1月30日(木) 初めての手術である。
手術開始は9:45より。ということで朝食抜き。水の摂取も7時まで。全身麻酔だからね…。
母と妹は9:00頃到着。手術着に着替えたのは9:30過ぎだった。T字帯、使い捨てだからだろうが付け心地あまりよくないね。今後のために綿ふんどし作ろうかなって本気で思った。
医療関係者で真っ先に来たのは麻酔部隊。前日に作ったルートにテストで生理食塩水を入れたのだが、これが痛い。脂汗をかくほどに痛い。麻酔医がこれは正しい位置にルートが取れていないとなり、急遽作った別ルートから点滴開始。
時間になって車いすに乗って手術室のあるフロアへ…。ガウンの下はT字帯一丁なので、意味もなく恥ずかしい。手術室に行ってきまーすって手を振って入ると、ドドンと手術台が鎮座していた。まずはこいつに乗らねばならない。手術する右足は絶対荷重不可なので左足のみを頼りに手術台に腰掛け、よじ登る。
すると一斉に周りからワーッと手術スタッフがやってきて、いろいろいろとバイタルなどの装置を付ける。首から上は麻酔医がついて、チューブ状の三角呼吸器を口に押し当てて深呼吸するように言われる。過去に友達に聞いた通り3呼吸目で意識を手放した。
この後、口や尿道への挿管が行われ、手術となったらしい(もう意識はない)
気が付けば肩をがくがくゆすられて、起きてくださーいと大きな声で起こされた。のどがひりひりすることから、挿管されたことはすぐにわかったが、結構声って出るんだなぁと…。手術台からベッドに移されており(これは自力じゃないんだ)痛くないですか~、痺れはないですか~といった会話を通じて異常がないことを確認されると同時に、なんか周りでばたばた片付けられている。
麻酔から覚めたとはいえ、まだ完全覚醒ではない。
手術室を出たところで母と妹の顔を確認したような気はするが、その後はまた眠りについたらしい。ベッドは病室に戻り、点滴とか足マッサージ器(血栓防止)とか酸素吸入器とか付けられ、ようやく家族と話をした(らしい→記憶があいまい)。妹に銀行管理と追加の着替えを依頼し、再度眠りにつく。
15時ごろ妹と母は戻ってきた。着替えの予備を受け取り、妹と母は新潟へ帰っていった。
痛み止めなどが点滴されており、手術した足の痛みは全くない。右足には固定材が添えられ、包帯がグルグル巻かれている。麻酔が抜けきっていないというのもあり、夜までうとうとうとうとと寝る。この日は朝から晩まで絶食なのでホント、寝るしかないのね。覚醒時にノートにメモを取ってみたりするが、書いているうちに眠くなる。
血栓防止のため、足を圧縮する機械の音がプシュープシューと音を立てるのを聞きながら何度も覚醒と睡眠を繰り返す。
尿道に管を突っ込まれていると尿意というもが発生しないことを知る。排出している感覚もないが確実に袋に尿が溜まっていっているという不思議。ちなみに大きい方は看護師を呼んで簡易便器をベッドに入れて横になったまま自力でするというものらしかったが、幸い便意は催さなかったので使用することはなかった。
そしてただひたすらにひたすらに眠るのみ。
なんかこうもっと劇的な展開とかあるのかと思っていたけれど、患者としてはただおとなしく手術されるだけということが分かった。他者へ全て委ねるだけ。赤ん坊と違って自我があるだけにもどかしかったりするもんだなって思う。