博多には4年半暮らした経験がある。ただ、当時は『博多天ぷら』というジャンルはなく、調べてみると『天麩羅処ひらお』というお店が1979年に開店が嚆矢のようである。お客さんがカウンターに座り、一度に出すのではなく、揚げたての天ぷらを提供するが、高級店ではないといったスタイルで博多では『たかお』『やまや』『なぐや』など幾つかのチェーンがしのぎを削っているようである。
日経新聞本社の地下レストラン街にも昨年オープンした博多天ぷらの店に行く。店の名前は『博多NIKONNE』、店に入ると中央に『コの字』ならぬ『Uの字』カウンターがあり、その周りに4人席が6つ、さらに厨房に面したカウンターもある。
メニューはスマホで頼む方式のため、ダウンロードして見る。ランチは5種類で1000円〜1300円。海老が多いコースは少し高くなっている。私はデフォルトと思われる『博多天ぷら定食』(1100円)を注文した。
5分ほどでトレイに乗せた定食が到着。天ぷらはまずはかぼちゃ、鶏天、キスの3種類、天つゆ、味噌汁、小鉢(明太子、白菜漬、酢の物)が付いている。
まずは天ぷらから頂くがかぼちゃもキスもカリカリに揚がっている。天つゆの他にもカレー塩や塩も用意されているのが嬉しい。
ここでふと思い出したのは博多屋台の天ぷらもこの形式で親父さんが揚がったものからバットに置いてくれ、ハフハフ言いながら食べ、焼酎を飲んでいたのである。
なるほど、屋台をみて思いついたのかも。
天ぷらを食べ終わる頃合いで半熟卵、豚天、海老天が到着。海老はバナメイエビだが、揚げたてということもあり、美味しく頂く。
夜は天ぷらに加えてもつ鍋、変わり天ぷら(大根唐揚げ、ちくわ磯辺揚げ)など博多風のつまみも多数あるらしい。このスタイル、東京で根付くのだろうか。ともかく大変美味かった、ご馳走でした。
因みに店名は『博多にこんね→博多においでよ』のことであろうか。
博多NIKONNE(ニコンネ)
千代田区大手町1ー3ー2カンファレンスセンターB1
05055927741