晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 播磨地名伝承の探索 2/3

2014-02-03 | 雨読

2014.2.3(月)曇り、雨

 加古川の盃状穴、姫路の別所や国府、播磨の夷俘郷、姫路市大塩の穴虫など播磨地方には調査研究中の地域が多くあり、この地方の地名に関してまとまった書物を探していた。
 「播磨地名伝承の探索」寺本躬久(よしひさ)著 2000年11月 神戸新聞総合出版センター第一刷発行 古書
P1020239


「歴史と神戸」は神戸史学会の研究誌で兵庫県内の歴史の情報が詳しい。

 地名の探究には様々なアプローチがあって、地形や地理、伝説や習慣などの民俗学的な手法、方言や外国語など言語学的な手法、遺跡や遺物の考古学的な手法、文献による手法、宗教に関する事柄などなどわたしたちを取り巻くありとあらゆるものからアプローチすることになる。もちろんこれらを複合的に駆使しないと目的に近づくことはできないのであるが。
 本書は基本的に文献から地名を考察するもので、実はわたしの最も苦手な分野で、読了するのに一年近くかかった。読了に時間がかかればかかるほど、内容に一体何が書いてあったか解らなくなって、読解力、記憶力の低下を思い知らされ恐怖さえ覚えるのだが、後日再読することによってその部分を補っている。
 播磨には「播磨国風土記」が残っており、「峰相記」「播磨鑑」など中世近世にわたって重要な文献が存在する。著者はこれらの文献を元にそれを取り巻く実に数多くの文献を駆使して、従来の定説にこだわらずに自らの説を展開されていると解説文的な前書きにある。
 丹波の歴史を考えるとき、隣国播磨のことは大いに参考になる。加古川と由良川の水分が日本海と瀬戸内の文化の流路になっている様に、由良川上流土師川の流域などは播磨文化の影響が感じとられる。
 内容をすべて理解するには至らなかったが、辞書的に座右において必要に応じて参考にしたい。
 偶然に現在研究中の穴虫地名に言及する項があったので紹介しておこう。
佐用郡穴内(あな)に関するもので、いくつかの書物から鉄原料を採取した窪み、穴と解いている。佐用宍粟両郡は良質の鉄の産地であり、地名を見ても金属関連地名が目白押しであり、穴内が鉄関連の地名であることは文献からも当を得ているが、他の穴地名(穴岩、穴尾、穴崎、穴ノ元、アナムシ、穴虫、穴ノ尾)も製鉄関連の地名を示唆していると書いている。穴虫地名が二件新たに見つかったが、果たして製鉄関連地名だろうか。

【作業日誌 2/3】
サイクルスポット看板作製

【今日のじょん】
写真はカメムシに吠えているところ。レールの真ん中あたりにとまっている。
P1020234
壁にくっついているテントウムシなどにも反応し、今日は階段の所で超ビッグなテントウムシを見つけた。この類いのテントウムシはたまに見るが、こんなのは始めて、1.5cm近くあるぞ。
P1020237P1020236 



【ぎっくり腰情報】
 今日で2週間、状況は変わらず、このまま一生いくんかいなと不安になる。日常生活には問題ないが、寝返りや動作に軽い痛みあり。
 
 

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睦志のこと(7) 穴虫-13 2/2

2014-02-03 | 上林地名考

2014.2.2.(日)曇り 4月上旬の気温

 兵庫県の郷土史家、地名研究家の田中早春(さはる)さんが「姫路の地名由来由来・百一話」という本を自費出版されている。発行部数に限りがあり、手に入らないのだが、その元となる記事を「姫路の地名色模様」というブログに書いておられる。大変真摯な内容で、参考になること大である。その中に姫路市飾東町八重畑の無所ノ下という地名の記事がある。この無所ノ下の上には大規模な墓地があり、古くからの墓地で、かつては無所と呼ばれていたそうだ。地図サイトで調べてみても完全に墓地で、ムショというのが墓地であることは間違いがないようだ。
 そして埋め葬地は穴ムショと呼ばれ、虫生の字を当てられてやがて穴虫に変化したと記されている。
 この部分は確信が持てないでいる。穴は遺体を埋めた穴をさすのだろうか、無所→虫生→虫という変化はあるのだろうか。
 まず調べ上げた数多くの地名の現地に赴くことだ。地図ソフトが発達して現地の臨場感ある画像を見ることが出来る様になったが、これはあまり参考にならない。おおまかにこんな風なところだなと感じるだけで、現地を訪れないなら見ない方がましである。それは余計な思い込みが入るからだ。
 現地の方の話も聞きたいし、自分自身が過去の人になったつもりで周囲を見ることが出来る。そしてなにより今回は墓地、葬地を探さなければならない。墓地なんてどこの地域にもあるもので、それが古いものか新しいものかも見なければいけない。
 困難なことは小字の場所は地図ソフトでも見つけにくいことである。特に福知山市は小字名を公開していない。そしてそんなところに限って字配図の閲覧が有料なのである。
P1010674
 

おおい町名田庄虫野、地名由来は何だろう。道からのぞき見ただけでは解らない。
今回紹介していないが、おおい町の名田庄にはいくつかの虫地名がある。
虫野、虫鹿野、虫谷などである。谷川健一氏は「日本の地名」の中で虫、イナゴ、ウンカなどと関連づけられているが、果たしてどうだろうか。武生や加悦町の大虫神社なども気になる所である。つづく

【作業日誌 2/2】
サイクルスポット看板作り

【今日のじょん】じょんのシャンプーの度にかみさんの腰が悲鳴を上げるので、シャンプー台をこしらえることになった。谷村さんにもらったシンクはじょんが入らないので土井さんにもらったシンクの端を切って使うことにした。P1020232 P1020233  



これでつくるのだ。

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