極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

エネルギ-と環境 ③

2024年08月28日 | ネオコンバ-テック
彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時
代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ-。ひこにゃんのお誕生日
は、2006年4月13日。


【最新特許技術 ③】
今回は,ペロストカイト太陽電池製造技術の適応展開の創生事業と新規
材料展開インパクトの可能性を考察してみたい。

尚、作業を進めている途中、ぺロブスカイト太陽電池の水中発電及び水
電解分解の実証実験の技報が目にとまり、一気にボリュ-ムが膨れあが
り収集がつかなくなる。
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7.特許751903  太陽電池の製造方法及び太陽電池 株式会社PXP他
【要約】
図1のごとくInGaSe層と、CuSe層と、InSe層と、を有す
る前駆体を形成する前駆体形成工程と、上記前駆体を加熱することによ
り結晶化させた光吸収層を得る結晶化工程と、を備える、太陽電池の製
造方法にて、太陽電池を高性能とする、高生産性の太陽電池製造方法を
提供する。
           
図1.実施形態に係る光吸収層の前駆体の概略断面図
【発明の効果】
本発明によれば、高性能と高生産性を両立させた太陽電池及びその製造
方法を提供することができる。

【特許請求範囲】
※ペロブスカイトの絡みでは「詳細説明」の2-4-2項で「追加の光
吸収層」で次のように引用されている。

太陽電池は、光吸収層104と異なる、追加の光吸収層を有していても

よい。そのような追加の光吸収層は、例えば、既に光吸収層を有する太
陽電池の第2電極層102上にさらに正孔輸送層を有し、追加の光吸収
層を有する態様が考えられ、さらなる正孔輸送層を有しない場合は、第
2電極層102上に追加の光吸収層を有してもよい。
追加の光吸収層となる化合物として、例えば、ペロブスカイト化合物、

カルコパイライト化合物又はケステライト化合物を含むものが挙げられ
る。それぞれの化合物は、単独で用いてもよく、2種以上のペロブスカ
イト、カルコパイライト、又はケステライトを併用してもよい(以下略)。


※【請求項13】請求項1~12のいずれか一項に記載の方法により製
造され、前記光吸収層において、受光面側から深さ方向200nmまで
の区間におけるバンドギャップが1.1eV以上1.4eV以下であり、
受光面側からの深さ方向200nmから深さ方向400nmまでの区間

におけるバンドギャップが0.9eV以上1.2eV以下であり、受光
面側からの深さ方向400nm以降の区間におけるバンドギャップが
1.2eV以上1.7eV以下である太陽電池。

8.特開2024-098032 太陽電池及びその製造方法、光起電力モジュール
 ジョジアン  ジンコ  ソーラー  カンパニー  リミテッド
【要約】

図いのごとく、太陽電池は、表面に金属パターン領域と非金属パターン
領域を有する基板と、第1領域及び第2領域の基板内に位置するドーピ
ング層と、金属パターン領域の基板表面を覆う第1パッシベーションコ
ンタクト構造と、を含み、非金属パターン領域は隣接する第1領域及び
第2領域を含み、第2領域の第1領域から遠い側は金属パターン領域に
隣接し、第1領域の基板表面は金属パターン領域の基板表面よりも低く
、第2領域の基板表面は第1領域の基板表面より低くなく、かつ金属パ
ターン領域の基板表面より高くなく、基板がドーピング層の上面に露出
し、第1パッシベーションコンタクト構造は、積層された少なくとも1
層の第1トンネル層及び少なくとも1層の第1ドーピング導電層を含む。
本願は太陽電池の光電変換効率の向上に有利であり。太陽電池の技術分
野に関し、特に太陽電池及びその製造方法、光起電力モジュールに関す
るものである。
      
図1 実施例によって提供される太陽電池の断面構成を示す図 
※「詳しい説明」の項目【0045】でペロブスカイトとの絡みが示さ
れている。

基板100は入射光を受光して光生成キャリアを生成するために用いら

れ、いくつかの実施例では、基板100はシリコン基板であってもよく、
シリコン基板の材料は単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファス
シリコンまたは微結晶シリコンの少なくとも1種を含んでもよい。他の
いくつかの実施例では、基板100の材料は炭化珪素、有機材料または
多成分化合物であってもよい。多成分化合物は、ペロブスカイト、ガリ
ウム砒素、テルル化カドミウム、セレン化銅インジウムなどを含むが、
これらに限定されない。

発明の効果】

【特許請求範囲】
【請求項1】 第1電極と、表面に金属パターン領域と非金属パターン
領域を有する基板と、前記第1領域及び前記第2領域の基板内に位置す
るドーピング層と、前記金属パターン領域の基板表面を覆う第1パッシ
ベーションコンタクト構造と、を含み、 前記金属パターン領域は、前
記第1電極の前記基板の表面における投影を含み、前記非金属パターン
領域は、前記第1電極の前記基板の表面における投影を含まなく、前記
非金属パターン領域は隣接する第1領域及び第2領域を含み、前記第2
領域の前記第1領域から遠い側は前記金属パターン領域に隣接し、前記
第1領域の基板表面は前記金属パターン領域の基板表面よりも低く、前
記第2領域の基板表面は前記第1領域の基板表面より低くなく、かつ前
記金属パターン領域の基板表面より高くなく、前記基板がドーピング層
の上面に露出しており、前記第1パッシベーションコンタクト構造は、
積層された少なくとも1層の第1トンネル層及び少なくとも1層の第1
ドーピング導電層を含む、ことを特徴とする太陽電池。
【請求項2】前記第1ドーピング導電層のドーピング元素と前記ドーピ

ング層のドーピング元素は同族元素である、ことを特徴とする請求項1
に記載の太陽電池。
【請求項3】前記第1ドーピング導電層のドーピング元素濃度は前記ド

ーピング層のドーピング元素濃度以上である、ことを特徴とする請求項
2に記載の太陽電池。
【請求項4】前記第1ドーピング導電層のドーピング元素濃度は1×

1019atoms/cm3~9×1020atoms/cm3であり、
前記ドーピング層のドーピング元素濃度は1×1016atoms/
cm3~1×1020atoms/cm3である、 ことを特徴とする
請求項3に記載の太陽電池。
【請求項5】 前記ドーピング層のドーピング元素の種類は前記基板の

ドーピング元素の種類と異なっている、ことを特徴とする請求項3に記
載の太陽電池。
【請求項6】前記ドーピング層のドーピング元素濃度は前記基板のドー

ピング元素濃度よりも大きい、ことを特徴とする請求項5に記載の太陽
電池。
               (中略)

【請求項20】前記誘電体層に対してパターニング工程を行うことは、
 前記金属パターン領域の誘電体層上面に前記金属パターン領域に正対す

るインク層を形成することと、前記非金属パターン領域の誘電体層を除
去するように前記誘電体層を酸洗処理し、前記第1開口を形成し、前記
第1開口によって前記非金属パターン領域の前記初期第1パッシベーシ
ョンコンタクト構造を露出させることと、を含む、ことを特徴とする請
求項18に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項21】 前記第1領域及び前記第2領域の基板表面に対してドー

ピング工程を行うことは、前記第1領域及び前記第2領域の基板内に前
記ドーピング元素を拡散させ、あらかじめ設定された厚さを持つ初期ド
ーピング層を形成するように、前記第1領域及び前記第2領域の基板表
面にドーピング元素を注入することと、前記ドーピング層を形成するよ
うに、前記初期ドーピング層に対してアニール工程を行うことと、を含
む、 ことを特徴とする請求項18に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項22】 前記第1領域のドーピング層の前記第1パッシベーシ

ョンコンタクト構造に向かう側から、前記第1領域のドーピング層の前
記第1パッシベーションコンタクト構造から離れた側に向かう方向にお
いて、前記第2領域のドーピング層のドーピング元素濃度が次第に減少
する、 ことを特徴とする請求項21に記載の太陽電池の製造方法。

 ・海水発電及び自己電解デバイス

図 4 タンデム シリコン ペロブスカイト光アノードの非補助水分解性能。
a HaP/Si タンデムを使用した非補助 PEC 水分解システムの概略図。
b 変換されたシリコン ペロブスカイト光アノードの吸収面 (上) と触媒
面 (下) の光学画像。c HaP/Siタンデム光起電 J-V 曲線。スケールバ
ーは 1 cm。d 光アノードの 2電極 J-V 曲線チャンピオンデバイスから、
理論的な動作電流密度が 16.9mA/cm2 であることを示す。e 時間の経過
に伴う 2 電極の無補助水分解。f IrOx ナノ粒子と Pt 箔電気触媒の 2 
電極時間依存電圧 (15mA/cm2)。g STH と t60 での寿命に関する他の統
合 PEC タイプデバイスとの比較。t60 に到達しないデモンストレーショ
ンは、報告されている全寿命とともに示されている。

 海水発電とセルフポリッシング技術
米海軍の助成資金を受けた研究グル-プは、水中太陽電池用の新保護膜を
開発。コーティングは、生物付着と増殖による可視光線の透過率を維持
しつつ生物付着防止するもの。この太陽電池は、海軍の監視、海洋学
究、その他の用途で無人および自律型水中車両に使用されおり、汚れに
強く、光透過率を自力で維持する保護膜で、現在適用している機械洗浄
・保守整備などの定期的な労力に替わる「発電電源」を提供する目的を
もつ。その報というのは、酸化第一銅 (Cu2O) や酸化亜鉛 (ZnO) など
のナノサイズの海水可溶性顔料を超低濃度で使用し、有機殺生物剤と高
速研磨バインダーを組み合わもつ。これらのコーティング膜は海水にさ
らされると、顔料粒子が溶解し、海水がコーティング拡散多孔質層が形
成される。①この浸出層により、溶解した殺生物化合物がコーティング
から海水に拡散し。②浸出層のバインダーマトリックスは海水イオンと
反応➲制御しながら可溶性化合物を形成。③これをバランスさせ、研
磨速度を制御し、自己研磨コーティングでは、海水中で加水分解するか
どうかわからないコポリマーを使用。④加水分解が続くと、侵食された
ポリマーと溶解した顔料の前面が新しいアクリレートポリマと顔料層
を露出させ、浸出層の厚さを安定的に自己研磨させることが出来る。

研究チームは、さまざまな粒子混合物を使用、コーティングのさまざま
なバインダーシステムをテストし、バインダーとして、シルイルアクリ
レート(SA)を単独、またはロジン(SA-R)と組み合わせて70:30の重
量比で使用。粒子混合物には、ナノサイズの亜酸化銅(NC)、ナノサイ
ズの酸化亜鉛(NZ)、有機液体殺生物剤シーナイン211(SN)、ミクロン
サイズの亜酸化銅(MC)、ミクロンサイズの酸化亜鉛(MZ)が含まれる。。
200 mm × 100 mmの6 mm厚で滑らかな透明ポリカーボネート基板にコー
ティングしたパネルを、デンマークのフンデステッド港に2か月半浸漬、
2週間、6週間、10週間後に検査と写真が撮影する。
「SA-RコーティングにおけるNC、NZ、SNの複合作用により、12週間の曝
露期間を通し顕著な汚れ耐性が得られた。これは、溶解効果の相乗速度
とSA-Rバインダーの急速な研磨速度による」と研究グループは言う。
この優れたコーティングのNC顔料体積濃度 (PVC) 率は 0.04%、NZ PVC 
率は 0.08%、無溶剤コーティング ベース (SN) の重量パーセントは 3%
。同じ配合で 12週目までに完全に研磨されたが、その後コーティング
が汚れ始めた。これは、研磨率が約 1.4 μm/日と高く、従来の 5~15
μm/月 (0.15~0.5 μm/日) を上回っていることによるが、この配合の
【要約】
ペロブスカイト太陽電池で、実験室の水中条件で実験する。ペロブスカ
イト太陽電池 (PSC) は、大気中の変換効率 14.29%。海水と脱イオン 
(DI) 水環境では、それぞれ水深 10 cmで 10.49 mW cm−2と 11.88 mW 
cm −2という優れた電力密度を示す。市販のシリコン太陽電池と比較し
PSC はバンドギャップが広いため、水深レベルの影響を受けにくくなる。
量子効率測定で、ペロブスカイト太陽電池は、水中環境において 400~
800 nm の波長ではまったく影響を受けず。
さらなるテストはフロリダの海軍研究局 (ONR) によって実施され、コー
ティングは汚れがひどく暖かい海水 (22 ℃~30 ℃) で生物付着に対す
る並外れた耐性を示した。太陽光発電は 13 週間を通じてほぼ 100% の
効率を維持した。
Cu2O と ZnOのナノサイズ バージョンは、従来のミクロン サイズ バー
ジョンよりも約 20倍高価だが、開発されたソリューションに必要量が
少なく配合コストが比較的低く抑えられる。デンマーク工科大学の研究
者らは、Progress in Organic Coatings に掲載された「水中太陽電池
用の自立型防汚コーティング」でその研究成果報告。
【要約】
ペロブスカイト太陽電池で、実験室の水中条件で実験する。ペロブスカ
イト太陽電池 (PSC) は、大気中の変換効率 14.29%。海水と脱イオン 
(DI) 水環境では、それぞれ水深 10 cmで 10.49 mW cm−2と 11.88 mW 
cm −2という優れた電力密度を示す。市販のシリコン太陽電池と比較し
PSC はバンドギャップが広いため、水深レベルの影響を受けにくくなる。
量子効率測定で、ペロブスカイト太陽電池は、水中環境において 400~
800 nm の波長ではまったく影響を受けず。一方、シリコン太陽電池の
スペクトル応答は、水による光吸収のため、赤外領域 (700~1050 nm)
 で大幅低下する。水の吸収ピークは太陽電池の量子効率スペクトルで
観測される低下と一致し、水による光吸収が水中条件での光電流と電気
性能の低下の主な原因。
【掲載論文】
Nat Commun   2023 Jun 26;14(1):3797.  doi: 10.1038/s41467-023-39290-y.       
Figure S3. External quantum efficiency (EQE) in water for (a) Si solar cells 
and (b) perovskite solar cells in DI water and seawater using the integrated JSC
-EQE.

 今日の言葉:
                   
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