▲噂の三重芯二尺は大玉初弾
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今年から会場を変えた妻有雪花火。
会場となるベルナティオはホテルやゴルフ場を有し、広大な山中の台地に花を植えたりネイチャーハイクをしたりと、山奥にある新潟のホテルとは思えない、垢ぬけたところである。
仕事がらこのホテルのことはよく知っており(某社ツアーもありますし)、また12年前にはお世話になった。
そのため、会場がココと分かった瞬間にホテルに予約を入れた次第である。
当日、友人の車で早めにホテル入り。とはいえ、部屋に入れるのは15時である。
とりあえず手続きをしつつ、12年前にお世話になったことのお礼を述べる。こちらが恐縮するほどに心配してくださってちょっと困った。実家、一部損壊レベルで、基本手を入れずにそのまま暮らせているので、震央至近とは言え比較的問題なかったんだよね。
荷物を預けて、母と風呂に入りに行く。
露天風呂の目の前には雪の壁。冷たい空気は長風呂可能。とはいえ、そろそろ入り口の偵察をしなければ…とういうことで、母を置いて外に出る。すでにシャトルバスは運行を始めており、最初のバスに乗ってきた人が列を作っていた。
あれ、列は三脚組だけだぞ? しかも知った顔多すぎるんですが…w えらい遠方からやってきている人もいるんですが…w
ま、まぁ、開場は17時だもんね~。時刻はまだ13:30をまわった辺り。
三脚を置き、最後尾のプレートを拝受する。とりあえず、この後方が来るまではここで待っていることにする。ところが、1時間たっても次のバスが来ない。混雑時には10分おきにバスを走らせますって書いてあったけれど、全然まだ混んでいないってことなんだね~。
まだ青空が見える雪原で、まったりと過ごす。
結局、次の一団がやってきたのは14時もだいぶ過ぎたころであった。
最後尾プレートを順送りし、ホテルに戻って部屋に入る。そこで荷物整理をし、防寒具を着こむだけ着込んで再度出陣。
今度は一般客の行列もでき始めていたよw
開場時刻の17時となった。
先頭からしずしずと…って、やっぱり今年も走るんですかい!? まぁ、今年はお花畑の間じゃなくて圧雪してある雪の上だからまだましなんだけれど、もうこういう走るの止めてほしいなぁ…。
とはいえ気は急くので、雪走りモードで。三脚エリアは今年もなかなかトラップ満載で、時折スポスポ埋まりながら進む。ほんと!クロカンスキーマジで欲しい。
そして、何とか隙間を見つけて一人入れていただくことに成功する。その節はありがとうございました~。
思いっきり左下がりの斜面なので、雪で足元補正。とりあえず、三脚を立てる。
振り返れば、後ろの小山をわしわし歩いていく人がいる、いいなぁ、あの高低差。って、知っている顔が続々。心揺れるものの、やらねばならぬことがある。
光の種まいてこなくちゃ!
入場したところでLEDをひとつもらった。これを目の前の雪原に置けば、それが夜には光り輝く。
この「妻有雪花火」は大地の芸術祭の冬バージョンなのである。雪原を舞台に光の花を描き、そこに花火を打ち上げるという「作品」なのだ。
だからこのLEDを雪原に植えることは大切。
もちろん、主要部分はボランティアが1週間かけて整備している。私たちは、その後にちょっとだけパワー注入するのみである。
どうせならカメラの位置から見える場所にということで、ちょっと中腹まで頑張って上がってみたよ。そこの黄色い光を発するLEDを置いて戻る。
戻ったころには空から白みが失われつつあり、徐々に雪原にカラフルな光が浮かび上がってきた。
▲諸事情でスマホ画像を上げる。なお、左側のおどろおどろしいのは、多分上越国際当間ゲレンデのナイターの模様。バリバリのスキーヤーだったころ、自分の好きだったゲレンデなんですが(表玄関からはめっちゃ遠いけれど、人が少なく雪質最高だった)
一般観客も奥までずずずいって入ってくるようになり、母もこんな奥まで上がってきた。
そうしてようやく、打ち上げ開始でございます!
▲始まってみたら、すっげーワイドであわてた。多分、みんながあわてたw
え、こんなワイドなんて聞いていませんよ~。どこにも書いてませんよ~。ってことで、あわあわあわ。
しかも音楽付きでテンポ早い!
ちょっ、ちょっと待ってぇ!!! という心の叫びも虚しく、花火は進行していく。
▲もうはみだしますがな、入りませんがな、どないしてくれんねん
(意訳:うれしい~)
▲左の玉、これもっといっぱい上げてみてくれ
▲左側に大玉が配置されている。大きな小割の千輪は好きだ
テンポよくシーンがころころ変わって進行していく。
正直なところ、撮り損ねている玉も多いのだが、ここまで圧倒されるともう笑うしかない。シャッターを押しながら、体が自然とリズムを刻む、ステップを踏みそうになる。
▲思わず声出た
なになになに、今の色変化! ぶしゃーっとなって、ギュイーンと色変わったよ!! ちょっと待って、置いて行かないでぇ~!
▲前の声が終わらないうちにコレ来た。遅れて上の玉が来て、声ひっくり返った
ワァオ!! これもまたなんじゃこりゃ! もう楽しくて仕方ない! 笑いがこみ上げる。
▲そしておなじみのぐ~るぐる。見慣れたと言え、ワイドで攻められるとたまらん。どんだけ量産しているの、コレ!?
▲とはいえ、良玉重ねすぎて反省して、これは1発で切ろうとしたら、早いテンポで次の玉が来て途方に暮れる…。
これ、もう少し視点が上に上がると、大玉が高度感出て変に重ならなかっただけに、いろいろと地団駄踏みたくなる。すでに足が躍り始めていて、うっかりリズムで雪に足が沈んだりした。シャッターは離さなかったよ!
▲二尺2発目
あれだけ早いテンポの中、ゆったりとゆるやかに火の尾を引いて降りてくる様子がほんっと美しい。大玉二尺の圧倒的存在感。大玉の正義。
▲小型煙火、どんだけ仕込んどるんや
▲この足元の無駄な点滅、最高じゃ
▲そして、再び千輪まつりが始まる
▲どんだけ千輪ぶち込んでいるの!?
大玉は左側に固められており、そこばかり攻める。せっかくの千輪玉、できればワイドで! 雪原を染めるほどにワイドで!! 雪を溶かすぐらいに激しく!!!
▲この5色であってますか!?
▲二尺3発目。あー!! 上空ガスっている~!!!!
▲新潟花火らしく、フィナーレに向けて。錦~!!!!!!!!!
▲フィナーレの三尺。二尺より高く上がるので、上空のガスの餌食になってしまっている…。
終わったよ。終わってしまったよ…。
もう最高だよ。
なんだよ!こんなの全然聞いていないよ!!!! もううれしさと悔しさと楽しさともったいなさと美しさと激しさと、いろんな感情がないまぜになって、ただただ感動の声しか出ない。
ただ一つ気になったのは、三尺遠い。音の感覚ではだいぶ遠そう、ということ…。
そして、花火打上は「数分」と書かれていたけれど、今年も10分以上続く素晴らしいショーだった。ショーといってもそんじょそこらのモノではない、尺なんて当たり前だし、そこに二尺も三尺もぶち込んでくるなんて、絶対ココでなければできない。
いやぁ、小千谷煙火さん、ほんっっっとありがとうございました。
昨年もよかったけれど、それを全部塗り替える超進化。まさかここまでのモノが見られるとはホントすばらしかったです。
我々マニアだけではなく、明らかに一般観客の皆さんも興奮しているのが伝わってきた。
この興奮にいつまでも浸っていたい!
だがここで現実が私を我に帰らせた。
夕飯の時刻である。19:30からと予約したホテルの夕食をゲットすべく、すたこらとホテルに向かうのであった。
なお、12年前にベルナティオ訪れた時の別の場所でアップしていた記事をこちらに再掲しました。