極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

続・オールバイオマスシステム完結論 ⑥

2023年08月05日 | 環境リスク本位制

  
彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時
代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜
かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。 



目次
第1章 樹木と剪定の基礎知識(樹木とその生育環境;樹木の定義を考え
 る)
第2章 緑や樹形を楽しむ樹種の剪定のコツ(庭木の樹形に関する基礎知
 識;針葉樹)
第3章 花を楽しむ樹種の剪定のコツ(きれいな花を咲かせる基礎知識;
 高中木)
第4章 果実を楽しむ樹種の剪定のコツ(果実をならせるための基礎知識)
第5章 押さえておきたい樹木管理の豆知識(苗木の選び方と植えつけ方;
 適切な肥料の与え方)

内田均[ウチダヒトシ] 1958年、神奈川県生まれ。東京農業大学短期大
学部環境緑地学科教授。博士(農学)。1級造園技能士。1級造園施工管
理技士。30年以上、大学農場において樹木の移植・支柱・剪定・除草・
草刈などの管理と、石組・作庭などの施工の実習を指導。また、都市の緑
である公園・街路樹・住宅庭園の植栽管理実態と、緑と人間が共生できる
樹木医学的見地からの管理技術(剪定・土壌改良資材・樹木診断)、造園
道具・支柱・囲い技術の実学的研究を行う。
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目次
第1章 造園学の対象と方法 第2章 造園の歴史 第3章 都市・農村・
国土計画 第4章 公園緑地計画 第5章 風景・景観計画 第6章 生態系
の計画 第7章 緑化・植栽設計 第8章 造園設計・施工 第9章 造園管
理・運営 第10章 造園学の展望
著者等紹介
亀山章[カメヤマアキラ] 1943年東京都に生まれる。1968年東京大学農学
部卒業。現在、東京農工大学名誉教授、日本自然保護協会理事長。 

【俺の剪定日誌 ①:ハナミズキ/カイズカイブキ】
地球温暖化が騒がしく進行する中、「カーボンゼロ社会」を希求しつつ、
現実の環境との調和(保守的的かな?)を実践すが、全くの素人をさらけ
だし、造園・剪定学を学ぶために彦根市立図書館に走る。
剪定とは、植物の姿を整え、日当たりや風通しをよくし、病気を防いだり
生育をよくするために、枝や幹を切り取る作業というが、今まで彼女に任
せ切りだ。だから体系的に実践をはじめる。体系的にね?!

その前に?
どんな枝を切ったらいいのか----剪定の仕方
剪定の目的
「剪定」は美しい樹形を作るとともに、美しい花を咲かせ、実を多くつけ
ること及び、病気や害虫に対する抵抗力をつけるためで、庭という限られ
たスペースの中で多くの木とともに永年生育していくためには、枝を間引
き、切り詰めていかなくてはならないし、周囲の環境に調和した大きさや
高さに制限した樹形を維持していくことも大切。

不要な枝もたくさん出てくる。幹の途中などから多くの芽が吹き、枝を伸
ばす。これらを放任しておけば、こうした枝に養分がとられて正常な生育
が妨げられる。これらを整理して、日照、通風をよくしておくことで、正
常な枝の育成を肋けていく。
こまかい枝が密生してくると、だんだん元気のよい枝の出が悪くなってい
く。こんなときに、枝の切り戻しをすると、元気のよい枝が出て、目的の
樹形が早く作れる。

このほか美しい枝を作ったり、好みの樹形に仕立てる。


剪定の基本
剪定を行うときは、まず本全体の姿を眺めてみる。枯れ枝や病枝、大きな
傷のある枝はとり去り、樹形を乱している枝や正常な生育を妨げている枝
は、不要枝なのて剪定する。
不要枝としては次のようなものがある。
胴吹き枝・ヤゴ枝 幹の途中から伸び出した小枝を胴吹き枝、地際から伸
び出したものをヤゴとかヒコ生えといっている。これらを放っておくと、必
要以上に養分を要求するため、下枝生育に彩管を及ぼす。
ふところ枝 樹冠の内側に伸び出している枝です。このような枝は開花結
実は望めないし、枝葉の込みすぎの原因となる。放置しても2~3年で枯
れるが、日照、通風をよくするために早めに切り落とす。

徒長枝 
幹や枝から勢いよく伸びている枝です放置しておくとこの枝に養分を奪わ
れ、犬切な枝を枯らしたり、樹影を乱す。逆枝 枝が本来伸びる方向と逆
方向に伸びている枝です6美観上好ましくない。
交差枝・からみ枝 主柱や残したい枝と交差したり、からんだりしてい
る技です。美観を損います。車枝・平行枝 枝がトカ所から車輪状に出て
いる枝を車枝、玉枝や側杖に平行に伸びている枝を平行枝といいます。枝
が込む原因になりますし、美観上も不釣り合いです。
内芽と外芽 本の芽は、普通は節のところにできる。同一節の左右にでき
るものを「対生」、節ごとに左右交互にできるものを「互性」と呼んでいる。
そして、これらの芽のうち、幹側に出ているものを「内芽」、、外側に出て
いるものを「外芽」といっている。
一般に、内芽は樹冠内部に枝を伸ばすことになり、日照、通風を悪くする
原因になります。枝は外側に伸びることで、日照、通風がよくなる。また、
樹形を整えていくうえでも美しくなります。 したがって、剪定するとき
は、できるだけ外芽を育てるように、外芽の上て切るのが-一般的である。


●じょうすな剪定の方法
枝先の切り方 枝先を切る場合は、よく切れる木鋏か剪定鋏を用いる。生
花用の刃肉の厚いものやよく刃のついていない鋏て切ると、切り口がつぶ
れて枯れ込みの原因になる。 
切る位置は、残す芽のすぐ上を45度くらいの角度で切ります。芽先を切っ
たりしないように、芽の上が少し残るようにする。深く切り込みすぎると、
新しく 伸びた枝が折れやすくなる逆に、浅すぎると、 芽の上に残った
部分から不定芽が伸ぴたり、ときには、 残した芽の部分まで枯れこんだり
することがあるので 注意する。

細枝・太枝の切り方 
細い枝を切るときは、必ず枝の つけ根から切りとるようにします。中くら
いの枝を切るときは、剪定鋏で二度に分けて切りとるようにする。最初は
枝の元を少し残して切り、次に枝の元から切ります。そして、切り目はよ
く切れるナイフできれいに削り直しておく。太い枝を切るときは、木鋏や
剪定鋏では無理ですから、ノコギリを用います。--般家庭では折りたたみ
のノコギリで十分。
ノコギリで切る場合、上から一度に切りおろすと、切り落とされる枝の重
みで、下部が裂けたりして、幹の膳分まで傷つけてしまったりする。そこ
で2~3回に分けて切りとるようにする。
まず、枝の下側を半分ほど切り、次にそこから15cmくらい離れた上側を半
分ほど切ります。そうすると枝は、みずからの重みで自然に落ちますから、
残った枝の部分をていねいに切りとってやる。

常緑樹・枝垂れ種の切り方 
植物にはそれぞれにもって生まれた性質があります。ウメやカキのように
葉のない枝の途中からでもよく萌芽するものもあれば、ツバキやモクセイ
のように葉のない枝からは萌芽しにくいものもある。一般に常緑樹やマツ
などの針葉樹は、葉のない枝からの萌芽が悪くなる。それらの樹種を剪定
するときは、必ず葉のある枝を残して切り詰めるようにする。

枝垂れ種は、枝が下方に向かって伸びるもの。内芽と外芽については前述
しましたが、上方に向かって伸びる枝に対し、枝が垂れるときは内芽と外
芽が逆になる。しかし、幹から見れば変わらない。したがって、上に向か
って伸びる枝の切り方と同じように、外芽を残して切るようにする。内芽
を残していくと、樹形に丸みができにくくなる。 外芽を育て、傘を広げた
ような樹形に化尨てていくと美しくなる。

元気のよい枝を作るための切り方 
枝は放任しておくと先の方に伸び、こまかい枝が密生してくる。このよう
な枝には開花、結実が悪くなってきますから、元気のよい枝を作ってやる
必要がある。このような場合は切り戻しといい、太い枝を幹に近いところ
で切り詰めてやり、新しい樹勢の強い枝が伸びるようにしてやる。
一般に、枝は弱く(浅めに)切ると、新しい枝は短く、強く(深めに)切ると、
新しい枝は長くて、強い枝になる。

切り口の処理 
太めの枝を切ったとき、そのままにしておくと、切り口から腐敗菌が入り
腐ったり、枯れこみの原因になる。特にノコギリで切った場合は切り目が
ざらついているため、癒合しにくくなる。切り口はよく切れるナイフて陪
れいに切り直した後、保護剤(カッターペスト、トップジンMなど市販さ
れ入手しやすいものでよい)を塗っておく。手もとに保護剤がない場合は、
暫定的にペンキやコールタールを塗ってもよい。何も塗らないよりは墨汁
でも、塗ったほうが効果はある。




剪定及び造園実践に関する資材・備品・作業の管理方法の概念を捉えるこ
とができた。実践とデスクワークを具体的にに掲載していく。
                           この項つづく                      

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続・オールバイオマスシステム完結論 ⑥
今夜で、システムの事業基本原図が描けたのでこのシリーズは完了する。
樹木・木質資源は、新時代の燃料・エネルギーであり、建築資材であり、
エンプラであり、化学品・医療品材料、繊維、日用品として宇宙展開され
ていく。ここに参考にした特許技術及び技術情報を掲載した。

1.特表2022-522228 畜産温室効果ガス排出量の炭素隔離促進と削減の
 ための牧草地処理 ローカス アイピー カンパニー、エルエルシー
【要約】
本発明は、家畜飼料添加物及び/又はサプリメントを用いて有害な大気ガ
ス及び/又はその前駆体を削減する組成物及び方法を提供する。好ましい
実施形態において、1つ以上の有益な微生物及び/又は1つ以上の微生物
成長副産物を含む多目的組成物を、家畜動物飼料及び/又は家畜動物が摂
取する野外又は牧草地に適用する。いくつかの実施形態において、組成物
は、メタン菌を制御する。いくつかの実施形態において、組成物は、植物
の健康及び/又は成長を促進することによって、野外又は牧草地における
炭素隔離を増進する。


図1.メタンについての結果。B. amyを含む処理1は、対照と比較して、メ
 タンガスの平均量において78%の減少(p=0.05)を示した。
 S. boulardii及びP. ostreatusを含む処理6は、対照と比較して、メタンガス
 の平均量において69%の減少(p=0.03)を示す。

図2.二酸化炭素還元の結果を示す。B. amyを含む処理1は対照と比較して
 二酸化炭素ガスの平均量の最大の減少を示し、S. boulardii及びP. ostreatus
 含む処理6は、次に最大の減少を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 腸内有害大気ガス及び/又はその前駆体を削減する方法であ
って、1つ以上の有益な微生物及び/又は1つ以上の微生物成長副産物を含
む組成物を、家畜動物が摂取する草及び/又は他の植物を含む野外又は牧草
地に適用し、前記家畜動物を、前記野外又は牧草地に放牧して摂取させるこ
とを含み、 前記家畜は、前記草及び/又は他の植物に加えて、前記組成物
を摂取し、前記1つ以上の有益な微生物は、Bacillus amyloliquefaciens、Pleuro-
tus ostreatus、Lentinula edodes、Trichoderma viridae、Wickerhamomyces anomalus、
Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces boulardii、Starmerella bombicola、Mey-
erozyma guilliermondii、Pichia occidentalis、Monascus purpureus、Acremonium
chrysogenum、Myxococcus xanthus、Bacillus subtilis及びBacillus licheniformis
から
選択される、方法。
【請求項2】 前記家畜動物は、反芻動物である、 請求項1に記載の方法。
【請求項3】 前記1つ以上の有益な微生物の少なくとも1つは、Bacillus
amyloliquefaciens
の株である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】 前記Bacillus amyloliquefaciensの株は、B. amyloliquefaciens NR
RLB-67928(「B.amy
」)である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】 前記1つ以上の微生物は、B.amy、P. ostreatus及び/又は
Sboulardii
である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】 前記1つ以上の微生物及び/又は微生物成長副産物は、HM
G-CoA還元酵素阻害剤である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】 前記1つ以上の微生物成長副産物は、ロバスタチン及び/又
は他のスタチンである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】 前記1つ以上の成長副産物は、バリンである、請求項1に記
載の方法。
【請求項9】 前記1つ以上の成長副産物は、バイオサーファクタントであ
る、請求項1に記載の方法。
【請求項10】 前記バイオサーファクタントは、ソホロ脂質、ラムノ脂質、
マンノシルエリトリトール脂質、セロビオース脂質及びトレハロース脂質か
ら選択される糖脂質である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】 前記バイオサーファクタントは、サーファクチン、イチュ
リン、ビスコシン、アンスロファクチン、フェンギシン及びリケニシンから
選択されるリポペプチドである、請求項9に記載の方法。
【請求項12】 前記1つ以上の微生物成長副産物は、酵素である、請求項
1に記載の方法。
【請求項13】 前記酵素は、フィターゼ及び/又はキラー毒素である、請
求項12に記載の方法。
【請求項14】 前記1つ以上の微生物成長副産物は、プロピオン酸である、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】 前記微生物成長副産物は、前記1つ以上の有益な微生物な
しで適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】 前記1つ以上の微生物成長副産物は、精製される、請求項
1に記載の方法。
【請求項17】 前記微生物成長副産物は、粗形態にあり、前記粗形態は、
前記成長副産物を産生する微生物の発酵から生じる上清を含む、請求項1に
記載の方法。
【請求項18】 前記1つ以上の有益な微生物及び/又は1つ以上の微生物
成長副産物と共にプレバイオティックを適用することをさらに含み、前記プ
レバイオティックは、乾燥動物飼料、わら、干し草、アルファルファ、穀物、
飼料、草、果実、野菜、エンバク、作物残渣、ケルプ抽出物、フミン酸、フ
ルビン酸、及び/又はフミン酸塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】 飽和長鎖脂肪酸を、前記1つ以上の有益な微生物及び/又
は1つ以上の微生物成長副産物と共に適用することをさらに含み、前記飽
和長鎖脂肪酸は、ステアリン酸、パルミチン酸及び/又はミリスチン酸で
ある、請求項1に記載の方法。
【請求項20】 発芽エンハンサーを、前記1つ以上の有益な微生物及び/
又は1つ以上の微生物成長副産物と共に適用することをさらに含み、前記発
芽エンハンサーは、L-アラニン、L-ロイシン又はマンガンである、請求項
1に記載の方法。
【請求項21 以下の成分の1つ以上を、前記1つ以上の有益な微生物及
び/又は1つ以上の微生物成長副産物と共に適用することをさらに含み、前
記成分は、海藻(Asparagopsis taxiformis);ケルプ;3-ニトロオキシプロパ
ノール;アントラキノン;モネンシン及びラサロシドから選択されるイオノ
フォア;サポニン及びタンニンから選択されるポリフェノール;有機硫黄;
ニンニク抽出物;クエルセチン、ルチン、カンペロール、ナリンギン、及び
アントシアニジンから選択されるフラボノイド;カボス、ローズヒップ及び
/又はブラックカラントから単離されるビオフラボノイド;カルボン酸;及
びd-リモネン、ピネン、及びシトラス抽出物から選択されるテルペンであ
る、請求項1に記載の方法。
【請求項22】 前記1つ以上の微生物及び/又は1つ以上の微生物成長副
産物を、前記家畜が摂取する飲料水及び/又は補助飼料に適用することをさ
らに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】 前記1つ以上の微生物及び/又は1つ以上の微生物成長副
産物は、加工された乾燥動物飼料を製造するために使用される原料と混合さ
れ、その中に混合された組成物を有する原料は、モルセル、ペレット、キブ
ル、ケーキ、ナッツ、トリート又はビスケットを形成するために加工及び/
又は調理される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】 家畜の消化器系に存在するメタン菌微生物は制御される、
請求項1に記載の方法。
【請求項25】 野外又は牧草地の土壌中の植物及び微生物バイオマスを増
強し、それによって前記野外又は牧草地中にカーボンシンクを生成するため
に使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項26】 前記有害な大気ガスは、メタン又は二酸化炭素である、請
求項1に記載の方法。
【請求項27】 前記有害な大気ガス前駆体は、窒素及び/又はアンモニア
である、請求項1に記載の方法。
【請求項28】 前記家畜の消化器系及び/又は廃棄物中の腸内有害大気ガ
ス排出及び/又はその前駆体の削減に対する方法の効果を評価することをさ
らに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項29】 前記家畜の消化器系及び/又は廃棄物中のメタン菌細菌及
び/又は原生動物の制御に対する方法の効果を評価することをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項30】 前記野外又は牧草地における炭素の隔離に対する前記方法
の効果を評価することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項31】 畜産に関与する事業者によって使用される炭素クレジット
の数を減少させるために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項32】 有害な大気ガス及び/又はその前駆体の排出を削減する組
成物であって、1つ以上の有益な微生物及び/又は1つ以上の微生物成長
副産物を含み、 前記1つ以上の有益な微生物は、Bacillus amyloliquefaciens、
Pleurotus ostreatus、Lentinula edodes、Trichoderma viridae、Wickerhamomyces
anomalus、Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces boulardii、Starmerella bombicola、
Meyerozyma guilliermondii、Pichia occidentalis、Monascus purpureus、Acremonium
chrysogenum、Myxococcus xanthus、Bacillus subtilis
及び/又はBacillus licheniformis
であり、 前記組成物は、家畜動物による摂取のために処方される、組成物。
【請求項33】 乾燥動物飼料、わら、干し草、アルファルファ、穀物、飼
料、草、果実、野菜、エンバク、又は作物残渣から選択されるプレバイオテ
ィクスをさらに含む、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】 前記家畜動物の栄養必要性を補い、ウシの健康及び/又は
健やかさを促進するための栄養素をさらに含み、前記栄養素は、アミノ酸、
ペプチド、タンパク質、ビタミン、微量元素、脂肪、脂肪酸、脂質、炭水化
物、ステロール、酵素、カルシウム、マグネシウム、リン、カリウム、ナト
リウム、塩素、硫黄、クロム、コバルト、銅、ヨウ素、鉄、マンガン、モリ
ブデン、ニッケル、セレン、及び/又は亜鉛の供給源である、請求項32に
記載の組成物。
【請求項35】 ステアリン酸、パルミチン酸及びミリスチン酸から選択さ
れる飽和長鎖脂肪酸をさらに含む、請求項32に記載の組成物。
【請求項36 L-アラニン、L-ロイシン及びマンガンから選択される発
芽エンハンサーをさらに含む、請求項32に記載の組成物。
【請求項37】 海藻(Asparagopsis taxiformis);ケルプ;3-ニトロオキシプ
ロパノール;アントラキノン;モネンシン及びラサロシドから選択されるイ
オノフォア;サポニン及びタンニンから選択されるポリフェノール;有機硫
黄;ニンニク抽出物;クエルセチン、ルチン、カンペロール、ナリンギン、
及びアントシアニジンから選択されるフラボノイド;カボス、ローズヒップ
及び/又はブラックカラントから単離されるビオフラボノイド;カルボン
酸;及びd-リモネン、ピネン、及びシトラス抽出物から選択されるテルペ
ンである成分のうちの1つ以上をさらに含む、請求項32に記載の組成物。

2.特開2016-185123 廃棄物からのメタンガス製造方法 学校法人常翔学園
3.特開2012-95587 油脂を含むバイオマスを原料とするメタンガス製造方
  法 東京瓦斯株式会社
4.特許第6831036号 水熱処理装置及び水熱処理システム 三菱重工環境・
  化学エンジニアリング株式会社
【概要】
下図2のごとく、水熱処理装置10は、密閉容器11と、この内部温度を計
測する温度計測装置18と、密閉容器11に水蒸気を導入する導入管14と、
導入管14に配置された電磁弁15と、減圧装置17と、制御装置19とを
有する。密閉容器11内に有機物含有廃棄物が投入された後、制御装置19
は、次のように制御して、有機物含有廃棄物を水熱反応させる。すなわち、
内部温度が第一温度になるまで昇温した後、第一温度を第一時間継続してか
ら降温し、内部温度が第一温度から第二温度に低下した後、第二温度を第二
時間(第一時間と同等又はこれよりも長い時間)継続してから昇温し、内部
温度が第一温度と同等の第三温度に達した後、第三温度を第一時間と同様の
第三時間継続してから降温する、1つの水熱処理装置による水熱処理により、
有機物含有廃棄物を可溶化させ、且つ、メラノイジン及び微細なプラスチッ
クの生成量を低減する。

図2.実施形態に係る水熱処理装置を示す模式図
【符号の説明】 1 水熱処理システム 10 水熱処理装置 11 密閉容器
12 投入口 13 排出口 14 導入管 15 電磁弁 16 撹拌装置 17
減圧装置 18 温度センサ(温度計測装置) 19 制御装置 20 固液分離
装置 30 ガス生成装置(例:メタン発酵装置)

5.特開2020-92071 微生物燃料電池 国立大学法人岐阜大学
【概要】
廃水が潜在的に持つエネルギーは、その廃水を活性汚泥法によって処理する
ために処理場で使うエネルギーの約9.3倍(Shizas, I. (2004) Journal of Energy
Engineering, 130(2)45-53)という推定があるほど高く、これを回収・利用する
ことは 循環型社会の形成を目指す上で重要である。 廃水処理におけるエネル
ギー回収技術としては、メタン発酵や水素発酵といった嫌気性処理に関する研究
が進められている。しかし、メタン発酵は回収したバイオガスを電力として利用する
ために発電機を必要とする上、バイオガスに含まれる硫化水素の除去のためにガ
スの前処理が必要である。またガス爆発や、硫化水素による中毒など、安全面で
も課題を抱えている。

一方、微生物の代謝機能を利用して、有機物質から電気エネルギーを取り出す微
生物燃料電池と呼ばれるものがあり、本発明者らは先に、廃水から電気エネルギ
ーを取り出すと同時にリン含有析出物を回収する方法(特許文献1)に関して、提
案している。この方法によれば、特に家畜排泄物などを含む有機物濃度の高い廃
水を浄化するとともに、単に電気エネルギーを獲得するだけでなく、廃水中に含ま
れる再利用可能な資源も同時に回収することができる。微生物燃料電池の基本的
な構造は、特殊な微生物をアノードに生育させて有機物含有廃水と接触させ、カソ
ードには空気中の酸素などの酸化剤が接触するようにし、アノードとカソードを電
気的に接続するというものである。

これによって、アノードにおいて有機物を電子供与体とする微生物による酸化反
応を進行させ、カソードにおいては酸素を電子受容体とする還元反応を進行させ
て、電力を得るものである。 微生物燃料電池は、理論エネルギー効率が高く、次
世代を担う廃水処理技術として実用化が期待されているが、有機物濃度の低い
廃水の処理を行う場合は発電量が極めて少なく、エネルギーを回収することに事
実上意味がないという問題があった。また、このような廃水では有機物除去速度
も十分に高いとはいえず、長い滞留時間、すなわち、同じ量の廃水を処理するの
に必要な施設が大きくなってしまうという問題があった。

ところで、大部分の廃水は下水(CODCr:150~300mg/L)に代表されるよう
な有機物濃度の低いものであり、従って、微生物燃料電池によって意味のある量
のエネルギーを回収できる廃水は、量的にも種類的にもかなり限られていた。 有
機物濃度の低い廃水の場合には、処理槽体積あたりのアノード面積とカソード面
積の双方を増やすことにより、発電量そのものは増えるので、前記課題を解決で
きるようにも思われる。しかし、実際には空気と接触させるカソードには多くの場合
は白金などの触媒を担持させることから、コスト増大や、処理装置全体の大型化や
装置の構造が複雑化するど、別の問題も生じてしまう。カソードに触媒を使用しな
い場合もあるが、その場合は発電性能が大幅に低下してしまう。 また論文等には、
微生物燃料電池による廃水処理において、アノード面積を大きくしても発電能力は
大きくならなかったという報告がある(非特許文献1)。さらに、アノード面積とカソー
ド面積の等しいエアカソード1槽型微生物燃料電池においては、アノードは発電の
制限因子としてはほとんど寄与せず(カソードの1/10程度)、面積を増やすなど
してカソードの能力を上げることが発電の向上に有効であったという報告がある(
非特許文献2)。このように、これまでは微生物燃料電池の発電量を増やすために
は、カソードの面積を増やすことが有効だと考えられて来た。しかし、カソードの面
積を増やすと前述したような問題が発生するため、実用的な手段で微生物燃料電
池を用いて有機物濃度が低い下水等からの発電量を増やすことは難しかった

【非特許文献1】Lanas, Vanessa, and Bruce E. Logan. "Evaluation of multi-brush
anode systems in microbial fuel cells." Bioresource technology 148 (2013): 379-385.
【非特許文献2】Fan, Yanzhen, Evan Sharbrough, and Hong Liu. "Quantification of t
he internal resistance distribution of microbial fuel cells." Environmental science &
technology 42.21 (2008): 8101-8107.
【非特許文献3】Kayako Hirooka*, Osamu Ichihashi*, Phosphorus recovery from
artificial wastewater by microbial fuel cell and its effect on power generation, Biore-
source Technology, 137 (2013) : 368?375 (*co-first authors).
【非特許文献4】飯田 和輝・麦田 藍・吉田 奈央子、微生物燃料電池の下水処理
施設への適用に向けた基礎的研究、こうえいフォーラム第24号/ 2016 .3(https://www.n-koei.co.jp/rd/thesis/pdf/201603/forum24_009.pdf)
【要約】
図1のごとく、少なくとも一対の電極と、有機物を含む廃水と、廃水処理槽
とを有し、廃水中に含まれる有機物を分解して電子を放出する細胞外電子伝
達能を有する微生物を含むバイオフィルムが前記電極のアノード上に形成さ
>れ、前記アノードは層状構造又は廃水を包囲する構造を有するとともに、該
アノードに囲まれた廃水の体積に対して、前記アノードの表面積が2.5~
18cm2/cm3である領域を含み、かつ、そのアノードと対になる前記カ
ソードの表面積が、当該アノードの表面積の5~35%であることを特徴と
する微生物燃料電池で、有機物濃度が低い廃水処理に対して、低コストで、
わずかな改変で既存設備を使用可能であり、高効率で電気エネルギーを獲得
でき、有機物除去速度の高い新規な微生物燃料電池技術を提供する。



図1.本実施形態に係るアノードの構造(層状構造)の一例を示す図


図6.実施例における微生物燃料電池の循環型運転システムの模式図
【符号の説明】 
1 カーボンペーパー[大] 2 カーボンペーパー[小]
3 6 10 アノード 4
本の円筒管 5 接続部材 7 「アノードに囲まれた廃水の体積」を示す立
体 8 16 一槽型エアカソード微生物燃料電
池 9 アノード槽(廃水処
理槽) 11 カットしたカーボンフェルト 
12 炭素棒 13 エアカソ
ード 14 廃水流入孔 15 廃水流出孔 
17 デジタルマルチメータ
18 外部抵抗 19 シリンジポンプ 20
循環ポンプ 21 廃水ボトル
 

【産業上の利用可能性】
本発明の微生物燃料電池は、都市下水のような有機物濃度の低い廃水の処
理に特に有効で、具体的には、自治体での下水処理、有機物濃度の低い工
業排水の処理などへの活用が期待される。また、有機物濃度の高い廃水の
処理において処理が進み有機物濃度が低くなった箇所においても有効であ
る。さらに、湖沼や海域における堆積物を浄化するタイプの微生物燃料電
池においても、有機物濃度が低いことが発電能力の低さの原因であるため、
この分野への利用可能性も高いと考えられる。

✔この特許に着目した理由は、「再生可能エネルギーサイクルの」の「内
 部展開」というもので、例えば、遺伝子編集リグニン減量種のごとく、
 量植林された樹木が成長過程でそれぞれの固体内部で光合成されるグル
 コースの一部を移植した電子デバイスで電力変換し散りだし、蓄電/放
 電デバイスにバイパスさせそれをバイオマス管理/制御/什器電源とし
 て利用するというものである。
 
-------------------------------------------------------------------
参考:メタン発酵機構




出所:株式会社レナリア
参考文献:
1.メタン発酵プロセスにおける好熱性細菌の応用 2016.12.20
.廃棄物からエネルギーを取り出すメタン発酵の仕組み 2021.4.14

風蕭々と碧いの時

John Lennon Imagine

【POPの系譜を探る:2023年代】

 

「手のひらが熱いほど心は冷たいんでしょう?」
冗談でもそんな残酷なこと言わないでよ
別に言えばいいけど全人生を賭けてもちやんと覆さしてよ

救いたい=救われたいこのイコールが今優しく剥がしていくんだよ
堅い理論武装プライドの過剰包装を

正しさよりも優しさが欲しいそしてそれを受け取れるのは
イルミネーションみたいな不特定多数じやなくてただ1人
君であってほしい

かけた言葉で割れたヒビを直そうとして
足しすぎた熱量で引かれてしまったカーテン
そんな失敗作を重ねて重ねて重ねて
見つけたいんだいつか最高の一言一句を

言葉はまるで雪の結晶君にプレゼントしたとして
時間が経ってしまえば大抵記憶から溢れ落ちて溶けていって
消えてしまうでも
絶えず僕らのストーリーに添えられた字幕のように
思い返した時不意に目をやる時に
君の胸を震わすもの探し続けたい愛してるよりも愛が届くまで
もう少しだけ待ってて

言葉など何も欲しくないほど悲しみに凍てつく夜でも
勝手に君のそばであれこれと考えてる雪が溶けても残ってる

O0fficial髭男dism  曲名;Subtitle
唄:藤原 聡(➲作詞/作曲)
極めて「王道」的な楽曲のようにも思える“Subtitle”だが、実はそうで
はない。まさに王道な「エモーショナルでドラマティックなウィンターバ
ラード」だからこそこの楽曲の新鮮さ、画期性は際立つ。まさにエモーシ
ョンとドラマの作り方と重ね方が、これまでのヒゲダンとは180度違うから
だ。その180度違う作り方でヒゲダンの新たな王道を打ち立ててしまったと
ころに“Subtitle”の素晴らしさはある。(小川智宏作曲家談)jp.Wikipedia
------------------------------------------------------------------

今夜の寸評: 涼しさ奏でる鈴の音    浄土宗 月訓より
 On hot days in the summer, refreshing 
breezes from the Pure Land come to cool us.

暑い中に吹く一時の涼風は、「極楽の余り風」とも呼ばれる。 頬をなでるや
さしい風は、極楽のご先祖さまからのエールかもしれない


コメント
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続・オールバイオマスシステム完結論 ⑤

2023年08月03日 | 環境リスク本位制

  
彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時
代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜
かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。 

     

        夏コロナ カップヌードル 売れ残し
                        

朝から、草刈りといぶきの剪定作業。この暑さが堪えたのか昼食後のデス
ワークは捗るどころか珍しく半時ほど寝込んでしまったと彼女に話すと「
暑さでカップヌードが売れ残っているみたい」と話してくれた。ランチに、
やっぱり夏は三輪素麺に限ると腑に落した。高齢者男性諸君、くれぐれも
ご用心を。


続・オールバイオマスシステム完結論 ⑤
超臨界水ガス化システム: 特許技術事例
特許第6704587号 超臨界水ガス化システム 株式会社東洋高圧他
【概要】
 近年、含水性バイオマス(焼酎残渣・採卵鶏糞・下水汚泥等)を超臨界
水でガス化する技術において、含水性バイオマスの超臨界水ガス化により
得られた生成物や、その熱を利用して、含水性バイオマスまたは該バイオ
マスのスラリー体を加熱する二重管式熱交換器を備えた超臨界水ガス化シ
ステムが開発されている。
なお、超臨界水とは、374℃以上、22.1MPa以上の水である。ま
た、この場合、含水性バイオマスは燃料ガスの原料となる。 ここで、一
般的なバイオマスによるガス化システムは、熱交換器・加熱器およびガス
化反応器等を含んで構成され、加水分解によって有機物を水素・メタン・
エタン・一酸化炭素・二酸化炭素等にガス化する。例えば、熱交換器は焼
酎残渣・採卵鶏糞・下水汚泥等のバイオマスに、水および活性炭(ガス化
触媒)を加えて混合することで調整されるスラリー体を加熱する装置であ
る。加熱器は、熱交換器で加熱されたスラリー体をガス化反応温度である
600℃まで昇温する装置である。ガス化反応器は、このスラリー体を水
熱処 理して有機物をガス化し、超臨界状態の高温流体にする装置である。
超臨界状態となった流体は、その後、常温まで熱交換されて気液分離され、
気体分が燃料ガスとして利用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような超臨界水ガス化システムでは、ガス化の際に
触媒として使用される非金属触媒(例えば、活性炭)の微細粉末、原料由
来の無機質、ガス化の際に生成されるタール・チャー等によって、二重管
式熱交換器の二重管における内管や、内管と外管との間に閉塞が生じる場
合がある。 具体的に、例えば、ガス化反応後の処理後流体は、全長約10
0mの二重管式熱交換器の内管と外管との間を流れ、内管内を流れるスラ
リー体との熱交換により液温が下げられた後、更に冷却して気液分離され
ることでガスと排水に分離される。そして、ガスは燃料として使用され、
余剰ガスはタンクへ蓄圧して別途使用される。このとき、かかる二重管式
熱交換器では、処理後流体の熱をガス化原料であるスラリー体の加熱に利
用している。 ところが、二重管式熱交換器の中間部分では、スラリー体の
主体である水の物性の関係から温度差が小さくなるため熱交換が非効率に
なる。これは、スラリー体圧力が処理後流体圧力より高圧となるためで、
内管内のスラリー体の擬臨界点温度が内管と外管との間における処理後流
体の擬臨界点温度より高くなるが、水は擬臨界点で定圧比熱が最大となる
ため、熱交換器内の広い範囲で処理後流体とスラリー体の温度差が小さく
なり、単位面積当たりの交換熱量が減少することが原因である。また、擬
臨界点温度近傍で密度が大きく変化することも、この原因となっている。
このため、二重管式熱交換器の内管内を流れるスラリー体から生成されるタ
ールやチャーによって、当該熱交換器内管およびその出口以降の配管で閉
塞が発生し、ひいてはシステムが停止する虞があった。また、熱交換器は
高温高圧に耐え得るために、高価な材料の厚肉配管を用いて法的規制をク
リアした技士が溶接を行うため高価である。従って、極力小型の熱交換器
を用いて効率よく温度上昇させたい要望がある。例えば、全長の長い熱交
換器の場合、昇温に時間が掛かる。そして、中温部・高温部でタールやチ
ャーが生成されるため、ここでの反応時間が長くなるとタールやチャーの
生成量が増大し、ひいては熱交換器の内管出口における流路閉塞を招く虞
があった。/br> そこで、本発明者等は、上述した熱交換器の流路閉塞防止
と、ガス化率の向上の観点から、前記スラリー体を、超臨界水ガス化系統
圧力以上の高圧の蒸気を利用して予熱することに着目した。 本発明は、
上記課題に鑑みてなされたものであり、燃料消費を最低限に抑えつつ熱交
換器をコンパクト化し、タールやチャーの生成を抑制して熱交換器の配管
閉塞を回避すると共に、含水性バイオマスからメタン・水素・一酸化炭素
等の燃料ガスをより効率的に生成できる超臨界水ガス化システムを提供す
ることを目的とする。

【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る超臨界水ガス化システムは、バ
イオマスを調製して生成されたスラリー体を超臨界水ガス化処理するガス
化反応器と、前記ガス化反応器で超臨界水ガス化処理される前に前記スラ
リー体を予熱する第一熱交換器と、を備え、前記スラリー体を超臨界状態
で分解処理して燃料ガスを生成する超臨界水ガス化システムであって、前
記第一熱交換器にて前記スラリー体を予熱するために利用する超臨界水ガ
ス化系統圧力以上の圧力の蒸気を排出する加熱部と、 前記第一熱交換器よ
り下流側の流路に設けられ、前記蒸気の流量を制御する流量調整部と、前
記スラリー体を予熱した後の前記蒸気を利用して、前記ガス化反応器によ
って生成される生成物を冷却しつつ熱回収する第二熱交換器と、を備え、
前記第一熱交換器と前記第二熱交換器との間を結ぶ流路に、前記流量調整
部が設けられ、 前記流量調整部は、前記スラリー体を予熱するための前記
蒸気の圧力を、前記スラリー体の圧力より高く保ち、前記加熱部は、前記
蒸気を排出する超臨界圧ボイラと、前記ガス化反応器を加熱する反応器用
バーナと、前記超臨界圧ボイラへ給水するための給水ポンプと、前記給水
ポンプを駆動するための駆動用タービンと、を更に備え、 前記駆動用タ
ビンは、前記第二熱交換器にて生成物を冷却した後の蒸気を利用して駆動
される ことを特徴とする。 また、本発明に係る超臨界水ガス化システム
は、 バイオマスを調製して生成されたスラリー体を超臨界水ガス化処理す
るガス化反応器と、前記ガス化反応器で超臨界水ガス化処理される前に前記
スラリー体を予熱する第一熱交換器と、を備え、前記スラリー体を超臨界
状態で分解処理して燃料ガスを生成する超臨界水ガス化システムであって、
前記第一熱交換器にて前記スラリー体を予熱するために利用する超臨界水
ガス化系統圧力以上の圧力の蒸気を排出する加熱部と、前記第一熱交換器
より下流側の流路に設けられ、前記蒸気の流量を制御する流量調整部と、
前記スラリー体を予熱した後の前記蒸気を利用して、前記ガス化反応器に
よって生成される生成物を冷却しつつ熱回収する第二熱交換器と、を備え
前記第一熱交換器と前記第二熱交換器との間を結ぶ流路に、前記流量調整
部が設けられ、前記流量調整部は、前記スラリー体を予熱するための前記
蒸気の圧力を、前記スラリー体の圧力より高く保つと共に、前記スラリー
体の予熱温度を維持するように、前記蒸気の流量を制御し、前記加熱部は、
前記蒸気を排出する超臨界圧ボイラと、前記ガス化反応器を加熱する反応
器用バーナと、を備え、前記加熱部は、前記超臨界圧ボイラへ給水するた
めの給水ポンプと、前記給水ポンプを駆動するための駆動用タービンと、
を更に備え、前記駆動用タービンは、前記第二熱交換器にて生成物を冷却
した後の蒸気を利用して駆動される ことを特徴とする。 前記流量調整部
より下流の流路に昇圧装置を備えることとしても良い。 前記超臨界圧ボイ
ラは、前記ガス化処理によって生成された生成ガスを燃料として使用する
こととしても良い。なお、熱交換器での予熱は反応器での水熱処理を考慮
し、600℃および25MPaの蒸気で行うことが好ましい。
【発明の効果】
本発明の超臨界水ガス化システムによれば、スラリー体を、第一熱交換器
にて超臨界水ガス化系統圧力以上の高圧の蒸気を利用して予熱することで
燃料費用を抑えつつ熱交換器をコンパクト化できる。また、ガス化反応器
によって生成される生成物を、第二熱交換器にてスラリー体を予熱した後
の高圧の蒸気を再利用して冷却すると共に熱回収することで、燃料費用を
最低限に抑えつつ、熱交換器をコンパクト化できる。さらに、熱交換器を
コンパクト化してスラリー体の昇温速度を向上することで、タールやチャ
ーの生成を抑制して熱交換器の配管閉塞を回避できると共に、含水性バイ
オマスからメタン・水素・一酸化炭素等の燃料ガスをより効率的に生成で
きる。

【要約】
本発明では、第一熱交換器130より下流側の流路150に設けられ、蒸
気の流量を制御する流量調整弁160を備え、流量調整弁160でスラリ
ー体を予熱するための蒸気の圧力を、スラリー体の圧力より高く保つと共
に、スラリー体の予熱温度を維持するように、蒸気の流量を制御し、含水
性バイオマスを含むスラリー体を、第一熱交換器130にて超臨界水ガス
化系統圧力以上の高圧の蒸気を利用して予熱することで、燃料消費を最低
限に抑えつつ、熱交換器130をコンパクト化し、タールやチャーの生成
を抑制して、熱交換器130の配管が閉塞されることを回避でき含水性バ
イオマスからメタンや水素等の燃料ガスをより効率的に生成できる。


図1.発明の一実施形態に係る超臨界水ガス化システムの概略構成図
【符号の説明】100…調整タンク 110…破砕機 120…供給ポンプ
130…第一熱交換器(熱交換器) 131…第二熱交換器 132…第三
熱交換器 133…第四熱交換器 134…減圧装置  140…超臨界圧ボ
イラ(加熱部) 141…ガス化反応器  142…反応器用バーナ 143
…水冷壁 144…過熱器 150…流路 160…流量調整弁(流量調整
部) 170…気液分離器  171…ガスタンク 172…触媒回収器 
180…給水ポンプ  181…駆動タービン 190…蒸気タービン
191…発電機 192…復水器 193…復水ポンプ



------------------------------------------------------------------

石炭、石油、天然ガスに次いで4番目に大きいエネルギー資源であるバイ
オマスに関する研究は、気候変動を緩和するための努力のために多大な注
目を集めている。最も有望なバイオマス資源の1つとして、低コストの材
料で大量に入手可能な下水汚泥。下水汚泥には、窒素、リン以外に、タン
パク質、脂質、炭水化物、リグニンなどの有機物が多く含まれている。そ
して、燃焼、熱分解、および超臨界水ガス化(SCWG)を介して下水汚泥を有
用な二次エネルギーに変換するため様々な方法が試みられてきたが、下水
汚泥は高い含水量(約85重量%)を有し、燃焼および熱分解が適用され
るときには高い乾燥コストがかる一方、SCWGはバイオマスの予備乾燥が不
要であり、数分以内に水中でガス化反応が起こるため、下水汚泥などの含
水率の高いバイオマスを含むバイオマスの変換に適す。

現在、SCWGを用いた下水汚泥の二次エネルギーへの転換に関する研究は様
々な機関で行われているが、連続反応器を用いた下水汚泥のSCWGに対する
反応速度論の詳細な解明と同様に、リン回収と組み合わせたガス発生に関
する包括的な研究はない。下水汚泥を連続流通反応器を用いて超臨界条件
下でガス化した。反応器は、長さ12m、内径2.17mmのSS316鋼管製。
反応圧力を25MPaに固定しながら、温度(500〜600℃)および滞留時間(5
〜60秒)を変えることによって実験を行った。その結果、50秒後に600℃
で0.73という高い炭素ガス化効率(CGE)を達成した。また、有機リンは
10秒という短い滞留時間で急速に無機リンに変換した。下水汚泥には多量
のリンが含まれており、亜臨界および超臨界水ガス化がリンを後に残す可
能性があることを考慮すると、水熱条件下でのリンの挙動およびその速度
論に関する研究は非常に重要である。25MPaの一定圧力で連続反応器を使
用し、水熱条件下での下水汚泥ガス化を300〜600℃の温度範囲および5〜30
秒の反応時間で実施。亜臨界条件下では、有機リンの収率は減少するが、
無機リンの収率は増加。明らかに、有機リンは水熱条件下で無機リンに変
換された。 最後に、下水汚泥の水熱処理中のセル構造破壊とその動力学
の研究の結果、水熱処理は高温を必要とし、それは下水汚泥の形態学的構
造に影響するという事実による。2018.9.9、第77回広島大学バイオマ
スイブニングセミナ

下水汚泥の形態構造ならびに細胞内の有機化合物の放出およびその速度論
的挙動に対する様々な温度での水熱処理の効果を調査する最初の包括的な
研究である。下水汚泥の総有機物含有量(TOC)と形態に及ぼす水熱温度
(130-250℃)の影響を5MPaで10分の滞留時間で調べた。 HTは下水汚泥セ
ル構造を損傷し、それによりセル内容物を放出し、その結果液相中のTOC
を増加させる。アレニウス方程式を用い、下水汚泥細胞の分解の事前指数
因子と活性化エネルギーを初めて首尾よく決定できた。

【関連特許技術】
1.特開2002-346500 鉛を含むガラス廃棄物からの鉛の分離方法 独立行
 政
法人産業技術総合研究所
【概要】 酸化鉛を含有するガラス廃棄物を高温高圧のアルコールで処理
し、ガラス内の鉛成分を還元して表面に濃縮させ、冷却後酸洗浄もしくは
錯化合物を含む溶液による洗浄により、鉛のみを溶解して分離することを
特徴とするガラス廃棄物の処理方法、酸化鉛を含むガラス廃棄物から、鉛
成分のみを選択的に回収し、残存成分を無害化すると共に、ガラス成分の
再資源化を行うための方法を提供する。
【発明の効果】この発明により、鉛ガラスからの鉛成分の分離を、比較的
エネルギー消費の少ない低温の条件で行うことができ、鉛ガラス廃棄物の
無害化や再利用が促進されるものと期待される。
高性能ペロブスカイト系電子デバイスの鉛リサイクル技術として注目

2.特開2012-231770 ペーパースラッジ由来の水溶性糖類の高効率製造
 装
置及び製造方法 国立大学法人静岡大学
【概要】 パルプ系有機廃棄物からバイオマスエタノールを生産する場合、
リグニンは除去されているとしても、パルプ系有機廃棄物の状態によって
は、糖化酵素がセルロースを分解しにくい環境にあるため糖化反応がうま
く進まない場合があり、下図6のごとく、糖化反応前に、パルプ系有機廃
棄物を亜臨界・超臨界水により前処理することで、糖化酵素がセルロース
を糖化しやすい状態にするための装置及び方法を提供する。本発明によれ
ばセルロースを過分解することなく、適度な分解が可能となるため、糖化
反応に適したセルロースの状態を作り出すことが可能である。また、発酵
反応を阻害するフルフラールの生産も抑えられる。さらに、糖化・発酵反
応を阻害する防腐剤も分解することができる。

図6.糖化が困難なペーパースラッジからのグルコース生成に対する亜臨
界水前処理及びpH緩衝溶液濃度の影響(亜臨界水前処理:5wt%スラリー、
200℃、3MPa、2min、酵素糖化:35℃、pH4.5)

3.特開2003-201486 有機物のガス化方法 静岡大学
【概要】有機物を、水素活性化金属からなる触媒及び/又はアルカリ性物
質からなる触媒の存在下において、亜臨界水又は超臨界水と接触させるこ
とを特徴とする有機物のガス化方法で 有機物を効率よくかつ簡易にガス化
させる方法を提供する。

図1本発明を実施する場合のフローシートの1例

図2.本発明を実施する場合のフローシートの他の例
【符号の説明】1 前処理装置 2 超臨界水ガス化槽 3 ガス分離塔 
13 亜~臨界水可溶化槽 17 超臨界水ガス化槽 20 気液分離器 
21 ガス分離塔 22 固液分離器
【発明の効果】本発明によれば、有機物を水素を含むガスに効率よくかつ
簡便に分解ガス化させることができる。

4.特開2000-274214 超臨界水中燃焼発電方法および超臨界水中燃焼発
 電システム 財団法人 化学技術戦略推進機構
【概要】
下図1のごとく 熱交換器一体型燃焼器に有機物を含む流動性燃料と酸化
剤ガスとアルカリ溶液を連続的に供給し、ここで超臨界近傍の温度・圧力
条件に保持された水中で有機物を燃焼させる工程と、燃焼器からの流体を
その中の固形分を除去した後、熱交換器に供給して燃焼器に供給される流
体と熱交換する工程と、流体の圧力を利用して空気の圧縮機を機械的に駆
動する動力回収工程と、流体を水・二酸化炭素分離器に導入し、液体の水
と気体の二酸化炭素を分離する工程と、二酸化炭素を液化装置で液体二酸
化炭素として回収する工程と、前記燃焼器で発生した熱を利用して蒸気タ
ービンで発電を行う工程とを具備したことを特徴とすることで、硫黄分、
窒素分、水分等の含有率が高い低品位炭、低品位重質油、バイオマス、お
よび下水汚泥などの有機物でも燃料として利用し得る超臨界水中燃焼発電
方法を提供する。

図1.本発明に係わる超臨界水中燃焼発電システムの第1実施例を示す
 フロー図
【符号の説明】1…有機物、2…スラリー調製器、3…アルカリ溶液、
6…廃熱回収用熱交換器、7…熱交換器一体型燃焼器、8…空気、 9…
圧縮機、10…タービン、11…発電機、14…無機物分離器、16…
圧縮動力回収装置、17…水・二酸化炭素分離装置、18…二酸化炭素液
化装置、24…液化装置、25…液体酸素、28…予熱器、30…改質器。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればこれまで環境および設備の経済的な
観点から燃料として利用できなかった硫黄分、窒素分、水分等の含有率が
高い低品位炭、低品位重質油、バイオマス、および下水汚泥などの有機物
でも燃料として利用できる。また、排ガス処理設備が不要となり、灰の取
り扱いも容易、重金属等の有害物質も安定化して無害化できるとともに、
容易に二酸化炭素を回収することができ工業原料に利用することができる。
したがって、二酸化炭素の排出量削減効果が高いクリーンな発電が可能な
超臨界水中燃焼発電方法およびそのシステム提供することができる。  
------------------------------------------------------------------
  

 
  

技術的特異点でエンドレス・サーフィング
  特異点真っ直中 


※その他の技術情報として、昨年10月に公表された「紙の100倍以上の
高熱伝導性を有する木質バイオマス素材開発」があるので再度掲載する。
【概要】
地球温暖化の防止や循環型社会基盤の構築に向けた取り組みとして、木質
バイオマスを汎用および先端素材に蓄積・利用する動きが加速。その中で
特に注目されているCNFは鋼鉄より軽くて強く、耐久性に優れ、環境適合性
のあるプロセスにより製造可能であることから、優れた新規バイオ系ナノ
素材としてその潜在性が広く認められている。さらにカーボンニュートラ
ルの実現に向けて、CNFの高い安全性や生分解性に着目し、「脱プラスチ
ック」を実現する代替材料の一番手としても注目度が増している。従来か
ら、CNFの集合体やその複合材からなるバルクCNF材を利用した製品開発が
進められてきが、その多くが高い引っ張り強度を活かした包装や紙おむつ
などや、チクソ性を活かしたボールペンなどの機械的特性を利用したもの
で、一方で、CNFには分子スケールの構造を通じた物性制御が可能という
利点があることを考えると、より多様な物性を発現するポテンシャルがあ
る。最近になり、CNFをエアロゲル(注8)にして断熱材にするなど、高付
加価値化を狙った研究が盛んに行われるようになる。木質バイオマスなら
びにそこから得られるバイオ系ナノ材料の高付加価値化は、環境問題の解
決のみならず、経済性にもとづく森林産業などの活性化を目指す上で非常
に重要である。
【成果】
CNFの水分散液をフローフォーカシング流路に注入しCNFを高度に配向させ
て、流路に別途注入した酸を用いて固めることで
CNF糸を作製。さらに、T
型熱伝導率計測法を用いて自然乾燥したCNF糸の熱伝導率を測定した。その
結果、特定の酸を用いた糸では熱伝導率が
14.5(W/·K)に達し、これ
はセルロースナノペーパーやセルロースナノクリスタルといった高熱伝導
性を有する先端木質バイオマスの5倍以上、さらに紙など従来の木質バイ
オマスの100倍以上になることを発見。また、
CNF糸が細いほど高い熱
伝導率が得られることがわかった。これらのメカニズムを明らかにするべ
く、ラマン分光法や赤外線分光法(注10)を用いて
CNF糸の化学構造、さ
らには糸内部の配向度、結合状態、結晶化度や残留応力を評価した。その
結果、
CNFの配向度が一定のレベルに達している条件において、CNF間を繋
ぐ水素結合が多く、残留応力によって生じる
CNF内の構造不秩序性が小さい
方が、熱伝導率が高くなることが明らかにされた。固体の熱伝導はフォノ
ンと呼ばれる原子の振動が担っており、
CNF間の水素結合が多い方がCNF
の界面をフォノンが透過しやすく、
CNF内部の構造の不秩序性が小さいほ
どフォノンが伝搬しやすく、熱伝導率が高くなる。フローフォーカシング
流路では、酸が
CNF糸の表面から内部に拡散していくことで、水素結合が
形成されますが、直径が小さい糸の方が、より全体に均一的に水素結合が
形成するため、高熱伝導率を示す。
【展望】
木質バイオマスは熱伝導率の低さからこれまでは断熱材などに用いられて
きましたが、従来の木質バイオマスと比べて飛躍的に熱伝導率の高い素材
(CNF糸)を見出すことができたため、今後は放熱性能を要求される高分
子材料の代替材へのCNF糸の活用が期待できます。例えば候補の1つとし
てフレキシブルプリント基板があります。ロボットやスマートデバイスに
用いられており、これらの普及とともに需要が高まっています。従来のフ
レキシブルプリント基板にはポリイミド等の高分子材料が用いられていま
すが、これらは再生処理が難しく、環境負荷が高いという問題がある。CNF
の有するカーボンニュートラル性や高強度、低熱膨張といった既知の特性
を活用し、かつCNF糸の有する高熱伝導性を通して高放熱性能を有するプ
リント基板を開発し、環境負荷の高い高分子材料を代替することで環境問
題への貢献が期待できる。また、学術的には、木質バイオマスの熱伝導性
を飛躍的に向上させ、かつそのメカニズムを特定したという本研究の成果
は、他のバイオマス材料の熱伝導性を向上する際の1つの指針になると思
われる。なお、本プロセスはまだ最適化されておらず、現在取り組んでい
る流体プロセスを自動化し、さらに機械学習を交えて自律化するマテリア
ルズ・インフォマティクスによって、プロセスパラメータを最適化すれば
さらなる性能向上が期待できる。
雑誌名:「Nano Letters」(オンライン掲載:
1025日)
論文タイトル:Enhanced High Thermal Conductivity Cellulose Filaments via
Hydrodynamic Focusing <style="text-align: justify;"

DOI番号:10.1021/acs.nanolett.2c02057 

風蕭々と碧いの時

John Lennon Imagine

【POPの系譜を探る:2023年代】

 

曲名:怪獣の花歌  作詞&作曲:Vaundy  
唄 :Vaundy  

思い出すのは君の歌
会話よりも鮮明だ
どこに行ってしまったの
いつも探すんだよ

思い出すのは
君の歌
歌い笑う顔が鮮明だ
君に似合うんだよ
ずっと見ていたいよ

でも最後に見たいのは
きっともう君の夢の中
もう一度
また聞かせてくれよ

聞きたいんだ
もっと
騒げ怪獣の歌
まだ消えない
夢の歌唱えて
君がいつも
歌う怪獣の歌
まだ消えない
口ずさんでしまうよ

Vaundy(バウンディ、2000年6月6日 - )は、日本のシンガーソングライタ
ー、ミュージシャン、マルチアーティスト。レーベルはスターダストレコー
ズ内のVaundy Artwork Studio。 作詞・作曲・編曲のみならず、クリエイタ
ーと協働してアートワーク制作、映像プロデュースも手掛ける。現役で美術
系大学に通いながら活動。中学生の頃からCubaseを使用した作曲活動を始
める。高校時代にはニコニコ動画にてVOCALOID曲の「歌い手」としての活
動も行う。また、麻布十番にある音楽塾ヴォイスに通い、本格的に音楽の勉
強を始める。 2020年にSpotifyが今年躍進を期待するネクストブレイクアー
ティスト10組「Early Noise 2020」に選出、またスペースシャワーネットワ
ークがイチオシの新人を選ぶ「SPACE SHOWER RETSUDEN NEW FORCE」2020年
度ラインナップに選出され、注目を集める。 「Vaundy」という自身の名前
にも、1stアルバムのタイトル『strobo』にも、敢えて和製英語を用いるの
は日本人アーティストとしての矜恃で、海外活動も視野に入れる。
via jp.Wikipedia.

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ゼロ・カーボン事業社会概論 ①

2023年08月01日 | 環境リスク本位制

  
彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時
代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。

 

  Part 1 Chapter 4
  ぼくもきみも、互いの家を訪問したりしない。相手の家族と顔を合
 わせることもないし、それぞれの友だちを紹介しあうこともない。ぼ
 くらは.要するに誰にも--この世界中のいかなる人にも、邪魔をされ
 たくないのだ。ぽくときみは、ニ人で時を過ごしているだけで十分満
 ち足りているし、他の何かを付け加えたいとは思わない。また、ただ
 物理的な観点から見ても、何かを付け加えるような余地はそこにはな
 い。前にも述べたように、ぽくらの間には語り合うべきことが山ほど
 あるし、二人で一緒にいられる時間は限られているからだ。
  きみは自分の家族のことをほとんど語らない。ぼくがきみの家族に
 ついて知っているのは、いくつかの細切れの事実だけだ。父親は地方
 公務員だったが、きみが十一歳のときに何か不手際があって辞職を余
 儀なくされ、今は予備校の事務員をしているということだ。どんな「
 不手際」だったかは知らない。でもどうやら、きみがその内容を口に
 したくないような類いの出来事であったようだ。実の母親は、きみが
 三歳の時に内臓の癌で亡くなった。だから記憶はほとんどない。

  顔も思い出せない。きみが五歳のときに父親は再婚し、翌年妹が生
 まれた。だから今の母親はきみにとって継母にあたるわけだが、父親
 に対してよりはその母親の方に「まだ少しは親しみが持てるかもしれ
 ない」という意味のことを、きみは一度だけ目にしたことがある。本
 のページの隅に小さな活字で記された、さりげない注釈みたいに。六
 歳年下の妹については、「妹には猫の毛アレルギーがあるので、うち
 では猫が飼えない」という以上の情報は得られなかった。

  きみが子供の頃、心から自然に親しみを抱くことができたのは、母
 方の祖母だけだ。きみは機会があれば一人で電車に乗って、隣の区に
 あるその祖母の家を訪れる。学校が休みの時期には、何日か泊めても
 らうこともある。祖母は無条件にきみを可愛がってくれる。乏しい収
 入の中から細々したものを買い与えてもくれる。しかし祖母に会いに
 行くたびに、義母の顔に不服そうな表情が浮かぶのを目にして、何か
 を言われたわけではないのだが、次第に祖母の家から足が遠のくよう
 になる。その祖母も数年前に心臓病で急逝してしまった。
  きみはそんな事情を細切れにぽつぽつと話してくれる。古いコート
 のポケットからぼろぼろになった何かを、少しずつすくい出すみたい
 に。
  もうひとつ今でもよく覚えていること、きみはぼくに家族の話をす
 るとき、なぜかいつも自分の手のひらをじっと見つめていた。まるで
 話の筋を辿るためには、そこにある手相(か何か)を丹念に読み解く
 ことが必要不可欠であるかのように。
  ぼくの方はといえば、自分の家族についてきみに語るべきことなど、
 ほとんど見当たらなかった。両親はごくありきたりの普通の親だ。父
 親は製薬会社に勤めており、母親は専業主婦。ありきたりの普通の親
 のように行動し、ありきたりの普通の親のように語る。年老いた黒猫
 を一匹飼っている。学校での生活についても、とりたてて語るべきこ
 とはない。成績はそれほど悪くはないが、人目を引くほど優秀なわけ
 でもない。学校でいちばん落ち着ける場所は図書室だ。そこで、一人
 で本を読んで空想のうちに時間を潰すのが好きだ。読みたい本のおお
 かたは学校の図書室で読んでしまった。きみと初めて出会ったときの
 ことはよく覚えている。場所は「高校生エッセイ・コンクール」の表
 形式の会場だった。五位までの人貧者がそこに呼ばれた。ぽくときみ
 は三位と四位で、座っていた席が隣同士たった。季節は秋で、ぽくは
 そのとき高校1年生、きみはまだ一年生だった。
  式は退屈な代物だったので、ぼくらはその合間に小さな声で少しず
 つ短く話をした。きみは制服の紺のブレザーコートを着て、揃いの紺
 のプリーツスカートをはいていた。リボンのついた白いブラウス、白
 いソックスに黒のスリップオンシューズ。ソックスはあくまで白く、
 靴はしみひとつなくきれいに磨かれていた。親切なこびとたちが七人
 がかりで、夜明け前に丁寧に磨いてくれたみたいに。
  ぼくは文章を書くのがべつに得意なわけではない。本を読むのは小
 さな頃から大好きで、暇さえあれば本を手に取ってきたが、自分で文
 章を書く才能は持ち合わせていないと思っていた。でもクラスの全員
 が、コンクールのために国語の授業中に強制的にエッセイを書かされ、
 その中からぼくの書いたものが選ばれて選考委員会に送られ、最終選
 考に残り、そして思いもよらず上位入賞してしまったのだ。正直言っ
 て自分の書いた文章のどこがそれほど優れているのか理解できなかっ
 た。読み返してみても、取り柄のない平凡な作文としか思えない。で
 もまあ何人かの審査員がそれを読んで、賞をやってもよいと思ったか
 らには、何かしら見どころはあったのだろう。
  担任の女性教師はぼくが賞を取ったことをとても喜んでくれた。生
 まれてこの方、教師がぼくのおこなった何かに対してそれほど好意的
 になってくれたことは一度もなかった。だから余計なことは言わず、
 ありかたく賞をもらうことにした。
  エッセイ・コンクールは、地区合同で毎年秋に行われ、年ごとに異
 なったテーマが与えられるのだが、そのときのテーマは「わたしの友
 だち」というものだった。ぼくは四百字詰め原稿用紙五枚を用いて語
 りたいような「友だち」を、残念ながら一人として思いつけなかった
 ので、うちで飼っている猫について書いた。ぼくとその年老いた雌猫
 がどんな風につきあい、生活を共にし、お互いの気持ちを-もちろん
 そこには限度はあるもののI伝え合っているかについて。その猫に関
 しては語るべきことが数多くあった。とても利口で個性的な猫だった
 から。おそらく審査員の中に猫好きの人が何人かいたのだろう。おお
 かたの猫好きの人は、他の猫好きの人に対して自然に好意や共感を抱
 くものだから。
  きみは母方の祖母について書いた。一人の孤独な老年の女性と、一
 人の孤独な少女の心の交流について。そこにつくり出されたささやか
 な、偽りのない価値観について。チャーミングな、心を打つエッセイ
 だ。ぼくの書いたものなんかより数倍優れている。どうしてぽくの書
 いたものが三位で、きみのが四位なのか理解できない。ぼくはきみに
 正直にそう言う。きみはにっこり微笑んで、わたしは遂に、あなたの
 書いたものの方が、わたしの書いたものより数倍優れていると思うと
 言う。本当よ、嘘じゃなくて、ときみは付け加える。

 「あなたのおうちの猫って、とても素敵な猫みたいね」
 「うん、すごく利口な猫なんだ」とぼくは言う。
  きみは微笑む。「きみは猫を飼っている?」とぽくは尋ねる。
  きみは首を振る。「妹が猫の毛アレルギーなの」
  それがきみについてぼくが得た、最初のささやかな個人情報だった。
  彼女の妹は猫の毛アレルギーなのだ。

  きみはとても美しい少女だ。少なくともぼくの目にはそう映る。小
 柄で、どちらかといえば丸顔で、手の指がほっそりしてきれいだ。髪
 は短く、切り揃えられた黒い前髪が額にかかっている。丁寧に吟味さ
 れた陰影みたいに。鼻はまっすぐで小さく、目がとても大きい。一般
 的な顔立ちの基準からすれば、鼻と目の均衡がとれていないというこ
 とになるかもしれないが、ぽくは何故かその小揃いなところに心を惹
 かれる。淡いピンク色の唇は小さく薄く、いつも律儀に閉じられてい
 る。人事な秘密をいくつか奥に隠し持つみたいに。
  ぽくら五人の入賞者は順番に壇上に上がり、表形状と記念メダルを
 うやうやしく授与される。優勝した長身の女の子が短い受賞の挨拶をする。
 副賞は万年筆だった(万年筆のメーカーがコンクールのスポンサーに
 なっていたのだ。その万年筆をぼくは以来、長年にわたって愛用する
 ことになった)。その長々しく退屈な表形式が終了する少し前に、ぼ
 くは手帳のメモ部分に自分の住所と名前をボールペンで書き付け、ペ
 ージを破ってこっそりきみに手渡す。
 「もしよかったら、ぽくにいつか手紙を書いてくれないかな」とぼく
 は乾いた声できみに言う。
  ぼくは普段そんな大胆なことはしない。もともと人見知りする性格
 なのだ(そしてもちろん臆病でもある)。でもきみとそこで別れわか
 れになって、もう二度と会えないかもしれないと考えると、それは大
 きく間違ったこと、まったく公正ではないことのように感じられる。
 だから勇気をかき集め、思い切った行動に出る。

  きみは少し驚いた表情でその紙片を受け取り、きれいに四つに折り
 畳み、ブレザーコートの胸ポケットに仕舞う。なだらかで神秘的なカ
 ーブを描く胸の膨らみのLLに。そして前髪に手をやり、少しだけ鎖
 を赤らめる。
 「きみの書いた文章をもっと読みたいんだ」とぽくは言う。間違った
 部屋のドアを開けてしまった人が、へたな言い訳をするみたいに。
 「わたしも、あなたの書いた手紙をぜひ読みたい」、そして何度か小
 さく肯く。ぼくを励ますように。

  きみの手紙は一週問後にぼくのもとに届く。素敵な手紙だ。ぼくは
 それを少なくとも二十回くらい読み直す。そして机に向かい、副賞と
 してもらったばかりの新しい万年筆を使って、長い返事を書く。その
 ようにしてぼくらは文通を始め、二人だけの交際を始める。
  ぼくらは恋人同士だったのだろうか? 簡単にそんな風に呼んでし
 まっていいものか? ぽくにはわからない。でもぼくときみは少なく
 ともその時期、一年近くの問、混じりけなく心をひとつに結び合わせ
 ていた。そしてぼくらはやがて二人だけの、特別な秘密の世界を起ち
 上げ、分かち合うようになった----高い壁に囲まれた不思議な街を。

今晩まで、本を読み進めずにきのたのは、極端な眼精脳疲労のため、これ
からどうなるか分からない。
※したがって、原文の行間などわたしの都合(詰まりすぎて見失うことを
防ぐために)で変更している。
                           この項つづく


  

 
  
技術的特異点でエンドレス・サーフィング
  特異点真っ直中 ㊴



世界の石炭需要、22年は過去最高 23年も高水準の見込み
7月27日、世界エネルギー機関(IEA)は石油市場の中間報告書「Coal Market
Update – July 20
23」を公表。アジア経済の継続的な成長が欧州と北米の減
少を相殺したことで、2022年の世界の石炭消費が83億トンと、過去最高を
更新。IEAは、クリーンエネルギーの成長を加速するための政策と投資の
強化の必要性を強調。 2022年の石炭消費量は前年から3.3%増の83億トン
となり、過去最高となった。2023年と24年には、石炭火力発電のわずかな
減少が、石炭の産業利用の増加によって相殺される可脳性が高い。
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続・オールバイオマスシステム完結論 ⑤
『特許技術:過酸化水素原料燃料電池発電編』
大阪大学の「高濃度過酸化水素を合成する光触媒樹脂」の研究成果を踏ま
え、前回の燃料電池と過酸化水素の調査のつづきとして、過酸化水素とメ
タン・メタノール(エタノール)反応に基づいた燃料電池水素製造術(特
許を俯瞰(水素製造)


1.特開2007-051369 パッシブ型水素製造装置及びそれを用いたパッケ
 ージ型燃料電池発電装置 株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション
【概要】
有機物を含む燃料を低温で分解し水素を含むガスを製造する技術として、
電気化学的反応により水素を発生させる方法及び装置が知られており、ま
た、そのような電気化学的方法により発生した水素を利用した燃料電池が
知られている特許文献1~4参照)。
【特許文献1】 特許第3328993号公報
【特許文献2】 特許第3360349号公報
【特許文献3】 米国特許第6,299,744号明細書 、 米国特許第
6,368,492号明細書 、 米国特許第6,432,284号明細書 、
米国特許第6,533,919号明細書 、米国特許公開2003/022
6763号公報
【特許文献4】 特開2001-297779号公報

【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、以下の手段を採用する。

(1)有機物を含む燃料を分解し水素を含むガスを製造する水素製造装置
において、隔膜、前記隔膜の一方の面に設けた燃料極、前記燃料極に有機
物と水を含む燃料を毛管力又は重力落下によって供給する手段、前記隔膜
の他方の面に設けた酸化極、前記酸化極に酸化剤を供給する手段、燃料極
側から水素を含むガスを発生させて取り出す手段を備えてなり、かつ、酸
化極側に前記酸化剤の供給の不足する領域を設けたことを特徴とするパッ
シブ型水素製造装置。
(2)有機物を含む燃料を分解し水素を含むガスを製造する水素製造装置
において、隔膜、前記隔膜の一方の面に設けた燃料極、前記燃料極に有機
物と水を含む燃料を供給する手段、前記隔膜の他方の面に設けた酸化極、
前記酸化極に酸化剤として空気を自然拡散又は自然対流によって供給する
手段、燃料極側から水素を含むガスを発生させて取り出す手段を備えてな
り、かつ、酸化極側に前記酸化剤の供給の不足する領域を設けたことを特
徴とするパッシブ型水素製造装置。
(3)前記空気を自然拡散又は自然対流によって供給する手段が、前記酸
化極である空気極に面して空気取り入れ口を有し、前記空気取り入れ口に
調整バルブを有するものであることを特徴とする前記(2)のパッシブ型
水素製造装置。
(4)前記空気を自然拡散又は自然対流によって供給する手段が、前記酸
化極である空気極に面してスライド式空気取り入れ口を有するものである
ことを特徴とする前記(2)のパッシブ型水素製造装置。
(5)前記空気の自然拡散又は自然対流を補助するためのファンを有する
ことを特徴とする前記(2)~(4)のいずれか一のパッシブ型水素製造
装置。
(6)有機物を含む燃料を分解し水素を含むガスを製造する水素製造装
において、隔膜、前記隔膜の一方の面に設けた燃料極、前記燃料極に有機
物と水を含む燃料を供給する手段、前記隔膜の他方の面に設けた酸化極、
前記酸化極に酸化剤として過酸化水素を含む液体を毛管力又は重力落下に
よって供給する手段、燃料極側から水素を含むガスを発生させて取り出す
手段を備えてなり、かつ、酸化極側に前記酸化剤の供給の不足する領域を
設けたことを特徴とするパッシブ型水素製造装置。
(7)前記酸化剤の供給の不足する領域を、前記酸化剤を流すための流路
溝を設けた酸化極セパレータを用いないで設けたことを特徴とする前記(
1)~(6)のいずれか一のパッシブ型水素製造装置。
(8)前記酸化剤の供給の不足する領域を、前記酸化極のガス拡散層に設
けたことを特徴とする前記(1)~(7)のいずれか一のパッシブ型水素
製造装置。 
               -中 略-

【発明を実施するための最良の形態】      

               -中 略-

燃料を毛管力によって供給する代わりに、重力落下によって供給すること
もできる。 重力落下の場合には、燃料カートリッジ(16)を上部に設け
燃料誘導部を介して、燃料を落下させることにより燃料極に供給する。
燃料の供給量は、重力落下の場合には、燃料タンクの位置を変更したり、
燃料タンクの出口部分に弁構造を設けること等によって調整することがで
き、毛管力の場合には、毛細管材料の材質を変更すること等によって調整
することができる。
また、酸化剤として過酸化水素を含む液体を使用する場合にも、有機物を
含む燃料と水の場合と同様に毛管力又は重力落下によって過酸化水素を含
む液体を酸化極に供給することができる。特に、過酸化水素を含む液体の
場合には、その供給量が変化することによって水素を含むガスの発生量が
大きく異なるから、上記のような手段で供給量を調整することによって最
適な水素発生量となるように調整することが好ましい
               -中 略-
上記のような構成の水素製造装置において、燃料極にメタノール水溶液等
の有機物を含む燃料を供給し、酸化極(空気極)に空気、酸素、過酸化水
素等の酸化剤を供給すると、特定の条件下で、燃料極に水素を含むガスが
発生する。
               -中 略-
【要約】
下図1(a)のごとく有機物を含む燃料を分解し水素を製造する水素製造
セル10において、隔膜11、燃料極12、燃料極12に有機物と水を含
む燃料を供給する手段、酸化極14、酸化極14に酸化剤を供給する手段
、燃料極側から水素を取り出す手段を備え、(a)前記燃料を毛管力17
又は重力落下により、燃料極12に供給すること、(b)前記酸化剤を空
気とし自然拡散18又は自然対流により酸化極14に供給すること、又は
(c)前記酸化剤を過酸化水素を含む液体とし毛管力又は重力落下により
酸化極14に供給することを特徴とし、かつ酸化極14に酸化剤供給が不
足する領域14Mを設けたパッシブ型水素製造装置。このパッシブ型水素
製造装置を固体高分子型燃料電池と組み合わせパッケージ型燃料電池発電
装置とする、小型で、補機エネルギーを必要とせず、低温で水素を製造す
るパッシブ型水素製造装置及びこれを用いたパッケージ型燃料電池発電装
置の提供。

図1a 空気取り入れ口に調整バルブを有するパッシブ型水素製造装置の一
  例を示す図
【符号の説明】
10 水素製造セル 11 隔膜 12 燃料極 12M 燃料極のガス拡散層
の一部に設けたマスク 13 有機物と水を含む燃料(メタノール水溶液)
を燃料極12に供給するための流路 14 酸化極(空気極) 14M 酸
化極(空気極)のガス拡散層の一部に設けたマスク 15 酸化剤(空気)
を酸化極(空気極)14に供給するための流路 16 燃料カートリッジ 
17 毛管材料(多孔体)からなる部材 18 空気取り入れ口 19 調整
バルブ 20 スライド部材 21 ファン 22 パッシブ型固体高分子型
燃料電池 23 パッシブ型固体高分子型燃料電池の隔膜 24 パッシブ
型固体高分子型燃料電池の燃料極 25 パッシブ型固体高分子型燃料電池
の空気極 26 二酸化炭素吸収部 27 アクティブ型固体高分子型燃料
電池 28 燃料ポンプ 29 空気ブロア 30 ラジエーター

2.特表2007-501998 燃料電池発電装置用の自己着火性水素製造システ
  ム
シービーエイチ2 テクノロジーズ,インコーポレイテッド
【概要】
過酸化水素(H22)は、炭化水素燃料を燃焼させるための酸素源や、ロ
ケットを推進させる蒸気および他の気体を発生させるための酸素源として
数十年間用いられてきた。また、過酸化水素は1930年代にはすでに潜
水艦の酸素源として用いられ成果をあげていた。比較的安全な流体として
利用可能である過酸化水素は、これらの分子成分を分解し燃料電池スタッ
クに輸送する効果的な手段が実現されれば、燃料電池電力システム用の、
水素と酸素とが豊富な燃料源を代表するものとなる。したがって、改質に
必要な空気圧縮システムの必要性を減らすかまたはなくすことができる、
過酸化水素に基づく燃料電池用の、より簡単で低コストの水素および酸素
供給システムが必要となる。また、より好ましくはかかるシステムが、上
記エクスパンダのコストを削減し、エアシステムの駆動モーターの必要を
減らすことが望まれる。 本発明は、二酸化炭素と水素とを発生させるた
めに適切な化学量論比で炭化水素燃料と 反応させた場合の高濃度過酸化水
素の自己着火反応性を利用するものである。上記燃料を、CO2の発生を促進
する触媒を含んだ圧力槽内で反応させることによって、燃料電池に供給す
るために用いられる水素ガスを発生させる。 空気の不存在下で、メタン、
メタノール、またはエタノールのような単純な炭化水素とH22とを反
応させると、それぞれの化学反応は以下のとおりである。
[化1] H22+CH4→CO2+3H (反応1)
[化2] H22+2CHOH→2CO2+5H (反応2)
[化3] H22+C2H5OH+H2O→2CO25H2 (反応3)
反応3に示されるように、エタノールとH22との反応に水が加えられ
た場合、その生成物はメタノールとH22との反応と同じである。当業
者には、燃料電池に使用される所望の水素を発生させるために、若干の調
節を行ってこれらの反応に他の炭化水素燃料を使用できることが容易に理
解されるであろうが、エタノールは水に混和でき、かつ液体として容易に
使用できるため、本発明の方法により好適な水素源である。水溶液中のH2
O2が65%より小さい混合物では、炭化水素と混合されると、H22
まだ自己着火性である。したがって、エタノールは水中のH>2O2>と混合
されると、反応3に示されるように反応し、水素と二酸化炭素とを発生さ
せる。これらの反応によって熱が発生し、結果として、反応槽の一定の容
量内で圧力と温度とが上昇することになる。
このような自己着火性の反応物質はマイクログラムの量で反応槽に注入さ
れ、初めはミリリットル以下の量を占めることが好ましい。これにより、
上記反応によって発生する熱は、上記反応層の温度と圧力とを上昇させる。
上記反応によって発生する気体は即座に用いられる必要はないため、上記
反応槽の中により長時間保持することが可能であり、したがって、触媒存
在下でさらにH2とCO2が生成されるため、不完全な反応が低減され
る。加圧下で上記液体を同時に注入することによって、ノズルの設計に応
じて液滴が形成されるか、気化が起こることとなる。別法としては、異な
る上記液体の注入時期はシステム制御下で調節でき、上記過酸化物は炭化
水素の注入前に分解させてもよい。 


図1.水素源として自己着火性水素製造システムを内蔵している燃料電池
 電力システムのブロック図


図2.上記燃料電池電力システムの接続部分を示す、燃料供給サブシステ
 ムの拡大図


図3.燃料電池電力システムでの使用に好適な反応圧力容器の概略図

22用いることによって、酸素を供給するために空気を用いるという問
題を回避することができ、それにより、改質の後に必要とされる大型のガ
ス浄化システムだけでなく、改質に必要なレベル(3.2バール程度)ま
で空気を加圧するコンプレッサーの必要もなくなる。これらの機械が必要
でなくなると、燃料電池のエアシステムのサイズがおよそ25%小さくな
り、そのサブシステム全体のコストを低減することになる。それに加えて、
22炭化水素との反応によって生成するCO2ガス流内への混入は、通常P
EM燃料電池の膜に対して有害/有毒であるとは見なされていないエタノ
ールの容量およびH22水との混合物の容量はそれぞれ、同様の走行距離
を達成するためには、現在の車両のほとんどに携行されている従来のガソ
リン・タンクの容量とほぼ等しく設定され得る。 図1を参照すると、本
発明の燃料電池電力システム(FCPS)には、3つの基本的なサブシス
テムに分割される自己着火性水素製造システムが含まれる。
これらには、燃料供給サブシステム(10)、少なくとも1つの反応圧力
容器(20)、ならびに貯蔵および輸送サブシステム(30)(以下、本
明細書において貯蔵・輸送サブシステムと略記する。)が含まれる。


図4.本発明の貯蔵および輸送サブシステムを示す図


図5.補足的な酸素源としての過酸化水素の使用を組み入れた燃料電池電
 力システムアセンブリを示す図


図6.過酸化水素を唯一の酸素源として用いる燃料電池電力システムアセ
 ンブリを示す図

図7.過酸化水素から発生された水素が上記燃料電池に到達する前に水素
 ふるいを通過する燃料電池電力システムを示す図
※いささか、オーバーキャパ状態になっているので、頭を整理する意味で
「エネルギーの価値(質)」を「有効エネルギ-」の尺度で評価するあの
サディ・カルノー(1824)の「エクセルギー」で評価することの必要性を
感じている。
【参考技術論文】
・原 文:Exergy performance of a reversed circular flow jet impingement bifacial
        photovoltaic thermal (PVT) solar collector
 掲載誌:Case Studies in Thermal Engineering Volume 49, September 2023, 103322、  
      https://doi.org/10.1016/j.csite.2023.103322


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ゼロ・カーボン事業社会概論 ①

図.熱分解によるケミカルリサイクルの概念図
合成ゴムの素原料であるブタジエンの精製を目指す。
(出所:ブリヂストン)
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ブリヂストンが使用済みタイヤを熱分解する実証機を導入
ブリヂストンは2023年6月、使用済みタイヤを熱分解する実証機を導入。
同社の研究開発拠点であるBridgestone Innovation Park(ブリヂストン・イ
ノベーション・パーク、東京・小平)内に設置した。使用済みタイヤを熱
分解することによって分解油や再生カーボンブラックを生成する。今回の
取り組みは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーン
イノベーション基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発」
において実施する2つの研究開発テーマのうちの1つで、ブリヂストンが
ENEOSと進める共同プロジェクトの一環である。同プロジェクトでは、使
用済みタイヤからタイヤ素原料を製造するケミカルリサイクル技術の社会
実装を目指す。高機能ゴムなどの高分子素材の設計技術を持つブリヂスト
ンと、原油精製技術や基礎化学品製造に関する基盤技術を持つENEOSが、
それぞれの得意分野を生かすというもの。
via 日経クロステック 2023.7.28
※毎度掲載しているが、道路とタイヤの摩擦面から発生するタイヤ粉塵の
 回収をどうするのかという課題も追加、注意喚起しておく。


カーボンブラック(左)と分解油(右)使用済みタイヤを熱分解すること
で回収する。(写真:ブリヂストン)

今回ブリヂストンが開始した取り組みでは、使用済みタイヤもしくは使用
済みタイヤを細タイヤチップを熱分解して得られる分解油や再生カーボン
ブラックを生成する
。その後の工程、リサイクルオイル化しやすい分解油
とすることがポイント。
今回ブリヂストンが開始した取り組みでは、使用済みタイヤもしくは使用
済みタイヤを細かく粉砕したタイヤチップを熱分解して得られる分解油や
再生カーボンブラックを生成。その後の工程、リサイクルオイル化しやす
い分解油とすることが重要となる。 同社よると、使用済みタイヤの具体
的な回収スキームについては現在検討を進めているという。その上で、乗
用車・バストラック用などの流通する主たるタイヤを中心に今後適用対象
を検討していく。 同社は今後、2023年末までに要素技術開発を、2026年末
までに応用技術開発と中規模の実証実験をする予定。その後、大型実証機
を導入し、2029~2030年度の間で量産を想定。規模の実証実験を実施する
計画である。の後、早期の社会実装を目指すとのこと。
※ 「関連特許技術情報」は割愛。


画像 静岡鉄道/2016年から順次導入されている省エネ新型車両

レイルグリッドで再エネを静岡市街地で地産地消
静岡鉄道が鉄道架線を活用し、沿線の再エネ電気を静岡市市街地に配電。
静岡市の脱炭素ドミノ戦略を後押しし、再エネの地産地消を目指すととも
に、脱炭素化で沿線に新たな価値付けを。交通インフラから脱炭素インフ
ラに転換し、新たな価値を付加する。via 環境ビジネス 2023年夏季号

日本初!鉄道架線を多用途で活用
静岡鉄道が同社の静岡清水線沿線で発電された再エネを、鉄道架線を活用
して沿線需要地に供給する「清水静岡レイルグリッド構想」の実現を検討してい
る。同構想は国交省の「鉄道服炭素施設等実装調査」に対する補助制度の対
象事業として採択。日本では鉄道架線を地用途で活用した例がないだけに
電力の地底地酒プランとして注目される。
第一次「説炭素先行地域」静岡市は脱炭素ドミノの実行モデル都市 静岡清
水線は国際定期コンテナ航路をもつ清水港周辺エリアと県・市庁舎が集積
する静岡市中心エリアを結ぶ全長11kmの鉄道路線。沿線住民の通勤・通学
の足として年間乗降客は約1100万人(コロナ禍前)に上る。静鉄グループは
静岡市を含む静岡県中部地区を中心に基幹事業である交通事業(鉄道・バス
・タクシー)を核に流通(スーパー、観光売店)、自動車販売、不動産、レジ
ャー・サービス、建設事業を展開している。
 22年4月、同社の事業エリアの中心である静岡市が第一次の「服炭素先行
地域」(環境省)に選定される。脱炭素先行地域は2050年カーボンニュートラ
ル達成に向けて、民生部門(家庭及び業務部門)の電力消費に伴うCO2排出量
実質ゼロを実現し、脱炭素ドミノの実行モデルとなるものだ。静岡市は清
水港周辺を含む3エリアを脱炭素先行地域として整備し、メガソーラーや水
素製造システム・水素ステーションなどを設置する大規模開発を計画。市
の第3次地球温暖化対策実行計画(2023~30年)によれば、30年までに太陽
光発電1200MWの導入目標を掲げている

『レイルグリッド構想』
鉄道を「交通インフラ」から「説炭素インフラ」に転換
政府のカーボンニュートラル宣言および静岡市が脱炭素先行地域に選定さ
れたことを受け、1年前からレイルグリッド構想に取り組み始め、
企業とし
て脱炭素化への責任を果たすとともに、脱炭素化を沿線活性化につなげるビ
ジネスチャンスとしても捉え、鉄道を「交通インフラ」から「脱炭素インフ
」に転換することで、沿線のレジリエンスを強化、新たな価値を付加し、
沿線の魅力や暮らしやすさを高めようという構想です。しかし、現時点で
は清水港周辺を含めた沿線でどのくらいの再エネ発電量が見込まれ、どの
程度の需要があるかも正確に把握できていないbので、鉄道路線からどの
くらいの範囲をエネルギー需給エリアとするのか。自営線だけでできるの
か、それとも既存の配電網を利用させていただくのかなど、想定できる様
々なパターンについて、これから検討していくとのこと。

構想の決め手は技術的な課題を検証しコストを抑えること
清水静岡レイルグリッド構想は沿線で発電された再エネ電気を静岡市市街
地に鉄道架線で配電することで、静岡市の脱炭素ドミノ戦略をサポートし、
面的に展開。鉄道インフラの架線設備を活用することで、再エネの配電コス
トも削減できる。
静岡清水線が総延長11kmと距離が短いことと、他の鉄道が乗り入れしてい
ないことを配電に造した条件としてあげる。さらに構想を実現する決め手
となるのはいかにコストを抑えるかだという。「自営線を1km敷くと費用が
通常1億円かかると言われ、現状では自営線を引いての配電可能エリアは鉄
道路線から1km程度のエリアになると想定しています。鉄道架線設備を活用
するにしても、現在の鉄道の電線をそのまま利用するのか、あるいは新た
に電線を敷くか。架線ではなく地中線にした場合どうなるか。想定する電
力需給量の増減によっても様々なパターンが考えられます。さらに需給バ
ランスの調整のため蓄電システムやエネルギーマネジメントシステムの導
入も必要になる、今後検証するコストや技術的な課題をあげる。加え「法的
問題や権利関係等を確認し、関係する省庁やプレイヤーと協議進める必要
もある。再エネ電気の需要先としては県市庁舎・公共施設、自社の鉄道施設
の他、沿線の工場等も想定する。現段階では、本構想は当社独自の構想とし
て検証を進め、実装までを見据えると当然、自社でできるわけない。再エ
ネを作る人、届ける入、使う人と地域が一体となって進めていかなければ
脱炭素化は実現しない。行政サイドともすでに構想については話ししてい
るがが、役割分担等についてまでは言及していない。今後、具体的な事業モ
デルを作成した上で提案・実現に意欲を見せるが、 静岡鉄道は長期経営
構想でも環境問題を課題として据え、2016年から順次省エネ型新型車両を
導入しているところであり、さらに昨年11月19日には「COOLCHOICE 2022 in
ずおか」を開催。二酸化炭素排出の少ない公共交通の利用促進のため市内の
静鉄電車・バスを無料にし、市民に脱炭素化意識の浸透を図り。同イベント
は今年11月にも開催する予定。静岡鉄道が経済的にも持続可能な事業モデ
リングニにどう取り組むのか。市民を巻き込んだ静岡市の脱炭素化ドミノの
成否が注目されている。



CMロング ver.「積水化学グループのサステナビリティへの挑戦」YouTube


国内最大級のエビ養殖場が完成 環境への配慮と美味しさ… 
次世代型施設の秘密とは 静岡・磐田市 YouTube
※ みなと新聞は8月17日、閉鎖循環式の屋内型エビ養殖システム(=
ISPS)の開発と販売、養殖業者へのコンサルティングを手がけるIM
Tエンジニアリング(IMTE)の冨田ゆきし社長および閉鎖循環式陸上
養殖システムの技術開発と普及に取り組んできた水産大学校の山本義久特
命教授による第15回オンラインセミナーを開催予定➲エビだけでなく、
甘鯛、鰤、鮭、本諸子などいわゆる、持続可能な美味で安心な日本発の
丘水産』事業が最終段階にある。




風蕭々と碧いの時

John Lennon Imagine

【POPの系譜を探る:2023年代】


今夜の寸評:先端技術で世界一をめざし、世界に貢献。

 

 

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