晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

日吉町地名散歩(8) 10/5

2011-10-06 | 歴史・民俗

2011.10.5(水)雨

 「いび郡の地名」(揖斐郡教育会編)は教育界の関係者が子供たちの教育の一環として出版された本です。いわゆる歴史学者や民俗学者が著したものでなく、多くの人が各地域分担して研究し、書かれたものです。中には専門学者以上に深く研究され、例えば「門入」(かどにゅう)「戸入」(とにゅう)などの地名は水銀産地であることに着目し、ついには伝説上の「こうもり穴」「弘法穴」が古代水銀鉱山であったことまで発見しています。逆に付会と思われる伝説上の話をそのまま地名由来としたりしているところもあって、それらを理解して読むと大変面白い本ではあります。
 私の予想通り、金工地名が沢山出てきます。ただそれを金工地名と気づかないで書かれている部分も沢山あります。
 揖斐(いび)についての説明は従前に書いたとおりですが(日吉町地名散歩(6))、川の湾曲や井堰の多い川などという語源ではなく、金工に由来すると思われる間接的な理由がこの本の中にありましたので紹介します。
 谷汲村木曽屋(現、岐阜県揖斐郡揖斐町谷汲木曽屋)に鋳物師屋という小字があり、免許を持った鋳物師が居住していただろうと思われます。地形図を見ると西側の小さな峠が鞴のようになっており、冬期など金糞岳方面からの乾燥した西風が相当吹くだろうと予想されます。古代の野たたらには最適の地ではないでしょうか。その
南、根尾川と揖斐川に挟まれたところに鋳物師分(いもじぶん・大野町)という小字があります。木曽屋の鋳物師が仕事をしたところなのか、他の鋳物師が居たのか解りませんが、金工に縁のある地だと思います。そしてその鋳物師分の大字がなんと大衣斐(おおえび)なのです。大衣斐周辺の地名を探ると小字は解らないのですが大字で小衣斐(こえび)、根尾川を渡ると海老、浅木、温井、軽海、身延など金工にかかわりのありそうな大字が存在します。私が金工地名ではないかと提唱している有里もあります。鋳物師に関連する地帯に大衣斐、小衣斐、海老とエビ地名が三つもあるのはエビ=イビが金工を表す地名だと言ってもよさそうと思うのです。Img_3722
 
日吉町の海老谷(えびたん)沿いには石碑や地蔵が多くあります。昔の街道のなごりでしょう。


 ただ先日紹介した揖斐川=ビシ川=鉄の川という福士幸次郎氏の説もすんなり納得のいくものではないと思うのです。エビ地名が金工と関わりのあるものだとする確固たる理由をいつか見つけたいと思っています。つづく(日吉町地名散歩(7)は2011.10.3)

【作業日誌 10/5】
九条太ネギ干しネギ植えつけ

今日のじょん:じょんはいびきをかくでしょうか?
あまり聞いたことは無いのですが、夜中に原稿を書いていると、どことなくグーグーと聞こえるのです。おかしいなあと思ってそーっとじょんを見てみると、その音とお腹の動きが一致しているのです。犬もいびきかくんだ。しゃっくり、おなら、あくび、いびき、のび、首かしげ、流し目、しらんぷりなどなど人間と変わらないところが面白いですね。無いのは貧乏揺すりぐらいかな。Img_3879

いびきかいているところ、フラッシュ焚いても起きない。

コメント
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