極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

エネルギーと環境 109

2025年01月17日 | ネオコンバ-テック

彦根市ひこにゃんイラスト に対する画像結果

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の井伊
軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜(かぶ
と)を合体させて生まれたキャラクタ。

【季語と短歌:1月17日】

       わびしき遺品整理や冬銀河 

                  高山 宇 (赤鬼)


フォーカシング⓵:高性能全固体ポリマー電池用電解質膜

ポリマー電解質を用いた全固体電池は、有機溶媒を用いず高温で安定なこ
とから、長寿命、高安全性などの特徴を有すが、ポリマー電解質はリチウ
ムイオンの伝導性に乏しい、電池温度を50℃以上に加温する必要があり
ました。今回開発した新規電解質膜は、室温でも高いリチウム伝導性を有
し、電池の作動温度を室温近くまで下げることが可能となり、全固体ポリ
マー電池の新しい用途展開が期待できる。




APB株式会社技術特許

1.特開2024-178619 リチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子、リチウ
ムイオン電池用電極及びリチウムイオン電池 他三洋化成工業株式会社

【要約】リチウムイオン電池用電極活物質粒子が有する表面の少なくとも
一部を高分子化合物と導電性フィラーと有機溶媒とを含む被覆層で被覆し
てなるリチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子であって、上記被覆層に
含まれる有機溶媒の重量割合が、上記リチウムイオン電池用被覆電極活物
質粒子の重量を基準として10~1000ppmであるリチウムイオン電
池用被覆電極活物質粒子。内部抵抗値の上昇を抑制することができ、容量
維持率に優れるリチウムイオン電池用電極及びリチウムイオン電池を得る
ことができるリチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子を提供する。
【詳細説明】
例えば、特許文献1(特開2017-160294/出願の拒絶・却下
)には、炭素
数1~12の1価の脂肪族アルコールと(
メタ)アクリル酸とのエステル
化合物及びアニオン性単量体を含んでなる単量体組成物の重合体であり、
酸価が30~700である重合体を含んでなる非水系二次電池活物質被覆
用樹脂組成物、及び、上記活物質被覆用樹脂組成物を含んでなる被覆層を
活物質の表面の少なくとも一部に有する非水系二次電池用被覆活物質が開
示されている。しかしながら、特許文献1に開示された活物質被覆用樹脂
組成物は、これをリチウムイオン電池用電極又はリチウムイオン電池に用
いた場合に電極強度(特に電極柔軟性)、サイクル特性(内部抵抗値の上
昇)及びレート特性(容量維持率)の観点から、改善の余地があった


【発明の効果】【0008】
本発明によれば、十分な電極柔軟性を持ち、内部抵抗値の上昇を抑制する
ことができ、容量維持率に優れるリチウムイオン電池用電極及びリチウム
イオン電池を得ることができるリチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子
を提供することができる。本発明によれば、十分な電極柔軟性を持ち、内
部抵抗値の上昇を抑制することができ、容量維持率に優れるリチウムイオ
ン電池用電極及びリチウムイオン電池を得ることができるリチウムイオン
電池用被覆電極活物質粒子を提供することができる。
【0009】<リチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子>
本発明は、リチウムイオン電池用電極活物質粒子が有する表面の少なくと
も一部を高分子化合物と導電性フィラーと有機溶媒とを含む被覆層で被覆
してなるリチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子であって、上記被覆層
に含まれる有機溶媒の重量割合が、上記リチウムイオン電池用被覆電極活
物質粒子の重量を基準として10~1000ppmであるリチウムイオン
電池用被覆電極活物質粒子に関する。なお、本明細書において、リチウム
イオン電池
と記載する場合、リチウムイオン二次電池も含む概念とする
【0010】本発明のリチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子を用いた
リチウムイオン電池用電極(単に電極ともいう)や、リチウムイオン電池
では、リチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子の被覆層中に所定量存在
する有機溶媒が、リチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子表面の粘着力
を向上させ、また、初回充電の際に電極活物質粒子近傍で電解重合を起こ
し絶縁被膜を作り、この被膜が電解液の分解を抑制することにより、電極
の柔軟性を向上させ、かつ内部抵抗値の上昇を抑制し、容量維持率が向上
すると考えられる
。              
【0011】(リチウムイオン電池用電極活物質粒子)
             ー 中 略 ー
【0015】
負極活物質粒子としては、炭素系材料[黒鉛(グラファイト)、難黒鉛化
性炭素(ハードカーボン)、アモルファス炭素、樹脂焼成体(例えばフェ
ノール樹脂及びフラン樹脂等を焼成し炭素化したもの等)、コークス類(
例えばピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークス等)及び炭素
繊維等]、珪素系材料[珪素、酸化珪素(SiO)、珪素-炭素複合体
(炭素粒子の表面を珪素及び/又は炭化珪素で被覆したもの、珪素粒子又
は酸化珪素粒子の表面を炭素及び/又は炭化珪素で被覆したもの並びに炭
化珪素等)及び珪素合金(珪素-アルミニウム合金、珪素-リチウム合金、
珪素-ニッケル合金、珪素-鉄合金、珪素-チタン合金、珪素-マンガン
合金、珪素-銅合金及び珪素-スズ合金等)等]、導電性高分子(例えば
ポリアセチレン及びポリピロール等)、金属(スズ、アルミニウム、ジル
コニウム及びチタン等)、金属酸化物(チタン酸化物及びリチウム・チタ
ン酸化物等)及び金属合金(例えばリチウム-スズ合金、リチウム-アル
ミニウム合金及びリチウム-アルミニウム-マンガン合金等)等及びこれ
らと炭素系材料との混合物等が挙げられる。
              ー 中 略 ー
【0049】被覆層を構成する高分子化合物の重量平均分子量は、以下の
条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと略記)測
定により求めることができる。装置:Alliance  GPC  V200
0(Waters社製)溶媒:オルトジクロロベンゼン、N-ジメチルホ
ルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)標準物質:ポリス
チレンサンプル濃度:3mg/ml カラム固定相:PLgel  10μm、
MIXED-B  2本直列(ポリマーラボラトリーズ社製)カラム温度:
135℃
【0050】被覆層を構成する高分子化合物は、公知の重合開始剤{アゾ
系開始剤[2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、2,2’-
アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-
メチルブチロニトリル)等]、パーオキサイド系開始剤(ベンゾイルパー
オキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等)
等}を使用して公知の重合方法(塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重
合等)により製造することができる。重合開始剤の使用量は、重量平均分
子量を好ましい範囲に調整する等の観点から、モノマーの全重量に基づい
て好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.05~2重量%、
更に好ましくは0.1~1.5重量%であり、重合温度及び重合時間は重
合開始剤の種類等に応じて調整されるが、重合温度は好ましくは-5~
150℃、(より好ましくは30~120℃)、反応時間は好ましくは
0.1~50時間(より好ましくは2~24時間)である。
【0051】
溶液重合の場合に使用される溶媒としては、例えばエステル(炭素数2~8、
例えば酢酸エチル及び酢酸ブチル)、アルコール(炭素数1~8、例えば
メタノール、エタノール及びオクタノール)、炭化水素(炭素数4~8、
例えばn-ブタン、シクロヘキサン及びトルエン)、アミド(例えばN,
N-ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する))及びケトン(炭
素数3~9、例えばメチルエチルケトン)が挙げられ、重量平均分子量を
好ましい範囲に調整する等の観点から、その使用量はモノマーの合計重量
に基づいて好ましくは5~900重量%、より好ましくは10~400重
量%、更に好ましくは30~300重量%であり、モノマー濃度としては、
好ましくは10~95重量%、より好ましくは20~90重量%、更に好
ましくは30~80重量%である。

【0052】乳化重合及び懸濁重合における分散媒としては、水、アルコ
ール(例えばエタノール)、エステル(例えばプロピオン酸エチル)、軽
ナフサ等が挙げられ、乳化剤としては、高級脂肪酸(炭素数10~24)
金属塩(例えばオレイン酸ナトリウム及びステアリン酸ナトリウム)、高
級アルコール(炭素数10~24)硫酸エステル金属塩(例えばラウリル
硫酸ナトリウム)、エトキシ化テトラメチルデシンジオール、メタクリル
酸スルホエチルナトリウム、メタクリル酸ジメチルアミノメチル等が挙げ
られる。更に安定剤としてポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン
等を加えてもよい。
               ー 中 略 ー
【0054】架橋剤(A’)を用いて被覆層を構成する高分子化合物を架橋
する方法としては、電極活物質粒子を、被覆層を構成する高分子化合物で
被覆した後に架橋する方法が挙げられる。具体的には、電極活物質粒子と
被覆層を構成する高分子化合物を含む樹脂溶液を混合し脱溶剤することに
より、被覆電極活物質粒子を製造した後に、架橋剤(A’)を含む溶液を該
被覆電極活物質粒子に混合して加熱することにより、脱溶剤と架橋反応を
生じさせて、被覆層を構成する高分子化合物が架橋剤(A’)によって架橋
される反応を電極活物質粒子の表面で起こす方法が挙げられる。加熱温度
は、架橋剤の種類に応じて調整されるが、架橋剤としてポリエポキシ化合
物(a’1)を用いる場合は好ましくは70℃以上であり、ポリオール化合
物(a’2)を用いる場合は好ましくは120℃以上である。

【0055】重合反応における系内温度は通常-5~150℃、好ましく
は30~120℃、反応時間は通常0.1~50時間、好ましくは2~2
4時間であり、重合反応の終点は、未反応単量体の量が、単量体組成物に
含まれる単量体成分の合計重量に基づいて通常5重量%以下、好ましくは
1重量%以下となる点であり、未反応単量体の量はガスクロマトグラフィ
ー等の公知の単量体含有量の定量方法により確認できる。
【0056】高分子化合物の重量割合は、被覆層が1層構成である場合、
被覆電極活物質粒子の重量を基準として0.3~10.0重量%であるこ
とが好ましい。
             ー 中 略 ー

【0057】(導電性フィラー)被覆層に含まれる導電性フィラーについ
て詳述する。
【0058】導電性フィラーとしては、導電性を有する材料から選択され
ることが好ましい。導電性フィラーとして好ましいものとしては、金属[
アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、金、銅及びチタン等]、カー
ボン[グラファイト及びカーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチ
ェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック及びサーマルラ
ンプブラック等)等]、及びこれらの混合物等が挙げられる。

(有機溶媒)被覆層は、有機溶媒を含む。
【0064】被覆層に含まれる有機溶媒としては、高分子化合物を溶解可
能な有機溶媒であれば特に限定されず、上述した高分子化合物を溶液重合
で製造する際に用いる溶媒として例示したものを好適に用いることができ
る。被覆層に含まれる有機溶媒は、高分子化合物を合成する際の有機溶媒
(残存有機溶媒)であってもよく、被覆層を形成した後に添加した有機溶
媒であってもよい。
【0065】被覆層に含まれる有機溶媒は、得られる電極の柔軟性の観点
から、アセトン、トルエン、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、N,
N-ジメチルホルムアミド及びN-メチル-2-ピロリドンからなる群か
ら選ばれる1種以上であることが好ましい。なかでも被覆層に含まれる有
機溶媒の含有量の調整しやすさの観点から、N,N-ジメチルホルムアミ
ド(DMF)が好ましい。                     

                ー中 略ー
(被覆率)本発明のリチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子は、電極活
物質粒子が有する表面の少なくとも一部を高分子化合物と導電性フィラー
とを含む被覆層で被覆してなる。
【0077】被覆層が1層構成の場合、サイクル特性の観点から、下記計
算式で得られる被覆率が30~95%であることが好ましい。
被覆率(%)={1-[被覆電極活物質粒子のBET比表面積/(被覆前
の電極活物質粒子のBET比表面積×被覆電極活物質粒子中に含まれる電
極活物質粒子の重量割合+導電性フィラーのBET比表面積×被覆電極活物
質粒子中に含まれる導電性フィラーの重量割合+セラミック粒子のBET
比表面積×被覆電極活物質粒子中に含まれるセラミック粒子の重量割合)]}
×100
【0078】被覆層が2層構成の場合、容量維持率の観点から、下記計算
式で得られる第一被覆層の被覆率が30~95%であることが好ましい。
被覆率(%)={1-[第一被覆層で被覆された電極活物質粒子のBET
比表面積/(未被覆時の電極活物質粒子のBET比表面積×第一被覆層で被
覆された電極活物質粒子中に含まれる電極活物質粒子の重量割合+導電性
フィラーのBET比表面積×第一被覆層で被覆された電極活物質粒子中に含
まれる導電性フィラーの重量割合+任意で含まれるセラミック粒子のBE
T比表面積×第一被覆層で被覆された電極活物質粒子中に任意で含まれるセ
ラミック粒子の重量割合)]}×100

【0079】被覆層が2層構成の場合、第一被覆層の表面の少なくとも一
部が第二被覆層で被覆されていることが好ましい。第二被覆層の被覆率は、
電極の強度の観点から、第一被覆層に対する第二被覆層の被覆率が30~
95%であることが好ましい。第二被覆層の被覆率は、第一被覆層で被覆
後のサンプルのBET比表面積と第二被覆層のBET比表面積から計算に
より得ることができる。
被覆率(%)={1-[第二被覆層で被覆された電極活物質粒子のBET
比表面積/(第一被覆層で被覆された電極活物質粒子のBET比表面積×
第二被覆層で被覆された電極活物質粒子中に含まれる電極活物質粒子の重
量割合+導電性フィラーのBET比表面積×第二被覆層で被覆された電極
活物質粒子中に含まれる導電性フィラーの重量割合+任意で含まれるセラ
ミック粒子のBET比表面積×第二被覆層で被覆された電極活物質粒子中
に任意で含まれるセラミック粒子の重量割合)]}×100
【0080】
被覆層が2層構成の場合、電極活物質粒子の表面に第一被覆層が形成され
ない部分があってもよく、電極活物質粒子の表面に第二被覆層が被覆して
なる部分があってもよい。
【0081】<リチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子の製造方法>
本発明のリチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子は、被覆層を構成する
高分子化合物、導電性フィラー及び電極活物質粒子を混合することによって
製造することができる。高分子化合物、導電性フィラー及び電極活物質粒
子を混合する順番は特に限定されず、例えば、事前に混合した被覆層を構
成する高分子化合物と導電性フィラーからなる樹脂組成物を電極活物質粒
子とさらに混合してもよいし、高分子化合物、導電性フィラー及び電極活
物質粒子を同時に混合してもよいし、電極活物質粒子に高分子化合物を混
合し、さらに導電性フィラーを混合してもよい。
【0082】
本発明の被覆電極活物質粒子は、電極活物質粒子を、高分子化合物で被覆
することで得ることができ、例えば、電極活物質粒子を万能混合機に入れ
て30~800rpmで撹拌した状態で、高分子電解質組成物を含む樹脂
溶液を1~90分かけて滴下混合し、さらに導電性フィラーを混合し、撹
拌したまま50~200℃に昇温し、0.007~0.04MPaまで減
圧した後に10~900分保持し、その後、被覆電極活物質粒子に含まれ
る有機溶媒の重量割合が所定の範囲となるように有機溶媒を加えることに
より得ることができる。
【0083】電極活物質粒子と、高分子化合物及び導電性フィラーとの配
合比率は特に限定されるものではないが、重量比率で電極活物質粒子:高
分子化合物及び導電性フィラーの合計重量=1:0.001~0.1であ
ることが好ましい。
【0084】被覆層が2層構成の場合、電極活物質粒子、高分子化合物、
有機溶媒、任意で導電性フィラー及び任意でセラミック粒子を混合した第
一被覆層用被覆層組成物を脱溶剤して第一被覆電極活物質粒子を得る第1
被覆工程と、上記第一被覆電極活物質粒子、高分子化合物、有機溶媒、任
意で導電性フィラー及び任意でセラミック粒子を混合した第二被覆層用被
覆層組成物を脱溶剤する第2被覆工程とを有することが好ましい。
なお、モノマーは、第一被覆層用被覆層組成物と第二被覆層用被覆層組成
物の何れかに含まれていてもよいが、双方に含まれていることが好ましい。
第一被覆層用被覆層組成物、第二被覆層用被覆層組成物を脱溶剤する方法
は、上述した方法を用いればよい。
【0085】<リチウムイオン電池用電極>
本発明のリチウムイオン電池用電極は、本発明のリチウムイオン電池用被
覆電極活物質粒子と導電助剤とを含む非結着体からなる。ここで、非結着
体とは、リチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子と導電助剤とが結着剤
(バインダともいう)により位置を固定されていないことを意味する。す
なわち、リチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子と導電助剤は、それぞ
れ外力に応じて移動できる状態である。
【0086】本発明のリチウムイオン電池用電極は、溶剤乾燥型結着剤を
含まない。溶剤乾燥型結着剤としてはデンプン、ポリフッ化ビニリデン、
ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン及びポリプロピレン等の公知
のリチウムイオン電池用結着剤等が挙げられる。これらの結着剤は溶剤に
溶解又は分散して用いられ、溶剤を揮発、留去することで表面が粘着性を
示すことなく固体化して、被覆電極活物質粒子と導電助剤同士、及び、被
覆電極活物質粒子と導電助剤と集電体とを強固に固定するものである。
【0087】
本発明のリチウムイオン電池用電極は、十分な電極柔軟性を有する。
具体的には、下記に示す降伏点ストロークが0.13mm以上である。
上記降伏点ストロークが0.13mm以上であれば、リチウムイオン電池
用電極が引き伸ばされたり、歪んだりしても電気伝導性を好適に維持する
ことができる。
上記降伏点ストロークは、0.15mm以上であることが好ましく、0.
17mm以上であることがより好ましい。

【0088】本明細書において降伏点ストロークは、以下の方法により測
定し算出する。リチウムイオン電池用電極(サンプルサイズ:直径16m
mの円形)の降伏応力をISO178(プラスチック-曲げ特性の求め方)
に準拠して、オートグラフ[(株)島津製作所製]を用いて測定する。
リチウムイオン電池用電極のサンプルを支点間距離5mmの治具にセット
し、オートグラフにセットされたロードセル(定格荷重:20N)を1m
m/minの速度で電極に向かって降下させ、ロードセルが電極に触れて
から降伏点でのロードセルの降下距離(mm)を降伏点ストロークとして
算出する。
【0089】本発明のリチウムイオン電池用電極は、被覆電極活物質粒子
及び導電助剤と、電解質及び溶媒を含有する電解液とを含む電極活物質層
と、集電体とを備えていることが好ましい。
【0090】(被覆電極活物質粒子)
被覆電極活物質粒子としては、本発明のリチウムイオン電池用被覆電極活
物質粒子を用いる。電極活物質層の重量を基準として、被覆電極活物質粒
子を40~95重量%含むことが好ましく、60~90重量%で含むこと
がより好ましい。
【0091】(導電助剤)
本発明のリチウムイオン電池用電極は、上述した被覆電極活物質粒子の被
覆層中に含まれていてもよい導電性フィラーとは別に導電助剤を含んでい
る。被覆層中に含まれている導電性フィラーが被覆電極活物質粒子と一体
であるのに対し、導電助剤は被覆電極活物質粒子と別々に含まれている点
で区別できる。
【0092】導電助剤は、被覆層に含まれる導電性フィラーと同じであっ
てもよいし、異なっていてもよい。本発明のリチウムイオン電池用電極に
含まれる導電助剤としては、導電性フィラーとして例示したものと同じも
のを用いることができる。
【0093】リチウムイオン電池用電極中に含まれる導電助剤と被覆層中
に含まれる導電性フィラーの合計含有量は、特に限定されないが、電極活
物質層から電解液を除いた重量を基準として0.5~20重量%であるこ
とが好ましい。
【0094】(電解液)
電解液は、電解質及び溶媒を含有する。
【0095】電解質としては、公知の電解液に用いられている電解質が使用
でき、例えば、LiPF、LiBF、LiSbF、LiAsF、L
iClO及びLiN(FSO等の無機アニオンのリチウム塩、Li
N(CFSO、LiN(CSO及びLiC(CFSO
等の有機アニオンのリチウム塩が挙げられる。これらの内、電池出力
及び充放電サイクル特性の観点から好ましいのはLiN(FSOであ
る。
【0096】溶媒としては、公知の電解液に用いられている非水溶媒が使
用でき、例えば、ラクトン化合物、環状又は鎖状炭酸エステル、鎖状カル
ボン酸エステル、環状又は鎖状エーテル、リン酸エステル、ニトリル化合
物、アミド化合物、スルホン、スルホラン及びこれらの混合物を用いるこ
とができる。
【0097】ラクトン化合物としては、5員環(γ-ブチロラクトン及びγ
-バレロラクトン等)及び6員環(δ-バレロラクトン等)のラクトン化合
物等が挙げられる。
               ー 中 略 ー
【0103】これらの溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併
用してもよい。
【0104】電解液中の電解質の濃度は、1.2~5.0mol/Lであ
ることが好ましく、1.5~4.5mol/Lであることがより好ましく、
1.8~4.0mol/Lであることが更に好ましく、2.0~3.5m
ol/Lであることが特に好ましい。
このような電解液は、適当な粘性を有するので、被覆電極活物質粒子間に
液膜を形成することができ、被覆電極活物質粒子に潤滑効果(被覆電極活
物質粒子の位置調整能力)を付与することができる。
               ー 中 略 ー
【0105】(電極活物質層)
本発明のリチウムイオン電池用電極において、電極活物質層の厚みは、電
池性能の観点から、150~600μmであることが好ましく、200~
450μmであることがより好ましい。
【0106】(集電体)
集電体を構成する材料としては、銅、アルミニウム、チタン、ステンレス
鋼、ニッケル及びこれらの合金等の金属材料、並びに、焼成炭素、導電性
高分子材料、導電性ガラス等が挙げられる。集電体の形状は特に限定され
ず、上記の材料からなるシート状の集電体、及び、上記の材料で構成され
た微粒子からなる堆積層であってもよい。集電体の厚さは、特に限定され
ないが、50~500μmであることが好ましい。
               ー 中 略 ー
【0111】<リチウムイオン電池>
本発明のリチウムイオン電池は、本発明のリチウムイオン電池用電極を備え
る。
【0112】本発明のリチウムイオン電池用電極と、対極となる電極とを
組み合わせて、セパレータと共にセル容器に収納し、電解液を注入し、セ
ル容器を密封することでリチウムイオン電池を得ることができる。また、
集電体の一方の面に上記のリチウムイオン電池用正極を形成し、もう一方
の面に負極を形成してバイポーラ(双極)型電極を作製し、バイポーラ(
双極)型電極をセパレータと積層してセル容器に収納し、電解液を注入し、
セル容器を密封することでもリチウムイオン電池を得ることができる。本発
明のリチウムイオン電池は、本発明のリチウムイオン電池用電極を正極、
負極の双方に備えることが好ましい。
【0113】セパレータとしては、ポリエチレン又はポリプロピレン製の
多孔性フィルム、多孔性ポリエチレンフィルムと多孔性ポリプロピレンと
の積層フィルム、合成繊維(ポリエステル繊維及びアラミド繊維等)又は
ガラス繊維等からなる不織布、及びそれらの表面にシリカ、アルミナ、チ
タニア等のセラミック微粒子を付着させたもの等の公知のリチウムイオン
電池用のセパレータが挙げられる。
【0114】なお、本明細書には以下の発明が記載されている。
〔1〕リチウムイオン電池用電極活物質粒子が有する表面の少なくとも一
部を高分子化合物と導電性フィラーと有機溶媒とを含む被覆層で被覆して
なるリチウムイオン電池用被覆電極活物質粒子であって、上記被覆層に含
まれる有機溶媒の重量割合が、上記リチウムイオン電池用被覆電極活物質
粒子の重量を基準として10~1000ppmであるリチウムイオン電池
用被覆電極活物質粒子。
〔2〕上記有機溶媒が、アセトン、トルエン、イソプロピルアルコール、
酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド及びN-メチル-2-ピロリ
ドンからなる群から選ばれる1種以上である上記〔1〕に記載のリチウム
イオン電池用被覆電極活物質粒子。
〔3〕上記〔1〕又は〔2〕に記載のリチウムイオン電池用被覆電極活物
質粒子と導電助剤とを含む非結着体からなるリチウムイオン電池用電極。
〔4〕上記〔3〕に記載のリチウムイオン電池用電極を備えるリチウムイ
オン電池。


【実施例】
【0115】次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明の
主旨を逸脱しない限り本発明は実施例に限定されるものではない。なお、
特記しない限り部は重量部、%は重量%を意味する。
【0116】[電解液の作製]
エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)の混合
溶媒(体積比率1:1)にLiN(FSOを2.0mol/Lの割
合で溶解させて電解液を作製した。
【0117】[樹脂集電体の作製]
2軸押出機にて、ポリプロピレン[商品名「サンアロマーPL500A」
、サンアロマー(株)製]70部、カーボンナノチューブ[商品名「Fl
oTube9000」、CNano社製]25部及び分散剤[商品名「ユ
ーメックス1001」、三洋化成工業(株)製]5部を200℃、200
rpmの条件で溶融混練して樹脂混合物を得た。得られた樹脂混合物を、
Tダイ押出しフィルム成形機に通して、それを延伸圧延することで、膜厚
100μmの樹脂集電体用導電性フィルムを得た。次いで、得られた樹脂
集電体用導電性フィルムを直径15mm又は16mmの円形となるように
切断し、片面にニッケル蒸着を施した後、電流取り出し用の端子(5mm
×3cm)を接続した樹脂集電体を得た。なお、直径15mmの円形の樹脂
集電体を正極用樹脂集電体として用い、直径16mmの円形の樹脂集電体
を負極用樹脂集電体として用いた。
【0118】(比較例1)
[被覆層組成物の調製]
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素ガス導入管を付した4
つ口フラスコにDMF150部を仕込み、75℃に昇温した。次いで、ア
クリル酸91部、メタクリル酸メチル9部及びDMF50部を配合した単
量体組成物と、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.3
部及び2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)0.8部をDMF
30部に溶解した開始剤溶液とを4つ口フラスコ内に窒素を吹き込みなが
ら、撹拌下、滴下ロートで2時間かけて連続的に滴下してラジカル重合を
行った。滴下終了後、75℃で反応を3時間継続した。
次いで、80℃に昇温して反応を3時間継続し、樹脂濃度30%の共重合
体溶液を得た。得られた共重合体溶液を撹拌下、アセトン中に滴下して精
製を行った。精製後、テフロン(登録商標)製のバットに移して150℃
、0.01MPaで3時間の減圧乾燥を行い、DMFおよびアセトンを留
去して高分子化合物を得た。得られた高分子化合物をハンマーで粗粉砕し
た後、乳鉢にて追加粉砕して、粉末状の高分子化合物を得た。高分子化合
物1部をDMF3部に溶解し、モノマーの含有量が高分子化合物のモル数
を基準として0.1モル%となるようにアクリル酸:メタクリル酸メチル
(重量比が91:9)を追加し、被覆層組成物を得た。
【0119】[被覆正極活物質粒子の作製]
正極活物質粒子(LiNi0.8Co0.15Al0.05粉末、体積平
均粒子径4μm)90.12部を万能混合機ハイスピードミキサーFS2
5[(株)アーステクニカ製]に入れ、室温、720rpmで撹拌した状
態で、被覆層組成物12.56部を2分かけて滴下し、さらに5分撹拌した。
次いで、撹拌した状態で導電助剤であるアセチレンブラック[デンカ(株)
製  デンカブラック(登録商標)]3.14部及びセラミック粒子(AE
ROSIL  200(二酸化ケイ素、BET比表面積200m/g、製品
名「AEROSIL  200」、日本アエロジル(株)製))2.10部を
分割しながら2分間で投入し、30分撹拌を継続した。その後、撹拌を維
持したまま0.01MPaまで減圧し、次いで撹拌と減圧度を維持したま
ま温度を140℃まで昇温し、撹拌、減圧度及び温度を13時間維持して
揮発分を留去した。得られた粉体を目開き200μmの篩で分級し、比較例
1の被覆正極活物質粒子を得た。
【0120】得られた被覆正極活物質粒子に含まれる有機溶媒の重量割合
をGC測定装置([(株)島津製作所製]:ガスクロマトグラフGC-2
010)で測定し、ピーク強度の面積比から有機溶媒の重量割合をppm
オーダーで算出した。
【0121】(実施例1~5、比較例2)
その後、被覆正極活物質粒子に含まれる有機溶媒の重量割合が表1に記載
の重量割合となるように、有機溶媒(DMF)を追加し、万能混合機ハイ
スピードミキサーFS25で室温、720rpmで5分撹拌して、実施例
1~5、比較例2の被覆正極活物質粒子をそれぞれ得た。
表1

【012】[リチウムイオン電池用正極の作製]
作製した被覆正極活物質粒子98.50部と、炭素繊維[大阪ガスケミカル
(株)製  ドナカーボ・ミルド  S-243:平均繊維長500μm、平均
繊維径13μm:電気伝導度200mS/cm]2.06部とケッチェンブ
ラック[ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製  EC300J]
1.03部とを混合して正極スラリーを作製した。
作製した正極スラリーを、Φ15(mm)の金型上に正極活物質粒子の目
付量が50mg/cmになるように充填し、プレス機(HANDTAB
-100T15、市橋精機(株)製)で1ton/cmの圧力で打錠成
形して正極活物質層(厚さが213μm)を形成し、上記樹脂集電体の片面
に積層して実施例1~5及び比較例1、2に係るリチウムイオン電池用正
極(直径15mmの円形)を作製した。

【0124】
得られたリチウムイオン電池用正極について、電極強度(柔
軟性)の測定を下記の通り行った。
得られたリチウムイオン電池用正極(
サンプルサイズ:直径15mmの円形)の降伏応力をISO178(プラ
スチック-曲げ特性の求め方)に準拠して、オートグラフ[(株)島津製
作所製]を用いて測定し、以下の基準で電極強度を評価した。

まず、リチウムイオン電池用正極の各サンプルを支点間距離5mmの治具
にセットし、オートグラフにセットされたロードセル(定格荷重:20N
)を1mm/minの速度で電極に向かって降下させ、ロードセルが電極
に触れてから降伏点でのロードセルの降下距離(mm)を降伏点ストロー
クとして算出した。
ストロークが長ければ長いほど電極の柔軟性が高いと
言える。測定結果を表2に示す。

表2.

【0132】(実施例6~10、比較例3、4)
その後、被覆負極活物質粒子に含まれる有機溶媒の重量割合が表3に記載
の重量割合となるように、有機溶媒(DMF:トルエン=1:1)を追加
し、万能混合機ハイスピードミキサーFS25で室温、720rpmで5
分撹拌して、実施例6~10の被覆負極活物質粒子をそれぞれ得た。

【0133】
表3.

【0134】
(リチウムイオン電池用負極の作製)
作製した被覆負極活物質粒子99部と、炭素繊維[大阪ガスケミカル(株)
製  ドナカーボ・ミルド  S-243:平均繊維長500μm、平均繊維径
13μm:電気伝導度200mS/cm]1部とを混合して負極スラリーを
作製した。
作製した負極スラリーを、Φ16(mm)の金型上に負極活物
質粒子の目付量が23.4mg/cmになるように充填し、プレス機(
HANDTAB-100T15、市橋精機(株)製)で1ton/cm
の圧力で打錠成形して負極活物質層(厚さが300μm)を形成し、上記樹
脂集電体の片面に積層して実施例6~10及び比較例3、4に係るリチウ
ムイオン電池用負極(直径16mmの円形)をそれぞれ作製した。

【0135】得られたリチウムイオン電池用負極について、前記リチウム
イオン電池用正極と同様にして電極強度(柔軟性)の測定を行った。測定
結果を表4に示す。

【0136】
表4.

【0137】
表4より、被覆層が所定の有機溶媒を含む被覆負極活物質粒子を用いた実
施例6~10のリチウムイオン電池用負極では、十分な電極柔軟性を有す
ることが確認された。
【0138】[リチウムイオン電池の作製]
表2又は表4に記載のリチウムイオン電池用正極とリチウムイオン電池用
負極とを、セパレータ(セルガード製#3501)を介して表5の通り組
み合わせ、電解液を注入して、リチウムイオン電池を作製した。
【0139】<内部抵抗上昇率の測定>
25℃下、充放電測定装置「HJ-SD8」[北斗電工(株)製]を用い
て以下の方法によりリチウムイオン電池の評価を行った。定電流定電圧方
式(0.1C)で4.2Vまで充電した後、10分間の休止後、定電流方
式(0.1C)で2.5Vまで放電した。定電流定電圧方式(CCCVモ
ードともいう)で0.1Cにおける放電0秒後の電圧及び電流並びに0.1
Cにおける放電10秒後の電圧及び電流を測定し、以下の式で内部抵抗を
算出した。内部抵抗が小さいほど優れた電池特性を有することを意味する。
なお、放電0秒後の電圧とは、放電したと同時に計測される電圧(放電時
電圧ともいう)である。
[内部抵抗(Ω・cm)]=[(0.1Cにおける放電0秒後の電圧)-
(0.1Cにおける放電10秒後の電圧)]÷[(0.1Cにおける放電0
秒後の電流)-(0.1Cにおける放電10秒後の電流)]×[電極の対向
面積(cm)]
内部抵抗の測定につき、20サイクルの繰り返し試験を行い、2サイクル
目の内部抵抗(初期内部抵抗)と20サイクル目の内部抵抗を比較して(
20サイクル目の内部抵抗/2サイクル目の内部抵抗)、「内部抵抗上昇
率(%)」を求めた。
【0140】<容量維持率の測定>
25℃下、充放電測定装置「HJ-SD8」[北斗電工(株)製]を用い
て以下の方法によりリチウムイオン電池につき充放電試験を行った。定電
流定電圧方式(0.1C)で4.2Vまで充電した後、10分間の休止後、
定電流方式(0.1C)で2.5Vまで放電した。
このとき放電した容量を[放電容量(mAh)]とした。20サイクルの
繰り返し試験を行い、20サイクル容量維持率(%)を求めた。
【0141】
表5.

【0142】表5より、実施例の被覆電極活物質粒子を用いて作製したリ
チウムイオン電池用電極を正極及び負極に備えるリチウムイオン電池では、
内部抵抗値の上昇を抑制することができ、容量維持率に優れることが確認
された。
【産業上の利用可能性】
【0143】本発明の被覆電極活物質粒子は、特に、定置用電源、携帯電
話、パーソナルコンピューター、ハイブリッド自動車及び電気自動車用等
に用いられるリチウムイオン電池等の電極活物質粒子として有用である。


🪄全固体電池もまだまだ改良余地ありと確信する。


    心に残る歌 『華原朋美 - 見上げてごらん夜の星を』
                  作詞永六輔、作曲いずみたく
 





● 今日の言葉:

     春が来ても、鳥たちは姿を消し鳴き声も聞こえない。
                           春だというのに自然は沈黙している。

                             レイチェル・カーソン 『沈黙の春』   
                         (因果報応の季節風)より

                                                                                      

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