代表的なファーストフードと言えば、ハンバーガーや立ち食いそば、牛丼、カツ丼、最近はコンビニ内のイートインスペースも入るようだ。立ち食いそばは独立系もよく見るが、こと牛丼に関しては街中で見る店は吉野家、松屋、すき家の三大大手チェーン店がほとんど。ただ、下町を歩いているとたまに独立系の牛丼屋を見かけることがある。
秋葉原駅を降りてしばらく末広町駅方向に歩くと昔ながらのパーツ屋とフィギュアやゲームといったものを商う店が混在する地域がある。その中に目立つ黄色い看板の『サンボ』は(概ね)牛丼ひとすじでやっている。店はテーブル席が6つ、あとは前にダンボールが積んであるカウンター席があるのみである。食券を買い、席に着くとおばさんが食券を受け取り、カウンター席を指示される。その息子くらいの人が牛肉の鍋の前にいて牛丼を仕上げ、おばさんは味噌汁や卵の有無を確認、トレイに乗せて運んでくれる仕組みである。
来ている人は作業着姿か、Tシャツの若者が太宗でサラリーマンはわずか、もちろん女子はゼロ。吉野家には結構女性がいるが、やはりこの昔風の吉野家スタイルでは女性は寄り付かない。すぐに到着した牛丼(大盛、600円)は頼んだことを後悔するほどの量。
それでも紅生姜を乗せて、七味を降って食べるというか、掻き込むと味は意外に薄味、肉も脂身は少なくアッサリとしていて食べやすい。とにかく、店内にいる人は殆ど喋る人はおらず、黙々と牛丼を平らげることに専念している。また、味噌汁(60円)もちゃんとワカメと油揚げ入りで美味い。量は多いとは思いながらも長く歩いて腹も減っていたこともあり、無事完食。
確かにとなりに座った爺さんも大盛牛丼を平らげていた。気になったのは、メニューにあるお皿(550円)と牛皿(750円)の差である。ただ、とても聞けるような雰囲気でもなく、結果わからずじまい。初回訪問で全てを解明するのは無理なようだ。ちなみにお茶は水がお茶かわからないような薄く生ぬるい飲み物だったが、あまり気にはならなかった。ご馳走さまでした。
サンボ
千代田区外神田3ー14ー4