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ぽかぽか春庭「2003年の動物園授業」

2015-11-05 00:00:01 | エッセイ、コラム
20151105
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003三色七味日記(4)2003年の動物園授業

 2003年の三色七味日記11月を再録しています。
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2003/11/13 木 晴れときどき雨 1047
ニッポニア教師日誌>動物園で授業

 先週約束したとおり、1時に図書館の前で待っていたが、誰もこない。雨が降ったりやんだりしていたので、皆通常授業だと思って教室にいったのかな、と思ってベンチにすわっていたら、ぼちぼちと集まってきた。教室でお弁当を食べてしまった人もいる。

 雨のなか、こども動物園へ。徒歩で5分で到着。遠足の小学生保育園児が帰宅する時間。入り口で入場券買っているときは雨が強かったが、屋根のあるレスト広場へ行くころにはやんでいた。

 最初私が引き馬にチャレンジ。「みんなも乗りなさいよう」と勧めてみたが、「こわい」と言う人、バドのように「内モンゴル草原で馬を走らせてきたんだから、ここで引き馬に乗ることないです」という人も。内モンゴル草原か。いいなぁ。
 各自持参のお弁当を食べ、私はりんごとチョコレートを配り、「はい、食べながらレポート発表をやりましょう。」

 ウ-さんの日本文化発表は「国名の由来」先週私が学生になぜ日本という国名ができたのかを概略話したとき、うーさんは欠席していた。話題がだぶってしまい、学生へのうけはイマイチ。しかし、一番日本語ができないウーさん、インターネット資料を切り貼りして、3頁のレジュメを作ってきた。「レジュメはA4一枚にまとめること」という「レポート発表の注意事項」を理解していないための3頁なのだが、いっしょうけんめいやったということでよしとしましょう。

 それからコアラ舎へ行く。コアラは寝ていたが、一匹はときどき動くので、留学生達「かわいい」と大喜び。
 コアラ舎の前で写真をとっていたら、飼育係のおじさんがユーカリの枝を持ってきて、葉っぱをとり、「においをかいでごらんなさい」と言う。強い特長のある香り。「ユーカリメンソールと言って、薬品にも使われている成分です」と教えてくれた。話し好きそうなので、コアラについて生息地やユーカリのことなどいろいろ質問した。
 質問への答えの中で、留学生に理解がむずかしそうな言葉を私が「留学生にもわかる日本語に翻訳して伝える。ところどころに茶々をいれ、学生はどっと笑う。

 コアラは、一生をほとんどユーカリの木のうえですごす。水を飲みに2週間に一度くらい木からおりるほかは、樹上生活を続けるというので、「落ちたりしないんですか」と私が質問。飼育係の答え「年寄りになって、身体が弱ると落ちることもあります。若いコアラでは、交尾期に雄が雌を追いかけて無理矢理迫ると、雌がいやがって落ちたりします」というので、「ほらね。コアラも若いと下手なのよね、何事も経験よねえ」とチャチャを入れる。留学生、経験ありの人は、げらげら大笑い。何をいっているのかわからず、ぽけっとしている学生も。

 冗談と笑いの連続。飼育係に「詳しい説明をありがとうございました」とお礼をいうと、飼育係は「先生、お話、おじょうずですねぇ。全国を公演して回れますね」と言う。「お笑い芸人めざしてます!」と答えた。
 わたし、女流落語家、女流講談師になればよかったと、思う。修行の道はつらかろうが、二十歳で入門したとしても、30年続けていれば、いまごろは真打ちになれたかもしれないのに。う~ん、気づくのがおそすぎた。いや、私の場合万年前座か二つ目か。

 ワラビー、カンガルーだちょう、エミューを見る。カンガルーの赤ちゃんがおなかに入っているのをみて、学生たちまたひとしきりはしゃぐ。

 広場でハンカチ落としをして遊んだ。ぼうっとしているので、私は数回鬼になった。鬼は円周を走らなければならない。遊ぶのは大好きだが、疲れた。最後に私が鬼になったところで、おしまい。鬼の罰ゲームとして、お得意の前後開脚を披露。どこでもすぐ足を前後に180度開く芸を披露する。っていうか、これしかできないんだが。ホントは32回のグランフェッテくらいやって見せたいけどね。足が回らず目が回るだけ。

 園内移動のミニトレインに乗って正門へ。キリンに「葛の葉」をやる体験をした。きりんは一番ちいさいのが小夏ちゃん。長い舌で葉っぱを食べる。

 写真をとって、解散。雨でどうなるかと思ったが、楽しい一日になった。最後に「今日の作文宿題は、タイトル動物園でもいいし、コアラを見た日でもいいし、」と、言うと「えっ、そんなあ、書くんですかあ」とブーイング。「日本語の授業なのに、遊んだだけでおしまいになるわけないでしょ。宿題宿題!」

本日の負け惜しみ:コアラよりは経験豊富


2003/11/14 金 晴れ 1048
日常茶飯事典>化石掘り地層見学ハイキング

 息子、城ヶ島へ地学の理科見学。地層を見る遠足。7時半頃担任から電話。出欠の確認。いつも遅刻と欠席なので7時半集合に間に合わないと思って心配しての電話。必ず出席する生徒なら先生も来るか来ないか心配することもないのに、息子の場合、すぐ休むから。

 息子は、「日曜地学ハイキング」で一度城ヶ島地層見学をしている。地団連主宰の「日曜地学ハイキングに」毎月参加し、親子3人で化石を掘ったり地層をながめたりした。
 城ヶ島へ行ったのは、息子が4年生、娘が不登校の最中。家から出たがらず、お日様にあたらないため、青白い顔になっていく娘が気がかりだったから、「日曜地学ハイキング」の毎月のイベントはほんとうに救いだった。

 恐竜好き、化石好きからの「地学ハイキング」入会だったが、荒川、大崎海岸、丹沢山中、秩父山中、いろんなところへ化石掘りにいった。私が好きな古生物は恐竜じゃなく、カンブリア期のへんてこ生き物だから、化石を掘り当てることはないけれど、息子と娘が、ハンマーとタガネで貝の化石を掘り出して大喜びしている姿を眺めているだけで、よかった。

 ピカイアから脊椎動物が進化してDNA競争を制したが、カンブリア期のオパビニアがDNA競争に勝っていたら、いまごろ地球はナウシカのオームだらけ。アノマロカリスが勝つか、ピカイアが勝つかは微妙な地球の温度とか海中塩分濃度とかが影響したのかも知れないなあ、巨大隕石がひとつ落ちたことで、現在の地球を制しているのが、恐竜の子孫ではなく、人間になってしまたのだしなあ。
 地球にとっては、恐竜の子孫のほうが地球に優しかったかもしれない、などとぼんやり考えながら、子ども達の化石掘りを眺めていた。

 家にとじこもって、毎日のようにケーキを焼くこと、月に一度化石を掘りにいくこと、このふたつが不登校中の娘の活動だった。娘は、地層の勉強ができるからと地理学科を選んだけれど、本当は「ケーキ職人になりたい」と言っている。どの道であれ、好きなことが出来る人生を見つけられればいい。

本日のつらみ:私がアノマロカリスの子孫だったら今頃は、、、いや、やっぱりアノマロカリスの落ちこぼれ

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20151105
 10月に親子3人で行った国立科学博物館の「生命大躍進」展の図録はまだ息子閲覧中で、私まで回ってきていないので、百均本で『地球の素顔』というNHKの「プラネットアース」シリーズの書籍版を買ってながめています。テレビドキュメンタリーの一部分がDVDになって本に付属しているのですが、まだ見ていません。

 地球46億年の時間の流れに思い巡らせるのが、好きです。私の一生は、ほんの一瞬にすぎないなあ、とか、過去何回か起きた「生物の大絶滅」を思い、人間が絶滅したあとは、どの生き物が知的進化をとげるのだろうかと、想像します。一説にはゴギブリとか。

 SFでは、核戦争で人類大絶滅したあとも、細々と退化した人類が生きのびるお話が作られていますが、果たして、人類は生き残れるのか。
 恐竜大絶滅は隕石衝突という、恐竜にはなんの責任もない、宇宙の輪廻による出来事でしたが、人間は自ら大絶滅へのシナリオを書いている最中。人間大絶滅が千年後なのか、1億年後かわからないけれど。せめてドラえもんが誕生する2112年までは人類存続していないと、ドラえもんがのびたに会えないじゃないですか。
コメント
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