2023年7月に見たい展覧会【甲斐荘楠音/デイヴィッド・ホックニー/シン・ジャパニーズ・ペインティング】

暑い夏がやってきました。6月にはじまった展覧会では『ガウディとサグラダ・ファミリア展』が特に人気を集め、土日を中心に入場待ちの列ができています。今後、夏休みに入り、9月の会期末に向けてさらなる混雑も予想されます。



7月も注目の展覧会が少なくありません。今月に見たい展覧会をリストアップしてみました。

展覧会

・「本の芸術家・武井武雄展」神奈川近代文学館(6/3~7/23)
・『2023イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』板橋区立美術館(6/24~8/13)
・『日本のタイル100年—美と用のあゆみ』 江戸東京たてもの園(3/11~8/20)
・『物語る絵画 涅槃図・源氏絵・舞の本』 根津美術館(7/15~8/20)
・『蔡國強 宇宙遊 ―<原初火球>から始まる』 国立新美術館(6/29~8/21)
・『練馬区立美術館コレクション+植物と歩く』 練馬区立美術館(7/2~8/25)
・『イギリス風景画と国木田独歩』 茅ヶ崎市美術館(6/18~8/27)
・『北斎 大いなる山岳』 すみだ北斎美術館(6/20~8/27)
・『マルク・シャガール 版にしるした光の詩 神奈川県立近代美術館コレクションから』 世田谷美術館(7/1~8/27)
・『私たちは何者? ボーダレス・ドールズ』 渋谷区立松濤美術館(7/1~8/27)
・『甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性』 東京ステーションギャラリー(7/1~8/27)
・『フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン』 東京都庭園美術館(6/24~9/3)
・『聖像・仏像・彫像 柳宗悦が見た「彫刻」』 日本民藝館(6/29~9/3)
・『スペインのイメージ:版画を通じて写し伝わるすがた』 国立西洋美術館(7/4~9/3)
・『ソール・ライターの原点 ニューヨークの色』 渋谷ヒカリエホール(7/8~8/23)
・『杉浦非水の大切なもの 初公開・知られざる戦争疎開資料』 川越市立美術館(7/8~9/3)
・『中村直人 モニュメンタル/オリエンタル』 目黒区美術館(7/15~9/3)
・『生誕100年 山下清展ー百年目の大回想』 SOMPO美術館(6/24~9/10)
・『開館20周年記念展 中川衛 美しき金工とデザイン』 パナソニック汐留美術館(7/15~9/18)
・『虫めづる日本の人々』 サントリー美術館(7/22~9/18)
・『野又穫 Continuum 想像の語彙』 東京オペラシティ アートギャラリー(7/6~9/24)
・『冨安由真 影にのぞむ』 原爆の図丸木美術館(7/8~9/24)
・『横尾龍彦 瞑想の彼方』 埼玉県立近代美術館(7/15~9/24)
・『挑発関係=中平卓馬×森山大道』 神奈川県立近代美術館 葉山館(7/15~9/24)
・『開館10周年記念展 湖の秘密—川は湖になった』 市原湖畔美術館(7/15~9/24)
・『エルマーのぼうけん展』 PLAY! MUSEUM(7/15~10/1)
・『テート美術館展 光 —ターナー、印象派から現代へ』 国立新美術館(7/12~10/2)
・『Material, or』 21_21 DESIGN SIGHT(7/14~11/5)
・『デイヴィッド・ホックニー展』 東京都現代美術館(7/15~11/5)
・『特集展示 堅山南風《大震災実写図巻》と近代の画家 大観・玉堂・青邨・蓬春』 半蔵門ミュージアム(7/19~11/5)
・『ジョセフ・アルバースの授業 色と素材の実験室』 DIC川村記念美術館(7/29~11/5)

ギャラリー

・『坂本夏子 TILES | SIGNALS — UNEXPECTED DIMENSIONS』 Kanda & Oliveira(7/1~8/5)
・『第25回亀倉雄策賞受賞記念 三澤遥 個展「Just by」』 クリエイションギャラリーG8(7/4~7/27)
・『近藤聡乃展「ニューヨークで考え中」』 ミヅマアートギャラリー(7/5~8/12)
・『宇治野宗輝 個展Lost Frontier』 ANOMALY(7/7~ 8/5)
・『ジュリア・チャン Remember That Time When What』 NANZUKA UNDERGROUND(7/15~8/13)
・『小杉幸一 グラフィックパーク』 ギンザ・グラフィック・ギャラリー(7/11~8/21)
・『ケリス・ウィン・エヴァンス個展』 エスパス ルイ・ヴィトン東京(7/20~2024/1/8)

まずは大正から昭和初期に活動した芸術家の展覧会です。東京ステーションギャラリーにて『甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性』が開かれます。



『甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性』@東京ステーションギャラリー(7/1~8/27)

これは当時、革新的な日本画表現を求めた「国画創作協会」の一員として活動した甲斐荘の仕事を紹介するもので、絵画はもとよりスクラップブック、写生帖、はたまた映像などの作品と資料が展示されます。またかねてより画家として知られる甲斐庄の映画人、演劇人としての活動についても掘り下げられます。

なお同展は京都国立近代美術館よりの巡回展で、東京の美術館としては初めての甲斐荘の回顧展となります。

続いては現代美術です。東京都現代美術館にて『デイヴィッド・ホックニー展』が行われます。



『デイヴィッド・ホックニー展』@東京都現代美術館(7/15~11/5)

1937年にイギリスで生まれたホックニーは、1964年にロサンゼルスに移住すると、アメリカ西海岸の陽光あふれる情景を描いた絵画で注目を集め、以来、60年以上にわたって絵画、版画、写真、舞台芸術などの分野で幅広く活躍してきました。


今回の展示ではホックニーの新旧作、約120点を紹介するもので、コロナ禍の中にiPadにて描かれた全長90メートルの新作など最近の制作も公開されます。実に国内では27年ぶりの個展だけに、期待されている方も多いかもしれません。

最後は箱根のポーラ美術館です。『シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画 横山大観、杉山寧から現代の作家まで』が開催されます。



『シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画 横山大観、杉山寧から現代の作家まで』@ポーラ美術館(7/15~12/3)


ここでは明治以降に確立した「日本画」というジャンルに着目し、明治、大正、昭和に活動した画家だけでなく、三瀬夏之介や野口哲哉、さらに山本基や蔡國強らの現代で創作を続けるアーティストについても取り上げられます。

同館では2010年に近現代の日本画コレクションを公開する展覧会を行いましたが、さらにアップデートした意欲的な日本画展となりそうです。

一部内容が重複しますが、イロハニアートにも7月のおすすめの展覧会を寄稿しました。

【7月のおすすめ展覧会5選】テート美術館展からソール・ライター、デイヴィッド・ホックニーの個展まで。 | イロハニアート

それでは今月もどうぞよろしくお願いいたします。
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