会社を辞める決意をした後、とりあえず上司には伝えたのだが、会社の長である代表に
直接言わなければならないのである。正直これが気が重いのだ。
この会社には、代表の部屋というのはなく、事務所の一番奥に代表が鎮座ましましているのである。
そこへ行くまでに、各部役員3名、事務員7名、課長2~3名をくぐり抜けていかなければ
ならないのだ。大げさに言えば万座の中で会社を辞める旨、申し述べねばならないのである。
ああ~気が重い…。(これがイヤさに辞職を撤回したいぐらいなのだが)(笑)
しかし、決意し上司にも伝えたとあっては、そう遠くないうちに言わなければならないのは
必定なので、腹をくくって「今日言おう」と決心した。
現代表も、わたしには気さくに話しかけてくれるので、かえって言いづらいところもあるのだ。
その日昼食を摂った後に言おうと思い、食堂でコーヒーを飲もうとパックコーヒーを
カップにセットしていると代表がやってきて覗きこみ、「それ、なんのコーヒー?」と声を掛けてきた。
代表はいつも従業員達と一緒に食事するのである。「UCCですけど」と言うと「UCCはわ
かってるけどコーヒーの種類は?」と言うので、「ああ…モカブレンドです」と言った。
「フーン、モカだったらちょっと辛いというか酸っぱいというか…」お、代表コーヒーには
詳しいのかな…。「エエ、モカ系やキリマンジャロは酸味が特徴ですからねえ」と言うと
「そうそうコーヒーによって色々あるからねえ」と言うので「ええ、ブラジルやコロンビアは
苦みが特徴ですし…」と答えると代表が「モンブランとかねえ」と言ったのだ。
「モンブラン??」ケーキでは聞いたことがあるが、コーヒーでは??「ブルーマウンテンとかね」
と続けたので、「ブルーマウンテンはまろやかで旨いですが、とても我ら庶民には…」と答えつつ
コーヒーにステックシュガーを入れた。
すると、目ざとくまた視線を止め、「Kさん砂糖入れるんだ」と言ってわたしの顔を見て
ニヤッと笑った。「エエ、ずっとブラックだったんですけど、会社に勤め出してからなんだか
甘みがほしくて入れるようになったんです」と代表をチラリと見て言うと、「そう…」と言って
苦笑いを返した。
この日、言えなかった…。
直接言わなければならないのである。正直これが気が重いのだ。
この会社には、代表の部屋というのはなく、事務所の一番奥に代表が鎮座ましましているのである。
そこへ行くまでに、各部役員3名、事務員7名、課長2~3名をくぐり抜けていかなければ
ならないのだ。大げさに言えば万座の中で会社を辞める旨、申し述べねばならないのである。
ああ~気が重い…。(これがイヤさに辞職を撤回したいぐらいなのだが)(笑)
しかし、決意し上司にも伝えたとあっては、そう遠くないうちに言わなければならないのは
必定なので、腹をくくって「今日言おう」と決心した。
現代表も、わたしには気さくに話しかけてくれるので、かえって言いづらいところもあるのだ。
その日昼食を摂った後に言おうと思い、食堂でコーヒーを飲もうとパックコーヒーを
カップにセットしていると代表がやってきて覗きこみ、「それ、なんのコーヒー?」と声を掛けてきた。
代表はいつも従業員達と一緒に食事するのである。「UCCですけど」と言うと「UCCはわ
かってるけどコーヒーの種類は?」と言うので、「ああ…モカブレンドです」と言った。
「フーン、モカだったらちょっと辛いというか酸っぱいというか…」お、代表コーヒーには
詳しいのかな…。「エエ、モカ系やキリマンジャロは酸味が特徴ですからねえ」と言うと
「そうそうコーヒーによって色々あるからねえ」と言うので「ええ、ブラジルやコロンビアは
苦みが特徴ですし…」と答えると代表が「モンブランとかねえ」と言ったのだ。
「モンブラン??」ケーキでは聞いたことがあるが、コーヒーでは??「ブルーマウンテンとかね」
と続けたので、「ブルーマウンテンはまろやかで旨いですが、とても我ら庶民には…」と答えつつ
コーヒーにステックシュガーを入れた。
すると、目ざとくまた視線を止め、「Kさん砂糖入れるんだ」と言ってわたしの顔を見て
ニヤッと笑った。「エエ、ずっとブラックだったんですけど、会社に勤め出してからなんだか
甘みがほしくて入れるようになったんです」と代表をチラリと見て言うと、「そう…」と言って
苦笑いを返した。
この日、言えなかった…。
描いたものです。
ブログちょっと覗かせていただきました。
色々活動しておられるようで、頭が下がります。
それに俳句や短歌もやられるとか…。
わたしも、少し俳句をかじっているので
親近感を覚えます。
今後ともよろしくお願いします。