高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

「半農半X」中国出版記念講演会

2014-03-11 23:37:04 | いろいろシゴト

今日は、上海の下町の街並み散策を午前中にしました。 今回のコーディネイターの朱さん(Fancy)が子どもの頃に住んでいた市街地を散策。 公園に集まっている地域のお年寄り、古い住宅長屋と中国社会にあっての海外との行き来が盛んだった上海は大都市の近代的なビル群もあれば、下町風情もあり、その活気が全身に伝わりました。 デジカメアップが上手にできないので、帰国後にブログ投稿を整理します。

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夜には、今回同行している、フォーラムでもメイン発表をした、半農半X研究所の塩見直紀さんの講演会に同席しました。塩見さんは「半農半X」という生き方暮らし方を提唱し、京都綾部で実践している方です。主催は上海の社会企業家のグループの一員で、素敵な中国茶カフェと上海料理のレストランを経営している、まだ30才前後と思われる青年が経営しているお店で開催されました。なんでも彼は塩見さんの拠点を訪ねており、実際の半農半Xぶり(彼の半Xは、この暮らし方実践を広めることです)を見学して感銘をうけたそうです。その本が中国語で出版されたことを知り、彼のネットワークで出版記念講演を企画したのでした。

カフェもレストランもかなり都会的センスのおしゃれな・・、私一人じゃあ入れん・・高級感たっぷり。なんでも日本の有名な建築家のデザインのビルの中のお店でした。ちなみに、講演会開催前の主催者との夕食会があり、レストランの別室個室で、若手企業家の集まりと言った感じもありました。入った瞬間に「あら・・、来るところを間違っちゃったな」のアウェイ感たっぷりを感じてしまいましたなあ。座に着くとすぐに、グループのお一人の誕生日とかで、バースディケーキのお披露目がありました。中華料理も、これまでとは違っておしゃれな高級感がたっぷりでした。こちら側は低コストな生き方をしている5人、招待側?も5人程の会食でしたが、お金持ちは2、3人という感じでした。

が・・、自己紹介が始まり、よくよく観察すると・・、やっぱりというか・・・、社会企業という意義をちゃんと考えているのかなあという、日本にもいる田舎での「利益誘導型」の浅薄なビジネス臭も感じ、方向性がちょっと違うなあとも感じてしまいました。 失礼!

なんだか、いろいろとゴッチャに動いている中国も感じ取れ、私としては収穫がありました。

しかし一方では、このお店を経営し、軌道に乗せたマネージメントをしているらしき若き経営者であり、今回の主催者でもあるかの青年による開会の挨拶では・・・、

自分も田舎の郷里でも「きぎょう」したい、その時は、「企業家」ではなく、塩見さんのように理念ある「社会起業家」として、あらたな「半農半X」のソーシャルビジネスを展開したいと高らかに宣言! 彼の姿勢と態度には、「こいつ、本物かも」とも共感もしました。

講演会の参加者は50人ほど。男女比は3対7位。たぶん上海在住の若い女性がほとんどでした。 通訳を交えての1時間半の講演を皆さんはかたずを飲んで真剣に聞いていました。

都会で生まれ、あるいは地方から都会に出て一般ビジネス仕事をしている都会に暮らしている方々のようで、前日まで開催されていた2日間の自然共生型社会を銘打ったセミナーに集まった方々とは明らかに雰囲気が違いました。「市民活動」に関わりを持っている、あるいは関心を持っている層ではなく(少数ですがすでに農村へ移住した方もいましたが)、都会派的な雰囲気の人たちでした。東京のオフィス街にお勤めしているかのように、服装のセンスも昨日までの参加者とはちと違う方々でしたがな。(失礼)

土や農村を知らない、農的、LOHASへの憧れを抱いている都会人、郷里に帰って仕事をしたくても「仕事がない」と思っている方々といった感じでしたなあ。

講演が終わった後の質問もたくさんの手が上がりました・・・

「農村に入ったが、地域の人と繋がれない」 「インフラがない田舎で半農半Xは難しい」といったネガティブ質問が続きました。 憧れはあるが・・、決心がついていない、決心がつかないという層。

既に田舎・地方で動き始めている、都会育ちの若者達がすでに現れていることは、まったく知らないという様子も感じました。

上海だけでなく、地方都市周辺にも地域社会の中で自主自立・自律を目指して動き始めている、それこそ、アントラプレイヤー??なんたらと言われる、先駆的な中国若者に、この都会人達が出会い始めたら、きっと大きな社会的ムーブメントにも成り得るなあ・・と感じた晩でした。

と・・・、今晩の報告はここまで。

明日は、現地時間、5時半出発で空港に行かねばなりません。時差は1時間です。新千歳ー上海のダイレクト便は、中国側観光客の日程に合わさっており、上海発は朝、千歳発は夜なのです。 北海道の日本人としては、せっかく来たのに、まるまる一日分は上海滞在時間が短くなってしまう行程です。 

今日のブログ投稿は、なんだか、中途半端で失礼致します。

荷造りして、寝ます・・・おやすみなさい。

帰国、黒松内着は、本日12日夕方。明日13日からは、鹿追に車で行かんとアカン。

体力が持つかなあ。17日まで、頑張ろう!!!

 

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キラキラした目を持つ青年たち

2014-03-11 01:00:20 | いろいろシゴト

混迷する、国家体制の中にある中国。 就職困難は日本の比ではない競争社会の中国。 大都市の郊外の農村地域には都会から逃避してくる若者もいるとのことだが、農村地域でも、大都会のど真ん中でも、キラキラした目をの輝きを持つ20代30代前半の数多くの若者たちにであっている。

日本でもいろいろなセミナーや研修会を開催し、その講師やらで参画することも多い私だが、日本ではキラキラした目に最近ではなかなかお目にかかれない。 

社会問題の違いはあるだろう、国家体制の違いも大いにあるだろう。しかし、日本であろうと、中国であろうと明日を未来を作る困難の違いはあっても、困難であることは同じだ。 その困難に立ち向かうか、立ち向かわないかで、未来は決まる。 

アベノミクス・国家借金を増やす政策に頼るだけでなく、ひとりでも多く、自主自律・自立的に生きようとする若者や中高年齢が現れる日本しないと、日本社会はもうすぐにアップアップしてしまいかねないね。

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