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混雑を避けて郊外へ

2014-04-27 20:05:00 | お出かけ

▲33番菊水寺。参道の八重桜が咲いているだろうとの目論見通りでうれしい

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 GW後半は帰省予定なので、前半のうちに行っておこうと秩父へ。とはいえ、市中は羊山公園の芝桜混雑必至なので、バスに乗って郊外に脱出。

 32番を目指す。松井田バス停から徒歩約1時間とある。ちょっと古巡礼道から外れてはしまったが、ほぼそんな時間で到着。のったり歩く私にしては珍しいハイピッチである(いつも予定時間より3割増しの時間がかかる)。
 最寄りのバス停から1時間歩かせるなんて、31番もそうなんだよなぁと、同じく不便な札所を思いながら、ウグイスの絶賛求愛ソングとクマンバチの絶賛縄張り主張ダンスをかいくぐって到着。
 山門をくぐって階段を上がると、「すぐ団体が来るから先にお納経帳を出して」と言われ、手もあわさないうちに納経帳を出す。直後にやってきた白装束の添乗員のネームプレートは、見覚えのあるツアーのだったから別にいいんだけどね。
 本堂に写経置き場があったが、一応観音巡礼なので観音堂に納めるのが筋かと思い石段を上る。


▲32番法性寺。本堂の奥に観音堂がある。岩盤の上に建つ、総欅材の三間四方舞台造り。ミニ清水寺といった感じ。

 下から見上げると迫力ある舞台づくり。脇の階段から観音堂に上がれる。ちなみに、お灯明や線香を上げることはできず、その場にロウソクと線香を納めてくる形のようである。無人の貴重な建物を失火で失うことはできないから、納得といえば納得である。
 観音堂の奥には砂岩が露出しており、なんでもかつて海の底だったという。
 ここにはさらにお舟観音という奥の院があるが、危険そうなのと時間の兼ね合いで割愛。

 本堂に戻って、納められなかった写経を納めて、納経帳を受け取る。 


▲32番は般若山法性寺という。般若は弘法大師が当地で大般若経600巻を一晩で書き上げたということから付けられたようで、この辺りの地名も般若という。だから、山門の般若の面はチト違う気が…。

 写真を撮りながら寺を辞する。
 道すがら、秩父大神社とか日本武神社とかをたらたら見ながら(ともに舞台がある。とくに日本武神社は小鹿野歌舞伎の幕開けとなる)、今度は古巡礼道をたどって松井田バス停に戻る。

 ひとバス停分歩いて、泉田から北に進路をとる。
 33番菊水寺まで約35分。
 途中、「ようばけ」というジオパーク的地層の露出ポイントがあり、ガイドブックはそこに寄れと記す。いやぁ、地層の露出は小千谷にもあるから別にいいかぁと思ったのだが、とある事情で足を向ける。崖のことを「はけ」というのは東京(武蔵野地区)でも同じだ。
 要は、先ほどの法性寺と同じく、ここが海の底であったという証拠である。

 で、ようばけに化かされたのか、この後曲がらなくてもいいところ曲がってしまい30~40分ほどさまよう。さまよっているところで太々神楽の音が聞こえてきたりして、それはそれで楽しいのだが、疲れた、
 ハッと気づいて正しい道に戻ることができた。


▲33番に向かう途中、町の看板の下にこんな手書き看板が。「かな」ってなんですか、「かな」って…?

 見覚えのある巡礼道の札を見つけ、安心して進む。
 ここから20分足らずで菊水寺に到着。先ほどのツアーのバスも見える。多分、31番辺りにも寄ってきているんだろうな。
 ツアー客の中に先ほど32番で会った私のことを覚えている人がいて、「歩くの早いですね」と声をかけてきた。いや、私32番から直接ここにきているから、バスツアーと同じ行程をとっているわけじゃないんすけどね。

 1週間ほど前、33番の参道の八重桜が咲き始めましたという小さな情報を得て、満開になるのは1週間後だろうと踏んでの今日のお出かけである。33番に行くのならついでに32番という行程組立であった。要は、歩く距離が長い所は涼しいうちに行っておこうという打算である。
 その甲斐あって、参道の八重桜は満開であった。先ほどのツアー客も浮かれて「大阪造幣局みたい」なんて口走っている。いや、規模が違いますがな!!
 背の高い男性なんて桜に突入しそうな感じなのよね。

 本尊の手前に土間があり、参拝者はそこで参拝することにある。お灯明も線香もその土間で行う。鐘が土間の外にあるから、参拝の手順がどうしたら正しくなるのか迷うわ。とはいえ、無事納経し、朱印を頂戴する。ついでに散華の台紙も購入。500円と安いから小さいものかと思ったら、観音様の大ポスターでびびった。
 散華はシールだから、甥っ子姪っ子に張ってもらうと喜ぶだろうなぁと思いつつ、でもその後にサインペンでぐしゃぐしゃにされるであろうことが容易に想像された(笑)

 参拝が終わったのでたっぷり桜を撮影して来た道を戻る。
 


▲まだ菜の花畑が。この辺りからだと武甲山も中央の低山(秩父ミューズパークのある丘)の向こうにピョコッと山頂だけが見える状態。


▲果樹の下に恐らくカキドオシが一面に



▲山菜の木の芽(アケビの芽)って秩父では食べないのね。にいがたではキロ単価が一番高い山菜との情報も


▲植物園以外で初めて見たウグイスカグラ


▲ラショウモンカズラのつぼみ


▲セリバヒエンソウ(芹葉飛燕草)。花の形が面白いが外来種。


▲あちこちでこいのぼりが気持ちよさそうに泳いでいた。子どもの名前を入れた吹き流しを新調するのが秩父流らしい(こいのぼり本体は持ち回りのところもあったが、どこも吹き流しは新しかった)


 バス停で作ってきたいなりずし(賞味期限切れのちらしずしのタネ使用)を頬張り、缶ジュースを一気飲み。

 ほぼ時間通りに来たバスに乗って秩父の駅に戻るが、市中でやはり芝桜渋滞にはまる。20分ほど余計に時間がかかった。
 駅は芝桜観光客で大にぎわいで、帰りのレッドアロー号は17時まで満席状態だとか(14時半現在)。まぁ、はじめから各駅停車とかで帰るつもりだから関係ないんだけどね。

 結構ずっしり疲れて、帰宅後歩数計を見たら3万歩オーバー、約22キロ歩いた計算であった。