彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成
の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体さ
せて生まれたキャラクタ。
New efficiency world record, June 2023
Anytime Anywhere ¥1/kWh era
図、赤外線レーザーによるR32検知技術及び測定作業概念図
世界初、冷媒の漏えいを遠隔検知するレーザー式R32検知技術
11月15日、ダイキン工業,東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)
理化学研究所(理研)は,世界で初めてレーザーによる冷媒ガスHFC-32(R32)の
遠隔検知技術を開発 エアコンには, 空気を冷やしたり温めたりするために欠か
せない冷媒と呼ばれるガスが封入,冷媒には主にHFCが使用されている。
近年,その漏えいによる温暖化影響が国際的に問題視され,冷媒の温暖化係数(G
WP)低減や,漏えい対策が求められている。こうした中,日本では世界に先駆け
て,2012年以前に主な冷媒として使用されていたHFC-410A(R410A)と比べてGWP
が1/3となる低GWP冷媒のR32への転換が進み,現在では,国内向けに製造販売され
ている家庭用エアコンのほぼ100%がR32となっている。また,R32はグローバルで
も低GWP冷媒としての認知が広がり,すでに130ヵ国以上で普及が進んでいる。
【遠隔R32検知器:概要】
本検知器は、理研とダイキンが共同で特定したR32特有の近赤外線吸収波長帯に対
応した波長の赤外線レーザーを射出し、壁面などで乱反射した光をレンズで集光
する仕組みです。TGESが都市ガスの主成分であるメタンの検知を目的に実用化し
たメタンガス遠隔検知器※4をR32用に応用したもの、レーザー光の経路中にR32が
存在した場合に起こる反射光の減衰をTGESの高感度な検波技術で測定し、R32の
有無を瞬時に検知。また、約10メートルの距離からの検知や窓越しの検知が可能。
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※特許第7114832号
※都市ガスの漏えい検知を目的に2001年世界で初めて開発。
本技術を搭載した検知器は世界30ヵ国に普及。
※HFC-32 安全データシ-ト 改訂日:2022.03.15
ジフルオロメタンはフッ化メチレン、HFC-32、R32とも呼ばれ、オゾン破壊係数
(ODP)、毒性はなく、冷媒ガスとしても優れた性能を持っています。R-410Aの
代替冷媒として主に家庭・オフィスなど用エアコンに用いられる。
※材料開発及び販売による一連の「安全・環境(社会性)」の事前・追跡審査は
重要な付加価値となる。
【再エネ革命渦論 196 アフタ-コロナ時代 185】
● 技術的特異点でエンドレス・サーフィング
世界半導体製造産業,2023年より回復
11月20日、米SEMIは世界の半導体製造産業の2023年第4四半期は回復に向かって
おり,2024年の継続的な成長の土台が整うとの予測を発表。それによると,電子
機器の売上高は2023年第3四半期の前期比7%成長から,さらに2023年第4四半期に
は22%増を記録する見込みだという。IC売上高は,最終製品需要の改善と在庫の
正常化に伴い,2023年第3四半期の7%増に続き,2023年第4四半期は4%増となると
予測する。 電子機器ならびにICの売上高が改善する一方で,半導体製造の指標
は依然として軟調。ファブ稼働率および設備投資は今年後半も下降が続くという。
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メチルアンモニウム鉛ハロゲン化物ペロブスカイトの中間相および膜形態に
対する塩化物の導入の影響
【要約】
中間相の構造と最終膜の特性の両方を含め、ペロブスカイト膜の堆積に対する塩
化物の統合の影響が調査されました。このの方法論には、さまざまな濃度の塩化
メチルアンモニウム (MACl) を使用したペロブスカイト中間相膜の製造が含まれ
ていた。 続いて、X線回折とMarch-Dollase補正を組み込んだリートベルト精密
化を使用した解析を実施し、塩化物誘起の中間相が膜形態にどのような影響を与
えるかについての洞察を得た。 注目すべきことに、基板表面に垂直な(020)格子
面に明確な優先配向が観察され、この配向はMACl濃度と直接相関していることが
判明。塩化物誘起中間相錯体のこの特徴的な配置により、結晶化の制御が促進さ
れ、高度に配向した結晶と膜形態の改善がもたらされた。 その結果、塩化物含
有メチルアンモニウムヨウ化鉛を組み込んだペロブスカイト太陽電池素子は、20
%を超える電力変換効率を達成。これらの発見は、最終的な塩素由来ペロブスカ
イト膜で観察される優先配向と、ペロブスカイト形成の初期段階で形成される中
間相構造との間に重要な関連性があることを示唆。これらの結果は、中間相組成
と結晶構造がペロブスカイト形成に大きな影響を与えることを示唆し、理想的な
構造の正確な制御とその後の高品質ペロブスカイト膜への変換を可能にするため
には、これらの要因を包括的に理解することが重要である。
【結果及び考察】
前駆体溶液にさまざまな量の塩化物種を組み込んだ場合の影響を調べるために、
ペロブスカイト膜を作製し、熱アニーリングを行わずにすぐに XRD を測定した。
図1(a)は、各濃度のMAClを含む前駆体溶液を用いて作製されたペロブスカイト膜
のXRDパターンを示す。紡糸されたすべてのペロブスカイト膜は、低次数領域で
3つの顕著なピークを示した。一方、正方晶系MAPbI3の(110)面回折を示す14°付
近に現れるピークの強度は著しく低く、すべてのアズスピン膜においてペロブス
カイトが微量のみ結晶化したことが示唆された。 ペロブスカイト前駆体溶液内
で形成される構造は中間相と呼ばれ、単結晶 X 線回折を使用して、塩化物を取り
込まない MAPbI3 についていくつかの溶媒インターカレートハロゲン化鉛構造が
報告されている。 (31,35,36) ペトロフら。 (35) は、MAI と PbI2 のモル比に
応じて 3 つの中間構造を報告した。 この薄膜は主に、等モル比率の MAI と Pb
I2 を含む前駆体溶液を使用して製造されたが、スピンしたままの薄膜で 10°未
満の角度で検出された 3つの主要なピークは、(MA)2(DMF) のピーク位置と一致
しなかった。 )2Pb2I6 構造。等モルの MAI と PbI2 に関連する中間相として以
前に報告されている。 代わりに、これらのピークは、(MA)2(DMF)2Pb3I8 で観察
されたピーク位置によく似ていました。この構造は、MAI と PbI2 の 1:2 比に対
応する中間相構造として研究で特定された。 スピンしたままのペロブスカイト膜
はすべて、ほぼ同一のピーク位置を示した。 ただし、図 1(b) では MACl 濃度に
応じてピーク位置がわずかにシフトしていることがわかり、結晶構造への少量の
塩素の取り込みに起因する格子サイズのわずかな減少をが示唆された。
図1.a)MACl添加剤の各量で作製したアニーリングなしのペロブスカイト膜の
XRDパターンと、(MA)2(DMF)2Pb3I8(青)および(MA)2(DMF)2Pb2I6(黒)
の模擬粉末回折パターン。 計算された反射は表 S1 と表 S2 にまとめられてい
る。 (b) 8°付近のピークの拡大図。 強度はピーク最大値で正規化されている。
ただし、(MA)2(DMF)2Pb3I8 のフィルム回折パターンと計算された粉末回折パターン
を比較すると、図 1(a) に示すように、大文字の 3 つのピークのピーク強度にか
なりの違いがある。 計算された粉末回折パターンには、(020) 格子面に対応する
約 8°に最も弱いピークがあるが、MACl 含有物のないフィルムでは、3つのピー
クの中で最も強度の低い (110) 格子面に対応するピークが得られた。 これは、
粉末回折パターンの最も強い強度として計算される。 興味深いことに、前駆体
溶液に MAClを導入すると、膜の回折パターンのピーク強度がさらに大幅に変化
し、(020) 格子面に対応するピークが他の 2 つのピークよりもはるかに強くな
った。さらに、前駆体溶液中の MACl の量を増やすと、(020) ピークの強度も増
加した。これは、塩化物種の添加が最終的なペロブスカイト膜だけでなくペロブス
カイト中間相にも重大な影響を与えることを示している。
中間相フィルムの回折パターンで観察された違いをさらに調べるために、Bruker
Diffraction TOPAS ソフトウェア プログラムを使用してリートベルト精密化を実
行した。 (MA)2(DMF)2Pb3I8中間相のシミュレーションXRDパターンと観察された
XRDパターンの間の相対ピーク強度の不一致は、スピンしたままの膜内に好ましい
結晶配向が存在することを示唆しており、おそらく中間結晶子の配向によって影
響を受けています。 したがって、リートベルトの改良中に、マーチ・ドラーゼ
法を強度補正係数として導入することにより、優先配向の度合いを検討し、その
後評価した。March-Dollase 法には、逆格子ベクトルがサンプル表面の法線と一致
する微結晶の割合を表す分析重み関数が組み込まれている (41,42)。
Nは対称等価逆格子点、αは優先配向方向ベクトルと回折面ベクトルとのなす角
度である。 優先配向パラメータ r は、優先配向の強度を決定する。これは、優
先配向の方向に垂直なブラッグ ピークと平行なブラッグ ピークの補正係数間の
比率として定義される。 (43) したがって、March-Dollase 関数は、比率 r と角
度 α に基づいて格子面のさまざまな方向に重み付けを行う。 優先配向パラメー
タが 1 (r = 1) の場合、重み関数は角度に依存せず、材料はランダムな粉末配向
を示す。これは、結晶配向の優先配向が存在しないことを意味する。 一方、r
<1の場合は面垂直方向に優先配向を示し、r>1の場合は面平行方向を示す。
(41−44)
リートベルト改良では、図 1(a) のペロブスカイト中間相膜のピーク位置とよく
一致する (MA)2(DMF)2Pb3I8 が初期モデル構造として使用される (図 2)。 結晶
構造パラメーターは、参考文献 (35) で報告されている結晶学的情報ファイル (
cif) から取得した。 図 3(a) と (b) は、それぞれ、優先配向の影響を考慮した
場合と考慮しない場合の、MACl を導入せずに作製した中間相膜のリートベルト
精密化の結果を示している。 リートベルト精密化の詳細な精密化パラメーター
と結果を表 S3 に示す。 図 3(a) および (b) に示すように、青い曲線で示され
る測定回折パターンは、特定された (MA の結晶構造から導出された) 赤い曲線で
示される累積計算曲線に当てはめられている。 )2(DMF)2Pb3I8。 最初に、参考
文献で DMSO 含有ペロブスカイト中間膜の優先配向方向として特定されていた
[2–11] 方向を優先配向ベクトルとして割り当てた。 (34) 優先配向補正が存在し
ない場合 (図 3(a))、図 1(a) で示したように、実験曲線のピーク強度と比率の
両方が計算曲線から著しく逸脱した。 しかし、March-Dollase 関数の適用による
優先配向を考慮すると、顕著な改善が起こりました。ピーク強度比は計算された
曲線にはるかに近づき、実験曲線と計算曲線の下に示されているように、残留ピ
ーク強度は大幅に減少しました。 (図 3(b))。 [2-11] 方向の優先配向パラメー
タ (r) は 3.23 と計算された。 以前に報告された論文では、DMSO 挿入中間相
の値が 5.53 であると記録されていたことは注目に値する。 (34) この材料は参
考文献で採用されている構造とは異なる DMF 誘起中間相であるにもかかわらず、
これらの結果は、中間相結晶が [2-11] 面を基板表面に対してより平行に配向し
ていることを示唆している。 細長い Pb-I ネットワークが基板表面とほぼ平行に
整列するという彼らの研究と一致している。
図2.リートベルト精密化で使用されるペロブスカイト中間相の結晶構造。 単
位格子図は、参考文献 (35) の結晶学的情報ファイル (cif) の結晶構造パラメ
ーターに基づいて、構造モデル視覚化プログラム VESTA 3 (49) を使用して作成。
図3.リートベルト精密化後の、MACl を含まない中間相の回折パターン (a) 優
先配向なし、(b) 優先配向あり。 挿入された結晶構造図は、(MA)2(DMF)2Pb3I8
の (2-11) 面を示す。
ただし、MACl を含めて製造されたフィルムの場合、[2-11] 方向への優先配向は
、0.2 および 0.4 モル当量の MACl を含む両方のフィルムに満足のいく適合性
を提供されない。代わりに、図 4(a) に示すように、(020) 格子面に対応する残
留ピークの強度は、MACl の添加量とともに大幅な増加を示した。 対照的に[020]
方向への優先配向の修正は、塩化物によって誘導された中間相に対してかなり効
果的であることが判明した。 図 4(b) に示すように、計算された曲線は、0.2お
よび 0.4 モル当量の MACl を含む両方のフィルムの実験曲線とよく一致し 残留
曲線のピーク強度は大幅に減少した。好ましい配向パラメータ(r)は、0.2
ル当量のMAClを含むフィルムについては0.44、0.4モル当量のMACl
を含むフィルムについては0.33と計算された。 詳細なパラメータと結果をそ
れぞれ表 S4 と表 S5にまとめる。 特に、すべてのフィルムが 1 より小さい優
先配向値を示し、これはサンプル表面に対して垂直に整列する (020) 面の強い特
徴を示しす。 さらに、[020]方向への優先配向の程度は、前駆体溶液へのMAClの
添加量が増加するにつれて増加した。これらの結果は、前駆体溶液への塩化物種
の添加が、基板表面に対してより垂直な方向への(020)格子面の成長を促進
することを示唆。
図4.0.2 および 0.4 MACl を使用したペロブスカイト中間相の回折パターンの
リートベルト精密化。 (a) [2–11] 方向への優先配向と優先配向パラメータ r =
3.23 による改良。 (b) [020] 方向を優先したリートベルト精密化。 優先配向
パラメータ r は、0.2 MACl (左) では 0.44、0.4 MACl (右) では 0.33 と計算
された。
この観察は、塩素原子の置換を含む (020) 格子面がより遅い成長を示し、形態
学的により重要であるという我々の以前のレポートと強く一致していまる。 (45)
参考文献の構造に従って、塩素原子がハロゲン化鉛八面体内の末端ヨウ素原子で
置換されていると仮定すると、これらの塩素原子も基板表面に垂直な b 軸方向
に沿って整列することになる。
図 5 に示すように、b 軸方向に沿った結晶成長を遅らせると、結晶が a 軸およ
び c 軸に向かってさらに膨張することが促進される。 その結果、最終的なフィ
ルムの (020) 面が拡大する。 以前のレポートは主に塩化物を含む場合と含まな
い場合の計算に焦点を当てていたが、実験的な膜の回折パターンは、MACl 濃度に
応じた優先配向度の変化と相まって、塩素誘起の格子面の出現に対する経験的な
出現とその形態学的重要性の高まりに対する経験的裏付けを提供する。
図5.塩化物誘起ペロブスカイト中間相結晶における特定の格子面の成長の概略
図。 わかりやすくするために水素原子は省略。 塩化物原子 (緑色) は b 軸に向
かって整列している。b 軸は、参考文献で最も実現可能な成長面として計算。
この項つづく
【関係技術情報】
・Effectof ChlorideIncorporationon the IntermediatePhaseand FilmMorphologyof Methy
lammoniumLeadHalidePerovskites,
・Saemi Takahashi, Satoshi Uchida, and Hiroshi Segawa
・ACS Omega 2023 8 (45), 42711-42721
・ DOI: 10.1021/acsomega.3c05463
・色素増感太陽電池ホームページ, 不定期日記、2023.11.14
シリコンペロブスカイトタンデム型太陽電池効率の新記録33.9%
環球時報
2016年に結晶シリコン・ペロブスカイトタンデム型太陽電池の効率が記録されて
以来、中国企業として初記録になる。 サウジアラビアのキング・アブドラ科学
技術大学は、今年5月に太陽電池効率のこれまでの記録である33.7パーセントを
樹立。 高効率セル技術が大量生産を実現すれば、太陽光発電のコストが削減さ
世界の太陽光発電市場の成長を促進し、エネルギー全体の変化と変革を推進する。
試算によると、結晶シリコン電池の変換効率が1% 向上するごとに、製品コスト
が4%以上削減され、太陽光発電のコストが大幅に削減されつ。 2022年に世界
全体で新たに 240ギガワットの設備容量が導入時は、0.01パーセントの効率改善
で、年間 1 億 4,000万キロワット時の電力生成され、110 万平方メートルの設
置面積が節約できる。2022年11月にシリコン太陽電池の効率26.81パーセントほ
新記録を樹立、太陽光発電は1億2,894万キロワットに達し、前年同期比145%増
加。 太陽光発電の発電能力は4,369億キロワット時で、年間ベースで33%増加。
カーボン排出量ではダーティーな国がこれで一変しホワイトな大国に変貌する
のではないかと思わせる事変が世界を駆けめぐった。このブログのキャッチコピ
ー"Anytime Anywhere ¥1/kWh era"を実現させてしまうかもしれないと。
via. 帝京大学の研究が拓く未来 マイクロバブルでのDDS開発
ナショナル ジオグラフィック(NATIONAL GEOGRAPHIC)
マイクロバブルと超音波で狙ったところに薬剤をデリバリー
病気の治療や予防、健康状態の維持にとって薬は欠かせない存在だが、使い方に
よっては毒にもなる。例えば、抗がん剤はがん細胞だけではなく正常な細胞も傷
つけてしまうためにさまざまな副作用が知られている。そのような副作用を最小
限にして、薬の効果を最大限発揮するには、がん細胞だけに必要な量の薬物を届
ける必要がある。
マイクロバブルという微小気泡を利用して、狙った場所に薬物を届ける「DDS(
ドラッグデリバリーシステム)」を研究。研究対象のマイクロバブルは直径1㎛
(0.001㎜)~3㎛、血液中の赤血球より小さい。このマイクロバブルが血液中を
流れている状態で超音波を当てると、血中のマイクロバブルが振動し、マイクロ
バブルがある血管内部の血流を画像化できる。
風蕭々と碧い時
● 今夜の寸評: 研究とは、物事について深く考え、探求すること。
その道を究めれば、より良い未来を築くための道筋が見える。
第二の仕事のテーマの1つ、高品位薄膜太陽電池の製造販売事
業の道筋が見えました。
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