水沢寺を後にして、一路吾妻渓谷(あがつまけいこく)にむかいました。
この吾妻渓谷の上流にはあの話題の八ッ場ダムがあります。
八ッ場ダムは利根川の主要な支流である吾妻川の中流部に建設された多目的ダムです。
吾妻渓谷周辺図 猿橋建設予定地との記載は昨年に竣工しました
なお、紅葉台から猿橋間を八丁暗がりといい国指定名勝となっています
このダムについては後に記しますが、まずこの吾妻川にある吾妻渓谷を訪れました。
群馬県吾妻郡を流れる吾妻川の渓谷で、渓谷中で最も川幅が狭まった八丁暗がり付近を特に吾妻峡と呼んでおり、国指定名勝とされています。
約3.5Kmにわたる渓谷で、大昔に火山が噴出した溶岩を、川水が深く浸食してできたものと考えられています。
猿 橋
猿橋を渡って旧JR吾妻線沿いの国道145号線に出て、樽沢トンネルの先から渓谷に降ります。
そのから急な坂になり、鹿飛橋にでます。
ここから、台風の前は水量もあまりなかったとのことですが、V字型の川の流れは音を立てて水量も多く少し濁った色の水が勢いよく流れていました。
我々はここから引き返しました。
紅葉が少し進んでいるようです 鹿飛橋
八ッ場ダム建設に伴い線路をつけ替え、この145号線沿いのJR吾妻線岩島駅と長野原草津口駅間を、今後取り除かれることになるようです。
ここの樽沢トンネルは、日本一短いトンネルとして有名で、全長7.2mで水没区域外で水没は免れていますが新線付け替えに伴い用途廃止となりました。
ちなみに、樽沢トンネルに代わる、今の日本一の短いトンネルは、JR西日本の呉線 川尻トンネルの8.7mです。
この八ッ場ダムの建設は半世紀にわたる建設の可否が問題にされていました。
吾妻渓谷はこの八ッ場ダムの建設で多くの自然破壊が取りざたされ、地元の猛反対でともかく残すことが出来たということです。
そして、1時は政権の交代によって建設が中止されていましたが、今の政権によってふたたび建設され、先日の19号の台風による大雨でこのダムが洪水を防いだと言われています。
このダムは来年2020年に本格稼働の予定だったもので、今年の10月1日から安全性を確認するための試験が開始したところでダムには水がほとんどなかった状態だったそうです。
今回は全く放流していないこともあって大きな治水効果を発揮したことは事実でしょう。
しかし、それも1つの施設だけで利根川の洪水を防いだとは言えないという意見もあり、今後の慎重な検討調査が必要なようです。
車中から八ッ場ダムの一部
八ッ場ダムを後にして、2泊目の万座温泉にむかいました。