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狂乱の土日開催片貝まつり

2017-09-15 01:05:00 | 花火

▲9日夜10時世界一正四尺玉

 何年かぶりの週末開催となった片貝の花火。
 
 えっと片貝の花火というのは、もともと片貝にある神社・浅原(あさはら)神社の秋季例大祭に伴う奉納煙火で、毎年9月9日・10日の日付固定の花火である。平日でも全力でこの祭りを行い、町の小中学校は休みで、町の外にある高校に通う子もこの日は無断欠席でも咎められず(あー今日は片貝のまつりだから、休みだな…で済んだクラスメイトのアダチ君)、大人も何なら会社休んじゃうぞ!!って感じの祭礼である。
 だから、多くは平日に行われ、そこに集うのは花火好きのバイアスがかかった人たちが多い。それだけでも混雑するから、土日開催の今年は如何ばかりかと、昨年からずっと戦々恐々であった。

 前日、仕事を早めに終わらせて、夜の新幹線で一路小千谷へ帰省。毎日早朝出勤の弟に、片貝まで送ってもらう約束を取り付けて実家で就寝。起床時間は朝4時であった。
 弟の車で浅原神社の前に乗り付けたのは、朝焼けのころ。さすがにこの時間に当日席購入列に並ぶのはまだ一桁であった。

 それにしても、弟よ、この日に通常より30分早い出社とはすばらしい奴じゃ(なお、帰宅は15~16時とかだよ)。

 朝焼けに星が溶けていくのをぼーっと見ながら、とりあえず一息つく。
 とはいえ、6時過ぎから徐々に人が集まり始め、当日桟敷席の方はあっという間に坂を下って道を折れて列が伸びていった。神社管轄の方(私が見る予定の場所)はそこまでではなかったけれど、いつもより1時間以上早い開場となる。
 無事場所を確保したので、知人の車に乗せてもらって、いったん実家に帰宅。睡眠不足を補う。

 夕方、改めて路線バスで片貝へ。いやぁ、始発のバス停に20人も並んでいるなんて史上初だったよ。バスは会場近くのバイパスを通り、そこに臨時の停留所があるのだが、あえて町の入り口で下車して、町歩きを楽しみつつ会場へ向かう。
 午前中はまだ準備中だった屋台も盛況となり、町が人であふれていた。番付看板から先はまっすぐに歩くのが困難なほど。とりあえず、祭りの雰囲気を楽しむべく、その混雑に突入し、参道渋滞にはまりながら、場所取りしたところへ戻ってきた。
 まったりと西の空に日が暮れるのを見送り、暗くなるのを待つ。

 そして、あのおなじみの声でのアナウンスが始まった!


▲雷の後、初っ端から今年はこんな調子である。昇曲付三重芯覆輪漣(のぼりきょくつきみえしんふくりんさざなみ)。何年か前に土浦で見た玉だ。



▲片貝さんも時差式キターーー!

 これ、初見が阿部さんの時差玉と似ており、んんん?って思ったんだけど、片貝さんの玉ということでOK? 
 当日、現場で、阿部さんかもって言ってすみませんm(_ _)m



▲紫と緑の千輪

 片貝さんといえば、千輪のバリエーションの豊かさも魅力。

 千輪は、花火の中に小さな花火を仕込むから、普通の花火より手間がかかる。減らすといったうわさも聞こえたが、少しずつ色が増えていったり、段咲き変化があったりと、今もおぉぉ!!という千輪に出会えるのはとっても幸せだ。



▲小割の錦の中に入っている点滅カラーがちょっと粋な感じに映る。こういう小さな工夫は思わず、クフって含み笑いをしてしまう。




▲そして大好き!!!大柳火(だいりゅうか)!!
 昨今のまばゆい洋火に対し、昔ながらの暗い炭火色(和火)で太い火の道を描く大柳花。ゆったりと大きく夜空にしっかりと刻んでいくこの花火が私はとても大好きだ。

 ほかの花火に比べて暗いため、それまでのカメラ設定では本当に幽かにしか映らない。この花火だけは、思いっきり露出開放で撮る必要がある。ところがこの大柳火が「いつ上がるかが分からない」というのが実に苦戦する。唯一の手掛かりは昇銀竜。全昇銀竜のうち3割ぐらいが大柳火だというのが私の積年の経験値。白く太い銀竜(花火が上昇するときの白い線)が昇っていくと、あわててカメラの設定を変えてシャッターを切る。
 確立3割だから、失敗する方が多いのだけど、バッチリ来ると、そのたびに叫びたくなるんだよね。

 なお、これがあるから私はND使わないんだよね。ND付けててもちゃんと撮れる人いるの知っているけどさ~。


 なお、同じ昇銀竜で、めっちゃ明るい白菊系や、艶やかな八方も上がる。そのたびに「太陽大爆発」的な画像(真っ白~~~)が量産されるorz



▲昨年銀の明るさに負けて小割が全部ぶっ飛んでいたこの玉も、絞って絞ってようやく小割の色をとどめることができた。
 ちゃんと目視はできるんだけど、カメラって意外と不器用なのよね。それにも増して自分のカメラワークが不器用なのは重々承知の上での話だ!



▲スター芯の花火
 片貝さん、お魚🐟芯とかハート💓芯とか、なんならスマイル(⌒∇⌒)芯とかニャンコ😺芯とかの花火があるんだけど、今年はスター🌟推しです。大曲でも星形花火✪たくさん上げて、優秀賞受賞しましたしね!(←おめでとうございます)



▲この千輪、何度見てもおせんべいを思い出す。あられがたくさん「あられ千輪」でいいんじゃない?って勝手に命名。越後製菓さん、この名称で片貝まつり用のお土産あられ作ってください! 私、命名権いりませんから~。



▲八方咲の三弾打ち。片貝さんの八方はしなやかでまるで羽二重のような柔らかさを想像させる。そして紫ピンクのつやっぽさが好き。



▲三重芯変化菊。
 今年、朝ドラのBS再放送枠は2003年の「こころ」であった。浅草のほかに六日町や山古志、片貝が舞台になったドラマである。
 主人公の両親夫婦が相聞歌のように花火を奉納しあっていたのがこの片貝の花火であった。
 なお、そのドラマ主人公の父・沢朗や一国さんがお世話になった上杉煙火というのがこの片貝煙火にあたる。実際、片貝煙火の社長が花火制作指導という形でクレジットされていた。
 ドラマの中で沢朗は「八重芯」(八重ではなく二重の芯)にこだわっていたが、今や現実世界は三重芯や四重芯、挙句の果てには五重芯が登場するようになっている。
 再放送で話題になったためか、この翌日の2日目はBSフジが片貝まつりを生中継するというやたらとメディアに注目された年である。



▲「9日夜8時30分打ち上げ、日本一 正三尺玉」。
 現在は四尺玉をも上げる片貝であるが、その昔(明治24年)から正三尺玉は日本一であった。だからこの口上は不変なのである。



▲スターマインもかわいいのあるよ!

 片貝の花火は、花火に人々の思いを載せて打ち上げる、奉納花火である。かつて火薬の扱いが緩かったころは、自分で花火を作ってその花火を神社に奉納し、打ち上げていた。そのため、1発1発ずつ上げることが多いのだが、スターマイン(速射連発)も多くはないが上がる。それも錦だったり大柳火だったり、千輪だったりとこれもバリエーション豊富。八方は燃焼速度が遅いので、前の光跡が消える前に次の光跡が乗るので、まるで振袖で舞っている女性のようである。



▲大きな錦が消える前に、椰子芯の千輪が開花し、こんな華やかな感じに…。思い込みかもしれないけれど、片貝さんは花火を重ねることで生じる相乗効果の扱いが上手と思うんだよね。



▲この日2発目の三尺玉は紫の小割入



▲そしてもひとつ、大柳火。最初のはかなり明るく持ち上げたから、こちらの方がリアルな色に近いです(;^_^A



▲ハート芯!!



▲片貝さんの青は澄み切っていて、花火マニアの間では「片貝ブルー」と呼ばれていますw



▲団体ツアー参加者一同奉納 特大スターマイン
 先ほども書いたように、片貝の花火はすべて奉納の形態をとっている。現在は団体ツアーでここを訪れる人も多い(周辺に宿少ないし、交通機関充実しているとはいいがたいので、ホント初心者はツアーで来るのが一番よ)。その団体ツアーの方にも奉納花火を理解していただきたいということで、ツアー代金の一部で花火を合同で打ち上げるというもの。これ、業界最大手も、田舎のちょっとボロイ温泉旅館も同じ舞台に立っているので、いい企画だと思うの。
 もちろん、これとは別に自社だけで奉納している旅行会社もあるよ。だから某業界最大手も単独で奉納しなさいって##



▲ニャンターマイン。ネコ型花火がたくさん上がるよ。
 もう何年前になるのかな? 市内の動物病院が奉納する花火にネコ型花火が加わったんだよ。その後、ニャンコ芯花火が加わり、時にはタヌキ花火も乱入するといった経緯を経て現在にいたっている。毎年9日に上がっているから、猫好きさんはぜひ一度見に来てね🐈



▲そしてしつこく上げるよ、大柳火! だって好きだもん、大好きだもん、大大好きだもん!!!



▲そして終盤、最初の方に上がった時差変化星で八方咲が上がって、とどめを刺された。



 土曜日ということで、久々の大混雑の片貝の花火であったが、花火はいつものように趣深いものであった。
 〆の四尺を見た後、撤収作業をし、最後のスターマインを見ながら脱出。裏道を裏道裏道裏道とたったかたったかと歩き、路線バスの乗り場へ(シャトルバスと同じ場所)。臨時の路線バスはその時間1本キリなので、毎度緊張感漂う。無事に時間前について、路線バスで実家近くまで帰ったのであった。
 まぁ、万が一乗ることができなくてもイオンまでシャトルバスで行って、そこから1時間歩けば実家だから(車のない家で育ったので、1時間ぐらいの歩きは何とも思わない)、術がないわけじゃないんだけどね。


 夜遅くに寝るものの、翌日も早起きだったりする。
 もちろん二日目も参戦だからだ!!


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