<12月の鑑賞予定映画>
人間、誰しも自分の体に一つはコンプレックスを抱えていると思うが、私の場合二つある。
一つは、皆さんご存知のように胸が洗濯板なこと。
これはもぅ諦めているし見せない限り、そう言われる事はない。 だから、気になるがさほどではない。
だが、もう一つの方は、この年齢になっても気になる部分である。
それは、「声」である。
私の面を知っている人は、承知かと思うが、まず初対面で私と話した時、大方の人は
「顔と声がずいぶん違うな~」と思われるであろう。
知らない方に平たく説明すると、私の声のタイプは、山瀬まみさんのような
鼻にひっかかった、舌足らずの声である。
私の場合、普通の人より永久歯の数が1本少ないうえに、舌の大きさが通常の人より一回り小さい。
故に、母音の「い」行&「え」行の発音が漏れてしまう。
特に、「さしすせそ」「たちつてと」「らりるれろ」は、ひどいものである。
自分では気がつかなかったが、小学1年生の時に録音した歌のテープを聞いた時は
ずいぶん凹んだものだ。
追い討ちをかけるように、高学年になると、この声が原因で「いじめ」に遭ってしまう。
:「“り”って言ってみな。言えるまで、うちに帰さないからな。ほら、はよ言わんと帰れへんで」
:「あんたみたいな、しゃべり方、どうやったら出来るん?みんなの前でしゃべってみな」
:「ほんま、変やわ~あんたの話し方。なに言うてるかわからへん」
なーんていう、からかいが、毎日のように行われていたな・・・。
大きくなるにつれて、声についてとやかく言われることは少なくなったが
20歳の時に他大学の男性から、きっつい一言を言われてからは、人と話すのも苦痛になってきた。
「おまえさぁ、顔はまぁまぁなんだけど、しゃべるとアホみたいに見える。
そんなしゃべり方やと、白痴美人って言われるでぇ」
以来、「声」に対しては、↑のがトラウマになっていたが、長い年月を経て
ようやく「この声も、私の個性」と思えるようになった頃。
先日、とある人から、久々に突っ込まれた。
「NAOさんてさぁ、舌ったらずなしゃべり方だよね」
いきなりど真ん中のストライクで投げられたので、かなり動揺した私。
「そんなに気にすることないよ。でも、括舌悪いよね」
だから気にしてるから、言わないで。
「気にすることないない、でも、変わった声だよね」
もう、ええっちゅうんねん・・・・。(T▽T)
別に、この方、悪気があって言ってるわけではない。自分の思ったことを正直に述べているだけ。
私さえ、「そうやねん、変わった声してるやろ~」と笑い飛ばせば、ぜーんぜん問題ないわけだ。
ところが、幼い時に傷ついた心は、けっこう後々までにも残っているものだ。
その場では笑い飛ばしていたが、帰ってから、ぜんぜん寝れないのだ。
「お酒呑めば、勢いで寝れるかも?」と思い呑んでみたが、かえってさえて仕方がない。
夢に出てきたのは、幼い頃に遭った、思い出したくない光景ばかり浮かんできた。
自分では、克服したつもりでいたが、未だ「声」に対しては、かなりのコンプレックスを
持っているのだと、再認識した一件だった。
でも、立ち直りも早いので、昔に比べると、少しは克服しているだろう・・・・・そう思いたい。