高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

LINE世代が社会に出てくるのは社会的危機か!?

2013-10-05 22:51:26 | 主義・主張

今日、大阪大学、東京学芸大学、駒沢大学、北海学園大学の先生方と懇談する機会がありました。 その中で話題となったのが、LINE世代の若者の動向でした。社会学の先生もいらっしゃいました。

先日、LINEチャットで回答しなかったために、高校時代に猛烈ないじめ(ムシ、中傷)を受け人間不信に陥った20歳の青年の告白を聞きました。いじめから、果ては殺人までに発展した事件もありました、これはさすがに希なことなのでしょうが・・・・、 LINEによるコミュニケーションは今や携帯を持った中学生でも当たり前の社会現象ようで、あまりLINEで頻繁にコミュニケーションを取らない年代には知りえない社会コミュニケーションの状況のようです。

実際に大学でも、レポートを書く以外はパソコンを使わず、スマホだけの学生がとても増えているようです。すべての連絡事項はスマホ・・。 ラインのグループがゼミ単位であるそうです。携帯のメールも見ない傾向があるようです。 Gmailは便利でスマホでもやりとりができますが、Emailそのものを使っての情報交換をしない傾向も顕著になって来たというのです。 携帯でLINEを使わないと学生に連絡ができない。 若者のスマホ、LINEでのコミュニケーション依存は、大人が想像以上の社会現象になっているそうです。 私もLINEは使ってますが、電話がほとんどです。

私のブロクを見てくださっている、中高校生、大学生、現状はどうでしょうか?????

LINEはここ2年位の急速に日本で普及したはやりごとでしょう。今や大学での傾向は4年生から1年生まで多用していることですので、このEmailではなく、LINEで情報交換してきた世代が今年あたりからバンバンと社会人になります。

これは、これまでのコミュニケーションの取り方と違う若者世代が大量に出てくる、世代間のコミュニケーションギャップがハレーションをおこし始める社会的危機であるかもしれません・・・・。 「たかぎさん、そんなおおげさな」という声が聞こえてきそうですが、生身のコミュニケーション人間関係をトレーニングが希薄になっているのでは・・・?????

私は、今こそ、生身の人間関係を意識的に作り出す、生身の社会を体験させる機会を大人は若者に提供しなければいけないと、さらに強く思うようになりました。 

社会的インターンシップです。

子どもを相手する小中高校の若手先生もしかりです。 私は山村留学生を受け入れていることもあり、この年齢になっても小学校のPTAの一員です。(活動の多くは自然学校の若手とやっていますが・・・)、若手先生方の父母、地域とのふれあい方は年々、心配なほどにチカラ不足になっていることを感じます。 いわゆる(言われたくないのはわかっているのに、ごめんなさい・・社会現象としての・・)ゆとり教育世代の先生方はすでに昨年あたりから学校に輩出されています。この世代の方々は、学校で絶対評価をされてきていません、相対評価だけです。個々人がどれだけ伸びたかを評価されてきています。個人評価だけを受けて来ました。よく言われたのが、「ナンバーワンではなく、オンリーワンになろう」という教育スローガンです。 ひとつの象徴的なこととして、スマップの唄・・ひとつひとつの花がなんたら・・の歌を卒業式に歌っちゃった世代です。

私は、これは変だと思っています。 ひとりひとりが輝くのは確かに必要だけど、「君と私の共通点を探す」、俺たち形は色は違うけれど、同じ花だよねえ! という違いを認めた上での共感力だと思います。学校の教育の本来のねらいはそうだったと思いますが・・・、オンリーワンでは、あまりにも個人主義的なニュアンスが全面に出てしまいます。

以下、ある行政職員さんと社会教育主事さんの 社会的インターンシップの必要性についてのやりとりからです。

***

○○さんの世代は地域との関わりも密度が濃かったでしょうね。今の若い人は企業人でもNPOに活動場を望む人でも、人との関係性を作る力を学生時代に養われていないと思います。 公務員試験に一生懸命だった人はなおさらかもしれませんね。 

 うち(黒松内ぶなの森自然学校)では、社会的インターンシップを学生、社会人、行政人問わず、ばんばんと受け入れていきたいと思ってます。 先生の長期研修は後志教育局から過去半年の受け入れ、新潟県、愛知県から夏休みの3週間受け入れてますし、毎年、海外の学生の半数は、大学の単位実習で1ヶ月過ごしています。、今年は5週間滞在した人もいて、合計5名(台湾、イタリア)に単位認定のためのCerticationを出しています。、被災地のボラセンには、JTB,パソナから数ヶ月のボラ休暇制度で受け入れをしています。 黒松内町からも職員が夏にきますが、2泊3日だけです。 それでは、単なる部分的体験で終わってしまいます。行政職員からもどんどんNPOセクターで体験研修を受け入れたいですね!! お互いに知らなすぎます。

5日間だけです。 人間関係トレーニングができてない社会人予備軍、社会人の新人には長期間の社会的インターンシップが必要です。 札幌市のビジョン策定審議会でも、私は若者の社会的インターンシップそのことばかり集中的に発言を続けていました。 ○○さん、ぜひ施策化してくださいな

***

人と人が関わり合う関係性トレーニングができる場を意識的につくりたいものです。

私としては、その場が、夏の長期体験村であり、学生の社会的インターンシップを応援する「そだちば」プロジェクトであり、北海道自然健康倶楽部3Gネイチャーワゴン事業の植苗病院活動であり、自然学校の若手スタッフが行う地域の「元気いちば」です。

そして、土・農業関係だけでなく、人も有機的につながるオーガニック・コミュニティファーム・・・これをなんとか具現化させたいものです。

 

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日中市民社会の勉強会

2013-10-05 20:21:53 | いろいろシゴト

混迷深める社会の中で、我らはいかにあるべきか。

日中市民ネットワークの李先生をお迎えして、北海学園大学法学部の樽見先生主催で開かれた「中国草の根NGOについて、そして日中のNPO・NGO活動の比較」を考えるセミナー。 終わって関係者で懇親会食,祈念(記念)撮影。

李先生の中国草の根NGOの紹介、日中のNPO/NGOセクターの比較の講話のあとに、田口先生(法学部教授)、李先生と私と鼎談をしました。 私は研究者のように社会的な分析はできませんが、実際の中国草の根NGOを見てきた、できることで支援を始めた(自然学校の理念の注入と日本型自然学校マネージメントの紹介)。そして、現地の草の根NGO(非政府系)スタッフと交流をしてきたので、両先生が分析することが体感的にわかります。

そして、見えてきたこと・・・、わかってきたこと。 

それは・・・、

中国の公民活動・NGO活動には、業種を超えての連携・協働があること。日本は同種のNPOのネットワークは進んだが、同じ「匂い、活動領域」ごとにあり、異業種協働のプロジェクトがあまりない・・、ほんとにめったにないかもしれないことに気がついた。 蛸壺化している。

そして、中国の草の根NGO活動には、特にメディアやアート関係者(映像、イラストレーター、作家、画家、ライター等)など社会的インパクトを演出する人々も参画している。

日本のNPO活動の大きな資金源が政府(国、地方行政機関)となっている・・、これでは本当のNGOではないな・・・。中国は、資金は国内で民間人が資金を出す人もいれば、海外からもある(海外企業のCSR,海外の大きな財団、日本のJICAもそうだ)からの補助もあり、日本よりずっと国を越えた資金連携がある。  日本のODA資金が多大に拠出されていることは、中国の一般人は知らない。

さらに 社会的活動に参加する若者(20から30代)が中国は非常に多い。 我々も20年前に活動を始めた頃は20代、30代だった・・・・。 しかし、日本では社会問題がますます明白になり、課題山積の割には、続く若者達の輩出が進んでいない・・・。 次世代もあっと言う間に40歳を超えてきているが、社会的インパクトあるネットワークには若さが必要だ。

ここに日本のNPOセクターの課題がある。

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