大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 1月18日 祠の横

2016-01-18 19:28:57 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 1月18日 祠の横



 夜の11時に仕事が終わって車で帰ってる途中のことなんやけど、家の少し手前の直線道路にさしかかったとき、いっつも点いてる街灯が全部なぜか消えてたんですよ。
そこでまず気味が悪くなって、ライトをハイビームにしたんです。
そしたら、道路の左側になんかあるんです。
 もともとそこには中くらいの祠みたいなものが建ってて、毎日そこを通ってるから見慣れてるんですが、その日はその祠の横になんかあったんです。
 で、だんだん近づくにつれて、それがどうやら人だってことがわかったんですね。
それで、なんかうちはホッとしたんですよ、

“ なんだぁ~、人か・・・。”

みたいに。
 でも、いよいよその人がはっきり見える位置に来て、正直背筋がゾゾゾってしました。
ピクリとも動かんのです。
道路に背中を向けた状態で、両腕が脱臼したみたいにブラーンと下に垂れてて、頭もガクッと垂れて前のめりで。
 顔がまったく見えんのです。
髪が長くて頭を垂れてるから髪が顔全体を隠してしまって。
 通り過ぎた後、3回ミラーで確認して、4回目見ようとすると街灯が全部点いたんですよ。
で、ミラー見たらそこには何にも無かったです。
 もっと詳しく言うと、その格好も異様な感じだったんよ。
夏だったのに、

“ いまどき着ないだろ!”

みたいなトレーナーにロングスカート。
 なのに素足にスニーカー。
全体的に汚れてるの。
 しばらくは思い出して夜寝れなかったが、

“ こっち振り向かれなくて良かった~。”

と思っています。


 いや、どんなときに現れるなんて分かりませんし、知りたくないです。
そんなの調べて、こっちが興味を持ってるってアレに知られて、憑いて来たらどうするんですか、家近いんですから・・・。
あれから後、そこは夜には通らないで、遠回りすることにしてます。









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