2012/09/09
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十二単日記2012夏(6)箱根駒ヶ岳
2年前の姑との箱根旅行では、海賊船に乗って芦ノ湖を渡る、という定番コースにしたので、駒ヶ岳山頂へは行きませんでした。
娘は、「私は高いところから下の景色を見下ろすのは大好きだけれど、自分の足でえっちらおっちら登る苦労はしたくない。だから、ロープウェイやケーブルカーで頂上へ行ける山がいい」と言うのです。
今年の「母と娘の二人旅行 in はこね」
二日目のメインイベントは、駒ヶ岳登山。登山といっても、ロープウェイで。
空中に浮かぶローブウェイ、早雲山から大涌谷の上へ。大涌谷から芦ノ湖へ、山の上にもくもくとある雲の上に、富士山の頭が見えていました。
♪頭を雲の上にだし 四方の山を見下ろして、という歌の通り。
2年前に来たときは曇り空で、富士山が全然見えなかったのが心残りでしたから、頭の上だけでも富士が見えてよかったです。
娘は、写真で見る頂上のあたりが白い富士しか知らなかったので「え~、富士山って、夏でも頂上には雪があるとばかり思っていた」と、夏富士の光景を喜んでいました。
桃源台駅から登ってきたロープウェイとすれ違う
ロープウェイ終着の桃源台駅から湖尻まで散歩。暑かった。
湖尻から箱根園まで伊豆箱根鉄道の遊覧船に乗りました。
箱根園の中は「通俗観光てんこもり」といった雰囲気で、今回のテーマは「通俗」なんだから、ひとつくらい何かやってもいいかなと思ったのだけれど、娘は「子ども動物園」を横目でちらりと見ながら「うん、アルパカが見えたからいいや」と言うのでパス。水族館をみたいと言っていた娘、「外観から見て、中味はショボいだろうと思うのでパス」
ということで、まっすぐロープウェイ駅へ。
駒ヶ岳ロープウェイは、7分間で頂上へ。標高1,357m。
頂上に近づいてくると霧が登ってきて、頂上駅は霧の中。360度真っ白で何も見えません。おまけに「頂上付近の気温は18度」とある注意書きを見落としたので、シャツ1枚ではちょっと寒いくらい。
歩いた方が暖かいだろうと元宮神社まで歩き、由来の説明などながめる。
「今から2400年前、第五代孝昭天皇のころ、聖占仙人(しょうぜんしょうにん)が、駒ヶ岳山頂に神仙宮を開き云々」という由来を読み、う~ん、2400年前だって、ここらまで登ってきた弥生人だか縄文人はいただろうけれど、仙人の名前を書いちゃうのはいかにもウソっぽいなあと思いながら、やはり俗に通じるためには、ありがたげな仙人の名前が必要なのだろうと納得する。
40年前の卒論テーマが『古事記』だった私としては、第五代孝昭天皇なんていう「実在しなかったとされる天皇」の名が堂々と由来書に書かれているのを見ると、「イギリスのネス湖にはネッシーがいて、箱根芦ノ湖にはアッシーがいる」という説も「信じるものは幸いなれ」と思う。
展望台まで歩き、娘は「20分くらい歩いただけで、もう十分に登山気分。私、30分以上歩くなんて絶対無理。ロープウェイ登山で十分だ」と言う。足の弱い現代人類です。
展望台もあたりは真っ白。しばらくベンチに横になって待っていました。娘が、「霧の切れ目で下の街が見えた」というので、起きました。
下界に見える街並は小田原。ぼうっとして海岸線はあまりはっきりしていないけれど、街の向こうにあるのは相模湾のはず。
残念ながら、駒ヶ岳山頂からは富士山は見えませんでしたが、相模湾もチラ見できたので、下界に戻りました。
箱根港で下船。
3時すぎにおそいランチを取り、バスで箱根湯本へ。
小田原をすぎたあたりで、ちょうど富士山のてっぺんあたりに陽が沈む光景も見えて、1日目はガラスの森美術館でゆっくり、2日目は駒ヶ岳でのんびりという、急がない旅の2日間、娘は「食事は全部おいしかった」と満足していたので、「ごほうび旅行」としては大成功だったと思います。
新宿でロマンスカーを下り、帰宅しました。
<つづく>
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十二単日記2012夏(6)箱根駒ヶ岳
2年前の姑との箱根旅行では、海賊船に乗って芦ノ湖を渡る、という定番コースにしたので、駒ヶ岳山頂へは行きませんでした。
娘は、「私は高いところから下の景色を見下ろすのは大好きだけれど、自分の足でえっちらおっちら登る苦労はしたくない。だから、ロープウェイやケーブルカーで頂上へ行ける山がいい」と言うのです。
今年の「母と娘の二人旅行 in はこね」
二日目のメインイベントは、駒ヶ岳登山。登山といっても、ロープウェイで。
空中に浮かぶローブウェイ、早雲山から大涌谷の上へ。大涌谷から芦ノ湖へ、山の上にもくもくとある雲の上に、富士山の頭が見えていました。
♪頭を雲の上にだし 四方の山を見下ろして、という歌の通り。
2年前に来たときは曇り空で、富士山が全然見えなかったのが心残りでしたから、頭の上だけでも富士が見えてよかったです。
娘は、写真で見る頂上のあたりが白い富士しか知らなかったので「え~、富士山って、夏でも頂上には雪があるとばかり思っていた」と、夏富士の光景を喜んでいました。
桃源台駅から登ってきたロープウェイとすれ違う
ロープウェイ終着の桃源台駅から湖尻まで散歩。暑かった。
湖尻から箱根園まで伊豆箱根鉄道の遊覧船に乗りました。
箱根園の中は「通俗観光てんこもり」といった雰囲気で、今回のテーマは「通俗」なんだから、ひとつくらい何かやってもいいかなと思ったのだけれど、娘は「子ども動物園」を横目でちらりと見ながら「うん、アルパカが見えたからいいや」と言うのでパス。水族館をみたいと言っていた娘、「外観から見て、中味はショボいだろうと思うのでパス」
ということで、まっすぐロープウェイ駅へ。
駒ヶ岳ロープウェイは、7分間で頂上へ。標高1,357m。
頂上に近づいてくると霧が登ってきて、頂上駅は霧の中。360度真っ白で何も見えません。おまけに「頂上付近の気温は18度」とある注意書きを見落としたので、シャツ1枚ではちょっと寒いくらい。
歩いた方が暖かいだろうと元宮神社まで歩き、由来の説明などながめる。
「今から2400年前、第五代孝昭天皇のころ、聖占仙人(しょうぜんしょうにん)が、駒ヶ岳山頂に神仙宮を開き云々」という由来を読み、う~ん、2400年前だって、ここらまで登ってきた弥生人だか縄文人はいただろうけれど、仙人の名前を書いちゃうのはいかにもウソっぽいなあと思いながら、やはり俗に通じるためには、ありがたげな仙人の名前が必要なのだろうと納得する。
40年前の卒論テーマが『古事記』だった私としては、第五代孝昭天皇なんていう「実在しなかったとされる天皇」の名が堂々と由来書に書かれているのを見ると、「イギリスのネス湖にはネッシーがいて、箱根芦ノ湖にはアッシーがいる」という説も「信じるものは幸いなれ」と思う。
展望台まで歩き、娘は「20分くらい歩いただけで、もう十分に登山気分。私、30分以上歩くなんて絶対無理。ロープウェイ登山で十分だ」と言う。足の弱い現代人類です。
展望台もあたりは真っ白。しばらくベンチに横になって待っていました。娘が、「霧の切れ目で下の街が見えた」というので、起きました。
下界に見える街並は小田原。ぼうっとして海岸線はあまりはっきりしていないけれど、街の向こうにあるのは相模湾のはず。
残念ながら、駒ヶ岳山頂からは富士山は見えませんでしたが、相模湾もチラ見できたので、下界に戻りました。
箱根港で下船。
3時すぎにおそいランチを取り、バスで箱根湯本へ。
小田原をすぎたあたりで、ちょうど富士山のてっぺんあたりに陽が沈む光景も見えて、1日目はガラスの森美術館でゆっくり、2日目は駒ヶ岳でのんびりという、急がない旅の2日間、娘は「食事は全部おいしかった」と満足していたので、「ごほうび旅行」としては大成功だったと思います。
新宿でロマンスカーを下り、帰宅しました。
<つづく>