わたしは家族の中で、ただ一人運転免許を持っている
ので、ほとんどの買い物を仰せつかることになっている。
お陰で、わたしは会社帰りに各所のスーパーを巡るスーパーマンと化したのである。
3色のエコバック3つを引っ下げて、魚の揃ったスーパー、野菜のおいしいスーパー、本日冷凍安売りのスーパーなど、日によって寄るスーパーが変わるのである。
時間に余裕があるときなど、一度に3~4ヶ所のスーパー巡りをやってのけたり
するのだった。
こういうのは、さして苦にはならないのだが、各スーパーによってクーポン券が
あったり、日によるサービス券、ポイント券、エコバック持参のポイントカードなど
けっこうわずらわしい。
しかし、わたしも少しは細々とした生活の足しになるかと、意を決してこの特典
を得るべく真面目にやってみたのだが、各スーパーによって違うカード
各券によってかさばるサイフ、のりしろをペロリとなめて貼るエコカードの
なんとなく惨めに感じる己が姿に、生来のめんどくさがりとスーパー通いが楽しくないのとで、「エーイしゃらくせい!」とついにぶちぎれてしまったのである。
これは、わずらわしさもさることながら、どうしてどこでも通用する券にならないのか、
どうしてどこでも通用するカードにならないのか、凌ぎをけずる各メーカーの競争も
わかるのだが、我が方へ、というエゴばかりっが感じられて、肝心のお客が
置き去りにされれてるのを感じるからでもある。
サイフから、クーポン券サービス券、エコバックスタンプ券など、全ての券を
廃棄してしまった。
ああスッキリした。そして心の中でこう叫んだのだった。「しゃらくせい!」