2015.3.1(日)雨 大唐内のこと(93)は2015.2.27
カイチのことを書き始めてそのままになっているので続けてみたい。
河内はカワチ、カウチ、カイチ、カッチ、コチ、コーチ、ゴーチなどと転訛し川内、河地、高内、甲地、好地、谷内など様々に表記される。地図で拾ってみても山間部の川沿いに開けた平地が圧倒的に多い。(南丹市園部町大河内や京丹波町西河内など)
垣内はカキツ、カイト、ガイト、カイド、カイツ、ガイチ、カイチなどと呼ばれ、海津、貝津、垣戸、垣外、替地、海道、谷戸などこれまた様々に書かれる。これは地図で拾って見ると平地の方が多いように思えるが、一定の集落を表すようで、これがいわゆるカイチのことのようだ。綾部市だと山家周辺に多くの垣内地名がある。岡皆地(橋上町)、大皆地(鷹栖町)上ノ替地(下原町)後替地(上原町)下替地町などおそらくその意味だろう。読みは下替地町はしたのかちちょうなのでカチやカイチと呼ぶのだろう。
上地カイチのある三和町上川合について、ヘヤガ市、猫ヶ市、寺ヶ市、岩ヶ市といくつもの市地名がある。山深い地に多くの市が立つとは思えないし、これは垣内地名と考えると納得がいく。ただ前述のように上川合には上地、日向、日代、稻葉などのカイチが存在するので、〇〇ヶ市というのが如何なる場所にあるかによって、河内地名なのかもしれない。
いずれにしても、河内と垣内は発生を異にする地名用語なのだが、読みの同じものがあるので大変紛らわしい。現実に河内が一つの垣内になっている場合もあるので余計複雑となっている。
峡戸、谷戸もカイトと呼び、山間の平地を表す。垣内からの転も考えられるというので(地名の語源)これまた複雑だ。上記の例で表した地名についても、本当はどちらに属するのか解らないものもある。
話がややこしくなったが、大唐内については河内説(オガワチ)、唐内説(オガラチ)、涸地説(オカラチ)を並記し、地形について最も説得力のある河内説を主にしたい。
雪の残っている谷も幾つかあるだろうが、山が白いのには驚いた。この朝はどこも雨だったのだ。
【今日のじょん】雨の日はなぜ一日中寝るのか?