hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

京都にちょっとだけ行ってきました。

2023-07-11 05:00:00 | 旅行
7月に入ると京都は祇園祭一色となる。週末も15日からの3連休を中心に身動きが取れないほど混み合う。観光客にはいいのかも知れないが、私のように墓が京都にある人間に取ってははた迷惑な話である。今年は母親の3回忌ということもあり、3連休前に法事を済ませることにした。

土曜日の朝の新幹線は家族旅行とインバウンドで混んでいる。早めに切符を取り、しっかり駅弁を買って乗り込む。以前はせいぜいチキン弁当くらいしかなかった。



しかし、今は東京駅が全国駅弁大会を毎日開催しているかの如く、有名駅弁を楽しめる。私は山形駅の『牛肉ど真ん中』、少し高いがボリュームと味を兼ね備えている。
名古屋を過ぎたあたりで駅弁を食べ、あっという間に京都駅。何しろ2時間20分しかかからない。



京都駅ではすんなりタクシーに乗り、黒谷へ。なぜかお経も30分程度、早めに法事も終えた。


少しだけ観光にと選んだのは京都市京セラ美術館、以前は京都市立美術館だったもの。開設は1933年、初めは昭和天皇即位の礼を記念して作られたため、『大礼記念京都美術館』と呼ばれていた。日本近代絵画、特に竹内栖鳳のコレクションに優れ、浅井忠、上村松園、村上華岳など多数保有している。

また、建物は1933年に作られた物をベースに2020年にリニューアルオープン、京セラがネーミングライツを購入、この資金を用いて地下1階にガラスリボンと言われている全面ガラスのエントランスを設置、そこから階段を登り、本館に入るように変更した。



一方で古い部分は塗り直し等を施した上で残されていて登録有形文化財の中を歩いていることを実感させてくれるコーナーや中庭などが素晴らしい。



私は開催中のルノワール展ではなく、コレクションルームの『人間国宝 稲垣稔次郎ー遊び心に触れて』を鑑賞した。

というのはこの作家は私の母方の祖父(京都で表具師を営んでいた)が屏風や掛け軸に拵える手伝いをしていた縁があったためである。



稲垣氏の温かみのある京都の市井のデザイン、また、歴史上の出来事、竹や紅葉などのデザインをゆっくり楽しんだ。コレクションルームには上村松園をはじめ、浅井忠の名作、清水六兵衛の清水焼など幅広いジャンルのコレクションが展示されていた。

(虎)

(鵯越)

あまり時間もなかったが、ミュージアムショップなども冷やかし、京都駅にむかった。滞在時間約4時間、雨と蒸し暑さがなければ東福寺にも行きたかったのだが。午後7時、もう東京にいた。


駅ホームにて立食そばを食す〜中野駅5、6番ホーム

2023-07-10 05:00:00 | グルメ
都内の通勤電車が発着するホームで立喰そばを食べることはかつては普通のことであった。今でも少し郊外に出るとまだ残っているが、中心部で残っているのは北千住駅、秋葉原駅、上野駅、品川駅くらいしかなくなったように思う。もちろん私が利用する駅に限ったことではあるが。
(高崎駅)

中央線にも立ち食いそばの店はかなり残されているが、駅のコンコースや駅ビルに移り、高尾駅、八王子駅と中野駅くらいしかないような気がする。

(高尾駅)

そんな絶滅系のホームの蕎麦をわざわざ中野駅まで食べに来た。中野駅5、6番ホーム、と言ってもホームの番号は列車行き先表示板をよく見ないとわからないので注意を要する。

5番線は東西線・総武線緩行、6番線は総武線緩行が通っている。場所は新宿より、気をつけないと見逃す。

入口右手に食券の券売機があり、ここで注文を決め、食券を買い、店内に入る。券売機は現金以外に交通系のカードも利用できる。注文したのはかき揚げそば(420円)。

中に入ると小柄なおじさんが1人、愛想はまあまあ。食券を受け取ると『そばにしますか、うどんにしますか』と聞かれ、『そばで』と答える。



先客は1人、食べ終わっていてすぐに私1人になる。店の周りにはメニューや各種のポスター、新メニューが多い。

すぐに出来上がり、丼を受け取って窓側へ。もちろん席などない。七味を振り、食べ始めるが結構ツユが熱い。間違いなく富士そばより熱いのである。ふーふー言いながら元々柔らかいかき揚げを齧り、温めた茹で蕎麦を食べる。

特徴はこれといってないが、もう少しかき揚げが粉っぽくなければと思う。一方でこんなタイプのかき揚げも久しぶりである。

そばは単なる茹で蕎麦、ただ熱いのが功を奏しているのか、ツユが甘くも辛くもなくちょうどいいからなのか、食べていて不味いとも思わない。



あっという間ではないが、5分くらいで完食。途中で入ってきた青年はなぜかミニカレーのみをあっという間に食べ終わり、また、私1人。おじさんに『ご馳走さまでした。』というと『またよろしく』と言われた。ご馳走さまでした。

あじさい茶屋
中野駅5、6番ホーム上

赤坂あたりの坂道④

2023-07-09 05:00:00 | 坂道
『東京の坂、日本の坂』その182。檜町公園に沿って檜坂を登る。アメリカ大使館も近いことから子供と犬を連れたアメリカ人(?)ファミリーの後ろを歩く羽目になる。坂を登り切ると左に曲がる。



氷川神社の裏に出る道は大きな木が並んで生えていて鬱蒼としている。神社の入口となり、お参りのため鳥居を潜る。由緒ある神社だけあって入口から本殿までの道が結構遠い。



さらに中の説明板によると東京十社(根津、神田、亀戸天、白山、王子、芝、日枝、品川、富岡、氷川)の1社とのこと、気がつけば氷川神社で私は10社を回り切っていた。



立派な本殿にお参りし、横を見ると立派な御輿だけでなく、背の高い山車も飾られていた。江戸時代の大絵馬が掛かっていてそこには13山車が描かれている。当時の祭りはどれだけの規模だったのか、想像だにできない。



先程の入口まで戻り、左に行く。次の角を左に曲がると緩い坂道が出てくるが、これが『氷川坂』である。



説明書には『八代将軍吉宗の名により建てられた氷川神社の正面を通る坂道である』とあった。



(赤いラインのように波打つ坂道)

坂を降って行くと右に曲がる細い坂道が出てくるが、これが『転坂』(ころびさか)、『江戸時代から道が悪く、通る人がよく転んだため、この名前が付いた』とある。今は舗装され、勾配も急とは言えないから転ぶ人もあまりいないだろうと思われるが、よく見ると勾配が2段になった変わった坂道。そのおかげでよく転んだのかもしれない。



その先は左側が開けてTBSの赤坂サカスがよく見える。少し下ると青山赤坂公園、普通の公園にバラ園をそなえているところはあまり多くない。

バラを楽しみながらしばし休息。説明板があり、この辺りの昔の町名が書かれていた。『赤坂福吉町』『赤坂氷川町』『赤坂中之町』、次に行く福吉坂はたぶん赤坂福吉町にあったのであろう。



少し行くと急に赤坂の歓楽街に入る。ところが福吉坂のヒントは少ない。番地から行くが、どおしてもうまくスマホを表示できない。

坂の角に肉のハナマサがあることを確認、人が2人並んで通るのがやっとの細い階段を発見した。何とこの階段坂が『福吉坂』なのであった。



実はこの階段坂は途中で2回も曲がっていて坂の下からでは全貌が見えない。しかし、階段を登り、もう少しで頂上という左側に坂道の改修を行った際の記念碑がでてきた。たぶん、この坂は前を何回通っても再び見つけ出すのは難しいだろう。


最後は坂を下り、赤坂見附駅に到着した。



来福亭(再訪)〜人形町ランチグルメ

2023-07-08 05:00:00 | グルメ
人形町通りを歩き、甘酒横丁を曲がると老舗通りと私が勝手に付けた通りがある。喫茶去快生軒(創業1919年、喫茶店)来福亭(同1904年、洋食)玉ひで(同1760年、軍鶏鍋・現在建替中)小春軒(同1912年、洋食)が並んでいるのである。1番新しい快生軒でも100年を越えている。このようなシュチュエーションは京都なら分かるが、東京には中々ないと思われる。

来福亭の戸を開けるとラッキーなことに席が空いていたのでお邪魔することに決めた。前回はカツ丼を頂いたので今日は唯一のセットメニュー・オムライス+メンチカツ(1100円)をお願いした。



先客は1人、私と同じメニューを頼み、食べているところである。他にお客さんがまだいなかったこともあり、すぐにチキンライスを炒めるフライパンの音が聞こえた。



私が店に入ったのが1145だったが、立て続けににお客さん入店。外人1名を含め4人組、女性1人、男性2名。何しろ1階は4人席が2つしかないのですぐに埋まる。



5分とかからないうちにランチ到着。メンチカツは3つに切ってある。まずは千切りキャベツにソースを掛けて頂く。食べ終わるとすぐにオムライスにかかる。上からはトンカツソースがかかっている。

オムライスの上に目のようにグリーンピースが2つ、フォークで割りながら頂くが、これが熱い。中にみっちりと詰まったチキンライスには鶏肉がたっぷり、玉ねぎの甘みもいい。

メンチカツはまずは辛子のみで一口、しっかりと塩胡椒で味がついていて、肉の旨みが伝わってきて、十分旨い。さらに辛子とウスターソースを掛けて食べるのももちろん美味い。量的には少ないが、オムライスと共に頂くとちょうど良い。



何となくおばあちゃんの家で洋食を食べているような気になるお店。ゆっくりと味わっているうちに店はもう満員。気がつけばおじさんが相席している。ここ、よろしいですか?と座ってから聞かれた。もちろんいいのだが。都会の真ん中でも時がゆっくり流れる古民家のようなお店でした。ノスタルジックだけではなく、旨い洋食、ご馳走様でした。

なお、お隣の玉ひでの建物が取り壊したおかげで今なら『西洋料理 来福亭』と店の看板がはっきりと見ることができます。
来福亭
中央区日本橋人形町1ー17ー10
0336663895

京急ミュージアム探訪記

2023-07-07 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その216。鉄道創業の地を巡った次は京急本社1階にオープンした『京急ミュージアム』に行く。関東の私鉄の博物館は東京メトロ、東武鉄道、東急電鉄は既にお邪魔したが、2020年にオープンした京急ミュージアムは今回が初めてである。

ただ、乗る鉄道は京浜急行ではなく、横浜高速鉄道新高島駅下車1分のところにある。入口側にはマスコットのけいきゅんの椅子が並べてある。

場所はガラス張りの外から京急デハ236号が見える。ところであらかじめパソコンやスマホで予約して入場するシステムなのだが、これがなかなか予約が取れない。

今まで何回かチャレンジしたが、ようやく本日15時からの入場予約を取れた。ただ、入場料は無料である。

ミュージアムと言っても1フロアのみ。展示されているデハ236号は1929年に当時の湘南電気鉄道1型として製造され、戦後の京浜急行発足時に今の型番に改番、1978年に引退した。



車両のなかにも入ることができ、懐かしいシートの横には古い資料が並んでいた。

私が興味を持ったのは古い路線図、特に1925年の物には1937年に廃止された関連会社の海岸電気軌道の路線(總持寺〜大師)が載っていたのである。



他にも1940年頃の京浜・湘南電鉄案内図など興味深い資料や当時の出札関連の機械など面白かった。



隣には大きなジオラマがあり、100円払うと自分で運転することができる。ちょうど小さな子供連ればかりだったので何回も運転を楽しむことができた。京急沿線のジオラマはよくできていて素晴らしい。



他にもバスの運転席や電車のシュミレーター(これは予約制)も体験できる。




こぢんまりとした施設ではあるが、大人でも楽しむことができる。ただ、小さな子供たちがメインの施設ではあるが。



博物館巡りも私にあと残されたのは小田急ロマンスカーミュージアムである。

華〜日本橋ランチグルメ

2023-07-06 05:00:00 | グルメ
日本橋本町には小さな店が並んである一角がある。ちょうどべったら市で有名な寳田恵比寿神社の周辺、人形町駅より小伝馬町駅に近いエリア。最初に目指した冬はカレー蕎麦が有名な『更科』にはすでに5人以上列を作っていて諦め、その先の路地へ。チキンプレイス(焼き鳥)、華(町中華)、小倉庵(蕎麦屋)などが並んでいる。今日の気分はチャーハンと『華』に入ると運良く席はあと少し残っていた。

いわゆる『ザ、町中華』。細長い店で奥に厨房、そのまえがカウンター席6人、手前には4人席が3つ、2人席が1つ。私は2人席に座る。2人席と言っても私の座る反対側はカウンター席とぶつかりそうで実際には1人席である。



メニューは定食(ニラレバ、麻婆豆腐、中華丼、麻婆茄子、豚と野菜のカレー丼)とあるが、私はチャーハン(750円)を注文。

その後どんどんお客さんは入ってくるが、定食を頼む人は皆無。チャーハン、野菜ラーメン、坦々麺、冷やし中華、ジャージャー麺、焼きそばもバラバラ。厨房の2人は大忙しである。
店のおばさんは1人でホール担当。彼女はうまく座る席を誘導、なかなか接客は上手い。

チャーハンは他の1人が頼んだからか、割りに早く出てくる。チャーハンにはサラダ、スープ、チャーハン、おしんこもついてくる。

サラダはよく冷やしてあり、配膳前に冷蔵庫から出して胡麻ドレッシングをかけてくれる。メインはレタスだが紫キャベツ、コーン、ニンジンなども入っていてカラフル。冷えていて美味い。

スープも面白い。ラーメンスープの中にワカメと油揚げ、ネギと具がたっぷり入っていてこころもちボリュームがある。

肝心のチャーハンは勿論出来立て。パラパラを重視することはないが、具はあくまで角切りチャーシュー、卵がメイン。カニカマの他は僅かにネギが入る程度。逆に言うと角切りチャーシューがメインでガッツリと頂ける。やや化学調味料が多いが町中華では常識(?)かな。量もたっぷり。



また、美味かったのが白菜メインのお新香。味付けが抜群である。その後はどんどん客が入り、食べたらすぐに帰る。くるのはほぼ常連客、私が会計で席を立ち振り向くともう知らないおじさんがついさっきまで座っていた席に付いていた。
因みにこの店の電話番号末尾は8787、つまり『はなはな』。やはり町中華は違います。美味いチャーハンをご馳走さまでした。
中央区日本橋本町3ー10ー4
0336628787

桜木町駅で鉄道創業の遺構を探す③

2023-07-05 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その215。引き続き桜木町駅近くの鉄道遺構をめぐる。色々と調べていると『鉄道創業の地』の記念碑があると言うことなのだが、場所がよくわからない。

新南口とあったが、桜木町駅構内図にはこの出口がみつからないのである。駅の周りをぐるぐる歩いていると野毛に向かう地下道の入口近くに新南口を発見。すると地下道入口近くに背の高い記念碑があった。
色は深い茶色で目立たないが、昭和42年に横浜市観光協会により作られたもので高さは3mほどある。

よく見ると周りの柱は開業当時の双頭レール、台は蒸気機関車の動輪を象っている。

表面には『明治5年5月7日この場所にあった横浜ステーションと品川ステーションの間で開業し、その営業を開始した』と書かれている。一般的には明治5年10月14日新橋駅〜横浜駅で開業となっているが、この碑にあるのはそれに先立った仮開業のことを指している。

また、裏面には仮開業時の時刻表が彫られていて『横浜午前800→品川午前835』『横浜午後400→品川午後435』と1日2本、35分で結んでいたことがわかる。当時は『午前八字』、つまり時ではなく字と書いていたことが興味深い。

旧横浜駅駅長室の場所を示す小さな御影石のプレートが野毛方面に行く地下道入口外側のタイルに埋め込まれている。これもどこにあるのか探すのに苦労したが、本当に小さい。



記念碑の裏には日本鉄道開業に大いに尽力したエドモンド・モレルの木が植えられている。その生誕170年を記念して植えられた桜の木である。

そばの歩道に元々この碑があった場所を示す原標があるというので近くの歩道を探したが、これが見つからない。雨も降ってきたのでやむなく諦めたが、後でネットで調べたらすぐそばに。とにかく場所を探すだけで一苦労する『鉄道創業の地』の記念碑であった。

すし処 伴〜八重洲ランチグルメ

2023-07-04 05:00:00 | グルメ
日本橋界隈のビルの建設ラッシュが止まらない。旧野村證券本社、旧東京建物本社などどんどん古いビルを壊して新しくなりつつある。八重洲さくら通り付近も古い小さな店が並ぶ路地が多くあったが、今は少ない。以前にお邪魔したが『白玄海』という居酒屋の1階にある『伴』というお鮨屋さんも残っている店の一つ。

周りには居酒屋や町中華などが数軒残っている。12時少し前ということもあり、店内はそこそこの人の入り、入口で1人というとカウンターに案内してくれた。



ランチメニューは握り寿司1人前(700円)、1.5人前(1000円)、チラシ寿司1人前(770円)、1.5人前(1000円)の4種類。メニューと腹の空き具合を考え、握り寿司1人前をお願いした。

すぐにお茶が到着、大きな湯呑みにたっぷりの熱いお茶。少し口を付けたが、外も暑いのでそれだけにしておく。後から時々お客さんが入るが、人気はチラシ寿司1.5人前。ボリュームがあるからだろう。

10分ほどしてまずは味噌汁、ついで台に乗ったお寿司が登場。巻物が紫蘇巻、かっぱ巻、鉄火巻が2つずつ。握りは赤身、小肌、海老、タコ、鮭、玉子の6かん。醤油を小皿に取り、まずは巻物から。紫蘇巻は中身が少なく、かっぱ巻は巻きが甘い。鉄火巻はまずまずである。

握り寿司はシャリが大きい。ネタは小肌や鮭は美味い。海老、赤身、タコは冷凍物、あんまり味がしない。玉子は普通、と全体的には大昔日吉の学食で食べた握り寿司程度ではあるが、値段からするとこの位かなあ。

お年を召した職人さんが懸命に握っている姿もいいものである。とにかく東京駅から5分のところでしじみの味噌汁付きで握り寿司1人前700円はお買い得である。ご馳走さまでした。




中央区八重洲1ー5ー21
0332781644

桜木町駅で鉄道創業の遺構を探す②

2023-07-03 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その214。引き続き桜木町駅の鉄道遺構を見て回る。

2020年にJR桜木町ビルができた際に1階にある『CIAL桜木町ANNEX』1階に青梅鉄道公園から移設された110号機関車が展示してある。



この機関車は1972年の鉄道開業に合わせてイギリスから輸入された蒸気機関車5形式10両の内の1形式。1971年ヨークシャー社製造で同時に輸入されたもののうち最も小さい。車軸配置は2ー4ー0の2気筒単式のタンク機関車である。1924年には廃車となったが、日本最古の機関車として生態保存、1961年に青梅鉄道公園に移された。私も青梅で対面したことがあるが、当時は露天にさらされていた。



しかし、現在は客車(復元)と共にピカピカに磨き上げられ、すぐそばで見ることができる。



駅構内と同様に色々なトピックを書いたギャラリーが並んでいる。『最初の機関車たち』には最初に輸入された10両の機関車のこと、『明治の元勲を乗せた式典列車』には、式典列車の9両に乗った人物。明治天皇、有栖川宮熾仁、三条実美、井上馨、山縣有朋、江藤新平、勝海舟、黒田清隆、陸奥宗光、渋沢栄一と当時の日本を動かした主要なメンバーが書かれている。



他にも鉄道員の服装や鉄道のシステム、鉄道開業に尽力した人々など面白い展示が並ぶ。



当時の横浜駅のジオラマもよくできていた。鉄道開業当時のことを学ぶにはぜひ来た方がいい施設である。(以下、次回)

桜木町駅で鉄道創業の遺構を探す①

2023-07-02 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その213。明治5年、つまり1872年に日本最初の鉄道である新橋〜横浜が開通、今年で151年目となる。新橋駅の遺構や記念碑は歩いたことがあるが、横浜は初めて歩く。今の地名では新橋駅は汐留駅であり、横浜駅は桜木町駅となる。まずは横浜駅で根岸線に乗り換え、桜木町駅で下車。

現在の駅は1989年に横浜博覧会開催に合わせて新築されたもの。その後、2014年に西口広場、2020年に新南口、JR桜木町ビルなどが建設され、かなり雰囲気が変わった。

駅構内の階段やコインロッカーなどの背景にも昔の写真が使われていて思わず足を止める。また、南口改札口を出ると柱にはテーマを決めた色々な情報が書かれたギャラリーとなっていて、中には人形や模型も置かれていた。



『桜木町駅にやってきた鉄道車両』『追憶の野毛・桜木町駅』、開業以降走った車両や野毛・桜木町駅の位置の推移、ホームの様子など面白い。



『鉄道旅行の楽しみ』には時刻表や観光案内から桜木町駅で売られていたお茶や御弁当、弁当の売り子など。『鉄道が発信する文化』は鉄道ができたことにより発生した職業、鉄道がテーマの音楽や小説などが並んでいる。



『明治の横浜・鉄道路線案内』には明治時代の路線の地図に廃止になった横浜港線や東横浜駅などが載っていた。



他に『初代横浜駅と発着時の情景』『鉄道創業の地・桜木町駅』『日本産業を支えた横浜駅』『みなとみらい時層マップ』などの展示もある。



西口を出ると明治20年の初代横浜停車場の大きな写真もあった。(以下、次回)