2012/05/15
ぽかぽか春庭十二単日記>我が母の記(1)母孝行、タカ氏初めてのおつかい
5月13日は、母の日。
母の子として生まれて60余年、母となって30年近い。毎年いろんな母の日がありました。子ども達が小さかったころ、レンゲ(シロツメ草)の花で作った花冠を頭に戴せてもらい、どの国の女王戴冠式より幸せだと思ったこともありました。中国赴任中に、担任したクラス全員から「母の日、おめでとうございます。先生は私たち全員のお母さんです」と、花束をもらって感激したこともありました。
今年は。
5月2日に娘は東急ハンズへ出かけ、手作りコーナーに参加しました。二ヶ所をまわって、私には帆布のトートバッグを手作りし、姑には友禅型染めハンカチの染め物に挑戦してプレゼントしてくれました。
2日は、大雨だったので、池袋で待ち合わせするはずが、すれ違いになり、結局団地の中のファミレスで娘息子と夕食を食べ、プレゼントのバッグを受け取りました。
帆布に皮の持ち手をつけたバッグ

5月3日は、姑に母の日プレゼントを届けに行きました。娘からは手作りのカルトナージュ(布地貼り合わせ)の箱に入れた友禅染のハンカチ。私からはいつもの金一封熨斗袋。息子からは「おばあちゃんができずにいて困っている雑用を引き受けるお手伝い」です。息子は、電球を取り替えたり、棚の上の物を入れ替えたり、お風呂場の温風の具合が悪いというのでチェックしたり。
母の日に一番親孝行すべき夫、タカ氏は、というと。
夫の親孝行は、「母の日、ボクちゃんの初めてのおつかい」でした。
姑の希望で夕食はスキヤキになったのですが、2日には大雨で姑は買い物に出られませんでした。そこで夫が「スキヤキの材料を一人で全部買っていく」という親孝行をすることになりました。ところが。
夫は、コンビニでおむすび買ったりスーパーでカップラーメン買ったりはできますが、「一食分の食材をレシピの材料表にあるとおりに全部買って行く」ということを、生まれて一度もしたことがなかった人なのです。
まず、娘に「すき焼きって、何をどれくらい買うのか」と、電話をしてきました。娘は、材料とおおよそのグラム数などを教えて、「チチ、ちゃんと買えるかなあ。すき焼き用牛肉って言っても、いろいろあるから、ちゃんと銘柄を指定してやったほうがよかったかなあ。黒毛和牛とか知らないだろうし」と心配しています。夫は食べるだけの人。「おいしい、とてもおいしい、ものすごくおいしい」という基準しかないアンチグルメです。
夫は、「すき焼きのたれ」を買い忘れたほかは、一応材料は揃えて買ってきました。
姑は「上手に買えたねえ」と誉めています。おやおや、「誉めて育てる」のが、50年遅かったわね。男の子を「生活者」として育てるのは20歳までのしつけ、というから、夫が料理に関して何の知恵もないのは私の責任じゃないし、結婚後は家に寄りつかないから、妻からはしつけができなかったんです。
娘は、おばあちゃんが「上手に買い物できた」と誉めているので、くすくす笑っています。
すき焼きを私と娘で作り始め、食べて見ると、、、、娘「う~ん、まずくはないけれど、これだとうちで食べてる普段の生協の肉とあんまりかわらない。こういうイベントのときは、松坂牛霜降りとか、米沢牛A5ランクとか、ちょっとはいい肉を買うのがいいんじゃない?お正月に食べたのは米沢牛だったよね」と言います。夫は、「安くて大量の肉」が上手な買い物と思って、アメリカ牛肉を買ったのでした。
まあ、「初めてのおつかい」としては上出来ということにしておきましょう。買い物の知恵はだんだんとついてくるから、、、、って、還暦すぎの「はじめてのお使い」、これからどう育つのやらわかりませんが、姑87歳への息子60歳の親孝行。姑には格別の味のスキヤキだったことでしょう。
私からの金一封では、新しいリビング用扇風機がほしい、ということなので、娘と息子は、別の日に、電気屋へ同行することになりました。
「家庭的な夫」には恵まれなかった人生だけれど、母の日に、プレゼントをくれる子がいて、プレゼントをあげる姑がいる、幸せな母の日です。

母の日用ゼリー(生協既製品)
<つづく>
ぽかぽか春庭十二単日記>我が母の記(1)母孝行、タカ氏初めてのおつかい
5月13日は、母の日。
母の子として生まれて60余年、母となって30年近い。毎年いろんな母の日がありました。子ども達が小さかったころ、レンゲ(シロツメ草)の花で作った花冠を頭に戴せてもらい、どの国の女王戴冠式より幸せだと思ったこともありました。中国赴任中に、担任したクラス全員から「母の日、おめでとうございます。先生は私たち全員のお母さんです」と、花束をもらって感激したこともありました。
今年は。
5月2日に娘は東急ハンズへ出かけ、手作りコーナーに参加しました。二ヶ所をまわって、私には帆布のトートバッグを手作りし、姑には友禅型染めハンカチの染め物に挑戦してプレゼントしてくれました。
2日は、大雨だったので、池袋で待ち合わせするはずが、すれ違いになり、結局団地の中のファミレスで娘息子と夕食を食べ、プレゼントのバッグを受け取りました。
帆布に皮の持ち手をつけたバッグ

5月3日は、姑に母の日プレゼントを届けに行きました。娘からは手作りのカルトナージュ(布地貼り合わせ)の箱に入れた友禅染のハンカチ。私からはいつもの金一封熨斗袋。息子からは「おばあちゃんができずにいて困っている雑用を引き受けるお手伝い」です。息子は、電球を取り替えたり、棚の上の物を入れ替えたり、お風呂場の温風の具合が悪いというのでチェックしたり。
母の日に一番親孝行すべき夫、タカ氏は、というと。
夫の親孝行は、「母の日、ボクちゃんの初めてのおつかい」でした。
姑の希望で夕食はスキヤキになったのですが、2日には大雨で姑は買い物に出られませんでした。そこで夫が「スキヤキの材料を一人で全部買っていく」という親孝行をすることになりました。ところが。
夫は、コンビニでおむすび買ったりスーパーでカップラーメン買ったりはできますが、「一食分の食材をレシピの材料表にあるとおりに全部買って行く」ということを、生まれて一度もしたことがなかった人なのです。
まず、娘に「すき焼きって、何をどれくらい買うのか」と、電話をしてきました。娘は、材料とおおよそのグラム数などを教えて、「チチ、ちゃんと買えるかなあ。すき焼き用牛肉って言っても、いろいろあるから、ちゃんと銘柄を指定してやったほうがよかったかなあ。黒毛和牛とか知らないだろうし」と心配しています。夫は食べるだけの人。「おいしい、とてもおいしい、ものすごくおいしい」という基準しかないアンチグルメです。
夫は、「すき焼きのたれ」を買い忘れたほかは、一応材料は揃えて買ってきました。
姑は「上手に買えたねえ」と誉めています。おやおや、「誉めて育てる」のが、50年遅かったわね。男の子を「生活者」として育てるのは20歳までのしつけ、というから、夫が料理に関して何の知恵もないのは私の責任じゃないし、結婚後は家に寄りつかないから、妻からはしつけができなかったんです。
娘は、おばあちゃんが「上手に買い物できた」と誉めているので、くすくす笑っています。
すき焼きを私と娘で作り始め、食べて見ると、、、、娘「う~ん、まずくはないけれど、これだとうちで食べてる普段の生協の肉とあんまりかわらない。こういうイベントのときは、松坂牛霜降りとか、米沢牛A5ランクとか、ちょっとはいい肉を買うのがいいんじゃない?お正月に食べたのは米沢牛だったよね」と言います。夫は、「安くて大量の肉」が上手な買い物と思って、アメリカ牛肉を買ったのでした。
まあ、「初めてのおつかい」としては上出来ということにしておきましょう。買い物の知恵はだんだんとついてくるから、、、、って、還暦すぎの「はじめてのお使い」、これからどう育つのやらわかりませんが、姑87歳への息子60歳の親孝行。姑には格別の味のスキヤキだったことでしょう。
私からの金一封では、新しいリビング用扇風機がほしい、ということなので、娘と息子は、別の日に、電気屋へ同行することになりました。
「家庭的な夫」には恵まれなかった人生だけれど、母の日に、プレゼントをくれる子がいて、プレゼントをあげる姑がいる、幸せな母の日です。

母の日用ゼリー(生協既製品)
<つづく>