極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

最新二酸化炭素メタネーション技術 ③

2023年07月18日 | 環境リスク本位制


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救
ったと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備
え。(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした
部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。



         百日紅 きみの一言 断末魔
                       

やっぱり、そうなんですね。あなたが言うカオスって、断末魔って。
海洋中のメタンハイゾレードが一斉に吹き出せば不可逆になるとき
にはね。こんな会話が交わされていた今朝、百日紅の剪定を済ませ
た。 
                     

 

     

 
  

【再エネ革命渦論 149: アフターコロナ時代 150】
技術的特異点でエンドレス・サーフィング
  特異点真っ直中  ㉛ 

最新二酸化炭素メタネーション技術 ③
最新熱触媒及び熱電変換素子工学論 ⑤ 」の「メタン酸化光触媒
反応を分子レベルで解明」で掲載したように分子化学研究所の論文
から「金属助触媒が光誘起正孔を蓄積して酸化反応も誘起可能であ
る」➲「金属助触媒は光誘起電子を捕捉・蓄積して専ら還元反応
のみを誘起する」➲「非熱的反応の酸化選択性を制御できる可能
性が示された」➲「非熱的な触媒反応系の高度化・高機能化への
貢献」

時代背景
メタン(CH4)は天然ガスやバイオガスに含まれ,持続可能社会にお
ける炭化水素資源として期待され、また,メタンの温室効果は二酸

化炭素(CO2)の約25倍であるため,温室効果ガスの低減という観点
からもメタンの有効利用は重要であるが,メタンは化学的に安定で
で,従来の触媒反応では700 ℃以上,20気圧以上といったエネルギ
>ー多消費な反応プロセスが必要
➲光や電気を駆動力とする非熱的
な触媒・化学技術によって持続可能かつ常温常圧でメタンを有効利
用する手法が求められている。

選択的化学反応促進のための酸化物半導体などの光触媒が製造開発
が喫緊課題。
触媒表面において非熱的に生じる光誘起正孔がメタン酸化反応を誘
起する事象は、①触媒表面でのメタン酸化反応のメカニズムは分子
ベルでは未解明な点が多く,②触媒材料に応じた酸化反応の選択
性の違いの起源は不明。③実用的な光触媒を戦略的に設計に,この
反応メカニズムを微視的に解明することが材料設計・反応制御の指
針が求められている。
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研究成果➲論文情報参照
水を酸化剤として用いたメタン酸化光触媒反応において,白金(Pt)
とパラジウム(Pd)の微粒子を助触媒として担持した酸化ガリウム(G
a2O3)光触媒が完全酸化反応(CH4 + 2H2O → CO2 + 4H2)と部分酸化反
応(2CH4 → C2H6 + H2)に対して異なる選択性を示すことに注目(図
1a)。これらの触媒系に対して,反応ガスであるメタンの圧力を系
統的に変化させて二酸化炭素(CO2)とエタン(C2H6)の生成速度を測定
(図1b, 1c)。その結果,特にエタン生成速度のメタン圧力依存性
においてPtとPdで顕著な違いを確認。得られた生成速度のメタン圧
力プロファイルを反応速度論)に基づき解析した結果,
①CO2生成は助触媒元素によらず表面反応で進行する(図1d, 1e)
②一方で,C2H6についてはPtでは表面(図1d),Pdでは気相(図1e)
で反応中間体のメチルラジカル(CH3)がカップリング(2CH3 → C2H6
)して生成するされた。
③このことは,担持する金属微粒子(PtとPd)に応じて反応中間体
のダイナミクスが変化することでメタン酸化反応の選択性に顕著な
違いが現れていることを意味する。

図1:(a) メタンと水蒸気の混合ガス雰囲気下で各メタン圧力におい
てPtとPd助触媒を担持したGa2O3光触媒によって生じたC2H6とCO2の比。
水蒸気の圧力は2000 Paで固定し,触媒全体の表面が1層の水分子で
覆われている状況を保持。C2H6/CO2比から,Pt担持系では完全酸化
(CO2生成)が優勢であるのに対し,Pd担持系では部分酸化(C2H6生成)
もCO2生成と同程度に促進されていることが分かる。(b) Pt助触媒と
(c) Pd助触媒を担持したGa2O3光触媒におけるCO2とC2H6の生成速度の
メタン圧力依存性。光触媒の表面が1層の水分子に覆われた環境下に
おける(d) Pt/Ga2O3と(e) Pd/Ga2O3触媒表面でのメタン酸化反応メカ
ニズムの模式図。
➲
続いて,上述の反応メカニズムの妥当性をオペランド赤外吸収分光
による反応中間体の観測によって検討。その結果,①Pt助触媒では
メタン酸化によって生じた炭化水素中間体種に由来する3つのC–H伸
縮振動ピークが観測された一方で,Pd助触媒ではこのようなピーク
は観測されなかった(図2)。②これは,Pt助触媒においてCO2とC2H6
生成が触媒表面で進行する反応モデル(図1d)を支持する結果であ
り、③また,Pd助触媒の場合にC–H伸縮振動のピークが観測されなか
ったことは,吸着している炭化水素種が少ないことを意味しており,
C2H6生成の中間体であるCH3の一部が気相に脱離する描像(図1e)
に対応する。
これらの炭化水素系の中間体種とは異なり完全酸化反応の中間体
種である一酸化炭素(CO)についてはPt助触媒とPd助触媒のそれぞ
れの表面に存在していることを確認,CO2生成はGa2O3表面ではなく,
金属助触媒の表面で起こる描像(図1d, 1e)として裏付ける。

図2.(a) Pt助触媒と(b) Pd助触媒を担持したGa2O3光触媒における
炭化水素中間体種のオペランド赤外吸収スペクトル。反応ガスのメ
タンと水蒸気の圧力がそれぞれ30 kPaと2 kPaでの測定。

これまで光触媒分野では,光誘起正孔によって引き起こされる酸化
反応は半導体(今回の試料の場合ではGa2O3)の表面で起こるものと
長年考えられてきたが,本研究での系統的な反応活性評価と触媒反
応場のその場分光観測により,「酸化反応サイトは半導体表面では
なくむしろ金属助触媒表面が担って
いる」という実像を捉えること
に世界に先駆けて成功する。上記の結果に加え,同グループでは反
応実験中に金属助触媒そのものが光誘起正孔によって酸化されてい
る様子を観測することにも成功。
これらの実験事実は,金属助触媒がGa2O3の光励起で生じた正孔を捕
捉・蓄積して酸化反応場として積極的機能を意味する(図1d, 1e)。
従来,PtやPdに代表される金属助触媒は光誘起電子を補足し蓄積し
専ら還元反応(今回では水素発生: 2H+ + 2e → H2)のサイトとし
て寄与するとされてきたが、今回、酸化反応場としても機能する金
属助触媒の新たな役割を発見した。
以上のような酸化反応の結果に加え、
同グループでは金属助触媒の担持により光誘起電子の還元反応(2H+
+ 2e → H2)の効率も顕著に増大している。一般に,半導体表面に
担持した金属助触媒が光誘起電子と正孔のそれぞれを同時に捕捉・
蓄積する場合は、電子と正孔の再結合が促進され光触媒としての機
能が失活するものと想定される。これに対し、金属助触媒の担持に
よって再結合の促進が誘起されず酸化反応と還元反応の両方が顕著
に促進されていることを突き止める。これらの実験事実は,同じ金
属種の助触媒であっても、担持されているサイトの違いなどから、
電子を主に捕捉する還元助触媒と、正孔を主に捕捉する酸化助触媒
に役割分担されている可能性を示唆する。
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【関係論文】
掲載誌(英) Angewandte Chemie International Edition, (独) Angewandte
Chemie
 
論文タイトル“Beyond Reduction Cocatalysts: Critical Role of Metal Co-
catalysts in Photocatalytic Oxidation of Methane with Water”(「
還元助触
媒を超えて:水による光触媒メタン酸化における金属助触媒の重要
な役割」)
著者:Hikaru Saito, Hiromasa Sato, Taisuke Higashi, and Toshiki Sugimoto
掲載日:2023年6月27日(オンライン公開)
DOI:(英) 10.1002/anie.202306058, (独) 10.1002/ange.202306058

補足説明
PCH4に依存したCO2 CC2H6への酸化の詳細な反応速度解析
rCO2 および rC2H6 の観察された PCH4プロファイルは メタン酸化
反応の速度論に対する顕微鏡的な洞察を提供。
特に、Pt/Ga2O3 と
Pd/Ga2O3 の rC2H6 の PCH4 プロファイルの異なる特徴はPtと Pd
助触媒の間の C2H6 形成の機構の違いを表している。光触媒表面
でのメタン酸化の反応速度を解明するために、PCH4プロファイルの
反応速度解析を実施しました。7b スキーム 1a に示すように、光
触媒表面での メタン酸化プロセスは、大きく次の3つのステップ
に分けることができます。 (i) 吸着と脱着 (ⅱ) 表面中間体の逐
次反応、および (ⅲ) 表面からの最終生成物の脱着。
CO2 への全酸化は 8 時間以上のプロセス 11 を経て進行し吸着さ
れたメタンからいくつかの中間体を経由して CO2 への詳細な反応経
路をスキーム 1b に示します。一方、C2H6への部分酸化は 2時間以
上のプロセスを経て進行し、単にカップリングとしてみなされる。
解離的に吸着されたメタン種、つまりメチルラジカルの量を調べま
す12 (Scheme 1c)。 スキーム 1 はメタン酸化の考えられる反応経
路を示しているだけであり、表面反応サイトについては次のセクシ
ョンで説明する。  -中 略-

スキーム 1
吸着水の一層で覆われた触媒表面上のメタンおよびメタン由来の表
面中間体の動的酸化モデル。水によるメタンの光触媒酸化では水の
酸化プロセスが律速されないため、図からは省略されている。
7b a) 反応速度論モデルおよび b) メタンからCO2 への全酸化の考
えられる 8 段階の反応経路および中間体 (スキーム 1a に示される
Xi、i=1 ~ 8; 例: X1=CH3,ad および X8=CO2,ad) 。 c)、 d) 光触
媒表面 (c)および気相 (d)における⋅CH3のカップリングによるエ
タンへの部分酸化の反応速度論モデル。
              -中 略-
CO2 および C2H6 形成の速度論的分析から計算された U 値は、表
S4 にも示されているようにエネルギー的に同等であったことは注
目に値する。 それにもかかわらず、CO2 生成に対する C2H6 生成
の比率 (図 1c)、および部分酸化プロセスの表面反応経路と気相反
応経路は、金属助触媒に応じて劇的に異なりました。 したがって、
我々の実験結果は、金属助触媒が酸化反応速度論 /ダイナミクスお
よび光触媒の選択性に根本的な影響を与えることを示しており、こ
れは明らかに金属助触媒の役割の従来の理解を超えている。

反応中間体の分光観察

反応中間体の分光観察 光触媒酸化反応に対する金属助触媒の影響に
関するさらなる証拠を得るために、オペランド拡散反射赤外フーリ
エ変換 (DRIFT) 分光法を実行しました。 反応条件下で記録された
炭化水素および CO 中間体のオペランド DRIFT スペクトル (図 2、
S10、および S11) は、Pt/Ga2O3 および Pd/Ga2O3 光触媒のこれら
の中間体の酸化速度論/動力学の違いを示しています。 Pt/Ga2O3
の C-H 伸縮スペクトル (図 2a) では、2975、2907、および 2818 c
m-1 に 3 つの吸収バンドが観察されました。これらは、吸着された
メタン種 13 と C の非対称および対称伸縮振動に起因すると考えら
れる。−メトキシ基のH対称伸縮振動14 メタン分子は、吸着エネル
ギーが極めて低いため(つまり、〜13 kJ/mol、表 S2)、UV光照射
がなければ周囲条件下では光触媒表面に吸着できないため、観察さ
れた炭化水素種は光触媒プロセスを通じて生成された中間体に由来
するものでした。 追加の実験 (図 S14) とサポート情報セクション
5 で説明されている議論により、 また、観察された表面の炭化水素
および CO 種は、不活性体ではなく、活性な中間体であると結論付
ける。

Pt/Ga2O3 とは対照的に、Pd/Ga2O3 では吸着された炭化水素中間体
に由来する吸収バンドは検出されませんでしたが (図 2b)、吸着さ
れた CO 中間体が観察されました (図 S11b)。 メタンのCO2 および
C2H6 への変換は CH3 種などの炭化水素中間体を介して進行するた
め (スキーム 1)、C-H 伸縮バンドが見かけ上存在しないのは、反応
速度が速いため、Pd/Ga2O3 表面上の炭化水素中間体の数が少ないこ
とに起因すると考えられます。 酸化ダイナミクス。 赤外吸光度 (
図 2) と rCO2 (図 1) の差から、Pd/Ga2O3 光触媒上の吸着された
炭化水素中間体の消費速度は、Pt/Ga2O3 光触媒よりも少なくとも 1
桁速いことが推定される。
さらに、Pd/Ga2O3 の C-H ピークの欠如は、⋅CH3 中間体の気相カッ
プリングによるエタン生成の反応スキーム (スキーム 1d) と一致す
る。 したがって、図 2に示すC-H伸縮スペクトルは、PtとPd助触媒
間の炭化水素中間体の酸化ダイナミクスの違いを裏付ける。Pt/Ga2O
3 光触媒と Pd/Ga2O3 光触媒の間の酸化ダイナミクスの違いは、全
酸化プロセスにおける吸着された CO 中間種のスペクトルでも明確
に観察されました (図 S11)。 吸着された CO 中間体のガス状生成
物としての気相への脱着は、Pt/Ga2O3 光触媒についてのみ検証され
たことに注意してください (図 S5)。 これらの結果は、CO 中間体
の挙動、つまり脱離とさらなる表面酸化が金属助触媒に応じて大幅
に調節されることを示唆しています。 Pd/Ga2O3 の場合、CO から C
O2 への酸化は CO 脱着よりもはるかに好ましいのに対し、Pt/Ga2O
3 の場合、CO 酸化は CO 脱着と競合。 中間ダイナミクスに対する
金属助触媒の影響は、裸の Ga2O3 のオペランド DRIFT 分光法によ
ってさらに裏付けられた。 図 S15に示すように、このサンプルでは
C-OおよびC-H伸縮モードの両方の吸収バンドは観察されず。 裸の
Ga2O3 は Pd/Ga2O3 に匹敵する活性と Pd/Ga2O3 よりも高い CO2
選択性を示したため (図 S4)、C-O 伸縮バンドの欠如は、金属助触
媒が CO を安定化する一方、Ga2O3 表面上では CO 中間体が不安定
であることを示す。 中間体を生成し、その寿命、つまり表面での滞
留時間を延長する。 裸の Ga2O3 光触媒の観察は、金属助触媒が光
生成された h+ によって駆動されるメタン酸化プロセス (スキーム
1b) に直接関与していることを強く示唆する。

Pt/Ga2O3 とは対照的に、Pd/Ga2O3 では吸着された炭化水素中間体
に由来する吸収バンドは検出されませんでしたが (図 2b)、吸着さ
れた CO 中間体が観察されました (図 S11b)。 メタンの CO2 およ
び C2H6 への変換は CH3 種などの炭化水素中間体を介して進行する
ため (スキーム 1)、C-H 伸縮バンドが見かけ上存在しないのは、反
応速度が速いため、Pd/Ga2O3 表面上の炭化水素中間体の数が少ない
ことに起因すると考えられる。
酸化ダイナミクス。 赤外吸光度 (図 2) と rCO2 (図 1) の差から、
Pd/Ga2O3 光触媒上の吸着された炭化水素中間体の消費速度は、Pt
/Ga2O3 光触媒よりも少なくとも 1 桁速いことが推定されます。 
さらに、Pd/Ga2O3 の C-H ピークの欠如は、⋅CH3 中間体の気相カ
ップリングによるエタン生成の反応スキーム (スキーム 1d) と一
致している。したがって図 2に示すC-H伸縮スペクトルは、PtとPd
助触媒間の炭化水素中間体の酸化ダイナミクスの違いを裏付ける。
Pt/Ga2O3 光触媒と Pd/Ga2O3 光触媒の間の酸化ダイナミクスの違
いは、全酸化プロセスにおける吸着された CO 中間種のスペクトル
でも明確に観察されました (図 S11)。 吸着された CO 中間体の
ガス状生成物としての気相への脱着は、Pt/Ga2O3 光触媒について
のみ検証されたことに注意してください (図S5)。これらの結果は
CO 中間体の挙動、つまり脱離とさらなる表面酸化が金属助触媒に
応じて大幅に調節されることを示唆。

Pd/Ga2O3 の場合、COから CO2への酸化は CO 脱着よりもはるかに
好ましいのに対し、Pt/Ga2O3の場合、CO酸化は CO脱着と競合する。
中間ダイナミクスに対する金属助触媒の影響は、裸の Ga2O3のオペ
ランドDRIFT分光法によってさらに裏付けられた。図 15に示すよ
うに、このサンプルではC-OおよびC-H伸縮モードの両方の吸収バン
ドは観察できなかった。裸の Ga2O3 は Pd/Ga2O3 に匹敵する活性
と Pd/Ga2O3 よりも高い CO2 選択性を示したため (図 S4)、C-O
伸縮バンドの欠如は、金属助触媒が CO を安定化する一方、Ga2O3
表面上では CO 中間体が不安定であることを示す。中間体を生成
し、その寿命、つまり表面での滞留時間を延長。 裸の Ga2O3 光
触媒の観察は、金属助触媒が光生成された h+ により駆動される
メタン酸化プロセス (スキーム 1b) に直接関与していることを強
く示唆。

金属助触媒サイトでの正孔の蓄積の発現
h+ による酸化挙動のさらなる違いは、Pt および Pd 助触媒の酸化
状態の観点から明確に検証された。表面金属原子の酸化状態と配位
環境は、CO 吸着物の伸縮周波数によって高感度に調査されること
がよく知られる
。この実験で、吸着された CO種は中間体として生
成される (図 3a および S11)。 したがって、吸着した CO 中間
体のオペランド DRIFT スペクトルに基づいて、使用した反応条件
下での金属助触媒の酸化状態を評価できる。このオペランド観察
では水由来の酸化中間体を追跡するために H218 O水同位体を使用。
この場合、C-18O 伸縮モードの波数は、標識されていない C16O 分
子と比較して約 50 cm-1 レッドシフトする。最近の研究7b は、酸
素の同位体標識が反応速度論/動力学に影響を与えない。



図3.a) 定常状態の反応条件下で、さまざまな値の PCH4 で Pt
/Ga2O3 表面に吸着した C18O のオペランド ドリフト スペクトル
。 スペクトルは、H218O 分圧 2 kPa で測定されました。 さまざ
まなメタン分圧における Pt2+ と b) O および c) CO2 の生成速
度の変化。 Pt2+ の割合は、C18O 吸収バンドのピークデコンボリ
ューションから計算されました (図 S12)。 d) Pt2+の割合とO2お
よびCO2の生成速度との間の線形関係。

図 3aは、Pt/Ga2O3に吸着されたC18O中間体のオペランドDRIFTスペ
クトルを示しています。広い非対称C-18O伸縮バンドには、~2015
と~1990 cm-1の2つの成分が含まれる。 これらのピークは、それ
ぞれ配位的に不飽和の Pt2+ および Pt0 サイトに吸着した C18O
分子に起因。15a-15c 対照的に、~2080 および~045 cm-1 の吸
収バンドは、配位的に飽和した Pt2+ および Pt0 テラスに吸着し
た C18O 分子に起因。 15a Pd/Ga2O3 の場合、?1880 cm-1 で広い
吸収バンドが観察された (図 S11d)。これは、低いカバレッジで
の C18O 種の架橋、または三重構造に吸着された C18O 分子に起因
すると考えられる。金属 Pd (つまり Pd0) の中空サイト。15d、
15e C-16O 伸縮バンドが存在しないことは、Ga2O3 の表面格子酸
素のほとんどがメタンの酸化に直接寄与していないことを示す。


Figure S16. SEM images of a) the bare Ga2O3, b) as-prepared Pt/Ga2O3,
and c) Pd/Ga2O3 surfaces. EDX mappings images of  
d) the as-prepared
Pt/Ga2O3 and e)Pd/Ga2O3. via Supporting Information

以下、時間の都合上割愛(後略)➲残件後日掲載。
                        この項つづく

【関連特許事例】
1.特開2023-98433 メタネーションシステム 株式会社日立製作所
【概要】
特表2015-513531号では、メタネーションの反応熱で水を加熱し 加
熱した水を水蒸気電解の供給原料として利用することが記載されて
いるが、特許文献1に記載の従来技術では、エネルギー効率が向上
するものの、下記式(1)に示す通り、反応熱だけでは電気分解へ
供給する蒸気に必要な蒸発熱をすべて賄うことはできない。
4H2O(l)→4H2O(g) ΔH=176kJ/mol (1)
そのため、2相流状態の制御や追加の加熱が必要となり、装置の複
雑化や電力消費によるエネルギー効率低下が起こる。また、メタネ
ーション反応器の温度制御のため、水の流量を変更した場合、電解
に必要な水蒸気が不足する。 上述の課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、固体酸化物形電解セルでの水蒸気電解に必要と
される水蒸気を効率的に生成するメタネーションシステムを提供す
ることである。
下図1のごとく、メタネーションシステムは、少なくとも水蒸気を
含有するガスから水素を生成する固体酸化物形電解セルと、前記水
素と二酸化炭素を含有するガスからメタンを生成する第1メタネー
ション反応器と、前記固体酸化物形電解セル及び前記第1メタネー
ション反応器を接続し、前記固体酸化物形電解セルで生成された水
素を含有するガスを前記第1メタネーション反応器へ供給する第1
供給配管と、前記第1メタネーション反応器で生成されたメタンを
含有するガスから少なくとも水蒸気を分離する分離装置と、前記分
離装置及び前記固体酸化物形電解セルを接続し、前記分離装置で分
離された水蒸気を前記固体酸化物形電解セルへ供給する第2供給配
管と、を備えることで、固体酸化物形電解セルでの水蒸気電解に必
要とされる水蒸気を効率的に生成するメタネーションシステムを提
供する。

図1 システムの概略構成を示すブロック図

【符号の説明】 1A、1B、1C、1D、1E メタネーションシ
ステム、10 固体酸化物形電解セル、20 第1メタネーション反
応器、25 第2メタネーション反応器、32 分離膜(分離装置)、
40 供給装置、50 圧縮機(昇圧装置)、60 凝縮器、70 冷
却装置、90 第1供給配管、92 第2供給配管、94 第3供給配
管、 96 第4供給配管、98 第5供給配管 

【発明の効果】
本発明のメタネーションシステムによれば、固体酸化物形電解セル
での水蒸気電解に必要とされる水蒸気を効率的に生成するメタネー
ションシステムを提供することができる。上記以外の課題、構成お
よび効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも水蒸気を含有するガスから水素を生成す
る固体酸化物形電解セルと、前記水素と二酸化炭素を含有するガス
からメタンを生成する第1メタネーション反応器と、前記固体酸化
物形電解セル及び前記第1メタネーション反応器を接続し、前記固
体酸化物形電解セルで生成された水素を含有するガスを前記第1メ
タネーション反応器へ供給する第1供給配管と、前記第1メタネー
ション反応器で生成されたメタンを含有するガスから少なくとも水
蒸気を分離する分離装置と、前記分離装置及び前記固体酸化物形電
解セルを接続し、前記分離装置で分離された水蒸気を前記固体酸化
物形電解セルへ供給する第2供給配管と、を備える、ことを特徴と
するメタネーションシステム。
【請求項2】 前記分離装置は、前記メタンを含有するガスから前
記水蒸気とともに水素を分離し、分離された前記水素は、前記第2
供給配管を通じて前記固体酸化物形電解セルへ供給される、ことを
特徴とする請求項1に記載のメタネーションシステム。
【請求項3】 前記第1メタネーション反応器へ供給される前記ガ
スにおけるH2/(4×CO2+3×CO)の値が1より大きくな
るように、前記固体酸化物形電解セルへ供給する電流値を制御する
制御装置を有する、ことを特徴とする請求項2に記載のメタネーシ
ョンシステム。
【請求項4】 前記第1メタネーション反応器においてメタンが生
成される際の反応熱を利用して水から水蒸気を生成する熱交換器と、
前記第1メタネーション反応器及び前記第2供給配管を接続し、前
記熱交換器により生成された水蒸気を前記第2供給配管に供給する
第3供給配管と、を有する、ことを特徴とする請求項1から3のい
ずれか一項に記載のメタネーションシステム。
【請求項5】 前記分離装置において少なくとも水蒸気が分離され
たガスからメタンを生成する第2メタネーション反応器と、前記分
離装置及び前記第2メタネーション反応器を接続し、少なくとも水
蒸気が分離された前記ガスを前記第2メタネーション反応器に供給
する第4供給配管と、を有する、ことを特徴とする請求項1から4
のいずれか一項に記載のメタネーションシステム。
【請求項6】 前記分離装置は、前記第1メタネーション反応器で
生成された前記ガスから、少なくとも水蒸気を分離する分離膜であ
り、 前記第1供給配管に設けられ、前記固体酸化物形電解セルで生
成された前記ガスを所定の圧力まで昇圧する昇圧装置を有する、こ
とを特徴とする請求項1から5までのいずれか一項に記載のメタネ
ーションシステム。
【請求項7】 前記第1供給配管において、前記固体酸化物形電解
セルと前記昇圧装置との間に設けられ、前記固体酸化物形電解セル
で生成された前記ガスに含まれる水蒸気を凝縮する凝縮器を有する、
ことを特徴とする請求項6に記載のメタネーションシステム。
【請求項8】 前記第1メタネーション反応器及び前記分離装置を
接続し、前記第1メタネーション反応器で生成された前記ガスを前
記分離装置に供給する第5供給配管と、 前記第5供給配管に設け
られ、前記第1メタネーション反応器で生成された前記ガスを、前
記分離膜の耐熱温度より低い温度、且つ、前記ガスに含まれる水蒸
気の凝縮温度より高い温度に冷却する冷却装置と、を有する、こと
を特徴とする請求項6又は7に記載のメタネーションシステム。


図1.細胞外小胞のマイクロフロー光濃縮の概念図 

光の力でナノ粒子の効率的な検出に成功 
7月11日、大阪公立大学の研究グループは,光の力でがん細胞由来
ナノ粒子の効率的な検出に成功。従来の光濃縮検出研究では,光の
力で捕捉した金属ナノ粒子集合体の発熱効果による対流でDNAの二
重鎖形成の光誘導加速に成功しており,さらに抗原抗体反応のマイ
クロフロー光誘導加速による微量検出にも成功しているが、エクソ
ソームなどのナノスケールの細胞外小胞(EV)は光の波長より小さ
く,光圧の作用も弱く,発熱効果による対流を用いた場合には熱的
ダメージも懸念され,微量検出にこれらの方法論が使えるかどうか
はこれまで不明だった。また,夾雑物を多く含む細胞上清に適用で
きるかどうかも未解決の重要課題だった。
【要点】
1.00 nLの微量サンプルに含まれる約1,000個~1万個のナノサイ
 ズ細胞外小胞を5分で計測
2.複雑な工程で検出に数時間を要していた超遠心分離機※1での
 工程を省略可能に
3.細胞間コミュニケーションの革新的な解析や、がんを含むさま
 ざまな疾患の早期診断に貢献
【概要】
大腸がん細胞株および肺がん細胞株から分泌されたEV を標的とし
て、それぞれのEV 表面の複数種類の膜タンパク質の各々と特異的
に結合する抗体を修飾した直径2 μm のビーズを幅100 μm 程度の
マイクロ流路中に一定流量で導入し、レーザー照射により生じる光
圧による濃縮・集積化を行いました(図1)。さらに、マイクロフ
ロー光濃縮により形成された抗体修飾ビーズとEV の集積構造の光学
透過像を観察し、全集合面積に対する多層部分(黒色部分)の面積
の割合を、レーザースポット位置を変えて測定し(図2(a))、ス
ポット位置65 μm 下方の時が最も高い直線性が得られることを確認
した(図2(b)はこの条件での透過像)。さらに、同じスポット位
置で共焦点光学システムを用いて3 次元解析を行ったところ、EV
量と立体的な集積構造の側面から見た場合の面積もEV 濃度と正の
相関を示すことを明らかにしました。これらの結果は、レーザース
ポット位置を変化させることで光誘起力の強さを変調し、検量線の
直線性と誤差を制御できる可能性も示す(図2(a))。

【展望】超高速・高感度・定量的な生体ナノ粒子計測の手法を提供
するものであり、将来的に細胞間コミュニケーションの革新的な解
析や、がん・炎症・免疫等を含むさまざまな疾患の早期診断の基盤
となる技術を提供する。また、光圧の作用範囲を変化させることで、
数多くの生物学的ナノ粒子の超高速・高感度な定量計測を可能にし
従来法の複雑さに伴う検出効率や操作時間のボトルネックを克服す
ることができる。
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図1.開発したデバイスとハイスループット細胞イメージング➲
本手法では、従来のハイスループットイメージング手法に使用され
るマイクロ流体デバイスのサイズを小型化し、試料添加や排出のた
めのチューブ接続を 流路と同一平面 にすることで、圧力よる損失
を低減し、試料の紛失やダメージを回避することができました。さ
らに、高い流速の絞り効果を活かして、試料の分布を画像取得領

へ細胞を誘導するとともに焦点ズレを抑えることで生体試料のイメ
ージングを実現。

数百万個の細胞画像を1秒で撮ることに成功
高速で流れる数百万個の細胞画像を1秒で撮ることが可能に超ハイ
スループットマイクロ流体デバイスの開発
~創薬、治療法の開発や生命科学研究の質向上に期待~

7月14日、奈良先端科学技術大学の研究グループは、マイクロ流体
デバイ スという微小な流路内に 細胞 を流し、 ハイスループット
(高処理能力)で イメージング (可視化する装置の 性能を飛躍
的に向上させることに成功し、世界で初めて毎秒40メートの超高速
で生体試料を流すことが可能となる。これまでの難点 であった 微
小流路内の流速 制限や画像取得時の焦点のズレ に加えて試料が受
けるダ メージ、画像取得領域での細胞捕捉率向上の問題について
デバイスの最適化設計により克服しました。さらに、超高速光タイ
ムストレッチ法 という画像取得の方法と組み合わせることで毎秒
270万-800万個の細胞のイメージが撮れる超 ハイスループットイメ
ージングを可能に した 従来の十数倍以上の効率。血液中のがん細
胞の早期発見など診断、治療法の開発や創薬への貢献が期待されて
いる。
【要約】まず、従来のハイスループットイメージング手法に使用さ
れるマイクロ流体デバイスのサイズを従来の1/4 サイズに小型化し
た(図2A)。この小型化により、デバイス全体のコストを75%削減
することができ、流路も短くなり、圧力損失も最大で70%減少した。
また、シリンジなどの送液系と接続するチュービングも、従来の垂
直接続方式から水平接続に変更することで(図2B)、圧力損失をさ
らに低減し、試料の紛失やダメージを回避することができた。さら
に、極めて高い流速の場合、微小チャネル内で生体試料の三次元フ
ォーカシング効果を発見した。従来の低流速時の試料分布と比較す
ると(図2C、毎秒1メートル)、高流速時では試料の分布がより小
さい領域に抑えられ(従来と比べ66%改善)(図2C、毎秒40 メー
ル)、イメージングの焦点ズレ現象と流路の詰まりを効率的に防ぐ
ことができた。
以上の改善により、本デバイスは従来のハイスループットイメージ
ング用のデバイスに比べて優れた性能を示し、従来の十数倍以上の
効率でイメージングが可能となった(図3)。

図2.超高流速への対応を可能にするマイクロ流体デバイス。マイ
 クロ流体デバイスの超小型化や垂直接続から水平接続への変更、
 高速液体の流れによる試料の三次元フォーカシング効果を活用す
 ることが、「超」ハイスループットイメージング手法の実現の鍵
 となる。
【本研究成果の掲載URL】
https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2023/lc/d3lc00237c



 風蕭々と碧いの時

John Lennon Imagine

【 J-POPの系譜を探る:2018年代

ゴンチチ(GONTITI)は、ゴンザレス三上(本名・三上雅彦、1953年
12月30日 - )とチチ松村(本名・松村正秀、1954年9月6日 - 共に
大阪府出身)の2人から構成されるアコースティック・ギターデュオ。
日本人によるポップなギターデュオの元祖で、自らの音楽性につい
て「地球一番快適音楽」を標榜。



日本人によるポップなギターデュオの元祖。三上と松村の二人がア
コースティック・ギターを演奏するのが基本スタイル、に加えて、
打ち込みによるデジタルサウンドを組み合わせることも大きな特徴。
自身の音楽性について「地球一番快適音楽」を標榜するように、純
粋に非日常的な楽しさのみを追求して作品を制作、イージーリスニ
ング的で、エキゾティックな雰囲気を持つインストゥルメンタル楽
曲が殆ど。 万人受けする作風と捉えられているが、実際の作風は
少しアートで、一般に知られている「放課後の音楽室」に代表され
るアコースティック作品もあれば、電子音楽的な尖った作品もある。
ギターと打ち込みは、予算が少なかった1983年のデビュー・アルバ
ム『ANOTHER MOOD』の制作で借りたスタジオに偶然置いてあったフ
ェアライトCMI(当時日本に2台しかなかったデジタル・オーディオ・
ワークステーション)を、豪華にするために松浦雅也の協力を得て
試験的に導入した頃から続く。jp.Wikipedia

● 今夜の寸評:先端技術で世界一をめざす

 


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