関西地方だけに通じる独特の言い回しや言葉が多くあり、他の地方の人には理解されにくい面があります。
「勉強する」がなぜ「値引きする」になるのか、関西以外の人にとっては理解しにくいものだそうです。
かって、「勉強しまっせ、引越しのサカイ」というテレビCMが人気になったことがありますが、これは印象的なメロディー、フレーズだったので、今でも覚えておられる方が多いことでしょう。
ところが、関東の人にとってはこの「勉強しまっせ」は、引越しの仕方や運び方について研究していますというように理解している人が多くいたということです。
正解は、関西の商人の間では、「値引きする」という意味で、この言葉の裏には「努力する」「商才を働かせて安くする」というニュアンスが含まれ、さらに品質、サービス、仕入れルートなどを勉強して出来るだけ安く売るという意味になるのです。
昨年のイタリア旅行での”とっておきのシーン”
その1 「ベネチャのアサヒ」
「高い値で買うのはアホらしい」というのが関西人の感覚で、トクをすることが大好きな関西人は、売り手が「勉強する」と言わさせるように「値切る」という行為を恥ずかしいと思うどころか、誇りに思っているフシさえあります。
そこで、実しやかに関西人は「百貨店でも値切る」と思われているフシがあります。
確かに安くていいものを買いたいのは、万国共通で、恥ずかしいと思う方がおかしいのかもしれません。
百貨店での話しによると「値切ってくる客はいるが、応じない」というのが、真相のようです。
そもそも、関西人にとって値切りとは「何がなんでも値段を下げさせる」のが目的ではなく、会話を交わしながら買い物をより楽しむための言葉のゲームという意味合いが濃厚なのかもしれません。