<2月の鑑賞予定映画>
~これは“泣ける喜劇”か!?“笑える悲劇”か!?~
阿部サダヲちゃんが好きなので、早速行ってきました。
2009年 日本 (東宝) 09.11.14公開
監督:水田伸生 製作:堀越徹
脚本:宮藤官九郎 音楽:岩代太郎 上映時間:134分
出演:阿部サダヲ・・・・・・下井草祐太(総菜屋の2代目。山ちゃんの愛称)
瑛太・・・・・・・・・・・ 下井草祐介(祐太の生き別れた弟。お笑い芸人)
竹内結子・・・・・・・ 山岸徹子 (初代店主の娘。祐太と結婚)
塚本高史・・・・・・・・金城大介 (祐介とコンビを組んで活躍している)
伊原剛志・・・・・・・・下井草健太(祐太と祐介の父。破天荒な性格)
陣内孝則・・・・・・・・山岸安江 (徹子の母。初代店主の死後、認知症になる)
いしだあゆみ・・・・・桂谷宗一郎(環境大臣)
<見どころ>
幼いころに生き別れ、互いの顔も知らずに育った兄弟と、二人を取り巻く周囲の
人々が織り成す人情コメディー。『舞妓 Haaaan!!!』の水田伸生監督、
主演の阿部サダヲ、脚本の宮藤官九郎のトリオが再び顔を合わせ、
不幸な生い立ちの兄弟の再会劇を、笑いと涙を交えて描く。
お人好しの兄を阿部が演じるほか、人気お笑い芸人の弟を瑛太が、
兄の幼なじみに竹内結子がふんする。家族のきずなをテーマにした、
ハートフルな物語が感動的。
<あらすじ>
無茶苦茶な父に捨てられ、幼少期に生き別れた兄・祐太(阿部サダヲ)と
弟・祐介(瑛太)は、互いの顔も名前も知らずに成長する。
祐太は、東京下町の商店街でハムカツが名物の店を切り盛りし、
祐介はお笑い芸人として超売れっ子になっていた。そんなある日、祐太のもとに、
初代店主の一人娘・徹子(竹内結子)が突然帰って来る。(シネマトゥディより)
<感想>
クドカン×阿部サダヲと聞けば、どうしても観たくなってしまいます。
お店のお金を盗んでトンズラした父、残された祐太はそこの夫婦に育てられます。
これがトラウマになったんでしょう、「嫌われたくない」という理由で
八方美人な性格として生きていきます。それをいいことに?街の人は
祐太を頼ります。
でも、個人的に頼っているというよりは、都合のいい使いっぱしりというような感じで
観ていて少々というか、かなりイラっときてしまうんだけど。
“八方美人”という仮面で生きた祐太に対し、弟の祐介は“笑い”という仮面を
つけて苦労を乗り越えてきたんだけど、生きていく知恵とはいえ悲しいです。
でも、多かれ少なかれ人間は、仮面をつけて生きているのかもしれませんね。
祐太を演じた阿部サダヲさんは、やはりハマリ役。
仮面をつけた時と脱いだ時の表情の違いは、さすがです。
逆に瑛太くんは、よかったんだけど、他の人でもよかったかも?ってかんじ。
あと竹内さんは、かなりよかったです。
阿部サダヲさんのハイな演技を、ちゃんと受け止めた演技はいいですね~。
で、かなりはじけた演技も観られたし、幅のある演技が観られました。
今後ますます楽しみな女優さんです。
個人的にいいなぁ~と思ったのは、本性をみせない祐太が唯一見せる場所を
娘が尾行して見てしまうシーン。あんな父親の姿を見てグレるのかと思ったら、
祐太の「本当の笑顔」が見られて安心したような顔をするのにヤラれました。
この娘は徹子の連れ子なので、本当の親子じゃないけれど、あの姿を見て
父親も苦しんだ、というのが娘にもわかったんだと思います。
あのシーンが良かっただけに、最後の沖縄での漫才シーンは
なんでやねん!?という思い。 いくら映画でもあんな運び方は引きました。
役者さんがしっかりしてて見ていて十分楽しめましたが、ちょいと長いような
気がしました。エコだからといって、ラードからサラダ油に変えるのは
いらなかったような気もします。
クドカンの脚本ですが、「舞子~」よりもクドカンテイストが少々抑えられていて
ある意味新鮮さ?を感じました。
見終わったら、「ハムカツが食べたい~」と思う作品です。
実際、見終わった後日、ハムカツを大量に作ってしまいました。
点数:7.5点 (10点満点)