吉祥寺は洗練された店が多いが、西荻窪は調べてみると面白い店が多い。私がランチでよく行くのはシンガポール発のチキンライス『夢飯』である。こちらは20年以上前から海南チキンライスをメインにしている老舗、泉麻人氏も何回もお目にかかったことがある。しかし、日曜日はかなり混む上にスタートが遅れ、12時5分前に着いた時は5組待ち。
やむなく近くにある『蘭』という中華料理店に行くことにした。この店は西永福が本店で浜田山、西荻窪、虎ノ門ヒルズに支店がある。
メニューを見ながら何を食べるかを考えたが、麺類はチャーシュー麺、海老ワンタン麺、担々麺、サンラーメン、香港焼そば、海鮮あんかけ焼きそば、蘭焼きそば（塩味）の7種類。ほかにも炒飯や焼きビーフンもあるが、今回はサンラーメン（1100円）と香港焼そば（1100円）に決めた。
お隣のご夫婦は健啖家で麻婆豆腐、焼き餃子、蒸し鶏のネギソース、もう一つ土鍋料理。ついに机が狭くてお隣のテーブルと繋げるほど。あまり年恰好は変わらないのにと感心した。
それほど待たずに香港焼きそばが到着。ちぢれ麺に豚肉、小松菜、ネギ、そして圧倒的にキャベツを主にオイスターソースで炒めたもの。野菜が多く、さっぱり系、味付けがちょうど良く美味い。
続いて到着したサンラーメン、あんかけとなっていて赤い辣油がたっぷり。一口目は黒酢と辣油がよく効いている上に片栗粉でとろみが付いているため、熱いし、辛いし、酸っぱくて咽せるのを堪えるので必死である。具は豚肉、椎茸、筍、サイコロ状に切った豆腐、ネギなどでこれを溶き卵でとじてある。
かなり辛く、かなり酸っぱい好みの味、とろみのおかげでいつまでも冷えることなく、楽しむことができた。普段、サンラーメンを食べると辛味か、酸っぱさかいずれかが欠けていることが多く、このパンチの効いた味が素晴らしい。
だんだん店は混んできたが、2階にも40席があり、箱が小さい店が多い西荻窪では、昼時でも安心して入れる有難い存在。ご馳走さまでした。
蘭 西荻窪店
杉並区西荻北3ー20ー13
05056007689
