極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

エネルギーと環境 78

2024年12月15日 | タフで綺麗なOLED

彦根市ひこにゃんイラスト に対する画像結果

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の井伊
軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜(かぶ
と)を合体させて生まれたキャラクタ-

【季語と短歌:12月14日】

        落葉焚き茶花咲きて美味し芋   ⛩️

                 高山 宇 (赤鬼)

✳️ 金で政治的賛同を買う時代
南アフリカ共和国生まれのマスク、父親がドイツ移民のトランプ。
共通す
る経営スタイルは、ふたりとも「創ったもの」の数ではなく「破壊したも
の」の数で自尊心を満足させるタイプ(※これには、プーチンも同類であ
る)、すなわちS属性。破壊した結果、破壊された相手が跪いて頭を垂れれ
マスクの本質は、技術で解決できないものはないと信じる「技術解決主義
者=ソリューショニスト」。詳細は省略し、二人の
「金で政治的賛同を買う
時代」(民主主義が破壊される時代)に突入し、イーロン・マスクは、そ
の点でも、次代を切り開いたジョーカーとして記憶されることになるのだ
ろうか?と伝える。(11月9日、現代ビジネス
※小生の追記


◾凍結生体の分子を高感度観察する顕微鏡
12月12日、大阪大学,京都府立医科大学,理化学研究所は,生体試料
を凍らせて分子を高感度観察できるラマン顕微鏡の開発に成功。
ラマン顕微鏡は,生体分子の構造,種類,周辺環境を反映した光(ラマン
散乱光)を検出し,それらの空間分布を画像として与える。生体試料内部
に存在する様々な分子の情報を取得できるため,生体試料観察への利用が
近年進んでいる。


同研究グループは,この成果により,従来のラマン顕微鏡では観察が難し
いとされてきた,薬剤などの低濃度で生体試料内に存在する分子を高感度
でラマン観察する可能性が開かれたとする。さらに,試料内の様々な生化
学反応を急速に固定できるため,従来のラマン顕微鏡の時間分解能では観
察できなかった,生命活動の瞬間における分子の化学状態も観察が可能に
なった。また,各種細胞関連産業で利用される凍結細胞の非破壊観察や,
それによる細胞の評価への応用も期待されるとしている。
【掲載論文】
論文タイトル:“Raman microscopy of cryofixed biological specimens
     for high-resolution and high-sensitivity chemical imaging”
DOI: 10.1126/sciadv.adn0110

図1:新たに考案・実証したコア間・モード間光結合型光ファイバの概要
図1:新たに考案・実証したコア間・モード間光結合型光ファイバの概要

 
コア間の光結合で異なるモードの光信号を結合
12月11日、日本電信電話株式会社と国立大学法人北海道大学は、1本の通
信用光ファイバで10倍以上の大容量化を実現する新たな構造設計を世界で
初めて考案・実証し、2024年9月にフランクフルトで開催された光通信技
術に関する世界最大の国際会議(50th European Conference on Optical
Communications(ECOC))でトップスコア論文として採択され発表した。
本研究成果は、IOWN※1がめざす現在比125倍の大容量化を実現する要素
技術の1つとしてさらなる発展が期待される。
【展望】
今回の研究成果は、限られた光ファイバ断面内で10以上の空間多重を実現
するこれまでの実現技術※3に新たな選択肢を示したもので、光ファイバの
細さを活かしたまま空間多重度を飛躍的に向上できる可能性を有します。
今後、2030年代以降における伝送容量需要のさらなる増大に備え、10以上
の多重度を実現するMCFの基盤研究および接続や増幅等のシステム構築に
必要な要素技術を引き続き推進する。
【脚注】
※1IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想 
https://www.rd.ntt/iown/index.html

✳️ 矢野経済研究所、「2035年のEV販売比率は17~25%」と予測
2035年までの世界新車販売台数に占める電気自動車(EV)の比率 (矢野経済研究所)
2035年までの世界新車販売台数に占める電気自動車(EV)の比率(矢野経済研究所)

【関連特許最新技術】
5. 特開2022-158973 表示装置、表示モジュール、電子機器、及び、表
示装置の作製方法 株式会社半導体エネルギー研究所
🎈OLEDの調査に着手したのが丁度、四半世紀前の西暦2千年。そして、
その進化と展望の考察を再開した。特許事例からそのインパクトを予測作
業の最中(もう少し時間が掛かる)。

【詳細説明】
【0200】【画素のレイアウト]
 次に、図1(A)及び図4(A)とは異なる画素レイアウトについて説明
する。副画素の配列に特に限定はなく、様々な方法を適用することができ
る。副画素の配列としては、例えば、ストライプ配列、Sストライプ配列、
マトリクス配列、デルタ配列、ベイヤー配列、ペンタイル配列などが挙げ
られる。
【0201】また、副画素の上面形状としては、例えば、三角形、四角形
(長方形、正方形を含む)、五角形などの多角形、これら多角形の角が丸
い形状、楕円形、または円形などが挙げられる。ここで、副画素の上面形
状は、発光デバイスの発光領域の上面形状に相当する。


図5(A)乃至図5(F)は、画素の一例を示す上面図

【0202】図5(A)に示す画素110には、Sストライプ配列が適用
されている。図5(A)に示す画素110は、副画素110a、110b、
110cの、3つの副画素から構成される。例えば、副画素110aを青
色の副画素Bとし、副画素110bを赤色の副画素Rとし、副画素110
cを緑色の副画素Gとしてもよい。
【0203】図5(B)に示す画素110は、角が丸い略台形の上面形状
を有する副画素110aと、角が丸い略三角形の上面形状を有する副画素
110bと、角が丸い略四角形または略六角形の上面形状を有する副画素
110cと、を有する。また、副画素110aは、副画素110bよりも
発光面積が広い。このように、各副画素の形状及びサイズはそれぞれ独立
に決定することができる。例えば、信頼性の高い発光デバイスを有する副
画素ほど、サイズを小さくすることができる。例えば、副画素110aを
緑色の副画素Gとし、副画素110bを赤色の副画素Rとし、副画素11
0cを青色の副画素Bとしてもよい。
【0204】図5(C)に示す画素124a、124bには、ペンタイル
配列が適用されている。図5(C)では、副画素110a及び副画素11
0bを有する画素124aと、副画素110b及び副画素110cを有す
る画素124bと、が交互に配置されている例を示す。例えば、副画素1
10aを赤色の副画素Rとし、副画素110bを緑色の副画素Gとし、
副画素110cを青色の副画素Bとしてもよい。
【0205】図5(D)及び図5(E)に示す画素124a、124bは
、デルタ配列が適用されている。画素124aは上の行(1行目)に、2
つの副画素(副画素110a、110b)を有し、下の行(2行目)に、
1つの副画素(副画素110c)を有する。画素124bは上の行(1行
目)に、1つの副画素(副画素110c)を有し、下の行(2行目)に、
2つの副画素(副画素110a、110b)を有する。例えば、副画素1
10aを赤色の副画素Rとし、副画素110bを緑色の副画素Gとし、副
画素110cを青色の副画素Bとしてもよい。
【0206】図5(D)は、各副画素が、角が丸い略四角形の上面形状を
有する例であり、図5(E)は、各副画素が、円形の上面形状を有する例
である。
【0207】図5(F)は、各色の副画素がジグザグに配置されている例
である。具体的には、上面視において、列方向に並ぶ2つの副画素(例え
ば、副画素110aと副画素110b、または、副画素110bと副画素
110c)の上辺の位置がずれている。例えば、副画素110aを赤色の
副画素Rとし、副画素110bを緑色の副画素Gとし、副画素110cを
青色の副画素Bとしてもよい。
【0208】フォトリソグラフィ法では、加工するパターンが微細になる
ほど、光の回折の影響を無視できなくなるため、露光によりフォトマスク
のパターンを転写する際に忠実性が損なわれ、レジストマスクを所望の形
状に加工することが困難になる。そのため、フォトマスクのパターンが矩
形であっても、角が丸まったパターンが形成されやすい。したがって、副
画素の上面形状が、多角形の角が丸い形状、楕円形、または円形などにな
ることがある。
【0209】さらに、本発明の一態様の表示装置の作製方法では、レジス
トマスクを用いてEL層を島状に加工する。EL層上に形成したレジスト
膜は、EL層の耐熱温度よりも低い温度で硬化する必要がある。そのため、
EL層の材料の耐熱温度及びレジスト材料の硬化温度によっては、レジス
ト膜の硬化が不十分になる場合がある。硬化が不十分なレジスト膜は、加
工時に所望の形状から離れた形状をとることがある。その結果、EL層の
上面形状が、多角形の角が丸い形状、楕円形、または円形などになること
がある。例えば、上面形状が正方形のレジストマスクを形成しようとした
場合に、円形の上面形状のレジストマスクが形成され、EL層の上面形状
が円形になることがある。
【0210】なお、EL層の上面形状を所望の形状とするために、設計パ
ターンと、転写パターンとが、一致するように、あらかじめマスクパター
ンを補正する技術(OPC(Optical  Proximity  Corー
rection:光近接効果補正)技術)を用いてもよい。具体的には、
OPC技術では、マスクパターン上の図形コーナー部などに補正用のパタ
ーンを追加する。
【0211】本発明の一態様の表示装置を備える電子機器は、副画素Wを
用いたフラッシュライト機能、及び、副画素Wを用いた照明機能の一方ま
たは双方を有することができる。
【0212】ここで、副画素Wが発する白色の光は、フラッシュライトま
たはストロボライトのように瞬間的な輝度が高い光にしてもよいし、読書
灯などのように演色性の高い光にしてもよい。なお、白色の光を読書灯な
どに用いる場合においては、白色発光の色温度を低くすればよい。例えば、
白色の光を、電球色(例えば2500K以上3250K未満)、または温
白色(3250K以上3800K未満)とすることで、使用者の目に優し
い光源とすることができる。
【0213】ストロボライト機能は、例えば、短い周期で、発光と非発光
とを繰り返す構成で実現することができる。また、フラッシュライト機能
は、例えば、電気二重層などの原理を利用して瞬間放電することで、閃光
を発生させる構成で実現することができる。


図6(A)乃至図6(C)は、電子機器の一例を示す模式図

【0214】例えば、電子機器70にカメラ機能を設ける場合、ストロボ
ライト機能、またはフラッシュライト機能を利用することで、図6(A)
に示すように、夜間でも電子機器70で画像を撮影することができる。こ
こで、電子機器70に備えられた表示装置100は面光源として機能し、
被写体に影が生じにくいので、綺麗な画像を撮影することができる。なお
、ストロボライト機能、またはフラッシュライト機能は夜間に限られず、
使用することができる。電子機器70にストロボライト機能、またはフラ
ッシュライト機能を設ける場合においては、白色発光の色温度を高くすれ
ばよい。例えば、電子機器70から射出される光の色温度を、白色(38
00K以上4500K未満)、昼白色(4500K以上5500K未満)、
あるいは昼光色(5500K以上7100K未満)とすればよい。

【0215】また、フラッシュが必要以上に強い光を発することで、本来
明るさの強弱がある部分が画像において白一色になってしまう場合がある
(いわゆる白飛び)。一方、フラッシュの発光が弱すぎると、暗い部分が
画像において黒一色になってしまう場合がある(いわゆる黒潰れ)。これ
に対して、表示装置が有する受光デバイス(受光素子ともいう)で被写体
周囲の明るさを検知することで、副画素が有する発光デバイスが最適な光
量に調整できる構成にしてもよい。すなわち、電子機器70は、露出計と
しての機能を有するともいえる。
【0216】また、ストロボライト機能及びフラッシュライト機能は、防
犯用途または護身用途などに利用することができる。例えば、図6(B)
に示すように、暴漢に向けて電子機器70を発光させることで、暴漢を怯
ませることができる。また、暴漢に襲われるなどの非常時において、冷静
に対処して、発光範囲の狭い護身用ライトの光を暴漢の顔に向けるのは
難しい場合がある。これに対して、電子機器70の表示装置100は面光
源であるため、表示装置100の向きが多少ずれていても、表示装置100
の発光を暴漢の視野に入れることができる。
【0217】なお、図6(B)に示すように、電子機器70に備えられた
表示装置100を防犯用または護身用のフラッシュライトとして機能させ
る場合、図6(A)に示す夜間撮影時よりも、輝度を大きくすることが好
ましい。また、表示装置100を複数回、間欠的に発光させることで、よ
り暴漢を怯ませやすくすることができる。さらに電子機器70は、周囲に
助けを求めるために、比較的音量の大きなブザー音などの音声を発しても
よい。暴漢の顔の近くで音声を発することで、光だけでなく音声によって
も暴漢を怯ませることができるため好適である。
【0218】また、副画素Wが有する発光デバイスの発光の演色性を高め
る場合、当該発光デバイスに含まれる発光層の数、または当該発光層に含
まれる発光物質の種類を増やすことが好ましい。これにより、より広い波
長に強度を有する、ブロードな発光スペクトルを得ることができ、太陽光
に近い、より演色性の高い発光を呈することができる。
【0219】例えば、図6(C)に示すように、演色性の高い発光が可能
な電子機器70を読書灯などに用いてもよい。図6(C)では、電子機器
70を、支持体72を用いて机74に固定している。このような支持体72
を用いることで、電子機器70を読書灯として利用することができる。電
子機器70に備えられた表示装置100は面光源として機能するため、対
象(図6(C)では本)に陰影ができにくく、且つ対象からの反射光の分
布が緩やかであるため光が映り込みにくい。これにより、対象の視認性が
向上し、見やすくなる。また、白色発光の発光デバイスの発光スペクトル
はブロードであるため、相対的にブルーライトも軽減されている。このた
め、電子機器70の使用者の眼精疲労などを軽減することができる。
【0220】なお、支持体72の構成は、図6(C)に示すものに限られ
るものではない。なるべく可動域が広くなるように、適宜アーム、または
可動部などを設ければよい。また、図6(C)において、支持体72は、
電子機器70を挟み込む形で把持しているが、本発明はこれに限られるも
のではない。例えば、磁石、または吸盤などを適宜用いる構成にしてもよい。
【0221】上記の照明用途の発光色としては、特に限定はなく、白色、
青色、紫色、青紫色、緑色、黄緑色、黄色、橙色、赤色など、実施者が適
宜、最適な発光色を一つまたは複数選択することもできる。

【0223】[表示装置の作製方法例
  次に、図7乃至図13を用いて表示装置の作製方法例を説明する。図7
(A)及び図7(B)は、表示装置の作製方法を示す上面図である。図8
(A)乃至図8(C)には、図1(A)における一点鎖線X1-X2間の
断面図と、Y1-Y2間の断面図と、を並べて示す。図9乃至図12につ
いても、図8と同様である。図13(A)乃至図13(F)には、絶縁層
127とその周辺の断面構造を示す拡大図を示す。


図7(A)及び図7(B)は、表示装置の作製方法の一例を示す上面図


図8(A)乃至図8(C)は、表示装置の作製方法の一例を示す断面図 

【0224】表示装置を構成する薄膜(絶縁膜、半導体膜、及び、導電膜
等)は、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、PLD法、ALD法
等を用いて形成することができる。CVD法としては、PECVD法、及
び、熱CVD法などがある。また、熱CVD法のひとつに、有機金属化学
気相堆積(MOCVD:Metal  Organic  CVD)法がある。

【0225】また、表示装置を構成する薄膜(絶縁膜、半導体膜、及び、
導電膜等)は、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、インクジェット、
ディスペンス、スクリーン印刷、オフセット印刷、ドクターナイフ、スリ
ットコート、ロールコート、カーテンコート、ナイフコート等の方法によ
り形成することができる。

【0226】特に、発光デバイスの作製には、蒸着法などの真空プロセス、
及び、スピンコート法、インクジェット法などの溶液プロセスを用いるこ
とができる。蒸着法としては、スパッタ法、イオンプレーティング法、イ
オンビーム蒸着法、分子線蒸着法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD
法)、及び、化学蒸着法(CVD法)等が挙げられる。特にEL層に含ま
れる機能層(正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、
正孔ブロック層、電子ブロック層など)については、蒸着法(真空蒸着法
等)、塗布法(ディップコート法、ダイコート法、バーコート法、スピン
コート法、スプレーコート法等)、印刷法(インクジェット法、スクリー
ン(孔版印刷)法、オフセット(平版印刷)法、フレキソ(凸版印刷)法、
グラビア法、または、マイクロコンタクト法等)などの方法により形成す
ることができる。
【0227】また、表示装置を構成する薄膜を加工する際には、フォトリ
ソグラフィ法等を用いることができる。または、ナノインプリント法、サ
ンドブラスト法、リフトオフ法などにより薄膜を加工してもよい。また、
メタルマスクなどの遮蔽マスクを用いた成膜方法により、島状の薄膜を直
接形成してもよい。
【0228】フォトリソグラフィ法としては、代表的には以下の2つの方
法がある。一つは、加工したい薄膜上にレジストマスクを形成して、エッ
チング等により当該薄膜を加工し、レジストマスクを除去する方法である。
もう一つは、感光性を有する薄膜を成膜した後に、露光、現像を行って、
当該薄膜を所望の形状に加工する方法である。
【0229】フォトリソグラフィ法において、露光に用いる光は、例えば
i線(波長365nm)、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)、
またはこれらを混合させた光を用いることができる。そのほか、紫外線、
KrFレーザ光、またはArFレーザ光等を用いることもできる。また、
液浸露光技術により露光を行ってもよい。また、露光に用いる光として、
極端紫外光(EUV:Extreme  Ultra-Violet)、また
はX線を用いてもよい。また、露光に用いる光に換えて、電子ビームを用
いることもできる。極端紫外光、X線または電子ビームを用いると、極め
て微細な加工が可能となるため好ましいなお、電子ビームなどのビーム
を走査することにより露光を行う場合には、フォトマスクは不要である
【0230】薄膜のエッチングには、ドライエッチング法、ウェットエッ
チング法、サンドブラスト法などを用いることができる。
【0231】まず、図8(A)に示すように、層101上に、画素電極111a、
111b、111c、及び、導電層123を形成する。各画素電極は、表
示部に設けられ、導電層123は、接続部140に設けられる。
【0232】画素電極111a、111b、111c、及び、導電層12
3を形成する際に、層101の一部(具体的には、最表面に位置する絶縁
層)が加工され、凹部が形成されることがある。
【0233】次に、画素電極111a、111b、111cの端部及び導
電層123の端部を覆う絶縁層121を形成する。これにより、後に形成
する膜(第5の層114、または、共通電極115)と、画素電極111a、
111b、111cとが接して、発光デバイスがショートすることを抑制
できる。
【0234】そして、画素電極111a、111b、111c、及び、絶
縁層121上に、第1の層113Aを形成し、第1の層113A上に第1
の犠牲層118Aを形成し、第1の犠牲層118A上に第2の犠牲層11
9Aを形成する。
【0235】画素電極として用いることができる材料は上述の通りである。
画素電極の形成には、例えば、スパッタリング法または真空蒸着法を用い
ることができる。また、画素電極の加工には、ウェットエッチング法また
はドライエッチング法を用いることができる。画素電極の加工は、異方性
エッチングにより行うことが好ましい。
【0236】絶縁層121は、無機絶縁膜及び有機絶縁膜の一方または双
方を用いた、単層構造または積層構造とすることができる。
【0237】絶縁層121に用いることができる有機絶縁材料としては、
例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリイミドアミド樹脂、ポリシロキサン樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、
及びフェノール樹脂等が挙げられる。また、絶縁層121に用いることが
できる無機絶縁膜としては、保護層131、132に用いることができる
無機絶縁膜を用いることができる。

【0238】 図8(A)に示すように、Y1-Y2間の断面図において、
第1の層113Aの接続部140側の端部が、第1の犠牲層118Aの端
部よりも内側(表示部側)に位置する。例えば、成膜エリアを規定するた
めのマスク(ファインメタルマスクと区別して、エリアマスク、またはラ
フメタルマスクなどともいう)を用いることで、第1の層113Aと、第
1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aとで成膜される領域を変え
ることができる。本発明の一態様においては、レジストマスクを用いて発
光デバイスを形成するが、上述のようにエリアマスクと組み合わせること
で、比較的簡単なプロセスにて発光デバイスを作製することができる。
【0239】第1の層113Aは、後に、第1の層113a、第2の層
113b、及び第3の層113cとなる層である。そのため、上述した、
第1の層113a、第2の層113b、及び第3の層113cに適用可能
な構成を適用できる。第1の層113Aは、蒸着法(真空蒸着法を含む)、
転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することがで
きる。第1の層113Aは、蒸着法を用いて形成することが好ましい。蒸
着法を用いた成膜では、プレミックス材料を用いてもよい。なお、本明細
書等において、プレミックス材料とは、複数の材料をあらかじめ配合、ま
たは混合した複合材料である。

【0240】第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aには、第1
の層113Aなどの加工条件に対する耐性の高い膜、具体的には、各種E
L層とのエッチングの選択比が大きい膜を用いる。
【0241】第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aの形成には、
例えば、スパッタリング法、ALD法(熱ALD法、PEALD法)、C
VD法、または真空蒸着法を用いることができる。なお、EL層上に接し
て形成される第1の犠牲層118Aは、第2の犠牲層119Aよりも、E
L層へのダメージが少ない形成方法を用いて形成されることが好ましい。
例えば、スパッタリング法よりも、ALD法または真空蒸着法を用いて、
第1の犠牲層118Aを形成することが好ましい。また、第1の犠牲層
118A及び第2の犠牲層119Aは、EL層の耐熱温度よりも低い温度
(代表的には、200℃以下、好ましくは100℃以下、さらに好ましく
は80℃以下)で形成する。
【0242】第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aには、ウェ
ットエッチング法により除去できる膜を用いることが好ましい。ウェット
エッチング法を用いることで、ドライエッチング法を用いる場合に比べて、
第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aの加工時に、第1の層
113Aに加わるダメージを低減することができる。
【0243】また、第1の犠牲層118Aに、第2の犠牲層119Aとの
エッチングの選択比の大きい膜を用いることが好ましい。
【0244】本実施の形態の表示装置の作製方法における各種犠牲層の加
工工程において、EL層を構成する各層(正孔注入層、正孔輸送層、発光
層、正孔ブロック層、電子ブロック層、及び、電子輸送層など)が加工さ
れにくいこと、かつ、EL層を構成する各層の加工工程において、各種犠
牲層が加工されにくいことが望ましい。犠牲層の材料、加工方法、及び、
EL層の加工方法については、これらを考慮して選択することが望ましい。
【0245】なお、本実施の形態では、第1の犠牲層118Aと第2の犠
牲層119Aの2層構造で犠牲層を形成する例を示すが、犠牲層は単層構
造であってもよく、3層以上の積層構造であってもよい。
【0246】第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aとしては、
それぞれ、例えば、金属膜、合金膜、金属酸化物膜、半導体膜、無機絶縁
膜などの無機膜を用いることができる。
【0247】第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aには、例え
ば金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリ
ブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、チタン、アルミニウム、イット
リウム、ジルコニウム、及びタンタルなどの金属材料、または該金属材料
を含む合金材料を用いることができる。特に、アルミニウムまたは銀など
の低融点材料を用いることが好ましい。第1の犠牲層118A及び第2の
犠牲層119Aの一方または双方に紫外光を遮蔽することが可能な金属材
料を用いることで、EL層に紫外光が照射されることを抑制でき、EL層
の劣化を抑制できるため、好ましい。
【0248】また、第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aには、
In-Ga-Zn酸化物などの金属酸化物を用いることができる。第1の
犠牲層118Aまたは第2の犠牲層119Aとして、例えば、スパッタリ
ング法を用いて、In-Ga-Zn酸化物膜を形成することができる。さ
らに、酸化インジウム、In-Zn酸化物、In-Sn酸化物、インジウ
ムチタン酸化物(In-Ti酸化物)、インジウムスズ亜鉛酸化物(In
-Sn-Zn酸化物)、インジウムチタン亜鉛酸化物(In-Ti-Zn
酸化物)、インジウムガリウムスズ亜鉛酸化物(In-Ga-Sn-Zn
酸化物)などを用いることができる。またはシリコンを含むインジウムス
ズ酸化物などを用いることもできる。
【0249】なお、上記ガリウムに代えて元素M(Mは、アルミニウム、
シリコン、ホウ素、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、チタン、
鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セ
リウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネ
シウムから選ばれた一種または複数種)を用いてもよい。特に、Mは、ガ
リウム、アルミニウム、またはイットリウムから選ばれた一種または複数
種とすることが好ましい。

【0250】また、第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aとし
ては、保護層131、132に用いることができる各種無機絶縁膜を用いる
ことができる。特に、酸化絶縁膜は、窒化絶縁膜に比べてEL層との密着
性が高く好ましい。例えば、第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層11
9Aには、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化シリコンなどの無機
絶縁材料を用いることができる。第1の犠牲層118Aまたは第2の犠牲
層119Aとして、例えば、ALD法を用いて、酸化アルミニウム膜を形
成することができる。ALD法を用いることで、下地(特にEL層など)
へのダメージを低減できるため好ましい。

【0251】例えば、第1の犠牲層118Aとして、ALD法を用いて形
成した無機絶縁膜(例えば、酸化アルミニウム膜)を用い、第2の犠牲層
119Aとして、スパッタリング法を用いて形成したタングステン膜を用
いることができる。または、第2の犠牲層119Aとして、アルミニウム
膜またはIn-Ga-Zn酸化物膜を用いてもよい。
【0252】第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aとして、少
なくとも第1の層113Aの最上部に位置する膜に対して、化学的に安定
な溶媒に溶解しうる材料を用いてもよい。特に、水またはアルコールに溶
解する材料を、第1の犠牲層118Aまたは第2の犠牲層119Aに好適
に用いることができる。このような材料の成膜の際には、水またはアルコ
ールなどの溶媒に溶解させた状態で、湿式の成膜方法で塗布した後に、溶
媒を蒸発させるための加熱処理を行うことが好ましい。このとき、減圧雰
囲気下での加熱処理を行うことで、低温且つ短時間で溶媒を除去できるた
め、EL層への熱的なダメージを低減することができ、好ましい。
【0253】第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aは、スピンコ
ート、ディップ、スプレー塗布、インクジェット、ディスペンス、スクリー
ン印刷、オフセット印刷、ドクターナイフ法、スリットコート、ロールコー
ト、カーテンコート、ナイフコートの湿式の成膜方法を用いて形成しても
よい。
【0254】第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aには、ポリ
ビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラル、ポリビニルピロリ
ドン、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、プルラン、水溶性のセ
ルロース、またはアルコール可溶性のポリアミド樹脂などの有機材料を用
いてもよい。
【0255】次に、図8(B)に示すように、第2の犠牲層119A上に
レジストマスク190aを形成する。レジストマスクは、感光性の樹脂(
フォトレジスト)を塗布し、露光及び現像を行うことで形成することがで
きる。
【0256】レジストマスクは、ポジ型のレジスト材料及びネガ型のレジ
スト材料のどちらを用いて作製してもよい。
【0257】図7(A)に示すように、レジストマスク190aは、後に
副画素110aとなる領域、後に副画素110bとなる領域、及び後に副
画素110cとなる領域と重なる位置に設ける。レジストマスク190a
として、1つの副画素110a、副画素110b、または副画素110c
に対して、1つの島状のパターンが設けられていることが好ましい。また
は、レジストマスク190aとして、一列に並ぶ(図7(A)ではY方向
に並ぶ)複数の副画素110a、副画素110b、または副画素110c
に対して1つの帯状のパターンを形成してもよい。
【0258】なお、レジストマスク190aは、導電層123と重なる位
置にも設けることが好ましい。これにより、導電層123が、表示装置の
作製工程中にダメージを受けることを抑制できる。
【0259】次に、図8(C)に示すように、レジストマスク190aを
用いて、第2の犠牲層119Aの一部を除去し、第2の犠牲層119aを
形成する。第2の犠牲層119aは、画素電極111a、111b、11
1cと重なる領域と、導電層123と重なる領域と、に残存する。
【0260】第2の犠牲層119Aのエッチングの際、第1の犠牲層11
8Aが当該エッチングにより除去されないように、選択比の高いエッチン
グ条件を用いることが好ましい。また、第2の犠牲層119Aの加工にお
いては、EL層が露出しないため、第1の犠牲層118Aの加工よりも、
加工方法の選択の幅は広い。具体的には、第2の犠牲層119Aの加工の
際に、エッチングガスに酸素を含むガスを用いた場合でも、EL層の劣化
をより抑制することができる。
【0261】その後、レジストマスク190aを除去する。例えば、酸素
プラズマを用いたアッシングなどによりレジストマスク190aを除去す
ることができる。または、ウェットエッチングにより、レジストマスク1
90aを除去してもよい。このとき、レジストマスク190aが設けられ
ていない領域においては、第1の犠牲層118Aが最表面に位置し、第1
の層113Aは露出していないため、レジストマスク190aの除去工程
において、第1の層113Aにダメージが入ることを抑制することができ
る。また、レジストマスク190aの除去方法の選択の幅を広げることが
できる。
【0262】次に、図9(A)に示すように、第2の犠牲層119aをハ
ードマスクに用いて、第1の犠牲層118Aの一部を除去し、第1の犠牲
層118aを形成する。
【0263】第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aは、それぞ
れ、ウェットエッチング法またはドライエッチング法により加工すること
ができる。第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119Aの加工は、異
方性エッチングにより行うことが好ましい。
【0264】ウェットエッチング法を用いることで、ドライエッチング法
を用いる場合に比べて、第1の犠牲層118A及び第2の犠牲層119A
の加工時に、第1の層113Aに加わるダメージを低減することができる。
ウェットエッチング法を用いる場合、例えば、現像液、水酸化テトラメチ
ルアンモニウム水溶液(TMAH)、希フッ酸、シュウ酸、リン酸、酢酸、
硝酸、またはこれらの混合液体を用いた薬液などを用いることが好ましい。
【0265】また、ドライエッチング法を用いる場合は、エッチングガス
に酸素を含むガスを用いないことで、第1の層113Aの劣化を抑制する
ことができる。ドライエッチング法を用いる場合、例えば、CF、C
、SF、CHF、Cl、HO、BCl、またはHeなどの貴
ガス(希ガスともいう)を含むガスをエッチングガスに用いることが好ま
しい。
【0266】例えば、第1の犠牲層118Aとして、ALD法を用いて形
成した酸化アルミニウム膜を用いる場合、CHFとHeを用いて、ドラ
イエッチング法により第1の犠牲層118Aを加工することができる。ま
た、第2の犠牲層119Aとして、スパッタリング法を用いて形成したタ
ングステン膜を用いる場合、CFとClを用いて、ドライエッチング
法により第2の犠牲層119Aを加工することができる。
【0267】次に、図9(B)に示すように、第2の犠牲層119a、第
1の犠牲層118aをハードマスクに用いて、第1の層113Aの一部を
除去し、第1の層113a、第2の層113b、及び第3の層113cを
形成する。
【0268】これにより、図9(B)に示すように、画素電極111a上
に、第1の層113a、第1の犠牲層118a、及び、第2の犠牲層11
9aの積層構造が残存する。画素電極111b上に、第2の層113b、
第1の犠牲層118a、及び、第2の犠牲層119aの積層構造が残存す
る。画素電極111c上に、第3の層113c、第1の犠牲層118a、
及び、第2の犠牲層119aの積層構造が残存する。また、接続部140
では、導電層123上に、第1の犠牲層118aと第2の犠牲層119a
との積層構造が残存する。
【0269】以上の工程により、第1の層113A、第1の犠牲層118
A、及び、第2の犠牲層119Aの、レジストマスク190aと重なっ
ていない領域を除去することができる。
【0270】 なお、レジストマスク190aを用いて、第1の層113
Aの一部を除去する構成にしてもよい。その後、レジストマスク190
aを除去してもよい。
【0271】第1の層113Aの加工は、異方性エッチングにより行うこ
とが好ましい。特に、異方性のドライエッチング法を用いることが好まし
い。または、ウェットエッチング法を用いてもよい。
【0272】ドライエッチング法を用いる場合は、エッチングガスに酸素
を含むガスを用いないことで、第1の層113Aの劣化を抑制することが
できる。
【0273】また、エッチングガスに酸素を含むガスを用いてもよい。エッ
チングガスが酸素を含むことで、エッチングの速度を速めることができる。
したがって、エッチング速度を十分な速さに維持しつつ、低パワーの条件
でエッチングを行うことができる。そのため、第1の層113Aに与える
ダメージを抑制することができる。さらに、エッチング時に生じる反応生
成物の付着などの不具合を抑制することができる。
【0274】ドライエッチング法を用いる場合、例えば、H、CF
、SF、CHF、Cl、HO、BCl、またはHe、Ar
などの貴ガス(希ガスともいう)のうち、一種以上を含むガスをエッチン
グガスに用いることが好ましい。または、これらの一種以上と、酸素を含
むガスをエッチングガスに用いることが好ましい。または、酸素ガスをエ
ッチングガスに用いてもよい。具体的には、例えば、HとArを含むガ
ス、または、CFとHeを含むガスをエッチングガスに用いることがで
きる。また、例えば、CF、He、及び酸素を含むガスをエッチングガ
スに用いることができる。
【0275】なお、第1の層113a、第2の層113b、第3の層11
3cの側面は、それぞれ、被形成面に対して垂直または概略垂直であるこ
とが好ましい。例えば、被形成面と、これらの側面との成す角度を、60
度以上90度以下とすることが好ましい。
【0276】次に、図9(C)に示すように、絶縁層121、第1の層1
13a、第2の層113b、第3の層113c、第1の犠牲層118a及
び、第2の犠牲層119aを覆うように、絶縁膜125Aを形成する。
【0277】絶縁膜125Aには、例えば、酸化絶縁膜、窒化絶縁膜、酸
化窒化絶縁膜、及び窒化酸化絶縁膜などの無機絶縁膜を用いることができ
る。酸化絶縁膜としては、酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化マ
グネシウム膜、酸化ガリウム膜、酸化ゲルマニウム膜、酸化イットリウム
膜、酸化ジルコニウム膜、酸化ランタン膜、酸化ネオジム膜、酸化ハフニ
ウム膜、及び酸化タンタル膜などが挙げられる。窒化絶縁膜としては、窒
化シリコン膜及び窒化アルミニウム膜などが挙げられる。酸化窒化絶縁膜
としては、酸化窒化シリコン膜、酸化窒化アルミニウム膜などが挙げられ
る。窒化酸化絶縁膜としては、窒化酸化シリコン膜、窒化酸化アルミニウ
ム膜などが挙げられる。また、インジウムガリウム亜鉛酸化物膜などの金
属酸化物膜を用いてもよい。
【0278】また、絶縁膜125Aは、水及び酸素の少なくとも一方に対
するバリア絶縁膜としての機能を有することが好ましい。または、絶縁膜
125Aは、水及び酸素の少なくとも一方の拡散を抑制する機能を有する
ことが好ましい。または、絶縁膜125Aは、水及び酸素の少なくとも一
方を捕獲、または固着する(ゲッタリングともいう)機能を有することが
好ましい。
【0279】なお、本明細書等において、バリア絶縁膜とは、バリア性を
有する絶縁膜のことを示す。また、本明細書等において、バリア性とは、
対応する物質の拡散を抑制する機能(透過性が低いともいう)とする。ま
たは、対応する物質を、捕獲、または固着する(ゲッタリングともいう)
機能とする。
【0280】絶縁膜125Aが、上述のバリア絶縁膜の機能、またはゲッ
タリング機能を有することで、外部から各発光デバイスに拡散しうる不純
物(代表的には、水または酸素)の侵入を抑制することが可能な構成とな
る。当該構成とすることで、信頼性の優れた表示装置を提供することが
できる。

図10(A)乃至図10(C)は、表示装置の作製方法の一例を示す断面図

【0281】次に、図10(A)に示すように、絶縁膜125A上に絶縁
膜127Aを形成する。
【0282】絶縁膜127Aには、有機材料を用いることができる。有機
材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、
イミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、シリコーン樹脂、
シロキサン樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、フェノール樹脂、及びこれ
ら樹脂の前駆体等が挙げられる。また、絶縁膜127Aには、ポリビニル
アルコール(PVA)、ポリビニルブチラル、ポリビニルピロリドン、ポ
リエチレングリコール、ポリグリセリン、プルラン、水溶性のセルロース、
またはアルコール可溶性のポリアミド樹脂などの有機材料を用いてもよい。
また、絶縁膜127Aには、感光性の樹脂を用いることができる。感光性
の樹脂としてはフォトレジストを用いてもよい。感光性の樹脂は、ポジ型
の材料、またはネガ型の材料を用いることができる。
【0283】絶縁膜127Aの形成方法に特に限定はなく、例えば、スピ
ンコート、ディップ、スプレー塗布、インクジェット、ディスペンス、ス
クリーン印刷、オフセット印刷、ドクターナイフ法、スリットコート、ロ
ールコート、カーテンコート、ナイフコートの湿式の成膜方法を用いて形
成することができる。特に、スピンコートにより、絶縁膜127Aを形成
することが好ましい。

【0284】絶縁膜125A及び絶縁膜127Aは、EL層へのダメージ
が少ない形成方法で成膜されることが好ましい。特に、絶縁膜125Aは、
EL層の側面に接して形成されるため、絶縁膜127Aよりも、EL層へ
のダメージが少ない形成方法で成膜されることが好ましい。また、絶縁膜
125A及び絶縁膜127Aは、それぞれ、EL層の耐熱温度よりも低い
温度(代表的には、200℃以下、好ましくは100℃以下、さらに好ま
しくは80℃以下)で形成する。例えば、絶縁膜125Aとして、ALD
法を用いて酸化アルミニウム膜を形成することができる。ALD法を用い
ることで、EL層への成膜ダメージを小さくすることができ、また、被覆
性の高い膜を成膜可能なため好ましい。

【0285】次に、図10(B)に示すように、絶縁膜125A及び絶縁
膜127Aを加工することで、絶縁層125及び絶縁層127を形成する。
絶縁層127は、絶縁層125の側面と凹部上面に接するように形成され
る。絶縁層125は、絶縁層121の上面に接して設けられる。さらに、
絶縁層125及び絶縁層127は、第1の層113a、第2の層113b、
及び、第3の層113cの側面を覆うように設けられることが好ましい。
これにより、後に形成する膜がこれらの層の側面と接することを抑制し、
発光デバイスがショートすることを抑制できる。また、後の工程において、
第1の層113a、第2の層113b、及び、第3の層113cが受ける
ダメージを抑制することができる。
【0286】絶縁膜127Aは、例えば、酸素プラズマを用いたアッシン
グにより加工することが好ましい。
【0287】ライエッチング法により加工することが好ましい。絶縁膜1
25Aの加工は、異方性エッチングにより行うことが好ましい。第1の犠
牲層118A及び第2の犠牲層119Aを加工する際に用いることができ
るエッチングガスを用いて、絶縁膜125Aを加工することができる。
【0288】次に、図10(C)に示すように、第1の犠牲層118a及
び、第2の犠牲層119aを除去する。これにより、画素電極111a上
では第1の層113aが露出し、画素電極111b上では第2の層113
bが露出し、画素電極111c上では第3の層113cが露出し、接続部
140では導電層123が露出する。
【0289】絶縁層125の上面及び絶縁層127の上面の高さは、それ
ぞれ、第1の層113a、第2の層113b、及び、第3の層113cの
少なくとも一つの上面の高さと一致または概略一致することが好ましい。
また、絶縁層127の上面は平坦な形状を有することが好ましく、凸部、
凸曲面、凹曲面、または凹部を有していてもよい。

【0290】  犠牲層の除去工程には、犠牲層の加工工程と同様の方法を用
いることができる。特に、ウェットエッチング法を用いることで、ドライ
エッチング法を用いる場合に比べて、第1の犠牲層118a層及び第2の
犠牲層119aを除去する際に、第1の層113a、第2の層113b、
及び第3の層113cに加わるダメージを低減することができる。

【0291】第1の犠牲層118aと第2の犠牲層119aは、別々の工
程で除去してもよく、同一の工程で除去してもよい。
【0292】また、第1の犠牲層118aと第2の犠牲層119aのいず
れか一方または双方を、水またはアルコールなどの溶媒に溶解させること
で除去してもよい。アルコールとしては、エチルアルコール、メチルアル
コール、イソプロピルアルコール(IPA)、またはグリセリンなどが挙
げられる。
【0293】第1の犠牲層118aと第2の犠牲層119aを除去した後
に、EL層に含まれる水、及びEL層表面に吸着する水を除去するため、
乾燥処理を行ってもよい。例えば、不活性ガス雰囲気または減圧雰囲気下
における加熱処理を行うことができる。加熱処理は、基板温度として50
℃以上200℃以下、好ましくは60℃以上150℃以下、より好ましく
は70℃以上120℃以下の温度で行うことができる。減圧雰囲気とする
ことで、より低温で乾燥が可能であるため好ましい。

図11(A)乃至図11(C)は、表示装置の作製方法の一例を示す断面図

【0294】次に、図11(A)に示すように、絶縁層125、127、
第1の層113a、第2の層113b、第3の層113c、及び導電層
123を覆うように、第5の層114を形成する。
【0295】第5の層114として用いることができる材料は上述の通り
である。第5の層114は、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷
法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。また、
第5の層114は、プレミックス材料を用いて形成されてもよい。
【0296】ここで、絶縁層125及び絶縁層127が設けられていない
場合、第1の層113a、第2の層113b、および第3の層113cの
側面と、第5の層114とが接してしまう恐れがある。これらの層の接触
により、第5の層114の導電性が高い場合などには、発光デバイスがシ
ョートする恐れがある。しかし、本発明の一態様の表示装置では、絶縁層
125、127が、第1の層113a、第2の層113b、及び第3の層
113cの側面を覆っているため、導電性の高い第5の層114がこれら
の層と接することを抑制し、発光デバイスがショートすることを抑制する
ことができる。これにより、発光デバイスの信頼性を高めることができる。

【0297】そして、図11(A)に示すように、第5の層114上に共
通電極115を形成する。図11(A)に示すように、導電層123と共
通電極115とが第5の層114を介して電気的に接続される。
【0298】共通電極115として用いることができる材料は上述の通り
である。共通電極115の形成には、例えば、スパッタリング法または真
空蒸着法を用いることができる。または、蒸着法で形成した膜と、スパッ
タリング法で形成した膜を積層させてもよい。
【0299】その後、共通電極115上に保護層131を形成し、保護層
131上に保護層132を形成する。続いて、保護層132上に、色変換
層129a、129bを、それぞれ、画素電極111a、111bと重な
る領域を有するように形成する。

【0300】色変換層は、液滴吐出法(例えば、インクジェット法)、塗
布法、インプリント法、各種印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷)
等を用いて形成することができる。また、量子ドットフィルムなどの色変
換フィルムを用いてもよい。
         
                           この項つづく

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