『鉄道シリーズ』その298。通勤電車の中で地下鉄の路線図を見てふと気が付いた。東京には東京メトロが9路線、都営が4路線、計13路線が走っていて都営浅草線①、日比谷線②、銀座線③、丸の内線④〜半蔵門線⑪、都営大江戸線⑫、副都心線⑬とナンバーリングされている。路線名に注目すると地名を使った路線が9路線、方角が南北・東西の2路線、あとは大江戸線・千代田線と圧倒的に地名を使うものが多い。
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地名も千代田区が日比谷線、丸の内線、有楽町線、半蔵門線の4路線、中央区が銀座線、港区が三田線といずれも都心に集まっている。特に日比谷・銀座・有楽町・丸の内などすぐそばにあり、東京に初めてきた人にとっては名前だけではどこを走る路線かはたぶん分からない。
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また、丸の内線、銀座線、日比谷線など比較的建設の古い路線を見ると迂回するように折れ曲がるルートである。例えば池袋〜新宿も山手線ならば9分だが、丸の内線ならば39分もかかる、これも東京の中央部に立地する皇居の下に地下鉄が通せないことが原因である。
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では大阪を見るとどうだろう。大阪には8路線あり、うち御堂筋、谷町(筋)、四ツ橋(筋)、千日前(筋)、堺筋、今里筋と6路線までが通りの名前になっている。地図を見ると千日前線と中央線は東西に走るが、残りの路線は東西と皇居あたりを中心に放射状に走る東京とは全く違う。
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これは推察だが、ネーミングは『梅田線』と仮に付けても御堂筋線も、四ツ橋線も、堺筋線も梅田を通る(そのため、四ツ橋線は西梅田駅、堺筋線は東梅田駅にしている)ため、混乱するからと思われるが。実際に四ツ橋線にも御堂筋線にも本町駅があってわかりにくい。
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名古屋にも6路線あるが、真ん中に名城線という環状線(実は金山→大曽根が2号線、大曽根→金山が4号線と2路線あり、これが相互乗り入れをしている)が走り、東西に鶴舞線と東山線、始めは東西に走り、途中から南北に走る桜通線、金山から港に向かう名港線、名城線と名鉄小牧線を結ぶ上飯田線となっている。路線の数は少ないが、形態的には東京に似た路線網となっている。
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もちろん、それぞれの都市のJRの路線の形状で都市計画が決まり、地下鉄の路線も決まる要因も大きい。ただ、地下鉄は基本的に公道や川の下を走ることから、都市の発展形態を表しているようにも見受けられる。こんなことを考えながら路線図を見るのも面白いのではないか。