干支に因んだ『牛』の神社の2つ目は『牛嶋神社』である。
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都営浅草線本所吾妻橋駅を降りて三ツ目通りを左折、この辺りは古い建物が多く、『みがきや』という棒鋼の研磨の店や『汽罐と煙突 吉田工業』というクラシカルな建物の前を通る。
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北十間川が下を流れる源森橋を渡ると東武スカイツリー線の下を通り、しばらく歩く。牛嶋神社前の信号を左に曲がると神社まではすぐ、駅を出てから5分もかからずに到着した。正面の鳥居から境内に入る。するとすぐ左側に牛の像、ただこれは包丁塚の牛の慰霊碑である。
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まず見えるのが御輿蔵、そして正面が本殿。牛嶋神社は関東大震災以前は隣町(現在の向島5丁目)にあったが、帝都復興計画に基づき遷座した。その際に作られたのが御輿蔵と本殿、いずれも区の登録有形文化財に指定されている。
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さらに鳥居を潜り、本殿の前に立ち、柏手を打つ。立派な本殿である。さらに本殿の左右には狛犬ならぬ狛牛、かなり古いもので、その奥には狛犬もいる。
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牛嶋神社の由来は860年に慈覚大師が須佐之命を郷土守護神として勧請創祀したもの。後に天の穂日命を祀り、さらにこの地で亡くなった貞辰親王を祀ったため、三柱の神々が御祭神である。その後、1180年に源頼朝が下総国から武蔵国に渡ろうとした際に洪水で渡れなかったが、平常胤が祈祷し、渡れたため、源頼朝が社殿を造営したとされる。5年に一度大祭が行われているが、黒雄和牛が神牛となり、牛車を引き、氏子五十町を練り歩く。
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お参りして社務所に向かうと来年の丑年を記念して牛のお守りが販売されている。撫で牛のミニチュア版であり、せっかくなので1つ購入。黒い牛が金の玉を持っているが、中々可愛らしい。
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もう一つの狛牛を見ようと社務所の奥に写真を取りに行く。さらに手前の狛犬を見てびっくり、よく見ると狛犬の左足には蝉が羽化する際に残した蝉の抜け殻がしっかりと身を固くしていた。少なくとも3ヶ月以上くっついていたのに驚く。
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現在は隅田公園の一角となっており、改良工事も終わったため、緑の多い静かな神社であった。