春庭Annex カフェらパンセソバージュ~~~~~~~~~春庭の日常茶飯事典

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ぽかぽか春庭「2003年の夏1」

2013-07-13 00:00:01 | エッセイ、コラム
2013/07/13
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>10年前の夏(1)日常茶飯事典

2003/07/03 木 曇り 
トキの本棚:『ション・レノン対火星人』

 日本事情、作文2コマ。

 通勤電車読書。行きで高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』読了。これまで高橋の小説を読んだことがなかった。評論がおもしろい人の小説はおもしろくないだろうという気がしていたので。

 タイトルからSFっぽい話かと思ったのだが、ぶっとんだ小説で、とてもおもしろかった。ホラー映画の死体シーンは大嫌いだが、活字にすれば読むことはできる。気持ち悪いのは同じだけど。でも発表された当時の85年に読んだとしたら、「すばらしい日本の戦争」が登場して死体描写が続く手紙が届いたあたりで、もう読む気がしなくなっただろうなあ。耐性少しは進歩。
 読後イメージは、なぜか『スズキさんの遍歴と休息』に似ていて、気分が同じになる。心情三派の残骸か。

 帰りは『資本論の世界』を読む。これはいつもは枕頭読書用の本。数頁も読まないうちに眠くなるための本なのだ。資本論を読み通したことないし、この本みたいな解説本すら読み通せなかった。 
 「はやりもの」のうちは手がだせず、すたれてきたあたりで「どれ、ひとつためしてみようか」というのが、私の「メジャーなものへの関わり方」。ようするに「みんなといっしょに、はやりもの」がいやなだけだろう。

  息子の隣の席のクレヨンしんちゃんは、資本論を愛読中とか。がんばれしんくん。21世紀の主体思想信奉者しんくんの成長を応援します。もしかしたら、君は地上最後の主体思想家になるのかも。ジョンイルだって、今じゃ、そんなものけっ飛ばしているのに。

本日のやっかみ:インテリげんちゃんの妻は3人目(4人目だっけ?)

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2003/07/04 金 晴れ
ニッポニア教師日記>授業

 ビデオ、会話3コマ。

本日のつらみ:何年も同じビデオで授業をして、ヤンさんの台詞も暗記

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2003/07/05 土 晴れ
日常茶飯事典>うさぎタイムの百円ショッピング

 午後、買い物。ダイソーで、ネット5枚と結束バンドを買う。
 ベランダの柵からタイムが出ないようにネットをはる。好奇心旺盛うさぎのタイムはテリトリーを広げようと活発に動き回る。雌のアスカと行動が違う。ベランダの柵の外は空中。今、ベランダに柵代わりにおいてある網戸、古すぎて真ん中が破れてきた。頭がつっこめれば、のぞいてみようとするタイム。破れた隙間から入り込み、9階から落ちたら終わりだ。
  昔、沢さんちの亀が9階ベランダから下に落ちて死んだことがあった。亀は好奇心から下をのぞいたのではなく、ただ単に落ちたのだと思うけど。

 一生を2DKの中ですごすタイムを考えるとかわいそうな気もするが、息子がいうには、学校のうさぎは2畳くらいのスペースで一生をすごす。宇宙からみたら、小さな惑星地球から出られもせずに一生をおくる人間も似たようなものなのだろう。
 金魚鉢の金魚は一生鉢の中ですごして、「毎日泳げて餌も豊富、ぼくはなんて幸福な金魚なんだろう」と思いながらすごすか。いや、別段何も考えないだろうけど、生物の体の大きさと行動範囲と棲息テリトリーの関係は、心理的なものなんだろう。
 一生を小さな山の村ですごし、ふもとの町に出ていったのは小学校の修学旅行だけ、なんて老人もいて、別段不幸な一生ではなし。村の中で充実した人生が送れればそれでよい。

 Aダンスの発表会用の衣装その他を買う。ダイソーの100円Tシャツ。監獄ロックは「ぼろぼろにしたジーパンとボロボロにひきさいたTシャツ」で踊るというので、ぼろぼろにしても惜しくないように100円Tシャツを買ったのだ。

 ダイソーは、地下一階地上5階。これが100円で手にはいるのかと感激するようなものもあるし、スーパーでは88円で売っているものもある。売り場を回るたびに、これを100円で売るために、作っている人はいったいいくらの手間賃をもらっているんだろうと思ってしまう。その賃金で一家が楽しく暮らせる額になっていればいいのだけれど。

 私たちがものを100円で買って、「100円だから、ぼろぼろに切り裂いて衣装にして、あとは捨てればいいや」と使い捨て商品とするために、作っている側は不当な低賃金を余儀なくされているのだとしたらいやだなあと思う。
 マックの59円ハンバーグのために、企業は牛肉や小麦を安い値段で買いたたき、生産者はたいへんだったという記事を読んだことがあるので、いらぬ心配してしまう。

本日の負け惜しみ:100円ショップでショッピングの楽しみ

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2003/07/06 日 曇り
日常茶飯事典>報道写真展

 恵比寿の東京写真美術館へ。2階で2003年報道写真展を見た。1階と3階はロバートキャパ展、アフリカ写真展をやっていて、私はそちらのほうが興味をそそられたけれど、もらった招待券は2階だけのものなので、2階だけ見て帰る。自分で入場券を買ってまで見ようとはしないところが、なんともケチ。キャパは大好きだし、アフリカも好きなのに。

 報道写真はイラク戦争報道など、迫力のあるものだった。現場に迫りその目で見てファインダーに納めてくるという行為をなしえる写真家の仕事を尊敬する。私は対象に近づけないもの。こわいから。

本日のそねみ:キャパのピンキーになりたかった

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<つづく>
コメント (2)
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