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ぽかぽか春庭「鶴岡-日本海旅行1」

2013-09-21 00:00:01 | エッセイ、コラム
2013/09/21
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十三里半日記9月(3)鶴岡-日本海旅行1

<8月30日(金)>
 大宮駅構内で缶ビールつまみなど買い物 23:48ムーライトえちご乗車。女性専用車は最後尾の6号車です。

<8月31日(土)>
 4:51新潟着 04:56~05:52白新線快速村上着  羽越線05:56~07:35 鶴岡着



 8月31日朝、鶴岡駅から出発。鶴岡公園を中心に擬洋風建築を探索しました。擬洋風建築というのは、明治初期に作られた「地元の大工さんの手によることが多い、西洋建築を模した建物」です。建築の報告はのちほどまとめて。
 サブテーマの「日本海、海の幸満喫旅行」。どんな旅も「おいしいものを味わう旅」になってしまうのですが、まずは、こちらのご報告。

 早朝でバスもレンタル自転車もなかったので、歩いて鶴岡市内を探索。駅に置いてあった観光マップを片手に、駅前の通りをまっすぐ歩いて日吉町商店街へ。シャッター下りている店が多いので、「これが噂の地方都市シャッター商店街か」と、一瞬思ったのですが、よく考えたら私の近所の店だって、土曜日の7時半にはまだシャッター開いてません。むしろ、鶴岡では開いている店もあったということが驚きなのでした。土曜日の朝7時半には営業開始。早起きさんの街です。

 山王神社脇を通って、市内を流れる川の橋に出ました。芭蕉が鶴岡に来たとき乗船した場所というのを見物してから、三雪橋を渡り、鶴岡カトリック教会へ。他の観光地はまだオープンしていないとしても、教会なら朝早くてもオープンしているだろうと思って。
 信者さん世話係のような人がいて、黒い顔のマリアさまのことなどの説明テープのスイッチをいれてくれました。司祭さんもお顔が黒い方でした。フランシスクス・スリ・ワルヨという神父さん。お名前から見て、インドネシア出身の方かなあと思います。



 教会から旧風間家へ。明治年間に建てられた豪商の家で、ひわだ葺きの屋根に石を並べた石屋根造りが特徴です。


石を並べた屋根

 藤沢周平原作の映画『蝉しぐれ』。主人公文四郎と幼馴染おふくとの再会シーンにこの家の座敷が使われたそうです。


 文四郎がおふくへのせつない思いを隠しながら対面するシーン、私もしばし佇んでみました。文四郎みたいなイケメンと対面している気分なんですが、傍から見れば蝉しぐれというより、セミの抜け殻がたたずんでいるみたいな。


 藩校の致道館を見学したおり、土曜日のイベントなのか、論語の講読が行われていました。まず師匠が音読し、広間に集まった人々はそれに唱和していきます。「学びて時にこれを習う、またよろこばしからずや」などの音読の声を聞いていると、高校時代の漢文授業を思いだしなつかしかったです。高校時代は、音読なんぞしなくても、黙読して意味を理解すればそれでいいじゃないの、なんで先生の発声どおりに真似しなけりゃならぬのかと思いましたが、人々の唱和音読を聞いているのはいい気分です。「学んでる!」っていう気分。

 致道館の門

 羽越線車内ポスターにあった建物を見学するため、鶴岡公園へ。明治初期~大正期の建物が移築復元されています。至道博物館、大宝館などを見学。
 市内博物館共通券を買ったので、観る予定のなかった藤沢周平記念館にも入館。藤沢周平好きなのに、館内でUVカットの帽子がなくなっていることに気づき、さっと一巡しただけであわててもとの道を戻ることにしました。公園内を散歩中落としたと見えます。ゆっくり歩いて戻ると、公園内のベンチの脇に落ちていました。だいたい、一回旅をすると、本やら傘やら、何かしら忘れ物落し物をしてくるのが常ですが、今回は落としたものを拾うことができて、よかった!
 博物館脇の茶店で「山形桃アイス」を食べました。

 羽越線からの庄内平野のながめ


 羽越線は、海を眺めるには最高の路線です。線路が海ぎりぎりのところを通り、打ち寄せる波、岩場で釣りをする人などが眺められます。

 新潟へ戻る途中、桑川駅近くに「道の駅笹川流れ夕日会館」を目にしました。下車して日本海の海の幸を食べたかったのですが、時刻表を持ってこなかったので、後続の電車予定がわかりません。電車すれ違い待ちの間に、駅舎の時刻表を眺めに出て、在来線の後続は50分後に1本あるだけとわかりました。はたして50分で食事を注文して食べて帰る時間があるかどうかわからなかったので、残念ながら桑川での食事をあきらめました。

 目についたのは、「ちどり」という食堂です。「ちょっと寂れた海の家、民宿」という雰囲気がして、海水浴シーズンが終わると寂しそうな印象ですが、あとでネットで調べると、岩牡蠣ほか海鮮料理で地元では有名な店らしかった。
 岩牡蠣やうにを食べたかったのに、岩牡蠣の旬は夏みたいで、次に食べるチャンスは来年になってしまいます。

 夕食は安全策で新潟についてからにしました。駅の周辺をうろうろ歩いて、女性客がひとりで入れそうな店をさがしましたが、居酒屋が多い。ひとりで入るにはちょっと気がひける店構えのところが多くて、どうしよかと躊躇していたら、急にどしゃぶり。まさしくゲリラ豪雨。
 あわてて目の前の店に飛び込みました。この店の屋号も覚えていないのです。
 生ビール、烏賊の一夜干し、煮魚、栃尾の油揚げを焼いたのをいただきました。栃尾の油揚げは、関東でいう厚揚げです。

 ともかく、私にとっては「一人居酒屋デビュー」でした。友人といっしょだったり宴会では居酒屋に入ったことがありますが、一人では東京でも地方でも入ったことなかった。
 お寿司屋などではたまにひとりでカウンター席ににすわることもありました。しかし、ひとりで飲食店に入るのは、牛丼チェーンやラーメン屋なら平気なのに、居酒屋は今まで入るチャンスがありませんでした。ひとりでお酒を飲みたい、ということがなく、ひたすら食べるのが趣味なので、食べる店にはひとりで入ってきたのですが。

 雨も小ぶりになったので、新潟駅へ。
 日本海のおいしいものをもっと食べたかったなあ、リベンジしなくちゃ、と思い、9月最初の土日も新潟に来ることにしました。

<つづく>
コメント (6)
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