四国一円でディスティネーションキャンペーンが展開されている2017年春、秋田県では「さく、さく、あきた」のキャッチフレーズの下で大型観光キャンペーンが実施されています。今月号のトランヴェールでは、秋田県内の渓流釣りが矢口高雄のコミックと共に紹介されています。6月24、25日には奥羽本線と羽越本線でそれぞれ旧客が走ります。
さて、今回紹介するのは、その秋田県の南部を走る由利高原鉄道です。由利高原鉄道は、1986年10月1日に国鉄矢島線を引き継いだ第三セクターで、羽後本荘と矢島を全長23.0km、駅数11で結んでいます。「鳥海山ろく線」の異名をもっており、車内から鳥海山を眺められたり鳥海山を絡めて撮り鉄出来るスポットが存在します。最近の大きな話題は、2015年11月3日に川越工業高校電気科電車班の皆さんがエボルタ乾電池だけで前郷~矢島間を往復で走破してギネス記録を打ち立てたことでしょう。尚、車両については、YR3000形3両とYR2000形2両の陣容になっています。
前置きはこれくらいにして、そろそろ出発しましょう。
2016年8月14日(日)。自転車で新津駅に行き、羽越本線823D(キハ110-215+キハ110-201)で出発。
海岸線を見ようと進行方向左側に陣取って。新発田でボックス独占が崩れました。それにしても日本海はエメラルドグリーンで、テントの数多し。
9時31分に酒田駅に到着。2番線に停車中の541M(701系N8編成)に乗り継ぎます。可也乗っており、酒田の実家から札幌に帰るという親子連れの横に座りました。
10時38分に羽後本荘駅に到着。「楽楽遊遊乗車券」を購入し、10時46分発の7Dに乗車して由利高原鉄道の旅が始まります。
そのYR3001の車内。緑色のボックスシートにテーブル付きです
「まごころ列車」ということで、アテンダントの池田さんが乗務してました。彼女の「出発!ローカル線 聞き込み発見旅」と絡めた秀逸な案内で、瞬く間に駅数を稼いでいきます。
前郷駅ではタブレット授受が行われます。
楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、11時25分に矢島駅に到着。左手には車両基地が
改札を抜けて駅舎の中へ。由利高原鉄道の本社所在地らしく窓口があり、出羽の富士を土産にしました。手前側に待合所がありますが、天井には版画。
で、トイレの向かいには「まつこの部屋」という売店が。しかし、その「まつ子さん」はちょうどお盆休みでした。
それでは駅舎撮影。平成12年築の2階建ての堂々たる木造駅舎で、東北の駅100選にも選ばれました。
駅前の様子。割と静かでしたが、向かいには多賀部食堂と東龍が。
時刻表を。1日14往復ですが、多客期には臨時に3往復設定されます。7Dと8Dが「まごころ列車」です。ターンアラウンドは24分なので、昼食を調達するにも微妙過ぎる…。
結局何もすることなく改札へ。でもその前に、昭和30年台の矢島線の写真が目に入りました。木材を積んだSLが3両の客車を牽引してました今となっては隔世の感です。
つづく