2015.3.12(木)晴れ
綾部局から連絡があった。課長は出張ということで担当の女性の方から電話があった。「予算をいただけることになりましたので、3月中にはポストを再設置いたします」という返事だった。一件落着と言いたいところなんだが、担当の課長から連絡いただけなかったことが残念である。
昨晩お客様相談室に電話したのは夜になっており、綾部局に連絡があったのは今日の午前中と思われる。課長が出張というのが事実であれば、その連絡を取ったのは担当者の彼女であろう。担当者が上司の了解無しにわたしに回答することは考えられない。つまり彼女は課長と連絡を取って、回答していると思われる。さすれば、担当者に連絡させなくても自分で回答すべきではないかとわたしは思うのである。仕事の出来ない人間の常套手段といえば言い過ぎだろうか。
「その予算はいつ要求されて、いつ執行されたのですか?」これは重要なことである、課長は、予算がないから4月にならないと設置できないと答えていたのだ。予想通り彼女は何も答えられなかった。
おっポストかな、いや消火ホースだった、、、。
「予算が取れたので3月中に設置できると答えておけ」とでも言われたのだろう。「明日課長の方から連絡させます」と言われたが、もう必要は無いとお断りした。
いずれにしても、声を出すことでポストが設置されることになった。ありがたいことであるし、ここに住む限り年に一度ぐらいしか出来ないけどポストの清掃をしようと思っている。担当者の彼女にはわたしの真意を伝えておいた。JPのPはポストなんですよって、決してperformanceでないことを、、、。
次にはポストのある日本の風景、念道版をお知らせしたい。
今日は中原中也の郵便局をご紹介したい。
郵便局
私は今日郵便局のやうな、ガランとした所で遊んで来たい。それは今日のお午[ひる]からが小春日和で、私が今欲してゐるものといつたらみたところ冷たさうな、板の厚い卓子[テーブル]と、シガーだけであるから。おおそれから、最も単純なことを、毎日繰返してゐる局員の横顔!――それをしばらくみてゐたら、きつと私だつて「何かお手伝ひがあれば」と、一寸[ちょっと]口からシガーを外して云つてみる位な気軽な気持になるだらう。局員がクスリと笑ひながら、でも忙しさうに、言葉をかけた私の方を見向きもしないで事務を取りつづけてゐたら、そしたら私は安心して自分の椅子に返つて来て、向うの壁の高い所にある、ストーブの煙突孔でも眺めながら、椅子の背にどつかと背中を押し付けて、二服ほどは特別ゆつくり吹かせばよいのである。
すつかり好い気持になつてる中に、日暮は近づくだらうし、ポケットのシガーも尽きよう。局員等の、機械的な表情も段々に薄らぐだらう。彼等の頭の中 に各々(めいめい)の家の夕飯仕度の有様が、知らず知らずに湧き出すであらうから。
さあ彼等の他方見(よそみ)が始まる。そこで私は帰らざなるまい。
帰つてから今日の日の疲れを、ジツクリと覚えなければならない私は、わが部屋とわが机に対し、わが部屋わが机特有の厭悪[えんお]をも覚えねばなるまい……。ああ、何か好い方法はないか?――さうだ、手をお医者さんの手のやうにまで、浅い白い洗面器で洗ひ、それからカフスを取換へること!
それから、暖簾(のれん)に夕風のあたるところを胸に浮べながら、食堂に行くとするであらう……
う~む、朔太郎の方がいいようだ。
【今日のじょん】おそらく今年最後の積雪だと思う。鹿や猪が断末魔の徘徊を続けている。野にも山にも彼らの食糧はないのだ。「これ以上食べたら太って困るわ」と言う人間の傍らで、今夜何か食べないと死んでしまうという動物が徘徊している。川の鹿は道路を渡ったら轢き殺されるということを知っているのかもしれない。それでも道路を渡って我が家の庭に入り貧相な龍のヒゲをむさぼっている。
川から真っ直ぐ府道を渡っている。