<2月の鑑賞予定映画>
~悪名こそ、彼らの名誉(グロリアス)~
2009年 アメリカ (東宝東和) 09.11.20公開 R15+指定作品
監督・脚本:クエンティン・タランティーノ 美術:デビッド・ワスコ
上映時間:152分
出演:ブラッド・ピット・・・・・・・・アルド・レイン中尉
メラニー・ロラン・・・・・・・ショシャナ
クリストフ・ヴァルツ・・・・ハンス・ランダ大佐
イーライ・ロス ・・・・・・・ドニー・ドノウィッツ
ダイアン・クルーガー・・・ブリジット・フォン・ハマーシュマルク
<見どころ>
クエンティン・タランティーノ監督とブラッド・ピットがタッグを組んだ最強の
アクション大作。ナチス占領下のフランスを舞台に、それぞれに事情を抱えた
クセのある登場人物たちの暴走をユーモアたっぷりに描く。メラニー・ロランや
クリストフ・ヴァルツ、ダイアン・クルーガーなど各国を代表する俳優たちが
これまでにない役柄を喜々として演じている。歴史的事実を基に作り上げられた、
奇想天外なストーリー展開は拍手喝采(かっさい)の快作!
<あらすじ>
1941年、ナチス占領下のフランスの田舎町で、家族を虐殺されたユダヤ人の
ショシャナ(メラニー・ロラン)はランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)の追跡を逃れる。
一方、“イングロリアス・バスターズ”と呼ばれるレイン中尉(ブラッド・ピット)率いる
連合軍の極秘部隊は、次々とナチス兵を血祭りにあげていた。
やがて彼らはパリでの作戦を実行に移す。 (シネマトゥディより)
<感想>
“イングロリアス”とは「不名誉な、名誉なき」の意。
タランティーノ監督作品だから、けっこうクセがあるんだろうなと思ってましたが
予想通り、クセのある映画でした。
R15指定作品だから、ある程度殺戮シーンは覚悟してましたが
まぁ容赦なくバッサバッサと切られたり撃たれるシーンが。
この手に弱いNAOさんは、目を覆いながら観賞してしまいました。
ですが、152分という長い作品にも関わらずタランティーノ作品が苦手な
私でも、なぜか飽きることなく最後まで観ることができました。
ポスターで見ると、「ブラピが主演」と思いますが、見終わったら
「これはブラピが主演ではないよな~」と感じます。
というのも、ブラピのお株を奪った?俳優さんがいたから。
ハンス・ランダ大佐を演じた、クリストフ・ヴァルツ。
いやぁ~彼の演技は、素晴らしいの一言。
紳士的な態度をとりながら、次第にユダヤハンターの本性を現していく様は
観ててゾゾっとしてしまいます。
同じくらいよかったのが、ランダ大佐に家族を殺された
ショシャナ演じたメラニー・ロラン。
ナチスに対しての復讐心メラメラな感じがなかなか秀逸。
あとで知ったのですが、彼女の家系はユダヤ系だそうで。
この辺りを監督が知ってたかは定かでないですが、うまいキャスティングだったかも。
で、久々に観ました、ダイアン・クルーガーさん。
彼女はスパイの役でしたが、いやぁ足撃たれた後に、その傷口に
指突っ込まれてのたうちまわってたシーンは、観ててこっちも痛みを
感じましたわ。 それにしても、今作はほとんどの人が死亡しちゃいますね。
まさに皆殺しって感じ。
152分という長い作品でしたが、けっこう飽きずに観ることができました。
思ってた以上に、対話のシーンが多く、それがすごい緊張感漂うシーンなので
つい見入ってしまいます。気を緩めると、え!そんな展開になるの!?
という流れなので、観る側も緊迫した感じで終盤までいきます。
おかげで、観終わった後はドッと疲れますが・・・・。
ある意味、痛快な映画ですが、やっぱり後味はよくないも。
それは、みんな「ならず者」だから。
観てて目を背けたくなるシーンがかなりありますが、R指定作品なので
それを承知で観たほうがいいでしょう。
そして、明らかに好き嫌いが分かれる映画。
ブラピが主演だから~という気持ちでいくと痛い目にあうかも?
そして、クリストフ・ヴァルツの演技は必見。
英語・フランス語・ドイツ語を巧みに使い分けて演じた様は印象大です。
点数:7.5点 (10点満点)