることはないでしょうか。
コミュニケーションにおいては、
「言葉以外の非言語の要素で、聞き手の話し手に対する印象の93%が決まる」
と言われています。
「この人は仕事のできない人だ」と思って指導していると、言葉には出していなかったとしても、
相手に伝わって、やる気を喪失し、成果が出なくなってしまうのかもしれません。

なかなか一度持った印象を変えるのは難しいですが、「この方は素晴らしい素質を持った方だ」
と部下に対する捉え方を変えてみてはいかがでしょうか?
私も入社以来、上司から「あなたは非常に優秀だ」と言われ続けています。
そのおかげで着実に成長できていると思います(おそらくですが…)。

経営者の方は、周りの人や環境に影響されず、努力し続けることができる方が多いですが、
一般的にはそのような方は少ないというのが現実です。
部下に期待し、粘り強く指導されていくことが、育成においては大切だと思います。

 


税理士法人 恒輝 福田税務/労務合同事務所では、
皆様の税務労務に関するご相談を日々お受けしております。

今年も少しでも皆様のお役に立てるよう、誠心誠意対応してまいります。
よろしくお願いいたします。


HPはこちらから www.fukuda-j.com


監査部 渡部


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