あまりにもお天気が良かったので、黒松内から瀬棚まで足を延ばして、今金周りで太平洋、国縫に抜けて長万部経由で3時間あまりのドライブを気ままにしました。(スタッフに行き先言っていなくて、ごめんね)
つい最近、アイヌの蜂起を描いた小説「シャクシャイン戦記」を読んだばかりだったので、風景がちょっと違ってみえた気がしました。
松前藩による不利過酷な交易に松前藩打倒に立ち上がったシャクシャインは日高アイヌ(ほんとは十勝出身アイヌ)でしたが、シベチャリアイヌだけでは藩に対抗はできぬと、全道のウタリに連合軍を作って蜂起を呼びかけたのです。実は、アイヌは部族同士はそれほど仲がいいわけでなく、狩猟地の争いがけっこうあったようで、連合軍をまとめあげることは、ましてや携帯電話もインターネットもない時代、とても至難なことだった。特に道南では、松前藩寄りの同胞が多くいたようで、苦心したようです。それでも、シャクシャインの熱意にほだされて、おむしゃ(?だったかな、つまり交易)に年に一度やってくる松前の商い船を襲撃したアイヌコタン(集落)は、黒松内付近の日本海側の地名もたくさん出てきます。戦記ではアイヌの名前やコタンで殺されたシャモ(和人)の人数や日付もこと細かく書かれています。 もともと文字を持たない民族ですから、 松前に残る古文書が参考にされているのでしょう。 中でも国縫ではシャクシャインの連合軍が松前に押し寄せるのを防ぐために壮絶な戦いがありました。
最終的には、シャクシャインは和睦を取引にした席で、騙し討ちに合って、松前軍に殺されてしまったのでした。 なんだかとてもやりきれない終わり方の事実に基づいた小説でした。 そのもっと以前のコマシャイン戦記もあるようです。なんと、これは第2回の芥川賞を受賞しているのですが、その小説を見つけられずにおります。 これも読んでみたい。
道東にロシアが現れた頃のアイヌの話。「蝦夷地別伝」だったかな・・、この小説も手に入れたのですが、前編の1/4位読んだところで、本が行方不明になってしまった・・・・・。 当時のアイヌの暮らしぶりが描かれており、こちらもなかなか興味深いものがあります。