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3年の時が過ぎて…妻有雪花火

2019-03-09 00:33:00 | 花火

▲花火が始まる少し前、大地の芸術祭作品でもある「光の花畑」がその魅力を最も見せる時

 一昨年、昨年に続き、今年もベルナティオは押さえていた。ただ、価格上昇に付き、さすがにお財布大穴が空いた状態につき、リリース。実家からの参戦とした。

 朝、実家で目を覚ましたら信濃川から霧が湧いていた。春の訪れを告げる風物詩である。実家は信濃川から3段上にあるので(小千谷は河岸段丘の町である)、霧は晴れつつあった。
 荷物を持って駅に向かい、飯山線に接続する上越線に乗る。信濃川と並行して走る上越線はトンネルを抜けて、牛ヶ島あたりに出ると、そこは霧の海であった。あまりの霧の濃さに、電車が徐行するほどの一面のミルク色。次のトンネルと抜けると霧はほぼ晴れていた。
 越後川口で飯山線に乗り換える。
 魚野川を渡り、再び信濃川に沿って走る2両編成のディーゼル列車。やがて、この列車も霧に包まれ、やがて晴れて行った。
 飯山線には「大地の芸術祭」の作品が置かれている駅がいくつかあり、下条でその作品を見かける。地元の人がちゃんと雪囲いしている。大地の芸術祭らしい風景だ。
 それにしても十日町をしてこの積雪とは、今年の雪の少なさを思い知らされた感。

 終点の十日町で電車を降り、駅の観光案内書で雪花火のチケットを購入し、約90分待機。
 11時に早発のシャトルバス1号がやってきて出発。

 バスが山道に入ると、一気に景色が変わった。明らかに積雪量が倍加。真っ白い雪原に春の訪れを告げる雪崩跡が茶色のツメを立て、ウサギやキツネの足跡がうっすら残る。
 やがて、バスは当間高原ベルナティオに到着。

 日中のイベントである音楽イベント「豪雪ジャム」の入場時間12時に合わせ、夜の花火待ちも入場開始。なお、途中の屋台エリアまでである。ここで、16時の本開場まで待機。

 早速、屋台村で昼めし調達。もちろん、目的は超旨い「いなか雑煮」一択
 妻有というくくりであるが、ここも魚沼である。具だくさんの雑煮の「子」(=雑煮の汁と具)に、超絶旨い厚い餅が1個ドーンと入っているのである。売店のおじちゃんも絶賛自慢の餅である。
 なお、準備に少し時間がかかるため、食前酒をいただく。妻有ビールめでたしゴールデンエール。フルーティフレーバーが好きなのでこのかすかなオレンジ臭は好み。さらにつまみとして売っていた「おつまめ」が絶品。
 そうこうしているうちに餅の準備も整ったので、雑煮も食らう。
 
 夜にはここ、長蛇の列となるので、ここのグルメを楽しむのなら、結構早く来ることをおすすめする。

 やがて、入場時間となる。足元は早くも凍り始めている。

 当初は光の花畑の中に入って一脚で撮ろうかと思っていた。実際一脚持ってきていたし。
 ところが、花畑の位置が前年までの位置から微妙に移動している。事前に公開されていたマップでも移動していることは見て取れたが、単なる間違いだろうと思っていた。当日、現地で見てみると、明らかに昨年より南に光の花畑が移動している!
 こうなると話は別だ。
 後方の三脚専用席からでも十分に光の花畑が画角に入る。それはとても素敵なこと。

 前の方で一般客と一緒に観覧するのもいいのだけれど、リスクはあるのよね…。

 ということで、今年も三脚席から撮ることにする。場所を決めたら、光りの種を植えに…。
 今年は会場を周遊できる雪の道も作られており、無理に花畑の真ん中をよたよたと歩く必要はないが、やはりその真ん中を歩く。もちろん、かんじき装着のままである。
 かなり上まで歩いて、光の種(LEDライト)を雪原に植える。
 そのまま最上段の通路に出ると、そこから小型煙火の筒場がいくつか見えた。

 西山に赤みが差し、徐々に暗くなっていくと、雪のキャンバスにさまざまな光の花が咲く。

 日中の日差しにゆるんだ雪が、雲のない星空に熱を奪われ、再び締まっていく中、徐々に一般客が入ってくる。地元の友達もやってきた。

 打ち上げ開始の時刻となる。

 そして気付く、レンズ間違えとるやんけぇぇぇぇぇぇorz
 また広角と間違えてズーム持ってきちゃったよΣ(๑〇ڡ〇๑;)


 ということで、絶好のコンディションなのにハミハミハミハミで、ぜんっぜん入っていないですorz


▲今年も初弾は大玉三尺。昨年と同じく錦千輪。


▲今年は上の方まで人が入っていることが分かるシルエット


▲いい尺玉も上がります


▲雪上の花と、中空の花が相照らす


▲打ち上げ担当の小千谷煙火の特長的なスライド変化も上がります


▲この色合いは好き


▲超広角で、いや魚眼で最上段で花火撮りたいぃぃぃぃぃ!!


▲小型煙火の時は光の花畑が目立つ


▲グルグル玉キターーーー


▲二尺玉どーん!


▲花火との距離感と奥行きと…。



 わずか10分チョットの花火ではあるが、アップビートの曲に合わせて実にスピーディーに場面が転換する。
 あっという間に花火が駆け抜け、静寂が訪れる。今年も最高だった。

 この雪花火、ベルナティオ会場ではとりあえず3年やるということしか決まっていないらしく、今年がその3年目。来年以降はそもそもの開催の有無を含めて会場も未定らしい。
 十日町市としても財政が中々厳しいらしく、「3年に1度」(大地の芸術祭の開催スパン)でいいのではないかという声も出ている。
 でも、本当これだけのコンテンツ、他ではマネできないし、ここ唯一絶対だと思うので、ぜひとも続けてほしいんだよね。会場を提供しているホテルとしても開催を継続させてほしいらしく、ホント自治体の判断が私たちにとって良い方向に舵を切っていただきたいところだ。
 場合によっては入場料もうちょっと上げてもいいよ(でも一般人がこのおよそ10分という時間にこの金額を出すのは考える人もいるだろう)。私たちのような三脚勢に上乗せしてもいいよ。
 だから、ぜひ、この花火を続けてほしい。

 切に願うばかりである。



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