晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

蝦夷・アイヌ・縄文人(1) 7/3

2010-07-04 | 歴史・民俗

2010.7.3(土)雨

 「白鳥伝説」を読んでるよといったら、サーキさんの奥さんが「私も読みました、宮城県には亘理郡(わたりぐん)があってね」とかいろいろ教えてもらった。読み終えたらもう少しじっくり聞かせて欲しいという思いもあるわけだが、この本を読んだ人が身近にあったことがなんとなく嬉しい。衝撃的なのは畿内にも蝦夷がいたということである。普通の考えでは蝦夷とは古代から北海道、東北地方に住む住民で大和朝廷から異族と見なされ侵略制圧されたというような理解であろう。蝦夷=アイヌという説もかなり有力なようだ。歴史の授業の中でも蝦夷征伐という形で、まつろわぬものとして征伐の対象となったぐらいのことしか教えられることはなかった。
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阿武隈川支流白石川にいた白鳥(2006.10.25)



  「鉄と俘囚の古代史」で蝦夷のいわゆる捕虜が各地に移配されたということだけでも驚愕であるのに、蝦夷が畿内でも西国にでも存在していたということは不思議な感さえする。排除され、虐げられたものであるからこそ歴史の表舞台から消し去られたということだろうか、私たちはあまりにも蝦夷について知らないというか知らされていないのではないだろうか。
 蝦夷への関心のはじまりはやはり「鉄と俘囚の古代史」である。別所がその移配地であるとして、現在別所の中に蝦夷文化を表す伝統的な行事や蝦夷地名などが残っていないのはなぜかという初歩的な疑問がはじまりである。もちろん調べた別所は京都府内のごく一部なので一概には言えないのだが、少なくとも丹波の別所の小字名を見ても他の地域と同様の変わりばえのしない地名である。そのことは別所だけでなく、その昔地名が発生しようかという時期には総てが蝦夷の居住地だったのではないかという、これまた大それた想像が沸いてきたのである。
 蝦夷とは何か、アイヌとはなにか、そして倭人(和人)とはなにかという私たちのルーツについてあまりにも無知な自分を思い知らされた。さっそくこれらについて調べてみようと数冊の文献を取り寄せた。
「アイヌは原日本人か」(梅原猛・埴原和郎)
「地名アイヌ語小辞典」(知里真志保)
「古地名の謎・近畿アイヌ地名の研究」(畑中友次)
九州の先住民はアイヌ 新地名学による探究」(根中治)Img_0953_2
  人類学として科学的には相当解明されていると思い、先頭の本を選んだ。アイヌ語小辞典はアイヌ研究の第一人者の知里氏による辞典で、アイヌ地名研究のバイブルである。後の二冊は、退屈しないようになるべく強烈な内容のものを選んだ。もちろんこれだけで総てが解るわけではないが、入門書としては良い選択だと思う。これらを読み始める前に、私の現在の蝦夷、アイヌ、縄文人に対する認識、いや想像を書いておこう。後から見れば滑稽な内容となるのだろうが、普通の人の認識ってこんなもんだということで意味があるのではないだろうか。つづく

今日のじょん:犬は狸眠りをするか?
朝は起きる前からどしゃ降りの雨の音がしていた。じょんは閉め切った部屋で、雨を音、もしくはタイヤの音で認識しているようだ。雨が嫌いなのか合羽が嫌いなのか、とにかく雨の日に連れ出されるのが大嫌いである。朝オシッコに起きていくと、いつもは無視しているおとーに気付かせようと、ぶるぶるしたり、あくびしたり、のびしたり、く~んと言ったりするんだが、雨の日は逆で、必死で寝たふりをしている。近づいても眼を閉じてジッとしている。それがみえみえだけに笑ってしまう。タヌキも犬科だそうで、犬が狸眠りしてもおかしくはなさそーだ。Img_4279    

コメント
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