日曜出勤の場合本社のほうの手伝いに行く。
そして時々焼却炉で一日ゴミ焼きをする場合がある。
この日もそうで、工場で出たパン生地・ダンボール、
などを工場の敷地にある焼却炉で燃やす。
この焼却炉の周りには、パン屑やご飯粒などが落ちるので、
すずめがよく寄ってくる。私は食パンを小さくちぎって撒いてみた。
すると周りで様子を見ていたすずめが、
一羽また一羽と舞い降りてきて、つつき始めた。
私が動くと飛び立ってしまう。こうして見ていると、
すずめと人間との間合いが、約五メートルだということに気づいた。
五メートル以内に人の姿が見えると、パンがあっても降りて来ない。
しかし五メートル以上空くと、一羽二羽と降りてくる。
さらに見ていると、すずめ達それぞれに個性がある。
パンをくわえるとすぐ飛んでいってしまうやつ。居ながらつついて食べるやつ。
様子をみつつついにはあきらめるやつ、つつきに来て追っ払われるやつ。
私は面白くなってそれぞれ“食い逃げ”“居食い”
“あきらめ”“追っ払われ”などと命名して眺めていた。
そのうちこれならどうだ、と食パンをほぼ丸ごと放り投げてみた。
こいつは持って行くには重すぎる、果たして“食い逃げ”は
持って行けるのか、しばらく見ていると、
一羽が舞い降りてきていきなりパンを持っていこうと、
くわえたまま飛び立とうとするが、やはり持っていけない。
バタバタと身を反転させながら尚も持っていこうとしているが
少し動いただけだった。
こいつ“食い逃げ”に違いない。そのうちに何羽か降りてきて
一緒につついていたが、やはりあまり動いていなかった。
「ヒヒ、無理無理」私はほくそえんだ。
しばらく焼却にかかった後覗いてみると「エ…」
なんと食パンが視界から消えていたのである。
あいつらついに持って行ったか。
すずめらの食べ物に対する恐るべき執念に舌をまいた。
その後もパンを色々な大きさにちぎって
すずめウオッチングを楽しんでいた。
すると何やら頭上に妙な気配を感じたので振り返ってみると、
なんとすずめが二羽、工場の屋根から私を見ているではないか。
ムム…もしややつらも私をウオッチング…。
焼却の火はめらめらと燃えていたのであった。
そして時々焼却炉で一日ゴミ焼きをする場合がある。
この日もそうで、工場で出たパン生地・ダンボール、
などを工場の敷地にある焼却炉で燃やす。
この焼却炉の周りには、パン屑やご飯粒などが落ちるので、
すずめがよく寄ってくる。私は食パンを小さくちぎって撒いてみた。
すると周りで様子を見ていたすずめが、
一羽また一羽と舞い降りてきて、つつき始めた。
私が動くと飛び立ってしまう。こうして見ていると、
すずめと人間との間合いが、約五メートルだということに気づいた。
五メートル以内に人の姿が見えると、パンがあっても降りて来ない。
しかし五メートル以上空くと、一羽二羽と降りてくる。
さらに見ていると、すずめ達それぞれに個性がある。
パンをくわえるとすぐ飛んでいってしまうやつ。居ながらつついて食べるやつ。
様子をみつつついにはあきらめるやつ、つつきに来て追っ払われるやつ。
私は面白くなってそれぞれ“食い逃げ”“居食い”
“あきらめ”“追っ払われ”などと命名して眺めていた。
そのうちこれならどうだ、と食パンをほぼ丸ごと放り投げてみた。
こいつは持って行くには重すぎる、果たして“食い逃げ”は
持って行けるのか、しばらく見ていると、
一羽が舞い降りてきていきなりパンを持っていこうと、
くわえたまま飛び立とうとするが、やはり持っていけない。
バタバタと身を反転させながら尚も持っていこうとしているが
少し動いただけだった。
こいつ“食い逃げ”に違いない。そのうちに何羽か降りてきて
一緒につついていたが、やはりあまり動いていなかった。
「ヒヒ、無理無理」私はほくそえんだ。
しばらく焼却にかかった後覗いてみると「エ…」
なんと食パンが視界から消えていたのである。
あいつらついに持って行ったか。
すずめらの食べ物に対する恐るべき執念に舌をまいた。
その後もパンを色々な大きさにちぎって
すずめウオッチングを楽しんでいた。
すると何やら頭上に妙な気配を感じたので振り返ってみると、
なんとすずめが二羽、工場の屋根から私を見ているではないか。
ムム…もしややつらも私をウオッチング…。
焼却の火はめらめらと燃えていたのであった。