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鉄道シリーズその28。朝、久我山駅でいつもと同じ調子で電車を待っていたら携帯の着信音かと思うような音がした。何かなあと気にしていると電車到着のアナウンス、そこで駅のチャイム(接近メロディ)の音が変わったことに気づく。これは季節限定で地元の作曲家・湯山昭氏の『おはなしゆびさん』(渋谷方面2番線)『山のワルツ』(吉祥寺方面1番線)が12月18日から使われ始めたものである。
その午後、地下鉄銀座線に乗ってうとうとしていたら、銀座駅のチャイム(発車メロディ)の『銀座カンカン娘』で気付いて慌てて降りた。音を聞いて降り遅れなかったことはありがたい。因みに浅草駅は『花』(滝廉太郎)、上野駅は『さくら(独唱)』である。他にもオリジナルメロディの駅はあるが、その街に相応しいのはいいと思う。
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また、京王線は接近メロディを地元の楽曲をよく使う。有名なのは京王八王子駅で聞く地元出身のFUNKY MONKEY BABYSの曲『ヒーロー』『あとひとつ』である。他にも調布駅は『ゲゲゲの女房』の主題歌の『ありがとう』(いきものががり)や府中駅は『ぶんぶんぶん』『府中小唄』という地元作詞家村野四郎の作品、聖蹟桜ヶ丘駅の『カントリーロード』(映画『耳をすませば』のテーマ曲)が流れている。
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こうして見るとやはり地元にゆかりがある曲や地元作曲家の作品が多い。初めて流れたメロディは70年代に京阪電鉄が00分初の特急にNHKの時報を使ったのが始めらしい。それから考えると随分変遷を遂げたものである。発車ベルをJRが70年代にピロピロという電子音に変えたが、耳触りということから、1989年にオリジナルメロディをヤマハと開発、新宿駅と渋谷駅で開始した。
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その後1990年代後半から蒲田駅の発車メロディを『蒲田行進曲』や山手線高田馬場駅で『鉄腕アトム』に変えたあたりからご当地ソングが使われるようになり、今に至っている。駅で馴染みの音を聞いて懐かしがったり、ふと思い出したり、こういうひと時がいいと思う。
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