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ぽかぽか春庭「朴ノ木の花と失せもの・半分おわりました、という愚痴」

2014-06-28 00:00:01 | エッセイ、コラム
2014/06/28
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十四事日記6月(5)朴ノ木の花と失せもの・半分おわりました、という愚痴

 毎年6月末日になると、「あ~あ、今年も半分終わっちゃった。元日の目標、何一つ達成していないのに」と、思います。毎年のことなのだから、元日に目標たてなければいいのですが、元日には、9月のジャズダンス発表会までに、1か月に1kgずつやせていけば、9kgの減量になり、ちょっとはスリムな体型で踊れる、と思うのです。

 でも、半年過ぎてみると、体重はむしろ増加しているという事実に気づき、「あらま、あと2か月で9kg減量めざすなら、1か月で5kgもやせなくちゃならない」となり、こりゃ無理だわ、とあきらめるのが毎年6月。

 無病息災とはいかなくても、有病息災でなんとか生きているのだからいいじゃないのと、自分をなぐさめつつ、毎日のこまごまとした雑事に追われて、あれもこれもできないまま、一日が終わっていく、その繰り返し。

 でも、でも、そうやって「どうでもよい日常」を積み重ねていけることが「平凡な暮らしの幸福」なのだからと、納得しつつ、昨今のきなくさい世相に身震いも感じてしまいます。

 醜いセクハラ野次をうやむやに済まそうとする都議会。「平和の党」を標榜してきながら政権にしがみつきたいために「平和」とは自国を守るための戦争することと、平和の中身まで変えてしまいそうな政党。何が何でも戦争できる国にしたい与党。被災者に支払うお金を拒否して自社の社員にはどこよりも高いボーナスを支払う電気会社。
 就活に走り回っている学生を見ると気の毒になるような、正社員の数を減らして非正社員の労働者ばかりが増えていく社会。
 もはやこの世は「失われた社会」になりなんとしている、、、、、

 と、憤っている間に、身の回りからいろんなものが失われています。
 加速度的に脳の働きは悪くなっているとはいえ、私の脳に欠陥があるのは子供のころからのことで、いろんなことをすっぱりと忘れてしまうのも、もの心ついたらそうだった。今更「認知症が始まったので物忘れするようになった」とは思えないので、はたしていつからが「認知に不自由なお方」となりつつあるのか、なって久しいのか、区別がつかない。

 ぽっとしたことで、まったく無意識に行動することがあり、無意識にものをどこかにおいてしまうと、その置き場所をきれいさっぱり忘れてしまうのです。鍵、めがね、財布、ケータイこれらのものは、毎日行方不明になります。

 ジャズダンス発表会に使う大判スカーフ。ミサイルママが買ってきてくれたのを、どこかにしまい忘れてしまったので、もう一度買ってきてもらうという余計なお手間をかけさせて、これで発表会も安心と思ったら、スカーフ、生協宅配の保存食品が積み重なっているところにホイとおいてあるのが見つかりました。
 スカーフが出てきたら、今度は衣装の青いシャツが行方不明。ミサイルママに見放されて、「もうこのシャツはお店に売っていない」と、突き放されてしまいました。うぇ~ん泣。

 飯田橋の銀嶺ホール映画パスポート。夫から借りてきたのをパソコンの横においてあったはずが、見当たらないので、「そして父になる」を見るために、千円だして再発行してもらいました。映画見た次の日に出てきました。

 青い鳥さん宛てに、一か月に10枚送る絵ハガキの束、6月後半と7月分をまとめて入れておいたビニール袋がどっかにいってしまった。
 やっちゃんの送ろうと思っていた「酒類研究所」の醸造についてのパンフレットを封筒に入れて宛名も書いたのに、その封筒がなくなった。不思議。

 キャンパスの中の朴の木に白い大きな花が咲いているのを見つけて、写真を撮ろうと思ったら、カメラがない。たぶん、探せばどこからか出てくるのだろうけれど。腕時計が見当たらなくなったけれど、2週間して出てきましたから。

 朴ノ木の花、神代植物園で撮影したのがあったはずですが、写真ファイルを見てもみつからないので、借り物の写真。こんな花です。


 何もかもが私の身の回りから消えてしまう。
 そのうち、この国も私のまわりから消えてしまうのだろう。
 そんな「失せもの」ばかりの日常です。あ、なくならないで増えていくものもあるのでした。私の体脂肪。

<おわり>
コメント (8)
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