極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

スマート・トラュシュボックス・システム

2016年06月30日 | デジタル革命渦論

 

 

 

      沖縄は日本国のひとつの県という意味ではひとつの地方自治体にすぎないが、日本
      国の原像(のひとつ)だという意味では、時間の軸に埋め込まれた日本国全体にほ
      かならないと、わたしはそう考えている。

             「コメと基地:情況との対話 第34回」 サンサーラ 1996.01   

 

                                          
                              Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar, 2012 



Wings for Life WorldRun 2016 - Takashima, JAPAN  May 8, 2016



SunPower Holds World Record for Most Efficient Rooftop Solar Panel, Again June 27, 2016

● シリコン系太陽電池変換効率を さらに更新 24.1% 

27日、米サンパワー(SunPower)はシリコン系太陽光パネルの変換効率で、研究開発レベルとしてこ
れまでの世界最高記録を上回る24.1%を達成した。
今回の成果は、研究開発レベルで平均効率25%
の太陽電池セルを用い、同社が市販している「X-シリーズ」の構造で製作したパネルで実現した。
太陽
光パネルの面積は1万1310平方センチメートル(開口領域)、出力は27.5ワット。米エネルギー
省(DOE)の国立再生可能エネルギー研究所(NREL)が評価した結果、24.1%の変換効率を記
録。
従来のシリコン系太陽光パネルの変換効率の最高記録は、パナソニックが3月に発表していた23.
8%。サンパワーは、今回この記録を0.3ポイント上回る。
サンパワーとしては2月に22.8%の変
換効率を達成している。
同社は、今回、どのような技術によって変換効率の最高記録を達成したのかの
詳細は公表していない。

  

 

● スマート・トラュシュボックス・システムはどこまで進化するか?

29日、ハウステンボス(長崎県佐世保市)と日本システムウエア(NSW東京都渋谷区)は、太陽電池
と通信機を備えた「スマートゴミ箱」を、ハウステンボスリゾート内に実験的に導入すると発表。実証
的に導入したゴミ箱は、米BigBelly Solar社の製品で、日本システムウエアが日本市場における代理店と
なっている。太陽電池で発電した電力でゴミを圧縮するとともに、センサによりゴミの蓄積状況を把握
し、リアルタイムで情報を発信する。こうして集めた運用データを分析し、ゴミの収集頻度や人員配置、
ゴミ箱配置の最適化など、収集作業を効率化してコスト削減を目指す。

ハウステンボスでは、メインスタッフにロボットを配した「変なホテル」など、先進的な技術を活用し
ている。今回の実証プロジェクトの結果をもとに、将来的には「わくわくするゴミ箱」の独自開発も計
画している。また、
日本システムウエアは、機器の提供と検証環境の構築を担当する。実証実験を通じて、ス
マートシティのモデルケースとしてノウハウの蓄積を目指す。 

IoT技術を活用し「わくわくするゴミ箱」

   May 31, 2016 
                                                                US9352887B2

 

   

【帝國のロングマーチ Ⅹ】   

    

● 折々の読書  『China 2049』31    

                              秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略」     


                                           マイケル・ピルズベリー 著
                                                野中香方子 訳    

ニクソン政権からオバマ政権にいたるまで、米国の対中政策の中心的な立場にいた著者マイケル・ピル
ズベリーが自分も今まで中国の巧みな情報戦略に騙されつづけてきたと認めたうえで、中国の知られざ
る秘密戦略「100年マラソン( The Hundred-Year Marathon )」の全貌を描いたもの。日本に関する言及
も随所にあり、これからの数十年先の世界情勢、日中関係そして、ビジネスや日常生活を見通すうえで、
職種や年齢を問わず興味をそそる内容となっている。 
    

 【目次】

  序 章 希望的観測
 第1章 中国の夢
 第2章 争う国々
 第3章 アプローチしたのは中国
 第4章 ミスター・ホワイトとミズ・グリーン
 第5章 アメリカという巨大な悪魔
 第6章 中国のメッセージポリス
 第7章 殺手鍋(シャショウジィエン)
 第8章 資本主義者の欺瞞
 第9章 2049年の中国の世界秩序
 第10章 威嚇射撃
 第11章 戦国としてのアメリカ
 謝 辞
 解 説 ピルズベリー博士の警告を日本はどう受け止めるべきか
     森本敏(拓殖大学特任教授・元防衛大臣) 
  

     

    第6章 中国のメッセージポリス    
 

                                 樹上開花-樹上に花を開す

                                『兵法三十六計』第二十九計    

     中国批判者の処罰

  その対極にいるのは、中国に言わせれば「悪者」、つまり中国に対して懐疑的、あるいはあからさ
 まに批判する西洋の人々だ。このリストには議員、左派と右派のさまざ
まな専門家、人権団体、労働
 組合、その他の多くメンバーが含まれる。左派には俳優
のリチャード・ギアや、中国に対して強硬な
 姿勢をとるナンシー・ペロシ議員などの
人権擁護派がいる。右派には、合衆国の保守タカ派や、ドナ
 ルド・トランプなどの保
護貿易論者がいる。彼らのことを中国政府は「締め出し」、機会があればい
 つでも追い
払おうとしている。中国のビザを拒否されたり、情報や中国当局へのアクセスを断たれた
 りする人もいる。中国と英語の両方で、彼らの学識や考え方を傷つけるための記
事やブログが推奨さ
 れ、創作される場合もある。アメリカの政治組織に通じた中国の
専門家はよくわたしにこう言った。
 中国を疑うアメリカの左右両派の「大連合一は、
当初、中国にとって悪夢のようなシナリオだったが、
 その後、これらのさまざまな集
団は、中国の長期的戦略を気にかける以ヒに、互いを嫌っていること
 がわかった。

  中国を研究する学者たちはかねてより、中国に関して最も正しいことを述べているのは、中国へ
 の入国ビザ発行を拒まれている学者、記者、著者だと知っていた,ビザ
発行を拒否されていないの
 は、意識的にであれ半ば無意識にであれ、中国との接触を
保つために妥協している人々だ。彼らは
 ダライ・ラマを賞賛したり台湾問題に言及し
たりして中国政府を怒らせるのは避けようとする。そ
 れに関して、「学同上のどのよう
な見方が不適格と見なされるかについて中国が明言することはな
 い」と、ワシント
ン・ポストは2013年に報じた。
 「その結果が一睡の自己検閲であり、アメリカの学者たちは、中国を怒らせそうなテ-マに触れな
 いよう、自主規制している(注41)」

  The Chinese Revolution of 1949

  アメリカで最も尊敬を受けている中国研究者の一人、ペリー・リンクは、18年間、中国への入
 国を拒まれている。理由は、中国政府の希望通りに書くことを拒否したからだ。リンクは言う。
 「アメリカの市民が支払うことになる代償は極めて大きいが、人々はそれに気づいていない(中略)
 欺蝸は組織的に進められており、アメリカの中国学者の間では、隠喩や間接的表現によって中国政
 府の要求を満たすことが常態化している。例えば、『台湾の独立』という言い回しはせず、「両岸
 関係史』と呼ぶ。投獄されているノーベル平和賞受賞者、劉暁波について言及はせず(中略)19
 49年については通常、『解放運動』という.召集が使われる(注42)」
 学界はその隠喩の意味を理解しているが、と彼は続ける,
 「しかし、学者がこの隠喩を一般市民に向けて書いたり話したりすると、市民は、1
949年は解
 放運動の年であり、台湾の独立は大した問題でなく、ノーベル賞受賞者の投獄は語るに値しない、
 と思い込んでしまうだろう(注43)」

    かつてわたしは学問の世界での「飴と鞭]作戦を、身をもって知った。1980年代から90年
 代にかけて、わたしは、中国への武器販売と米中の協力を強く後押しする人物と見なされており、
 中国ではいつも歓迎された。大学関係者や研究者向けのビザでの入国を認められており、中国のシ
 ンクタンク、教授、軍当局者、政府職員などとの接触を許されていた。しかし、2006年9月、
 状況は一変した。わたしが中国に疑念を抱くようになったことが、ウォール・ストリートージャー
 ナルで取り上げられた。その記事は、次のような見出しで始まった。

 「有力な国防総省顧問でかつては親中派だったマイケル・ピルズベリーは、アメリカ人の多くは中
 国を誤解し、経済的繁栄を目指す本質的に穏やかな国家と見なしている、と言う。そして、そのよ
 うなアメリカ人を代表する国務省の役人、CIAのメンバー、多くの投資家、中国研究家の大半を
 ひとまとめにして、『パンダ・ハガー』(パンダを抱っこする者)と非難する。ピルズベリーは、
 自らの使命は国防省が同じ罠に落ちないようにすることだ、と語る(注44)」
  その記事の中でわたしは、「中国政府はアメリカを避けられない敵と見なし、相応の計画を練っ
 ている,だから、わたしたちは警戒を怠ってはならない」と述べた,また、ほかの場所でこう述べ
 た, 「少なくとも、自分たちは中国の考え方を理解する用意ができていないことを知るべきだ,
 さらに、これからアメリカは中国に立ち向かうことになるが、それはアメリカの歴史上、最も厳し
 い挑戦になるであろうことも覚悟しておかなければならない(注45)」

  言うまでもなく、このわたしの主張は、中国政府にとって好ましいものではなかった。
  たちまちわたしは、中国政府の不興を買った。中国の将軍や学者とのつながりは断たれた。後で
 わかったのだが、アメリカ国内の中国支持者(わたしが「パンダ・ハガ-」と呼んだ人々)が中国
 の内通者に、わたしと中国のつながりを断つよう求めたそうだ。以前なら簡単に下りていた研究者
 用のビザが下りなくなり、中国へ入国するには、アメリカ政府の外交文書が必要になった。わたし
 の交友関係は注意深く監視されるようになり、中国にいる「友人」の何人かは、わたしと話そうと
 しなくなった。アメリカでは、わたしの学問上の業績や、中国に関する警告に対して、いわれない
 誹訪中陽が繰り返された。

  そのような状況が数年続いた。ところが、2013年、何かが変わった。二度と認められないと
 思っていた研究者用ビザでの入国が許可されたのだ。6年ぶりのことだった,それだけでなく、人
 民解放軍の何人もの将官から、ランチやディナーに招待されるようになった。さらには、北京で開
 かれる、南シナ海を巡る「ウィン・ウィン(両者に有利な)シナリオ」に関する委員会の議長を務
 めるよう依頼された。その会議の間、数年問会っていなかった中国の役人が何人も、挨拶しにやっ
 てきた。人民解放軍の2名の将官は、あなたは1970年代から80年代にかけて、中国に多大な貢
 献(「人貢献」)をした、もう一度そうしてほしい、と言った。
 「驚いたよ一と、わたしはアメリカに戻ってから、中国亡命者の友人のひとりに言った。

 「なぜ、こんなことになったと思う?」
 「いくつか質問をしてもいいか?」と、彼は行った。
「自分の著書(本書のこと)について、誰かとEメールで話し合ったことがある?」
 軽く頭をひねって、わたしは「ある」と答えた。
 「それだよ」と彼。

  中国のプロパガンダ作戦では、「落とす」ことができない、あるいは、矯正できないアメリカ人
 はいない、と考えられている。「悪者」も、十分に圧力をかけ、誘惑すれば、また「良い人」にな
 ると肢らは考えている。そのためわたしに対しても、親切にして中国との接点を増やしてやれば、
 本書の論調はいくらか和らぐだろうと、期待したらしい。
  中国の指導者は、自分たちのイメージを良くするためなら、躊躇なく、より攻撃的な方法にも走
 る,仏教の僧侶は、チベットに対する中国の攻撃を西側に伝える数少ない情報源になっているが、
 常に中国当局に監脱されており、僧院は当局による手入れに脅かされている(川州)。同様の広範
 な情報操作が、外国の報道機関に対して進められている,現在、アメリカでは、700名以上の中
 国人ジャーナリストが働いていると数名のアナリストは概算する。その多くは、中国に有利な考え
 方を広める「宣伝員」か、反中国派らしき人を監視する諜報部員だと考えられている(注47)。

  国際メディア支援センター(Ccntcr for lntcrnational Mcdia Assistancc) による最新の研究では、
 「中国のメディア規制は、国際組織のルポルタージュと運営に深刻に影響を与えはじめている」こ
 とが明らかになっている(旧訓)。その報告書は、特に、国が西洋メディアに対して進めている4
 つの作戦に光をあてる。2013年11月5日、ニュースサイトのビジネス・インサイダーが報告
 したように、それは以下の4つである,

 ・直接行動
  中国内外における、中国人外交官、地元の役人、治安部隊、監督機関による直接行動。ニュース
 の収集を妨害し、望ましくない内容の報道を差し止め、規制が及ばない海外メディアは処罰する。

 ・経済的「飴」と「鞭」
  メディア所有者と中国の国外にあるその支局に自己検閲をさせるために、経済的な「飴」と「鞭」
 を利用する。間接的な圧力 代理人(広告主、諜報機関、外国政府)を介して間接的な圧力をかけ
 る。それらは、中国政府に批判的な内容の刊行物を差し止め、処罰する行動をとる。

 ・サイバー攻撃や暴行

  党本部が指揮しているのを悟られない形で、党の目的に沿うサイバー攻撃や暴行を指揮する(注
 49)。



41Fred Hiatt、“Chinese Leaders Control Media、 Academics to Shape thc Perception of China, ” Washinton
            Post, Nov 17, 2013 
,以下のサイトで入手可能,
            https://www.washingtonpost.com/opinions/fred-hiatt-chinese-leaders-control-media-academics-to-shape-
            the-perception-of-china/2013/11/17/1f26816e-4e06-11e3-9890-a1e0997fb0c0_story.html

42.43 Do ↑
44Neil King Jr., "Inside Pentagon: A Scholar Shapes views of China, ”Wall Street JJournal, Setember 8,2005,
           
以下のサイトで入手可能。http://www.wsj.com/articles/SB112613947626134749.   
45. Do ↑ 
46. "
UN Experts Warn of Scvere Restrictions on Tibctan Monasteries in China,”UN News Centre,Nove 1,
     2011,
以下のサイトで入手可能。http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=40269#.V3TENe7r2po
47. "Q&A: Paui Mooney on Reporting in China,” Bob Dietz,Committee to Protect Journalists,CPJ Blog,Nove
            12, 2013
,以下のサイトで人手可能。
   https://cpj.org/blog/2013/11/qa-paul-mooney-on-reporting-in-china.php
48. Harrison Jacobs, “Chinese Censorship Is Spreading All Ovcr the World,”  Business Insider. November 5. 2013
      以下のサイトで入手可能。
      http://www.businessinsider.com/chinese-censorship-is-spreading-all-over-the-world-2013-11
49. Do ↑

                                                                            この項つづく
 

 

 

 

 

 

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